インフィニット・ストラトス~帝国社の陰謀~(凍結) 作:鈴木颯手
放課後、俺は机の上で突っ伏す織斑一夏を眺めていた。
あれからさらに頑張って授業を受けていたが基礎が出来ていないのでほとんど言っている事が分からなかっただろう。時々メモを書いて前の織斑に渡す形で助け船を出したが焼け石に水だっただろう。因みに俺はISのことについては完璧だ。これは自慢じゃないぞ。
「いつまで机に突っ伏しているつもりだ。さっさと起きろ」
俺はそう言うも織斑は「うう~」とうなるだけで一向に起きない。
仕方がないからこのまま帰ろうと思った時、
「ああ、織斑君と八神君。まだ教室にいたんですね。よかったです」
山田先生が教室に入って来た。
「どうかしたのですか山田先生?」
「えっとですね、寮の部屋が決まりました」
そう言って鍵と部屋番号が書かれた紙を差し出す。
このIS学園は全寮制である。何でも生徒をまもるためらしい。確かに頻繁に外に出たら誘拐でもされかねない。特に国家代表辺りは。まあ、国家代表には専用機があるから帰りうちに会うだけだがな。
「分かりました。わざわざありがとうございます」
「いえいえ、私は教師なので当たり前です」
教師の所を強めて言う。・・・別に強めなくてもいいのに。
「え?おれは一週間は自宅から通うって聞いたけど」
何時の間にか復活した織斑が言う。
「そうなんですけど、事情が事情なので一時的な処置として部屋割りを無理矢理変更したらしいです」
成る程確かにな。
「あとこれは政府命令でもありますので従ってもらいます」
「俺は異論はないです」
「分かりました、けど荷物の方は?」
「あ、それなら」
「私が手配しておいてやった。有り難く思え」
いつの間にかいた織斑先生が言う。既に準備積みか。
「生活必需品だけだが問題いな?」
「はい。大丈夫です」
「じゃあ、時間を見て部屋に行ってくださいね。夕食は六時から七時、寮の一年生用食堂で取って下さい。あ、言い忘れていましたけど二人は別々の部屋なので気を付けてくださいね。それでは」
そう言って山田先生と織斑先生は教室から出て行った。
「それじゃ、俺は行くとするか」
「あ、俺も行くよ」
そう言って織斑はついて来る。
「俺の部屋は1024室か」
「俺は1025室だ。おお、隣同士だな」
「そうだな」
俺らは寮の中に入り目的の部屋に来ていた。
「それじゃあまたな」
「ああ」
俺らはそう言ってそれぞれの部屋に入る。
「ふむ、悪くない」
一流ホテルの一室のような部屋に俺は感嘆する。
「さすがIS学園、といったところか」
俺はベットに近づき腰かける。
「誰かいるの?」
奥の部屋からうぐもった声が聞こえる。
しかしその声に俺は聞き覚えがあった。
「・・・美咲か」
その問いに向こう側では焦った様な声がして何やらゴソゴソと音がした後、扉が開く。
そこにはラフな格好をした黒髪黒目の女性がいた。整った顔立ちに胸辺りまである髪を垂らしたままの姿をしている。
「お久しぶりです。中将閣下」
帝国社IS機動部隊隊長、立花美咲は敬礼をする。
「やめてくれこの学園では君の方が上なんだ。ここでは八神狂介さ」
「分かりました。しかし今はまだ慣れていないのでしばらくは難しいです」
「・・・なるべく早く治してくれよ。それと二人の時は別に構わないぞ」
「分かりました。そうしていただくと幸いです」
そう言った時隣で織斑の悲鳴が聞こえた。
「誰でしょうか?確か隣は篠ノ之箒だったと思うのですが」
「今の悲鳴は織斑一夏だな。大方シャワーを浴びていた篠ノ之が上がって来たら織斑一夏がいたと言うところだろう」
「では悲鳴は篠ノ之箒の方では?」
「篠ノ之箒は剣道をやっていたし性格上悲鳴を上げるより先に織斑一夏に鉄槌を下したと言う感じだろう」
「はあ、全く姉妹そろっておかしいですね」
「そうだな」
現在帝国社では篠ノ之箒の姉でISの開発者篠ノ之束を捕えている。
「篠ノ之博士にはまだまだ役に立ってもらわないといけない。我々の目的のためにも」
「はっ!」
そう言って美咲は敬礼をする。
「・・・頼むからそれはしないでくれ」
美咲の行動に少しげんなりする俺であった。
とある島に帝国社本部は存在した。そこは技術部の作った物によりレーダーに移らない、近づかないと見えない、地図に乗ってないと言う隠れるにはいい環境だった。
その島の研究所を歩く人物がいた。
「所長!遂に完成しました!」
そこへ若い白衣を着た研究員が現れる。
所長と呼ばれた者は止まり振り向く。
「ん?何が出来たのかな~」
若い研究員は手に持ったレポートを読み上げる。
「ISコアを用いた『菊型航空戦闘艦』が完成しました。ISコアを20近く使用しましたがこれのおかげでIS操縦者を守る『絶対防御』を戦闘艦のまわりに発動させることが出来るようになりました。更に機動性が上がりISコアを使っていない戦闘艦の中で一番早い『梅型』よりも15ノットほど早くなりました」
「ふむ、上々だね~」
「ただしこれはあくまで予想ですので実際に動かさない事には完成品とは言えません」
「それでも僅か半年でここまで出来たんだから充分でしょ」
所長はそう言うが若い研究員は納得できていないようだ。
「大丈夫だって。まだまだ時間はあるしISコアもたくさんあるんだから」
そう言って所長は下へと視線を向ける。
天才篠ノ之博士がいる部屋がある場所を。
う~ん。なんかすごい事になった様な、なってないような。疑問な点は感想に書いてください。