インフィニット・ストラトス ~黒兎の見る世界~   作:フォールティア

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セシリア「おい、デュエルしろよ」


#02 クラス代表

拝啓皆様如何お過ごしでしょうか。四月という事で皆様は心持ちをリフレッシュして日々楽しくお過ごしかと思います。

しかしながら、不肖、この扶桑睦月、

 

 

じーーーーーー

 

「・・・・・・織斑くん、早く帰ってきてぇ」

 

早くも心がへし折れそうです・・・。

只今一時限目の休み時間、一夏くんはポニーテールの美少女、束さんの妹の篠ノ之箒さんに連れられ何処かに行ってしまった。

一夏くんが出ていってからクラス中、挙げ句に廊下からも女子が押し寄せ僕に視線を浴びせてくる。

そう、気分的には上○動物園のパンダである。

笹でも喰えというのか。

 

「仕方ない・・・」

 

後五分程度だ。授業の予習でもしつつ我慢しよう。

そうと決まれば、と机から広辞苑もかくやと言わんばかりの厚さの参考書をとりだし、僕は予習を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから約一時間後、二限目の休み時間。

僕は一夏と雑談していた。

 

「改めて、扶桑睦月です。よろしくね」

 

「織斑一夏だ。一夏って呼んでくれ。よろしくな、睦月」

 

「わかったよ、一夏。ところでさっきの休み時間はどうしたの?篠ノ之さんと何処か行ってたみたいだけど」

 

「あぁ、別に大したことじゃないよ。久しぶりって挨拶しただけだ」

 

「彼女さんじゃないんだ?」

 

「ぶっはっ!!」

 

僕のからかい混じりの呟きに一夏が思いきり吹き出して咳き込む。

 

「ゲホッ・・・い、いきなり何言い出すんだよ睦月!?」

 

「いや、思ったことを口にしただけだよ?」

 

「意外と腹黒いだろお前・・・箒とは、幼馴染みってだけだよ。まさか箒もここに居るとは思ってなくてさ」

 

「そうなんだぁ。でも不思議だね。一夏の事だから彼女の一人や二人居るのかと思ったんだけど」

 

「いや二人も居たらヤバイだろ!?俺どんな浮気性だよ!?」

 

「冗談だよ冗談」

 

小さな声で叫ぶという器用な事をする一夏にからからと笑ってしまう。

あー、普段束さんにからかわれてばっかりだから新鮮だなぁ・・・。

そんな事をしながら過ごしていると、金髪の女子が僕らの前で立ち止まった。

 

「ちょっとよろしくて?」

 

「「はい?」」

 

あれ、確かこの人・・・

 

「イギリス代表候補生のセシリア・オルコットさん、ですよね?」

 

「あら、私(わたくし)をご存知で?」

 

「第三世代の専用機持ちって事で結構有名だろ、オルコットさんは」

 

どうやら一夏も知っているみたいだ。

セシリア・オルコットさん。イギリスの代表候補生で第三世代IS、ブルー・ティアーズという専用機を持っている。というのが専門誌で載っていた情報だ。

 

「男性のわりに良く知ってますわね」

 

「まあ、俺の場合ほら、千冬姉が関係してるから一通り調べるようにしてんだ」

 

「僕も似た感じかな」

 

僕の場合、ISの創造主の下に居たからその手の情報には事欠かないだけなんだけどね。

僕達が知っているのを意外そうな表情でみた後オルコットさんは機嫌良く話始めた。

 

「不躾な態度であったなら文句の一つでも言って差し上げようかと思いましたのに、残念ですわ」

 

「不躾なって・・・つか残念がるのかよ」

 

あぁ、この人多分女尊男卑の風潮に強く感化されちゃってるタイプだ。

一夏が苦笑いで返すとオルコットさんはふふん、と鼻を鳴らした。

 

「男なんて大体は不躾で野蛮ですから」

 

「あー、それを男である俺らに言われても、なぁ?」

 

「そこで僕に振る?あいたっ!」

 

「何時まで突っ立っているつもりだ、さっさと席につかんか」

 

無茶ぶりに答えようとしたところで頭に衝撃が来たので思わず振り向くと、そこには出席簿を片手に織斑先生が立っていた。

 

「ちふ・・・織斑先生」

 

「早く座れ、欠席扱いにするぞ」

 

その言葉に立っていた僕達と他の生徒らは一瞬で席に座った。

遅れて入ってきた山田先生を確認して織斑先生は口を開いた。

 

「さて、授業を始める前にこのクラスの代表を決めようと思う。代表と言っても各行事でISに乗る以外は小中のクラス委員と変わらん。自薦他薦は問わん、誰か決めるぞ」

 

クラス代表か、生徒手帳に書いてあったけどクラス代表対抗戦とかISに乗る機会が何かとあるみたいだ。

少しの沈黙の後、クラスメイトの一人が手を挙げた。

 

「私は織斑君を推薦します!」

 

その言葉を皮切りにクラス内から次々と声が上がる。

 

「私も織斑君を推薦します」

 

「私は、扶桑君を推薦します!」

 

ん?

気のせいかな、僕の名前が聞こえたような・・・イヤイヤ、マサカマサカ・・・

 

「同じく、扶桑君を推薦!」

 

「右に同じく」

 

うん、聞き間違えじゃないね。確実聞こえたね。

 

「「ちょっと待てぃ!!」」

 

「急に立つな馬鹿者」

 

「いや、でも千冬ね゛っ!?」

 

反論しようと立ち上がった僕と一夏だが、即座に一夏が織斑先生に撃沈された。

コークスクリューパンチって・・・痛そー。

 

「自薦他薦は問わん、と言ったはずだが?」

 

「あー、いや僕ら二人ともあんまりISに慣れてないと言うか、知識不足な感じが否めないので・・・」

 

織斑先生の圧力にしどろもどろになりながらも何とか反論する。

僕に関しては、ISの知識もそれなりにはあるし機体運用も慣れてるけど。単に目立ちたくないだけだ。

 

「お待ち下さい、織斑先生」

 

どうにか僕らが代表にならないよう話をしていると、オルコットさんが勢い良く立ち上がった。

僕から視線を逸らした織斑先生がオルコットさんを見る。

 

「どうした、オルコット」

 

「男がクラス代表なんて到底認められませんわ。そも、其なりの理由があればまだしも、物珍しさだけでクラス代表を任せてしまって、直近のクラス代表対抗戦で直ぐに負けてしまってはいい恥です!」

 

「ふむ、成る程な」

 

要するに、実力的な面で見て僕らにクラス代表が適していないと言いたいんだろう。

いい恥とかは言い過ぎだと思うんだけど。

 

「・・・オルコット、ようはこの二人にそれなりの実力があれば良いんだな?」

 

「ええ、そうですわね。イギリス代表候補生であるこの私に追い縋れる程でなければ認められません」

 

「だ、そうだぞ織斑」

 

織斑先生の言葉を聞いて今まで机に沈んでいた一夏が体を起こし、オルコットさんを見た。

 

「クラス代表はできれば辞退したいんだが、弱いって断定されんのは癪だな」

 

「でしたら、実力を見せてもらえますか?」

 

「ああ、構わないぜ。今の自分がどの程度なのか知る良い機会だ」

 

一夏とオルコットさんが静かに睨み合う。よし、この流れ、僕は自然にクラス代表の推薦から辞退でき・・・

 

「扶桑さん、貴方もですわ」

 

デスヨネー・・・こうなったら諦めるしかないか。

 

「分かりました、現時点での僕の実力。試させてもらいます」

 

「・・・話は決まったようだな。そうだな、織斑の専用機が確か一週間後に届く手筈だ。では、一週間後の放課後にクラス代表を決める模擬戦を行う!詳細は追って伝える事とする」

 

織斑先生の宣言によって、僕達の模擬戦の開催が決定した。準備期間は一週間、無駄に過ごすことは出来ないだろう。

 

(何だか、大変なことになったなあ・・・)

 

僕が平穏を望む度、何でこうもドタバタが起きるのだろうか。

虚しい溜息を吐きながら席に着いて、僕は授業を聞くために耳を澄ませた・・・

 





はい、という訳で早速原作と色々違います。

千冬先生のコークスクリューパンチ あいてはしぬ

次回もお楽しみに‼
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