インフィニット・ストラトス ~黒兎の見る世界~   作:フォールティア

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戦闘描写は難しいですね・・・楽しめて頂けたなら幸いです


#05 飛躍

「逃げずに来たようですわね」

 

「そりゃあね、流石に逃げるわけにはいかないでしょ」

 

空中で静止するオルコットさんに高度を合わせて睨み合う。といっても僕はヘイズルのツインアイ越しだけど。

 

「専用機と言っても、見たところ第一世代の全身装甲タイプではありませんか」

 

試合開始のカウントダウンが始まるなか、ヘイズルを見てオルコットさんがニヤリと笑う。

成る程、見くびってくれる。

残り三秒になったところで返答する。

 

「オルコットさん」

 

「なんですの?」

 

残り一。

 

 

「見かけで判断するなよ」

 

「ーーっ!?」

 

試合開始のブザーが鳴るのと同時にスラスターを起動して加速する。

直後にオルコットさんの持つライフルからレーザーが放たれる。

 

〔武装解析完了。六十七口径特殊レーザーライフル スターライトmkⅢ〕

 

「スナイパーライフル・・・連射性能はそこまで高くないか」

 

展開される武装情報を見ながら次々と撃たれるライフルを回避し続ける。

問題は、あの機体の切り札をいつ使うかかな。

 

「さて、今度はこっちの番!」

 

シールドブースターを三基全てを起動し、二挺のビームライフルを撃ちながら下から掬い上げるように迫撃する。

元々の設定ではヘイズルにこんな事は出来ないが、束さんがそこまで再現する筈もなく。本来不可能なシールドブースターを起動しながらの攻撃が可能となっている。

 

「っく、速い!?」

 

寸でのところでオルコットさんに回避されるが少しはシールドエネルギーを削れたかな。

ブースターの向きと脚部スラスターを使ってクイックターン。

オルコットさんからライフルが放たれるが悉くを回避する。

 

「軌道が素直すぎる。そんなんじゃ当たらないよ」

 

「馬鹿にしてっ」

 

三発のエネルギー弾をバレルロールで避けながら攻撃を続ける。

 

〔左腕、残弾三十%〕

 

「なら!」

 

ISからの警告に即座に判断を下し、方向転換。

シールドブースターを駆使して再度迫撃を行う。

 

「その手には乗りませんわ!」

 

「乗らなくて結構!」

 

当然ながらスターライトが火を噴くがスラスターとブースターを使い、かする程度に抑える。

オルコットさんが急加速を行うがもう遅い。

 

「てぇい!」

 

オルコットさんから数メートル程離れた位置で急制動をかけながら左手のライフルからエネルギーパックを放り投げる。

そして、

 

「ショット!」

 

右手のライフルでエネルギーが『三割残った』パックを撃ち抜いた。

 

ドゴンッーー!!

 

たかが三割といえど、圧縮されたエネルギーだ。その爆発の威力はISを纏っていなかったら確実に死ぬレベルだ。

だが、流石に『この程度』じゃ終わってくれないみたいだ。

爆煙の中から幾つもの閃光が放たれ、煙を晴らす。

 

「やってくれましたわね・・・」

 

「・・・・・・」

 

晴れた煙。その先には四基のビットを従えたオルコットさんが怒り心頭な顔で此方を睨んでいた。

 

 

「良いでしょう・・・ならば踊りなさい、私とブルーティアーズが奏でるワルツで!」

 

「っ!」

 

宣言と同時に四基のビットがバラバラの軌道を描きながらレーザーを放ってきた。

 

バックブースター展開、脚部スラスター下方修正。エアインテークを一時閉口・・・!

 

高度を下げながら後退し、レーザーをやり過ごす。ビット・・・囲まれないようにしないとね。

前後左右上下、あらゆる角度から襲いくるビットを全身のスラスターを使い避ける。

成る程、『こっち』も素直か。

 

「だったら・・・!」

 

地面に対して仰向けになるように機体の向きを変えてライフルを撃つ。

 

「なっ!?」

 

オルコットさんの驚愕の声が上がるのと共に僕の背後を取ろうとしていたビットが爆発四散する。

機体を更に動かし上昇しながら頭上と左側面のビットを撃ち抜く。

 

「わざわざ撃ちやすい死角にビットを配置してくれてありがとう」

 

「あ、あ、貴方本当に初心者ですの!?」

 

「さて、ね」

 

目を点にしたオルコットさんの叫びを受け流す。

あの程度、処理しきれなければISの武装試験(あの地獄)はこなせない。

・・・・・・バイザックとキハールとファイバーの挟み撃ちは辛かったなぁ・・・。

死んだ方がマシな気がする武装試験を思い出しながら右下の最後のビットをライフルで破壊する。

 

〔右腕、左腕 残弾ゼロ エネルギーパックリロード〕

 

「さて、と」

 

空になったエネルギーパックが外れて落下する中、拡張領域から新たなパックを装填。

オルコットさんを見下ろしながら銃口を向ける。

 

「貴方・・・一体何なんですの」

 

「ただのIS操縦者だよ」

 

ヘイズルのヘッドパーツの下、僕は笑いながらそう答えた。

空のパックが地面に落ちる。

 

「終わらせようかーー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カッコいい・・・・・・」

 

「かんちゃん?」

 

目の前で展開される高速戦闘に目を奪われた私は、親友の言葉をすら思わず無視してしまった。

第三世代型ISブルーティアーズ対見た目『だけ』は第一世代型の、扶桑君の駆るヘイズル。

特に私の目を釘付けにするのは当然ヘイズルだ。黒と濃紺のツートンカラーの全身装甲の外装は俗に言うリアル系ロボットのそれだ。機体の動きに合わせて線を引く緑のツインアイが最高に痺れる。

何より、そう、何よりも目を惹くのは背中と両腕に装備されたシールドとブースターを合体させたような盾だ。

 

「あの機体の設計士はロマンをわかってる・・・」

 

「あの盾カッコいいよね~、お?決着つくみたいだよ~」

 

隣に座る本音の声の通りあれだけ激しく動いていた二機のISが空中で試合開始前の様に静止している。

だがその姿は対照的だ。ブルーティアーズは四基のビット全てを破壊され、度重なるダメージが目に見えている。

対してヘイズルはレーザーの掠り傷以外一切のダメージが見当たらない。

 

「・・・動く」

 

「え?」

 

私の呟きの後、一瞬の沈黙を破り、爆発がアリーナで起きた。

そして、

 

【battle end】

 

空間投影された文字が試合終了を告げる。

 

【winner】

 

煙が晴れ、漆黒の鎧が高らかに右手を上げた。

 

【HAZEL CUSTOM】

 

その文字が出た瞬間、アリーナ内は歓声に包まれた。

 





という訳で、睦月対セシリア戦でした!
もっと戦闘描写上手くなりたい・・・

次回もお楽しみに‼
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