インフィニット・ストラトス ~黒兎の見る世界~   作:フォールティア

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漸くあの二人が登場です!




ダブル・ライアー
#01 二人の転入生


「せぇあ!」

 

「甘いっ!」

 

空中でヘイズルのロング・ブレード・ライフルと白式の雪片がぶつかり合い、激しい火花を散らす。

片や武骨な全身装甲、片や騎士を彷彿とさせる部分装甲。

野次馬感覚で見に来ていた生徒たちはその様子に目を奪われていた。

夕方の夕方のアリーナで繰り広げられる『訓練』は正に正式試合と言われても納得してしまうような激しさを持っていた。

 

「一夏、動きが直線的過ぎるよ!もっと力を抜いて!」

 

「こう、かっ!」

 

言いながら放たれる白式の斬撃をシールドブースターでいなし、ロング・ヒート・ブレードで逆に一撃を与えるヘイズル。

 

「その調子、絡め手も使わないと勝てる試合も勝てないからねっ」

 

「了解だ!」

 

何度も火花を散らしながら、訓練と称した実戦は激しさを増し、アリーナの閉館時間ギリギリまでその音が止むことは無かった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

「「転入生?」」

 

「そうそう、それも二人もだよ!」

 

僕と一夏がその話を聞いたのはクラス代表対抗戦で起きた事件の後、週明けの月曜日だった。

転入生か・・・また何処かの代表候補生なのだろうか。

 

「そういえば一夏は昨日部屋移動したんだよね?」

 

「ああ、そうだな。急に言うからびっくりしたぜ。まあ、荷物少ないから良かったんだけど」

 

「それと関係あるんじゃない?」

 

昨日の特訓の後、更衣室から出た僕と一夏に山田先生が「織斑君、申し訳ないのですが、お部屋を移動する事になりました」とホントに申し訳なさそうに言って一夏が了承、昨日の内に部屋を移動したのだ。

・・・あれ、何故僕にその話が来なかったんだろう?

 

「んーでも、入ってくるのは女子だろ?だったら俺移動する必要ないと思うんだけど」

 

「なるほど、箒さんと一緒の部屋が良いと」

 

ガタガタガタッ!

 

おおぅ、まさかクラス中の皆が立ち上がるとは思わなかった・・・って、オルコットさんまで立ってるし。

皆一夏の事気にしてるんだなぁ。

 

「え、あ、いや睦月、そういうことじゃなくてな!?」

 

「はは、そんな慌てなくてもいいじゃない?」

 

あたふたする一夏を見ながらにやけ顔で返す。

一夏って意外とからかいがいがあって楽しいんだよねぇ。

 

「おはよう一夏、睦月。・・・何だこの空気?」

 

妙に沈黙するクラスに話題の当人である箒さんが現れ、首をかしげる。

 

「あー、いや、何でもないよーな、あるよーな・・・?」

 

「煮え切らない答えだな?どうかしたのか」

 

いふがしげに詰め寄る箒さんに一夏が苦笑しながらごまかす。

視線で助けを求められたけど取り敢えず爽やかな笑顔を返して援護しない旨を伝えると、一夏はがっくりと肩を落とした。

 

たじろぐ一夏と箒さんの問答は、織斑先生が教室に入るまで続いた。

 

 

 

 

 

 

 

「ーーさて、今日はこのクラスに転入生が新たに加わる。入れ」

 

朝のホームルームも終わりという頃、織斑先生の言葉に教室のドアが開く。

入ってきたのは金髪の『男子制服』を着た人と・・・

 

「クロエ・・・?」

 

銀髪の、小柄な子だった。

いや、クロエは眼帯なんてしてないし、つり目じゃないし、何か軍人めいた雰囲気なんて醸し出さない。

むしろ真逆で優しい穏やかな空気感をもった子だ。でも、似てるなぁ。

 

・・・・・・ん?今更ながらに『男子制服』?

 

「二人とも、自己紹介しろ」

 

「フランスから来ました、シャルル・デュノアです。至らない所が多いと思いますが、仲良くしていきたいと思います。よろしくお願いします」

 

一歩出てそう自己紹介して微笑んだ金髪の『男子』に教室がまるでさっきの出来事の焼き増しのように静かになる。

あ、これヤバイな。振り向いた一夏とアイコンタクト。即座に耳を塞ぐ。

さあ来い!

 

 

「「「「「「キャアァーーーーーーーーッ!!!!」」」」」」

 

「っっ!!」

 

直後に上がった女子生徒たちの歓声が頭に響く。ふぉぉ・・・耳を塞いだ意味がまるで無かった・・・。

見ると一夏も身体を震わせていた。

 

「三人目、三人目の男性IS操縦者!」

 

「睦月と同じ守ってあげたくなる系の!」

 

「ふ、ふふ・・・掛け算が捗る・・・」

 

果たして僕は守ってあげたくなる系男子なのだろうか?後、最後の人何か不吉なんですけど・・・。

 

「静かにしろ」

 

中々収まらない声に業を煮やした織斑先生の一声に一瞬で教室が静まり返る。

恐るべし、織斑先生のカリスマ性。

 

「ボーデヴィッヒ、挨拶しろ」

 

「はい、教官」

 

「ここでは教官ではなく先生と呼べ」

 

「はい、教官先生」

 

「いやどっちなの!!・・・あ」

 

余りに素っ頓狂な会話に思わず突っ込みを入れてしまった・・・っ!

ボーデヴィッヒと呼ばれた少女と視線が合うこと数秒、何故か無表情でサムズアップされた。

 

「ドイツより来た、ラウラ・ボーデヴィッヒだ・・・よろしく頼む」

 

それだけ言うと少女、ボーデヴィッヒさんは押し黙ったかと思いきや、一夏をじっと見詰め始めた。

しかも良く見ると一夏もボーデヴィッヒさんを見て固まっている。

 

「まさか・・・本当に居るとはな、『一夏』」

 

「本当に、『ラウラ』なのか?」

 

名前で呼び合う二人の空気に、二名程妙な雰囲気を出し始めた。

・・・やれやれ、一夏はホントにモテるなぁ。

 

 

 

詳細について後で聞くこととして、僕は阿修羅の如きオーラを出し始めた二人へのフォローを考え始めた。

 

 

 

 





と、言うわけで既に一夏とラウラの面識があるという歴史改竄をやらかしました。
二人の関係については後程。

では、次回もお楽しみに‼
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