インフィニット・ストラトス ~黒兎の見る世界~   作:フォールティア

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セシリアの料理を食べてみたいと、アニメを見てふと思った。




#04 お昼休みの惨劇

あっという間に時間は過ぎ、お昼休み。

僕達専用機持ちは屋上に来ていた。何でも一夏曰く、「たまには全員揃って食べようぜ」との事。

屋上には人が居らず、ちょっとした穴場のようだ。

 

「んー、空気が気持ちいい」

 

学食から買ってきた焼きそばパンを片手に空を仰ぐ。一夏は箒さんや凰さんが作ってきたお弁当を食べている。いや、食べさせて貰ってる。二人同時『あーん』なんてハーレム系ラノベの主人公か。デュノア君も苦笑いしてるし。

 

不意に視線を感じて隣を見るとボーデヴィッヒさんが僕を見て心なしかそわそわしていた。

 

「どうしたの?ボーデヴィッヒさん」

 

「その、実習の時は助かった。感謝する」

 

「あぁ、どういたしまして」

 

ちょっと照れ臭そうに言うボーデヴィッヒさんに何と言うか、ほっこりする。クロエも会って最初の頃はこんな感じだったなぁ。

 

「何をにやけている?」

 

「なんでもないよ~」

 

そう返して視線を一夏に向けると、

 

「・・・・・・世界の理が見える・・・」

 

何か悟っていた。

良く見ると手にはサンドイッチがあって、かじった跡がある。

オルコットさんが作ったサンドイッチかな。

作った本人ニコニコ笑ってるし。

・・・あのサンドイッチに何があるのだろうか。

 

「扶桑」

 

「どうしたの、ボーデヴィッヒさん」

 

「・・・あのサンドイッチ、危険な感じがする」

 

「え゛」

 

ぼそりと呟かれたその一言に一気に警戒心が強まる。デュノア君も僕の隣まで来て冷や汗を流してる。

 

「僕も同意見・・・何だろう、あのバスケットからまるでクレイモア地雷みたいな恐ろしさを感じるよ」

 

「それってもはや兵器じゃないですかやだー」

 

何、あのサンドイッチは大量殺戮兵器なの?見た目は普通何だけど・・・

 

「一夏さん、お味はいかがですか?」

 

「あ、ああ・・・美味いよ・・・」

 

一夏、顔が土気色になっちゃってるよ・・・。

満足げに頷くオルコットさんの横で一夏が僕に目線で訴えかけてくる。

 

(逃げろ、睦月!これはヤバい・・・!)

 

「睦月さんも一ついかがです?」

 

オルコットさんがタマゴサンドを此方に差し出してそう言った。期待の眼差しで。

ごめん一夏、僕にはこれを断れない・・・

タマゴサンドを受け取り、唾を飲み込む。

 

「いざ・・・南無三!」

 

覚悟を決めて一口。

 

 

ーー口のなかでグリプス戦役が起こった。

 

ごくりと嚥下する。

 

ーー胃の中で第二次ネオジオン戦争が勃発した。

 

 

「どうです?扶桑さん」

 

「味見って、した?」

 

「してませんわ」

 

その一言に一同唖然とする。成程・・・通りで、こうなるワケだ。

 

「一口、自分で食べてみて」

 

バスケットを指差すと、首をかしげながらも一つ取ってオルコットさんは一口かじる。

直ぐに顔面蒼白になった。

うん、ぶっちゃけシュールストレミングス(世界で一番臭い食べ物)に匹敵するレベルだよね。

 

「・・・今度から、味見して、余計な調味料入れないようにね・・・食べた人こうなるから」

 

「・・・ごめんなさい」

 

一夏を見るともはや死人もかくやな顔色になって箒さんに介抱されていた。

多分僕も同じ顔色になっていることだろう。

 

オルコットさんには暫く料理練習指令が下された。箒さんと凰さんが先生役になるから、大丈夫だろう。

・・・被害者は、少ない方がいいからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「睦月、今日はどうする?できれば特訓付き合ってほしいんだけどさ」

 

「ん~ごめん、今日は整備棟行くよ」

 

一日の授業が終わり、放課後。

一夏の誘いにそう答えながら席を立って鞄を持つ。

そろそろ打鉄弐式も完成しそうだから、調整手伝わないと。

プログラム面は全てクリアしたし、残るは機体テストだけだ。

 

「そか・・・模擬戦やりたかったけど、仕方ないか。わかった、また後でな」

 

「うん、またね~」

 

「あ、扶桑君」

 

一夏に手を振って教室を出たところで、デュノア君とバッタリ会った。

 

「デュノア君、どうしたの?」

 

「シャルルでいいよ、これから一夏と特訓?」

 

「じゃあシャルルって呼ぶね。特訓は参加しないよ。整備棟に人待たせてるし」

 

「整備棟?もしよければ僕も行って良いかな?」

 

デュノアく・・・シャルルの提案に少し考える。流石に勝手に連れていくわけにもいかないしなぁ・・・簪も驚くだろうし。

 

「待たせてる人に電話してみるよ」

 

制服のポケットからスマホを取り出してコール。

 

『もしもし、睦月?』

 

驚いた・・・まさかワンコールで出るとは思わなかったよ。

電話越しにカタカタと音がするから、もう整備棟で作業を始めているんだろう。

 

「うん、僕だよ」

 

『どうしたの?何かあった?』

 

「今からそっち向かうんだけど、一人僕のクラスの人連れていきたいんだ。大丈夫かな?」

 

『・・・出来れば遠慮したいけど、睦月から見てその人は信用出来る?』

 

簪の言葉にシャルルをチラッと見る。

フランス代表候補生、それに『デュノア』・・・。

 

「・・・うん、大丈夫だよ。いざとなったらどうにか出来る」

 

『そう・・・わかった。睦月が信用するなら私も信用する』

 

「ありがと・・・それじゃ、今から行くね」

 

『うん。待ってる・・・』

 

通話を切ってシャルルにサムズアップする。

 

「許可が出たよ、大丈夫だってさ」

 

「良かったぁ。直ぐ行くんでしょう?荷物取ってくるね!」

 

教室に駆けていくシャルルを見送って廊下の壁に寄りかかる。

簪に何かジュースでも買っていこう。あ、布仏さんも居るかも知れないから、二本買っとこう。

 

「私も行っていいか、扶桑」

 

「うーん、まあ口外しないって言えるなら大丈夫だと思うよボーデヴィッヒさん」

 

「そうか」

 

「・・・ってはいぃ!?」

 

何時の間にかボーデヴィッヒさんが隣に立っていた。

いや、何時からそこに?

 

「電話が終わったところだな」

 

「さらりと心を読んだ!?」

 

「織斑教か・・・織斑先生に教わったら出来るようになってな。それより、本当に私も行って大丈夫か?」

 

こっちを見上げつつ首を傾げるボーデヴィッヒさんを見て思う。

・・・こういう仕草、クロエにそっくりなんだよなぁ・・・・・・。

 

「あぁ、うん大丈夫だよ。きっと」

 

「そうか、良かった・・・って、頭を撫でるな!」

 

簪には今度ちゃんとした差し入れ買っていこう、そうしよう。

何とはなしにボーデヴィッヒさんの頭を撫でつつ、僕はそんな事を考えるのだった・・・。

 

 





ラウラかわいいよラウラ!
・・・シャルの問題、どうしよう・・・・・・(何も考えてない

次回もお楽しみに‼
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