インフィニット・ストラトス ~黒兎の見る世界~ 作:フォールティア
スパロボ新作にまさかのAGE参戦ですね。・・・レギルス隠しユニットで出ないかな・・・
「睦月~、居る~?」
ゴールデンウィーク二日目、昨日の疲れ(主に女装による精神疲労)を癒す為に部屋でゲーム『スパロボ無双』をしていたところ、ドアをノックする音が聞こえた。あと少しでライジンオーのアンロックなんだけどな・・・
「はーい、ちょっと待ってー」
返事をしてゲームを一時停止、席を立ってドアを開ける。
「鈴さんに、オルコットさん?それに箒さんまで、一体どうしたの?」
廊下に立っていたのは『一夏ラヴァーズ』(僕命名)の三人だった。
・・・また一夏がキングオブ唐変木の名の下に何かしでかしたのだろうか。
先頭に立つ鈴さんが申し訳なさそうに口を開いた。
「えっとね・・・ちょっと相談が」
「・・・一夏絡み?」
「うん。あ、用事があるとかなら無理にとは言わないわよ!?」
ビンゴだったよ・・・まあ簪も出掛けちゃって暇してたし、ちょうどいいか。
部屋に入れるように身体を避ける。
「別に良いよ、今日は暇なんだ」
「・・・ありがとう」
礼を言う三人を部屋に入れてドアを閉める。さてはて、どんな相談なのやら。
「それで、一夏について何を相談したいのかな?」
三人を適当な所に座らせて、お茶を出し、ゲームの電源を切ったところで話を切り出した。
皆を代表してか、箒さんが声を上げた。
「単刀直入に言うとだな。どうすれば一夏を振り向かせることが出来るか、という事なんだが・・・」
「あのニブさだもんね・・・」
「そう言うことだ」
残る二人が箒さんの言葉にウンウン頷いた。確かに、あのニブさは強敵だ。聞けば、中学時代ストレートに告白した女子生徒の尽くを勘違いで撃沈させてきたらしい。
振るよりもキツい仕打ちじゃないかとは思う。
「そう、あのニブさをどうにかしないことには始まらないのよ!」
「三人よれば文殊の知恵、とは言ったものですが限界がありまして・・・」
「同盟を組んだはいいが、早速壁に当たってしまってな・・・」
成程ね・・・でも、あのニブさを解消、或いは好意に気付かせるのってネオグランゾンに裸で挑んで勝てって言ってるようなモノだよね。
・・・ぶっちゃけ無理。出来るのって衝撃のアルベルトか東方不敗位じゃないか。
まあとやかく言っても始まらない。相談された以上は応えないとね。
「取り敢えず、今まで三人がしてきた事を教えてくれるかな?」
「「「してきた事?」」」
「そ、どんな風に誘惑だとか、それと言った好意の気付かせ方とか。今まで講じてきた事」
まずは履歴を洗おう。そこから何か掴めるかもしれない。
冷えた麦茶をグイと飲んで、話を聞く体勢をとる。
「では、私から話そう・・・」
話の内容が纏まったのか、箒さんが最初に話始めた。
さあ、長くなるぞ。
三人の話を聞いた結果、僕が思ったことはただ一つ。
「難攻不落の城か・・・!」
一夏の鈍感さが最早化け物クラスだったという事だ。
GNドライヴにIフィールドとVPS装甲取り付けたダブルオークアンタ・フルセイバーのような、相対するのもバカらしいレベルだ。
腕に抱き付き、二人きりでデート、半ばストレートに告白しても好意に気付かないなんて鈍感通り越してる。
「どう思います、睦月さん?」
「んー・・・」
オルコットさんの問いに顎に指を当てて考える。
さっきも上げた通り、半ばストレートに告白しても反応が無かったのは確かなんだけど、だからと言って一方的に一夏が悪い訳でもないのだ。
「多分三人の場合、心象の問題もあるんじゃないかな?」
「心象?」
「そう・・・ちょっと辛辣な事を言うかもしれないけど、良いかな?」
確認の為に三人の顔を見ると、頷き返された。
覚悟はある・・・訪ねるのも無粋だったか。
「じゃあ、言うけど。三人はちょっと暴力的な面があるんじゃない?」
「「「うぐっ」」」
「自覚はあるんだね・・・学園に入る前の事は良く分からないけど。兎に角そういったのが好意の邪魔をしちゃってるんじゃないかな」
麦茶を飲み干して喉を潤してから、話の続きを語る。
「まあ演習中に山田先生の・・・その、胸を揉んじゃったとか、そういったToloveるもといトラブルの時さ。オルコットさんなんか鬼の形相だったし」
「うっ・・・」
あの時は殺意の波動にでも目覚めたのかと思ったよ。生身じゃ相手にしたくないね、絶対死ぬ。
「他にも色々とやってるでしょ?」
「わ、私は・・・」
「聞いたよ、入学して最初の日の事。照れ隠しで木刀は無いでしょ木刀は」
「ぐはぁ・・・っ」
箒さんが胸を押さえて轟沈。
「鈴さんは酢豚の件で全力ビンタ。気付かない一夏も一夏だけど、ビンタしたらそりゃ喧嘩になるよ。というか遠回し過ぎる」
「うぐっ!」
鈴さんも撃沈。
「オルコットさんは入学当初よりかはマシになってるけど、事あるごとに嫉妬して辛辣に当たるのは良くないよ。演習中の時だって、僕が止めなきゃ一夏がミンチより酷い状況になってたし。イギリスの淑女としてどうなのさ」
「ぐっ・・・!」
オルコットさん、沈没。
気付けば死屍累々の有り様である。一夏のニブさの遠因ってこういうのかもしれないな。
女尊男卑の風潮の影響もあるんだろうし。
「そういうワケで、ちょっとずつで良いからそういう所を改善してみたらどうかな」
「一夏のニブさはどうすれば良いのだ?」
「あれはもう一種の病気だよ。というか仮に一夏が鈍感じゃなくなったとしても、現状の三人じゃ好意に気付かれないと思う」
「「「デスヨネー」」」
強く言い過ぎちゃったかな・・・三人とも目から光が消えてる。いや、でも仕方ないよね。こうでも言わなきゃ三人揃って一夏に玉砕しかねないし。
「兎に角、今を変えたいならまずは自分から!焦りは禁物だからね」
「自分から・・・」
「変わる・・・か」
「そう、ですわね。私達は一夏さんにばかり変わることを強要してしまっていたのですわね」
得心がいったのか、オルコットさんが悟ったような顔で頷く。
「オルコットさんは答えを見つけたみたいだね」
「私もだ。睦月、感謝するぞ。自分がどうするべきか、わかった気がする」
「ありがとね睦月、私もやることがわかったわ!」
「感謝しますわ、睦月さん」
三人揃って立ち上がり、頭を下げられる。
「い、いや、気付いたのは三人であって僕は説教じみた事しただけだし!」
「「「ありがとう(ございますわ)!」」」
「うぅ・・・」
何かむず痒い・・・。
何にせよ、これで相談事は終わり。
それから簪が帰ってくるまでの間、四人でスパロボ無双をやって、ゴールデンウィークの一日は過ぎていった。
恋愛相談だよ!作者の恋愛経験はモニターの向こうにしかないよ!(涙)
次回でゴールデンウィーク編は終了の予定です。
次回もお楽しみに‼