インフィニット・ストラトス ~黒兎の見る世界~   作:フォールティア

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夏休み編突入!
バトルもあるよ!やったね睦月!疲労が増えるよ!!
ちょ、ヘイズルフィンガーはあばぁぁぁぁ・・・


サマーバケーション
#01 ナターシャ・ファイルス


唐突だが、皆さんは寝起きドッキリなるものをご存知だろうか?

そう、一昔前に流行ったあれだ。寝ている有名人の寝室に入ってバズーカ(煙が出るやつ)撃ったり、クワガタを鼻に挟んだりする、あれだ。

寝起きの心臓には負担が大きそうだよね。

つまり、僕が何を言いたいかというとだね。

 

「・・・睦月ぃ」

 

「んふふ・・・」

 

寝起きで美少女二人にホールドされていると、心臓に悪いということだよ。

 

「・・・どゆこと?」

 

簪とラウラに両サイドを固められながら、僕は呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、何で二人揃って僕に抱きついて寝てたのかな?」

 

臨海学校から一月経ち、夏休みに入り少しガランとしたIS学園の食堂で簪、シャル、ラウラと朝食を取りながら二人に聞いてみた。

 

「え、二人ともそんなことしてたの!?」

 

「私は夜中に寝惚けて」

 

「私は何となく忍び込んでだな」

 

「何それ羨ま・・・じゃなくてラウラはまた忍び込んだの!」

 

「い、いやついなーー」

 

ラウラが吐いた言葉にシャルが軽く怒る。その様子は同い年の筈なのに姉妹を彷彿とさせ、微笑ましく見えてしまう。

 

「シャル、その位にして。ご飯食べよう?」

 

「睦月が言うなら」

 

「助かった、もうダメかと思ったぞ」

 

「ラウラも忍び込むのは程々にね?」

 

「そこでダメと言わないあたり、睦月は甘い」

 

簪の言葉にぐぅの音も出ない。

いやまあ、悪い気はしないし・・・前みたく全裸じゃないから良いかなって。

苦笑いを浮かべて隣に座る簪のジト目を誤魔化していると、食堂に備えられたスピーカーから声が聞こえた。

 

『織斑一夏、扶桑睦月は至急職員室に来い。以上だ』

 

今のは織斑先生の声か。

にしてもこんな朝早くから何なのだろう?今日は別にアリーナを使う予定もなかった筈だし。

そう思っていると再びスピーカーから織斑先生の声が。

 

『あと二分以内に来なかった場合、課題を追加する。急げよ』

 

「横暴だああぁぁ!?」

 

僕は急いで鯖味噌定食を掻き込んで、シャル達へ挨拶も程々に職員室へと全力疾走した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「間に合ったか!?」

 

「アウトだ」

 

「なん・・・だと・・・」

 

ノックもせずに入ってきた一夏の叫びに、織斑先生は冷静に死刑宣告を下した。

一夏の表情は某オサレなマンガの一コマみたく愕然としている。哀れ一夏は課題追加、南無。

あと5秒遅かったら僕もああなっていただろう・・・ああ、消化不良で胃が痛い。

 

「それで・・・はあ、苦しい・・・どういった用件で呼んだん、ですか?」

 

「ああ、それはだな・・・入ってきて良いぞ」

 

胃の痛みで中々整わない呼吸で織斑先生に訊ねると、先生は教師用の備品室の扉に向かって声をかけた。

扉が開き、中から現れたのはスーツを着た金髪美人だった。

 

「ハァイ♪」

 

「「・・・・・・」」

 

うん、つい一月前に見たね、確実に。データでだけど。

一夏と顔を見合わせる。どうやら同じ答えに至ったようだ。

せーの、

 

「「ナターシャ・ファイルスさん!?」」

 

「イェス、私がナターシャ・ファイルスよ。よろしくね?」

 

かの『福音』のパイロットが悪戯っぽくウインクしてにこやかに笑った。

なんでここに凍結された福音の関係者が・・・。織斑先生をみると心底疲れた声で答えてくれた。

 

「訳あって夏休み明けから、彼女はここの教師になる。今日はその視察に来た、というわけだ」

 

「あー、つまり僕達が呼ばれた理由って」

 

「まあ要するに学園内の案内だな。私もこれから国際IS委員会の方に向かわなければならなくてな」

 

「そういう事ですか」

 

「ああ。真耶が昼前には戻っている筈だから、一通り案内したら引き渡しておけ。適当に幾つか見れば満足するだろう」

 

「まるで子供みたいに扱うなんて酷くないかしら?」

 

「予定より一週間近く早めに来て他人の予定を狂いに狂わせた奴が何を言うか」

 

不機嫌さを隠しもせず腕を組んで織斑先生がファイルスさん?先生?・・・今はさん付けで良いか。ファイルスさんを睨み付けるが、当の本人は気にした様子もない。

 

「だって仕方ないじゃない、楽しみだったんだし」

 

「だったらせめて事前に連絡を寄越せ・・・予定を組み直すのも楽じゃないんだぞ」

 

「以後気を付けるわ」

 

「はあ・・・む、時間か。すまないが後を頼む」

 

「わかったよ千冬ね゛っ・・・!!」

 

「織斑先生だ、うつけ」

 

書類の入ったケースの角が額に突き刺さり、一夏が沈む。

あれは痛い。ていうかめり込んでたよね今。

軽くため息を吐いて織斑先生は職員室の扉へと歩いていく。

そのまま出ていこうかと言うところで一度こっちを振り返りった。

 

「ああ、そうだ。言い忘れていたが」

 

「なんです?」

 

「幾ら男二人だからと言って襲おうとするなよ。もしやったら・・・生き地獄というヤツを見せてやる」

 

そう言い残して織斑先生は扉を開けて出ていった。

・・・・・・あの人思いっきり殺気当ててったよ。マジで震えてきた。

一夏に至ってはケースの直撃と重なってダメージが極まったのか真っ白になってる。

っと、頼まれた事はちゃんとしないと。

 

「えと、それじゃナターシャさん。学園内を案内しますね?」

 

「ええ、よろしくね可愛い兎さん」

 

「か、かわっ!?急に何を言うんですか!?」

 

「いや、初見ならその感想は抱くだろ」

 

「一夏まで!?」

 

ナターシャさんと復活した一夏が揃いも揃って言ってくる。

いやいや、別に嬉しくないからね?男なら格好いいって言われた方が嬉しいからね?(個人差あり)

 

「って、何で抱きついてるんですか!?」

 

「だって丁度良いサイズなんだもの。さ、そんなことより早く行きましょ?案内お願いね、織斑弟君?」

 

「そんじゃ、行きますか」

 

「そんな事扱いなの!?って僕は抱きつかれたままなの!?はーなーしーてー!」

 

抵抗虚しく、僕はナターシャさんに抱き着かれたまま職員室を後にした。

ああ、どうしてこうなるの・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 





本作品でのナターシャさん=自由人です。といっても次回終わったら秋まで出番無いんですが。ごめんなさい待って銀の鐘は死ーー


『次回もお楽し(文字はここで途切れている)』
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