インフィニット・ストラトス ~黒兎の見る世界~   作:フォールティア

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ガンプラexpo会場、オルフェンズブースにて。

「バルバトスが・・・ミーティア+VOB を付けている!?」

積みプラ消化して買わなきゃ(使命感


#04 違和感

笹桐さんと協力体制を交わして早一週間、IS学園はいよいよ文化祭の準備期間に入った。

今日に至るまで、バートリーさんに変な動きは見えず、普段通りだった。

 

「・・・・・・」

 

「えーと、簪?何でそんなに僕を睨んでるんでしょうか」

 

「・・・睨んでない」

 

「えー・・・」

 

変わった事と言えば、時折こうして簪が目付き鋭く僕を見てくることだ。

バートリーさんが転校して以来だ、簪がこうしてくるのは。

どうしたと訊ねれば今みたく何でもないの一点張り。

かといって何も聞かないでいると悲しそうな顔をするのだからもうどうしたら良いかわからない。

これまでの人生において、こんな事態に遭遇した事がないから対処の仕方が分からないのだ。

 

「というわけでヘルプミー」

 

「諦めろ」

 

「即答!?」

 

昼休みの屋上で久しぶりに皆で食べているとにべも無く一夏に救援を断られた。

 

「理由が分からないんじゃ俺もどうしようもないぞ」

 

「デスヨネー」

 

他の皆もどうすれば良いか見当つかないのか、首を横に振った。

当の簪は一向に僕から目を離さない。・・・これじゃどっちが監視してるのやら。

若干の居心地の悪さを感じつつ食事を続けていると、校内放送のスピーカーが音を立てた。

 

『一年一組、織斑一夏君、扶桑睦月君。生徒会室へと来て下さい』

 

「生徒会室?何で俺と睦月だけなんだ」

 

「気付かぬ内に何かやらかしたんじゃないの?」

 

「「・・・・・・」」

 

鈴さんの言葉に一夏と視線を交わす。うん・・・心当たりがありすぎる!

殆んど放課後のアリーナでだけど、壁凹ませたり、切り裂いたり、地面にクレーター作ったりと僕と一夏で模擬戦をやると大抵アリーナの何処かが損傷する。いや、ちゃんと直してはいるから大丈夫なはず・・・ないか。

 

「お二人とも、顔が真っ青に・・・」

 

「大方、放課後の模擬戦のことだろう。全く、だからあれほどやり過ぎるなと言ったろうに」

 

「なぁ、睦月。逃げたらヤバイよなこれ」

 

「織斑先生と生徒会長から追っかけ回されたいと思う?」

 

「「・・・・・・行こうか」」

 

意見を合致させ、そそくさと弁当を片付ける。

覚悟完了。・・・遺書くらい書いとこうかな。生きて帰るか分からないし。

 

「睦月、一夏。そんな装備で大丈夫か?」

 

「「大丈夫だ、問題ない」」

 

ラウラの明らかなネタ振りに背中で応えて立ち上がる。

隣を見れば頼もしい戦友(とも)の姿が。イケる、イケるぞ。今の僕達なら敗北は無い・・・!

 

「じゃあ、逝って来るよ。皆は先に戻ってて・・・って簪?」

 

足を踏み出そうとして、しかしYシャツの裾を引っ張られる感覚に行動を止める。

振り向けば簪が僕の制服を摘まんでいた。

顔を俯かせて、指が白くなるほど強く服を引っ張るその姿に、僕は声を直ぐには出せなかった。

周りの皆も簪の様子に困惑していた。

 

「かん、ざし?」

 

「ーーっ!ご、ごめん、急に・・・私は、その」

 

「う、うん」

 

ハッとしたように顔を上げ、簪が離れる。

普段からは考えられないような慌てようで言葉を吐く様子に『違和感』を覚える。

確証の無い、奇妙な感覚。まるで無意識に身体が動いて、それに気付いたかのような言動。

・・・疑いたくはない。けど。

 

「睦月、さっさと行ってきなさいよ」

 

「鈴さん」

 

言及するか否か。そんな内心の葛藤を見抜いたかのように鈴さんが手をヒラヒラと振った。

 

「このままだと時間無くなるわよ?死にたくないでしょ。『こっちはこっちでやっとくから』、ほら行った行った」

 

「うわ、やべぇ!マジで時間ないぞ!?」

 

「っ!じゃあゴメン、後は頼むよ!」

 

「これで貸し借りチャラだかんねぇー」

 

鈴さんの何とも頼もしい言葉を受けて、校舎に入る扉を開けて僕は先に走り出した一夏の背を追った。

果たして、鈴さんは簪から話を聞けるのだろうか。

そして、それによって僕の予感が当たってしまわないか。不安だった。

 

 

 

 

 

 

 

「さて、と」

 

睦月達が通った扉がガチャリと金属の重低音と共に閉まり、屋上には鈴音達のみが残った。

その中で所在無さげに座る簪を見て、鈴音は口を開いた。

 

「これで此処にはアンタの知ってる女子しか居なくなったワケだし。そろそろ聞かせてもらおうじゃない、アンタが『そうなった理由』を、さ」

 

「そうですわね。このままじゃ不安で眠れなさそうですし」

 

「睦月に借りを返す意味でもここは聞いておきたいからな」

 

そう言う鈴、セシリア、箒の表情は普段の活発な雰囲気では無く、落ち着いた穏やかなものだった。シャルロットとラウラも同様で、静かに頷いた。

しかし有無を言わせない、強さも併せ持ったその眼差しに、簪は瞳を揺らして声を上げた。

 

「私はーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ生徒会室へ!歓迎しよう、盛大にな!」

 

「チョップ」

 

「あうち」

 

生徒会室に入ると、バーン!と効果音が付きそうな両手を広げたポーズをした布仏さんが正面に立っていたのでその頭に手刀を落とす。生憎ここはBIGBOXじゃない。

 

「うぅ、地味に痛い~」

 

「入って早々アホな事してるからだよ。それで、どう言ったご用件で?生徒会長」

 

頭を押さえて横にずれた布仏さんに合わせ一歩進み、部屋の最奥、窓を背に置かれたデスクに肘を立てた生徒会長をに訊ねる。彼女の隣には深緑の髪を項辺りで束ねた女子が立っていた。

 

「そうね・・・取り敢えず、入学式以来ね織斑一夏君。扶桑君は約一週間ぶりね。改めて自己紹介して置こうかしら」

 

そう言って楯無会長は肘をデスクから離すと相も変わらない不敵な笑みを浮かべた。

 

「IS学園生徒会長、更識楯無よ。よろしくね、可愛い後輩クン達。隣に立ってるのは副会長の」

 

「布仏虚です。何時も妹がお世話になっています」

 

名乗った虚副会長が一礼をするのに合わせ僕達も礼を返す。しかし、布仏さんの姉か・・・真面目そうな雰囲気だ。まるっきり正反対の印象だ。

 

「さて、と。早々に本題に入りましょうか」

 

楯無会長の顔から笑みが消え、生徒会室の空気がガラリと変わる。

耳鳴りが聴こえるほどの沈黙を経て楯無会長はこう言った。

 

 

「貴方達、部活動に入りなさい」

 





睦月が最近NT化してきた件(殴

そろそろバトルをぶちこみたいなぁ・・・(希望

あ、アスタリスク面白いですね。二次創作のネタが浮かんでしまいます・・・まぁ先ずはこっちの完結が先ですかね

では次回もお楽しみに!
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