魔法少女リリカルなのは!?「時空管理局セクハラ相談部隊」 作:ヘルカイザー
ではよろしくお願いします。
「分かりました。では近日中に解決しますのでそれまで我慢の方よろしくお願いします。(まったく、管理局のセクハラはとどまることを知らないな。まぁ〜俺がいる限りセクハラがなくなることはないが……それにしたってここの男共は欲求不満過ぎやしないだろうか…………)」
「はい、お願いします! では失礼します! 」
そう言って相談者は俺の部屋から出て行く。その時だった、いつも通りターゲットの調査に行こうとした時、新たに相談者が入室願いを出して来た。だから俺は自分の机に座り直すと入室を許可した。
しかしそこで入って来た人物を見て俺は眉間にしわを寄せる。何故なら俺にとってその人物は歓迎する事の出来ない人物だからだ。いわば俺の敵。俺は別に争う気はない。だが向こうはそうじゃないのだ。
「失礼しますね草葉琶 真名(くさはべ まな)部隊長。貴方に会うのは本当に久しいですね」
「俺は別に会いたくないですが? 一体何の用ですか? 騎士カリム。いや……目的など一つしかないか……やっと俺を殺しに来ましたか? 」
「なら……どうします? 抵抗でもしてみますか? 」
そう言うと彼女は少し身構え、これから俺を殺そうとするようにその目に闘志をみなぎらせる。だが俺は抵抗する気などなかった。ここで殺してくれるなら別に何の問題もない。いずれ死ぬ命なら尚更。
「いえ、抵抗なんてしませんよ? 殺るならやってくれて構いません」
「……はぁ……本当に何も変わってないのですね。残念ですけど、別に貴方を殺しに来たわけじゃないですから。それに貴方の命はそんなに軽い物じゃないですよ? 簡単に諦め過ぎじゃありませんか? 」
「フフ、俺を殺したがってる聖王教会の派閥の癖によく言う」
「え!? い、いや私は別にそんなんじゃ「俺はこれから用があるので失礼します! 」あ! ちょっと待ちなさ……はぁ……相変わらずね彼は」
◇◆◇◆
ある日私はある研究所跡へと足を踏み入れた。それはある事件の捜査、ここの所続いている魔導師の行方不明。その調査をする為だ。少し前からこの研究所で不審な光や音が出ていると報告を受けている。
そしてその研究所の中、私は一人のフードを被った人物を見つけることに成功し、取り敢えず話を聞く事にした。
「時空管理局執務官、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです! ちょっと貴方にお話を伺いたいのですが……っ!? くっ、いきなり何を!? 」
「ちっ、意外と早かったな。我、命を奪う者。命を凍結せし者。古のドラゴン、ゲヘナの名において。今この地を、永遠の氷土に変えたまへ!! フリーズグランド・ゲヘナ!!! 」
「な!? バルディッシュ! 」
《イエッサー! 》
突然地面を伝い私の方へと物凄い速度で蒼い光が地面を凍らせながら迫って来た。だから私はとっさに空中へと飛び上がり、自分の下にシールドを張った。これによって私の下まで来た氷がシールドによって止められ、私は何とか攻撃を防ぐ。これでもしシールドを張っていなければ今頃氷漬けになっていたことだろう。
それにしても地面を丸ごと凍らせ、空中に逃れた私の所まで氷を届かせる高等魔法……只者じゃない事は確かだ。
「つっ!? 今隠したその入れ墨……それに左手だけの黒い手袋……まさか貴方!? 」
「あれを避けるとはね? フフ、管理局か……面白い」
「待て!! ……くっ……逃がした……でも」
不審者は逃がしてしまった。しかしあの黒い手袋に私は見覚えがあった。それはあのセクハラ隊の男。彼も確か左手だけ黒い手袋をしていた筈。だから私は後日、行きたくないが本局のセクハラ隊の隊舎へと足を運んだ。もし私の推測が正しいのならあの男が犯人と言うことになる。
セクハラはしてもこんな事件までは起こさないと思っていただけにちょっとショックなのだが私はそれでもあの男が犯人なら逮捕しなければならないのだ。
「はい、どうぞ? 」
「失礼します! 」
「ん? これはこれは、素敵な身体をお持ちの相談者さんではありませんか? そっちから来るとは……よっぽどセクハラして欲しいと見える」
「違うから!? はぁ……セクハラ隊部隊長、ナマエ・ナイショ。貴方の左手の手袋を外して手の甲を見せて下さい! 」
「なるほどな……フフ、断る!!! 」
「な!? やはり貴方が……なら仕方ない。ナマエ・ナイショ、貴方を連続魔導師誘拐事件の容疑で事情聴取させて頂きます! ご同行願いま……な!? いない!? どこ……に!? ちょっと!? ここ何階だと思って!? 貴方陸戦魔導師だよね!? 飛べない筈じゃ!? 」
その瞬間、男は窓から外へ飛び降りた。彼は空戦魔導師じゃない、陸戦魔導師だ。なら飛べるわけはない。しかもここは本局の上の方にある部屋だ。そんなところから飛び降りて無事で済むわけはない。
私は急いで窓から外へ飛び出し、男を助けようとするがそこで男は私の想像を超えた事をやり始めた。
「我、命を奪う者。我、命を燃やし尽くす者。古のドラゴンゲヘナの名において、大地を焼き尽くす皇潤な炎を灯せ。燃えろ、グランドオブ・ゲヘナ!!! 」
「っ!? ほ、炎を推進力にして落下の速度を落としてる!? それにあの呪文……もう疑いようがない」
男は落下を間逃れ、今は誰もいない訓練場で足を止めた。もう逃げないのかと不思議に思ったが私はまるで私を待っていたかのようにこちらを向いている男の前へと降り立つ。
念のためにバルディッシュを構え、戦闘態勢をとった。
「もう逃げないの? 」
「逃げる必要はないだろう? そもそも俺は無実だ。相談者さんの言う事件には一切関わってない。それに俺は逃げたんじゃない、せっかく直った本局をまた壊すわけにはいかないから移動しただけだ。じゃないと後で親友が困るんでな? 」
「貴方が無実だと言うのならその手の甲を見せて下さい! それとさっき使った魔法の詠唱についても話して貰います! 」
「断る! これは見せびらかす物じゃない。それに無闇矢鱈に外す訳にもいかない」
そう言って男は頑なにそれを見せようとはしない。だから私は強行手段に出る事にした。バインドを使い男の動きを封じた後ソニックムーブで男の背後へと瞬時に移動した。
このまま気絶させて話を聞けるところへ移動しようと思ったからだ。しかし、男は私の思っているよりも往生際が悪い。
「な!? 貴方……本当に何者なの? 昔、空港火災の時もそうだった。私の攻撃を見もしないで素手で……しかもバインドまで砕くなんて…………」
「フ、素手じゃないさ。手袋してるだろ? 」
「ぐっ!? ふざけないで!? そんな物だけで防げるはずない。その左手……一体何を隠してるの!? ハァッ!!! 」
男は私が回すように振ったバルディッシュを簡単に避けると態勢を立て直し再び私へと向き直る。しかし私はすかさず攻撃を繰り出し彼を休ませない。だが攻撃が当たる事はなかった。
全てを見切られ、避けられる。
「おっと!? たくっ……まいった、こんな事したくないんだけどな?でもまぁ〜? 求められて答えない訳にもいかないか? 」
「何を訳の訳らない事を! いい加減大人しく……え……きゃぁぁぁあああああああああああ!? な、ななななんで裸になったの!? 」
「フッ、裸の何が悪い! それと勘違いするなよ? 俺も裸だが、お前も下着姿だと言うことをな? 」
「な、何を馬鹿な……私はちゃんと……あ、あああ……いやぁぁぁああああああああああああああ!!! 服がない!? 私の服は!? 今まで着てた筈なのに!? 何で? どうして……まさか…………」
うずくまり下着姿の自分を必死に隠そうとしている私はある予感がして男を見た。すると男は私の服を手に持ち、私を挑発するようにチラつかせている。
正直訴えてもいいレベルではないだろうかと思う。しかし解せないのは男も私と同じ、いや、それ以上の所まで晒しているという事だ。何故なら彼は何も身につけていない。手を腰に当て、まるで自分のそれを誇るように胸を張っているのだ。だが相変わらず黒い手袋は身につけたまま。
「さぁ〜? お前の言う通り全てを晒したぞ? これで満足か!! 」
「誰がそんな事しろって言ったんだ!? 私は手袋を外して手の甲を見せろって言ったのに!? 誰もお前の裸なんて望んでない!? 」
「フフ、なら何故……お前はチラチラとこちらを見ているんだ? どこだ? 一体何を見ている? フフフ、望んでない? 望まないなら見なければいい。なのにどうして……見ている? 」
「い、いや、違くて、別に男の裸見るのが初めてだから興味がある訳じゃ……はっ!? うっ……ち、ちち違…………」
もう私は何もかもが狂わされていた。当初の目的を完全に忘れ、自分の考えを男の裸へと釘付けにされている。
私の顔は今熱い。恐らく真っ赤になっている事だろう。しかしそれはどうしようもなく、自分で抑えて平常心に出来ることではない。
裸、裸、裸だ。私の頭の中は今動揺している所為でピンク色に染まっている。
そんな私の姿を見つめながら男は不敵な笑みを浮かべながら迫ってくるのだ。だから私は男の足取りに合わせるようにズルズルと後ろへと尻餅を引きづらせながら下がって行く。
恥ずかしい、今の顔を見られたくない。自分の心を悟られたくない。それで私は支配されているのだ。
「こ、来ないで……こっち……来たら……ダ、ダメ…………」
「何だ? 俺を追いかけていたのだろう? せっかく俺から近づいてやっているんだ、そんなに嫌がるなよ」
「そ、それはそうなんだけど……でも……でも……ひっ!? …………え? あ、れ……私服着て……え? っていうか……いない…………」
男が目の前まで来た瞬間私は思わず目を閉じた。すると私は何事もなかったかのように服を着ており、今までいた筈の男は目の前から完全に消えていた。
私はまんまと逃げられたのだ。しかし彼は管理局の人間だ。だからまた見つければいい。それでもし見つからなければ彼が犯人だという事だ。そしてもし、彼が普通に自分の隊舎にいるならば彼を犯人だと決めてかかるのはやめるべきだと私は考えた。何故なら犯人である筈の人間がおってのど真ん中にいるわけがないからだ。それに彼は自分は関係ないとも言っていたし。取り敢えずは後日改めて彼の隊舎を訪れる事にする。
彼が犯人であろうがなかろうが私は決めたのだ……今度こそ『殺してやる』……と。
◇◆◇◆
「まったく……酷い目にあった……ん? あいつは…………」
俺は素敵な身体の相談者さんから逃げ切り、自分の隊舎へと戻ろうとしていた。しかしそこで知っている顔を見かけたのだ。だから俺はそっとそいつの後ろへと近づき下から思いっきり股間についているそれを鷲掴みにしてやった。
「ひゃひん!? ちょっ!? 何して!? 」
「久しいなハル・ウインド!! 男にはなれたのか? ……っ!? これは……お前……まだ童貞か…………」
「何で股間鷲掴みにしただけでそんな事分かるんだ!? と言うか離してください!? ひっ!? や、やめ、 ちょっ……揉むな!? あんた本当に何なんだ!? 」
ハル・ウインドは股を精一杯閉じながら抵抗を見せているが俺が一度掴んだ宝をそう簡単に放す筈もない。こいつは普段頼りないがどうやらここだけは立派な物を持っている。その証拠に……いや、よそう。俺の完敗だ…………
「所でハル・ウインド? あの赤い髪の子とはどこまでいったんだ? 少しは進んだんだろうな? 」
「ひゃんっ!? ヴィ、ヴィータ先輩とは別にまだそんな関係じゃ、ひんっ!? やめ、もう、いいだろ? いい加減離して!? 」
「うむ……なるほど。あの先輩さんが惚れるのも分かる気がするぞ? お前は後輩属性MAXだな!! 俺も可愛がりたくなってきた! 」
「な、何言ってんだあんたは!? や、やめて!? 僕にそんな趣味は!? 」
俺が手を動かせばこいつはビクリと悶える。正直男を相手にしているとは思えない、声も少し高めだし体つきもきゃしゃだ。少し女装でもしよう物なら完全に女と間違える。
俺は段々歯止めが効かなくなり暴走し始める。
逃げようとするハル・ウインドを押さえ込みさらなるイタズラを行使しようと手を伸ばした。しかしそれは叶わなかったのだ。何故ならその瞬間、俺は誰かにハンマーで殴られ近くの壁にめり込んだのだから。
◇◆◇◆
「てめぇは男も女も御構い無しか!? たくっ、本当に変態だな!!! 」
「はぁ……はぁ……しぇ、しぇん……ぱい? 」
「うっ!? (やばい……可愛い。ダメだ!? 私は何を考えてるんだ!? これじゃ目の前の変態と何も変わらないじゃないか!? で、でも……可愛い…………)」
私は今、息を切らせて顔を赤らめているハルを見て、どうしようもなくドキドキしている。顔は熱くなり、ついこの姿を眺めてしまっているのだ。
だがそんな時、後ろから悪魔の囁きが私を惑わせる。
「うむ……分かるさ。今すぐにでも自分の部屋に持ち帰りたいのだろう? 大丈夫だ、ここにはお前達二人だけだ。今なら誰も見ていない」
「い、いや……けど……私は別に…………」
「迷う事はない。ハル・ウインドはもうお前の物だ。その手で汚し、一生消えない傷をその身体に刻んでやれ。そして……愛を囁いて見ろ!!! 「何言ってんだ!? 一瞬迷っちまったじゃねぇか、この変態!!! 」ほぶしっ!? 」
変態はその一撃で吹き飛び、窓を貫通して外へと飛び出した。ここは五階だがあいつなら大丈夫だろうと大して気にはしていない。
そして私は弱り切ったハルを抱えて……隊舎に戻った。もう一度言う、隊舎へと戻った。
この後断じて持ち帰ったりなどしていない……筈だ…………
次回もよろしくお願いします。