魔法少女リリカルなのは!?「時空管理局セクハラ相談部隊」 作:ヘルカイザー
ではよろしくお願いします!
「ハル〜? いいだろ? な? 私はもう我慢できない」
「ちょっ!? ヴィータさん、マズイですって……ま、まだ仕事中ですし。それにこ、こんな所で……」
「そんな事関係ねぇ〜よ。私は……」
「あ、その……ヴィ、ヴィータさ……(近い!? 近い近い近い!? )」
今日はヴィータさんとご飯を食べに行く約束をしていた。しかしヴィータさんの方が早く仕事が終わってしまい、今僕は急かされている。だがそれでもこの状況は耐え難い。何故ならヴィータさんは座って事務をしている僕に後ろから抱きついており、耳元で絶えず甘い事を言ってくるのだ。他の部隊員は元部隊員で仕事熱心なヴィータさんの行いには何も言えない為、見て見ぬふりをしている。終いには全員ヴィータさんの味方だ。と言うのも……
「おい、ハル! 彼女が待ってるぞ? 早く仕事終わらせろ! 」
「そうだそうだ! 彼女を待たせるな! 」
「うう……酷いですよ先輩方…………」
「はむっ」
「ひゃんっ!? な、ななな、何するんですか!? 」
「うるせぇ〜! お前が遅いのが悪いんだ。だからこれは罰な? 」
「や、やめ……んああ!? ヴィ、ヴィータさん……これじゃ……お、終わらな」
「へへ、可愛いなお前は」
何故こんな事になっているのか。ヴィータさんは痺れを切らせ、僕の耳たぶを甘噛みし始める。だからこうなってしまうと僕の仕事所ではない。付き合い始めて分かったのだが、ヴィータさんは僕の前だとダダ甘いになる。それは凄く嬉しい事なのだが最近は場所を選ばなくなって来たので困る。
「へへ〜ハル〜はっ!? ハ、ハル!? どこに……っ!? 」
「ふ、お前の恋人、俺が貰った! 」
「てめぇ!? 何すんだ変態!! さっさとハルを返しやがれ!!! 」
「おい、あいつセクハラ隊の部隊長じゃないか? 」
「ああ、変態だ」
「ハルの奴……案外モテモテだよな、ヴィータもそうだけど男にも人気なのか? 」
「おい!? 離せよ!? みんなに変な誤解され始めただろ! ぐっうぅぅ……離せぇぇ……ダメだ。はぁ、はぁ……」
「では諸君! 失礼する」
「あ! 待てこの野郎!!! 」
こいつはどうして僕の幸せな時間を奪うのか。でも幸せをくれたのもこいつな訳で、何か理由があるなら納得しなくも無いけど。どうせロクな理由じゃない。だがどうしてこいつは僕をさらったのか。正義を掲げる管理局内で今犯罪が行われている。これは立派な誘拐だ。後ろからヴィータさんがブチ切れた顔をして追いかけてくるがこいつは速すぎて追いつかない。
「で? どうして僕をさらったのさ? 」
「え? あの小娘が羨ましかったから? 」
「ふざけんな!!! 僕まだ仕事残ってるのに、そんな馬鹿げた理由で僕をさらったのか!? 」
「ふざけてなどいない……マジだ! 」
「アイゼン!!! 」
《了解、殺します! 》
「おおっと!? 危ないな? 局内でデバイス振り回すなよ」
「なら死ね! 私からハルを奪うお前は今すぐ死ね!!! 私の心の癒しを返せ!!! 」
《その方は私達の天使です!! 》
「ちょっと待て!? そのデバイスもか!? 」
そう……ヴィータさんには勿論愛されているが、その相棒。何故かアイゼンにも愛されている。ヴィータさんと一緒にいる時はアイゼンも一緒だ。よく喋りかけてくる。
「どうするんですか? このままだと殺されますよ? 」
「ふ、余裕だなハル・ウィンド。もうすっかり慣れたようだな? だが、甘いぞ? あんな情に流された小娘、容易くあしらえる! この逃走は俺の勝ちだ! 」
「そこまでなのです! 」
「なっ、何!? 」
「死ねぇぇぇえええええええええ!!! 」
《カートリッジ、ロード! ロード! ロード! ロード! ロード! 》
「消し飛べぇぇぇええええええええ!!! 」
「しまっ、ゴフッ!? 」
「ふん、成敗! 私のハルに手を出した報いだ」
動きの止まった変態にヴィータさんはアイゼンを叩き込んだ。途中アイゼンのロード数がおかしかった気がするが、怖いので聞かなかった事にしよう。だが僕が驚いたのはヴィータさんに加勢した人。僕は知っている。あれはヴィータさんの家族だ。
◇◆◇◆
「ナマエさん……浮気とはいい度胸ですね? それも男ってどう言う事なのですか? 」
「浮気……だと? 違う! 俺は君以外愛してなどいないぞ! 」
「な!? そ、そんな恥ずかしい事、そんな大声で言わないでくださいです!? でも……な、なら……どうしてこんな事したのですか? 」
「どうしてって……ハル・ウィンドが可愛すぎるのがいけないんだ」
「やっぱり浮気じゃないですか!? ナマエさんは変態過ぎます! もうか、彼女が出来たんですから自重してください!!! ……え ……ふぇっ!? 」
ヴィータちゃん達はもう行ってしまって今は廊下で2人きり。するとナマエさんは大きいモードの私を抱きしめ始めた。私は動揺し固まる。まるで身体が石になったようだ。
「なら……こうさせてくれ」
「わ、わわわわぁぁ〜!? ナマエさん、こんな所で!? あわ、わわ、わわわわ!? 」
「嫌か? 」
「い、いや、そうじゃないです!? で、でも!? でも」
「そうか……なら俺の隊舎に行こう! そこなら邪魔は入らない」
「ふぇっ!? ま、待ってくださいです!? ナマエさん? ナマエさん! ナマエさぁぁぁん!? 」
こうして誰も来ない、ナマエさんの隊舎に連れて来られた私は、椅子に座らされるとナマエさんに紅茶を出された。思ったより普通の対応に私は拍子抜けするが、根はいい人なので当然と言えば当然である。てっきり少しエッチな事でもされるのかと思って私はこの人に毒されてきているのだろうか。
「紅茶美味しいです! それでナマエさん……もうあんな事しないでくださいです」
「そうだな……リインが言うなら仕方ないか」
「本当ですか! 」
「ああ、君に嫌われるのはもうごめんだからな。なぁ〜リイン? 」
「はい? なんですか? 」
「明後日デートしないか? 」
「ふぇっ!? デ、デデデデート!? 」
「別におかしくないだろう? 恋人同士なら」
「そそ、それは……そうなのですけど……あ! ううっ……すいませんですナマエさん。明後日はちょっと無理です。仕事である場所の警備が…………」
「ん? そっか……まぁ〜仕事ならしょうがない。また誘うよ」
「はいです! この次は必ず行きますです! 約束! 約束なのですよ!! 」
「あ、ああ。分かった、約束だ」
次は断らないと私はナマエさんに顔を近づけて凄む。ナマエさんは少し困った顔をしていたが少し前のめりになりすぎたのかもしれない。そして私はしばらくゆっくりナマエさんと話していたが、その途中、この部屋に相談者と思わしき人間が訪れた。だから私はナマエさんの邪魔にならないようにここでナマエさんの部屋から出て行こうとする。でもそんな私に、ナマエさんは笑って言うのだ。
「リイン悪い、またな! 」
「はいです! 」
◇◆◇◆
「それで相談は何でしょうか? 」
「…………」
「ん? どうしました? もしかして言いづらい事ですか? しかし言っていただかなければ、解決しようにも……だから勇気を出して話しては頂けませんか? 」
「…………」
リインが出て行った後、俺は相談をしに来たと思われる局員に事情を聞いているのだが、この子は何にも言葉を発さない。うつむきながら不気味な雰囲気を醸し出している。
「はぁ……困りましたね。それではどこか気分でも……うっ!? 何……を…………」
俺は意識を飛ばした。一体何をされたのかは分からない。だが、気を失う直前俺はこの子が魔法を解いたのが見えた。何を解いたかと言えば、基本的な幻覚魔法のような物。この子は自分の変装を解いたのだ。そしてその後見えた顔は……八神 はやてだった。
◇◆◇◆
「うっ……ん? どこだ……ここ」
「六課やよ? 」
「はぁ……どうしてこんな事になる? 一体俺が何した? この間の事をまだ怒ってるのか? と言うか早くこの鎖を解け、一体どう言うつもりだ」
「貴方が何を勘違いしてるか知らんけど……私は別に怒ってない、この間の事だって別に何とも思ってないよ? 」
「ならどうしてこんな事するんだ? 」
「愛してるんや」
「……は? 」
「愛してるんや」
「いや、聞こえたよ。でもさ「愛してるんや」お、おい…………」
私は今、犯罪を犯しているのかもしれない。何故自分がこんな事をしているのか、それすらも今は分からない。ここはどこなのだろうか。まるで自分が自分でないように、意識はあっても自分では考えていない。またこの行為は管理局員にあるまじき行為なのかもしれない。だがそれは仕方ない事だと思うのだ。私は彼が好きだ、愛してる。しかし彼は私には振り向かない。リインの方ばかりを見ている。私など眼中にない。だからこうして『監禁』したのだ。こうすれば彼は私を見てくれるに違いない。彼の死刑にしたってそうだ。こうしていれば死ななくて済むはずだ。独り占めしたい。彼を守りたい。誰にも……取られたくないのだ。
「リインやないとダメなんか? 」
「それはまぁ……一応好きになった子だしな? って何の話だ!? 」
「なら……仕方ない…………」
「お、おい……何を……する!? 待て!? コラ! 八が、んんっ!? んー!? 」
「静かにしてや? じゃないと手元が狂う」
「んんー!? ん? ……ん!!! ん、んんんー!? (こいつイカれてんのか!? ま、待ってくれ……それだけは……それだけは…………) 」
「これ……ちょん切ってもええよね? 」
「んん、んー!! 」
私は右手で彼の口を塞ぎ、左手で彼のズボンのファスナーを下げる。そしてある所にハサミをあてがい彼に笑いながら尋ねた。彼はそれを聞くと私が何をするつもりなのか嫌でも分かったらしく、騒ぎながら抵抗しようとするが私は口を塞いでる手は離さない。
そもそも彼が悪いのだ。私をこんな気持ちにさせておいて私は放ったらかし。どうせ私の為に使ってくれないならこんな物いらない。
「んんー、んー!? んー!? (や、ヤバイ!? こいつ目がマジだ!? )」
「私……こんな気持ちになったの初めて何や……だから私の物にならない貴方何て……いらないんよ」
「ん!? ん……(仕方ない……我命を燃やし尽くす者……)」
「さぁ〜行くよ? 大丈夫や、もし死んだら私も一緒死ぬ。貴方だけ1人になんて、!? ……あ……れ? …………」
私は突然起こった黒い光に当てられその瞬間意識を失った。
◇◆◇◆
「はぁ……助かった。で? 一体どう言うつもりだ? と言うかここまで腐ってるとは思わなかったぞ」
「酷いね? 僕はただ、彼女が素直になれるようにしてあげただけだよ? 」
「女の気持ちを捻じ曲げるとは……下衆が! しかもよりによってこいつを使うとはな。貴様……許さんぞ? 」
「ならどうするの? 君は拘束されて動けない。ふふ、僕の自由だ」
「はは! こんな物で俺を縛ったつもりか? 甘いな」
「っ!? くっ……ゲヘナの炎か……」
俺は鎖をゲヘナの炎で燃やし尽くし、自由になる。おかしいとは思った。いくら八神はやての行為が情熱的だとしてもこうはならない。おそらくはこいつが宿すゲヘナの力。一体どうやってここに侵入したのかは分からないが、いや……もはやここが管理局という保証もない。それに俺が気を失ってからどれぐらい時間が経ったかも分からないのだ。
「君のゲヘナは僕の物だ。そいつも僕が貰う」
「やめておけ、こいつはお前がどうこうできる代物じゃない。所でお前はどうやってそいつを封印した? 」
「あはは、前にも言ったけど封印なんてしてないよ。僕とゲヘナは共通の目的がある。彼女とは友達だよ」
「彼女? なるほど。俺の中の馬鹿ドラゴンがオスならそっちはメスって訳か。だがなら俺と同じその封印紋はどう言う事だ? 」
「答える必要があるかい? これは僕とゲヘナのつながりだよ。君もだろ? ふふふ」
「……ふ、あいにく俺はこいつとは仲が悪いんでね」
「そうかい。そいつはいい事を聞いたよ……さて! お喋りも終わりにしよう。ああ! ここからは出られないよ? 何せここはそこの女が言った六課ではないからね。ここは……君の墓場だ」
今俺がいるのは地下室のような薄暗いコンクリートで固められた空間。確かに出るには苦労しそうだがこいつを倒していけば問題ない事だ。しかし俺はこいつの余裕が気になった。何か罠を仕掛けているのは明白。そもそも俺が意識を失っている間に殺さなかったのが謎だ。
「さぁ〜行くよ? って、おうわっと!? ……わぁぁ。くっ……おい汚いぞ!? 不意打ちなんて卑怯じゃないか!? 」
「人を不意打ちでさらった奴の言う事か!? こちとら恨む事があっても恨まれる筋合いは……ない!!! 」
俺は不意打ちで炎弾をこいつに叩き込んだ。だがそんな事で非難される筋合いは俺にはない。だからもう一発お見舞いしてやったがこいつは軽くかわしてくる。少し精神年齢は低いがこいつの戦闘スキルは大したものだ。
「危なっ!? このぉぉ……我命を奪う者! 命を凍結させし者! 」
「遅いんだよ!!! ……なっ!? 」
「無駄だよ……言ったろ? 僕と彼女は友達だって」
俺が新たに放った炎弾は奴の目の前で氷漬けとなっていた。さらに奴の周りは氷の盾が出現し、自動で奴を守っている。まるでこいつの中のゲヘナがこいつを守っているかのように。
「全てを凍てつかせ、封じ込めるゲヘナの冷気よ! この者に凍結という断罪を持って、永遠の牢獄を……ふふ」
「? ……!? 待て!? そいつは関係ない!!! 」
「もう遅い。……フリージングチルド・オーバーブラスト・ゲヘナ!!! 」
「くそっ!? (間に合え!!! )」
こいつは事もあろうに気絶しているの八神はやてを狙い、人に当ててはいけない出力の魔法を放った。そして……部屋は青白い光と音によって支配された。
次回もよろしくお願いします!