魔法少女リリカルなのは!?「時空管理局セクハラ相談部隊」 作:ヘルカイザー
さぁ〜完結までこの作品に全振りしますですよーーーーーーーーーーーーーー!!!
ではよろしくお願いします。
「ママー!? ママー!? 」
「子供を泣かすなよ……なぁ? 変質者? 」
「なんだ、起きていたのかね。変態」
「「ふふん」」
俺は目の前の男、次元犯罪者、ジェイル・スカリエッティと顔を見合わせながら笑みを浮かべ合う。俺はこいつと初対面ではない。俺はこいつを知っているし、こいつも俺を知っているだろう。
「お前とは久しぶりだ。お前が次元犯罪者と後から知ってびっくりしたぞ? なんせ俺達はミッドチルダセクハラしようよの会」
「138期卒業生……かな? 」
「やはり覚えていたか。あの時の同期はお前しかいない。他の連中は皆脱落した。俺達はセクハラの歴史に名を残したと言うわけだ。しかし残念だ、お前が敵であったことが」
「私も残念だ。君は私が唯一信頼の置けるセクハラーだったんだが」
そう、俺とこいつは同じ学び舎、セクハラと言うある種の芸術を学んだ戦友だ。その年の入門生は40人。しかしあまりにもモラルを逸脱したその学び舎で、正気でいられる人間は限られていた。ある者は露出狂になり、ある者は自分の欲望を抑えられずに発狂する。
「私達のあの合言葉を覚えているかね? 君は私を……」
「お前は俺を……」
「「ライバルと認め、共にセクハラ道の頂を垣間見る事を誓おう! 」」
「懐かしいな……俺の256勝255敗1089引き分けだったか? 」
「そうだ、君には負けていたね? どうだね? 久々に……勝負してみるのは」
「臨むところだ! 」
「いい加減にしろあんたら!? 」
懐かしさに浸っていると横からチャチャが入る。それは俺をさらってきた、クソ野郎だ。俺はすこぶる機嫌が悪い。ハル・ウィンドを瀕死にし、せっかくの戦友とのじゃれ合いを邪魔してくれたんだから。
「うむ……彼の下着の色でどうかな? 」
「のった! 」
「聞けよ人の話!! というかあんたら何なんだよ!? 」
【妾は理解に苦しむなんし、このような人間が2人もいるなんしから……正気なんしか? こやつらは 】
俺は考察する。こいつの性格とこいつの行動理論。決定づけ、こいつの下着の色をすかせる。ジェイルと考察すれば当たらない下着の色などこの世にはない。
「彼はせっかちなところがある。私的には赤と言いたいところだが……彼は童貞だろう? だからその線はない」
「ほっとけよ!? なんでそう判断したんだよ!? 」
「確かにそうだが、こいつはせっかちに加えて我儘な部分が多い。俺は白のブリーフと言いたい。しかし、こいつは下が早そうだ。ウブな部分、そこを考察すればその線もない」
「だからどこ基準の判断なのそれ!? やめてくれる? 僕のプライベート考察しないで! 一字一句間違ってないのが怖いから!? 」
顔を真っ赤にし、取り乱す。しかしそれでやめる俺達ではない。確実に奴の下着を刈り取るまではやめるわけにはいかない。何故ならこれは俺とジェイルの真剣勝負だ。
「ジェイル、あいつはマザコンだ。となれば……」
「うむ……オレンジか」
「だからぁぁ!? 何基準? ねぇ、何基準なの!? 」
そもそも下着とは己が大事な部分を隠すが故の布地。そこは誰であろうと無意識に素がでてしまう。その者の深層心理。そこを見抜いてこそ、セクハラの境地なのだ。
「うむ……真名、私は決めたぞ? 」
「ふ……俺もだ」
「あんたら敵じゃないだろ本当は!? 仲良すぎだろ!? もっと緊張感持って!! 」
「金だ 」
「ゴールドだ! 」
「なっ!? 」
「「ふふ、やったぞ! 」」
俺達が言った答は図星のようで、こいつは恥ずかしそうに顔を背ける。しかし俺達の答は同じ 、どうやら引き分けのようだ。だが下着を当てられても往生際の悪いガキは否定する。
「み、見てもいないのに分からないじゃないか!? ぼ、僕はそんな下着ははいてない、断じてはいてない!! 」
【カイナ……もうやめるなんし、妾は見てられなんしよ…………】
「一つ! お前は目立ちたがり屋だ」
「二つ! 君は力というものに憧れがある」
「息ぴったりだな!? 」
「「三つ! お前はマザコンだ。故にゴールド(金)! 」」
「それオスなよ!? マザコン確定かよ!? ああ、そうだよ! 悪かったな!!! 」
「「やったぞ! 」」
「やかましいわ!? もうなんとかしてよこの変態達。と言うか早く始めろスカリエッティ! 」
こいつがそう言うとジェイルは少し残念そうに俺を見る。そして何やらモニターで操作を始めた。後ろではヴィヴィオが泣き叫んでいる。だからいくら俺でもこれだけは容認できなかった。
「ジェイル、ヴィヴィオに酷い事するな。俺は殺してもいい」
「悪いがそれは聞けない相談だ。真名、これから私のラボで君の中にいる怪物を解き放つ。しかしなんと愉快な事か、私は感激で死んでしまいそうだよ!! この目で、伝説の龍を拝める!!! 」
「ジェイル、戦友として忠告してやる。こいつはお前らの手におえる存在じゃない。もし本気でそんな事をすれば、この世が滅ぶぞ」
「はは! 君こそ知らないのか? ゲヘナは2体存在し、それを統括する初まりのドラゴンが存在する事を」
「初まりの……ドラゴン? 」
それは俺の知らない情報だった。俺が知っているのはゲヘナが2体存在し、その2つが対極をなすという事だけ。しかしこいつらの他にもう1体ドラゴンがいるなど、ユーノからの情報でもない事だ。あいつが調べきれないなど信じがたい事だが、嘘を言っている訳でもなさそうだ。
「古より、2対のゲヘナが揃う時。天空より終わりと初まりを司る神が舞い降りるであろう。そして、その神こそが! 古代ベルカ、ゲヘナを超える最強のドラゴン!! 『ゲヘンナ』!!! 私はその存在を証明したい!!! 」
「よせ!? そんな奴を呼び出してみろ! たくさんの人間が死ぬ!! 頼むよジェイル! 自首しろ、そして刑務所でセクハラを楽しんでくれ!! 」
「悪くない……悪くないが、聞けない。私はこの好奇心を止められない!!! 」
「クソ……」
「変態さん!? やだっ!? 助けて!? 」
ヴィヴィオが俺を呼ぶ。だが今の俺は無力だ。どういう訳かゲヘナの力も使えない。力なく、床に貼り付けられている人形だ。しかしあいつらならヴィヴィオを救いに動くだろう。いや、もう動いていると俺は信じたい。
「リインーー」
◇◆◇◆
ゆりかごと呼ばれる兵器が浮上し、私達は行動を開始した。でも出撃の前、クロノやカリムを含め、六課の隊長達が集められた。理由はあの変態についての事。何というか、任務のようなもの。確実に遂行する絶対の任務。しかしそれはそこにいた私達を納得させるものではなかった。例え、相手があの変態であっても、それだけは容認できない。私は、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンは、それを認めない。何故ならそれは…………
「ここからは特殊任務だ。スカリエッティのアジトに潜入の後、捕まっている捕虜を……殺せ」
捕まった仲間を救助どころか殺せとの命令。とてもクロノの口から出る言葉とは思えなかった。はやても、なのはも、もちろん私も、信じられない。しかしクロノは勿論、カリムは本気のようだ。
「どうして……どうしてなん? どうして…………」
「そうだよ……彼は私達の仲間だよ? そんな事どうして!? 」
はやてもなのはも納得できずにクロノやカリムを問いただす。でも無駄だった。クロノやカリムは何かを知っていて、それを隠そうとしていた。だがそれを貫き通せるほど、私達は素直じゃない。
「クロノ、あの変態にどんな秘密があるの? もし仮に彼を……殺すんだとしても……納得のいく説明をして!! 」
「……わかった」
「ちょっ!? 」
「いいんだカリム。彼女達はこれから彼に関わる。説明するのが筋だ。それでだが、時間もない。簡単にしか説明できなが、取り敢えず、彼の中には……古代ベルカより生きながらえているドラゴンがいる」
◇◆◇◆
それは今から数年前、聖王教会に所属している私、カリム・グラシアがとある遺跡に調査に出た時の事だ。その日、何かあるといけないからと管理局の方で、2人。管理局の無限書庫の方から1人。聖王教会からは私とシスターシャッハが調査に送られた。そして無限書庫の方から来たのはユーノ。その管理局員というのが真名さんとクロノだ。
「真名さん、真名さん! 」
「ん? 」
「今日はご同行ありがとうございます。護衛とはいえ、貴方程の魔導師が来てくださるととても心強いものですよ? 」
「そうか? クロノもいるし……いや、あいつはダメだ。むっつりだからな」
「まぁ? 」
「お前はまた何適当な事他人にふき込んでるんだ!? 」
2人はこのようによく喧嘩をするがすぐに落ち着く。だからこれがスキンシップなのだろうと理解できた。当時、真名さんは管理局で飛び抜けた力を持つ魔導師だった。勿論、ほとんどの管理局員が彼の事を知っているはずだ。しかしそれは今日この日が最後となる。私達が訪れた遺跡。そこは確かに古代ベルカの遺跡で間違いなかった。でもそこには決して起こしてはいけない怪物が眠っていた。
「カリム、この男は何やらヤラシイ目をしています。注意してください」
「俺がいつそんな目をしたんだよ……」
「そうですよシャッハ? 真名さんは素敵な方ですよ? ねぇ? 真名さん? 」
「ちょっ、カリム何を!? 」
私は少し悪ふざけに真名さんの腕に絡みつくように抱きついた。丁度、恋人がするような感じに。久々にカツカツした雰囲気から出て、外回りをしている事が嬉しく、舞い上がっていたのが原因ではある。しかしそれ以上に噂も聞いていた彼が気になったというのが本音だ。
「悪ふざけが過ぎるぞ? 見てみろ、後ろでフェレット珍獣が泣いているじゃないか」
「誰がフェレット珍獣だ!? 」
「大丈夫です、誰か拾ってくれますよ。きっと幸せになれず、自分を好きになれない哀れなフェレットの事を」
「案外……容赦ないんだなぁ? (ユーノ、なんかごめん)」
(僕……幸せになれないんだ…………ぐすっ)
そんなこんなで遺跡を探索している時だ、それはあった。古代ベルカ、その紋章。だがその紋章は見慣れないもので、私達はおろか、無限書庫のユーノですら分からないものだったのだ。
「これは凄い……大発見じゃないか! 」
「そんなに凄いのかユーノ? 」
「凄いなんてもんじゃないよ真名! 古代ベルカにはまだこんな紋章が……何? 」
「地震? 皆さん!? 早く外へ! 」
少しの揺れだったなら私もおさまるまで待つ。しかし起きた揺れはあまりにも大きく、私はみんなに外へ避難するように促した。だが無情にも外への道は落盤で塞がれ、逃げ道がない。
「クソっ! クロノ、出口を探せ!? 」
「馬鹿か君は!? 道なんてなかっただろう! 」
「カリム、お怪我は? 」
「大丈夫よシャッハ」
「みんな!? 」
「「「「? 」」」」
「あれ……何に見える? 」
そう言い、ユーノが指差したのは見慣れない紋章があった壁画の方向。そこには黄色く縦に線の入った赤い玉が2つ。そして何やら消えたりついたりしていた。周りは暗く、どうなっているのか確認する事ができない。しかし突然私達を囲うようにして黒い炎が出現した事でその赤い玉の正体が明らかになった。それは目。真っ赤な目であった。
「これは……」
「しゃ、シャッハ……私達は夢でも見ているのですか? 」
「いえ……現実……です…………」
「ドラ……ゴン? しかもこんなに大きな……こんなの無限書庫の資料でも見た事が…………」
「馬鹿!? あっけにとられてる場合じゃない!! フラム! 」
《かしこまりましたマスター……セットアップ! 》
【ゴォォォオオオオガァァァアアアアアアアアアアアア!!! 】
私達は真名さんの声で我にかえる。そして次の瞬間、ドラゴンの咆哮と共に黒い炎が逃げ場のない私達へ放たれた。しかしその前に真名さんがデバイスを展開し、赤いバリアジャケットを羽織るとシールドは貼って攻撃を防いだ。けどそのシールドは耐久度がなくなるまで燃やし尽くされ、その衝撃がダイレクトに真名さんに伝わる。すると私達も守った所為で真名さんは壁に叩きつけられてしまった。
「ぐあっ!? 」
「真名!? 」
「真名さん!? っ!? シャッハ、前です!! 」
「え!? かはっ!? ……ぐっ!? ……あ…………」
「シャッハ!? 」
今度はシャッハがドラゴンの拳で殴られ吹き飛ぶ。そしてそのまま気絶した。
「カリム、気をつけろ!! 」
「あ……ああ…………」
【オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ォォォオオオオオオオオオ!!! 】
「「拘束バインド!!! 」」
次の標的は私。でもクロノとユーノがバインドでドラゴンを拘束してそれを止めた。一瞬だけ動きは止まったがドラゴンはバインドを無理やり引きちぎると私に向かい黒い炎をはく。私は恐怖で腰が抜け後ろに座り込んでしまった。おかげでこの炎を防ぐ事も避ける事もできない。私は目を閉じて死を覚悟した。
「ブルー・バーナー! 」
《了解。ブルー・バーナー……ドライブします》
「え!? 」
【ゴォォ……】
「ぐっ……」
私と炎の間に割って入った真名さん。その手には巨大な炎で出来た蒼い剣があり、それを使ってドラゴンの攻撃を受け止めるとドラゴンとその炎で押し合いを始めた。若干ドラゴンの方が出力は上のようで真名さんは少しキツそうだった。
「真名さん!? 」
「このっ……クソドラゴンがぁああぁぁ、でぇぇえええりゃぁぁぁぁああああああ!!! 」
【ゴグッ!? ゴアァァアアアアアアア!? 】
真名さんのドギツイ声が響いた瞬間、蒼い炎はさらに出力を増し、黒い炎を呑み込むと、ドラゴンをその蒼い炎で燃やし始めた。
次回もよろしくお願いします。