魔法少女リリカルなのは!?「時空管理局セクハラ相談部隊」 作:ヘルカイザー
ではよろしくお願いします。
「リイン? 今日は本局行くんやったけ? 」
「はいです! ちょっと届けなきゃいけない書類があるですよ? 」
私はリインフォースⅡ、何故こんな名前かと言えば私は管理局の一等陸尉、八神はやての人格型ユニゾンデバイスだからだ。しかし道具という訳じゃない。ちゃんと意思もあるし一人の立派な女の子だ。
今日は本局に書類を出しに行かなければならず一人で赴いた。しかし私の背丈は今30センチ程度な為、この書類の封筒を持つのが重くてあまり早く進めない。だからゆっくりした速度で少しフラフラしながら進んでいた。そしてしばらく飛んで少し気を抜いた時だ、私は封筒の重さに負けて一緒に落下してしまった。でも別に落下したからといってどうなる訳でもない。けどやはり落ちたら痛いのだ。
落下してる最中私はどこかを打ち付ける覚悟をしたがいつまでたっても衝撃がこない。私は不思議に思った。だから思わず閉じた目を開け、周りを確認すると私は男の人にキャッチされていた。しかしそのされ方が問題だ。まるでダイブしてきたかのようなキャッチのされ方だった。その証拠に男の人は私に手を伸ばしてうつ伏せになっている。
そんな様子を見ていると私を助けてくれた手前、心配しないわけにもいかない。私は声をかけた。しかし返事がない。まさか打ち所が悪かったのだろうか、そう思った。だがそう思った直後その人は顔を上げ真っ直ぐに私を見る。改めて見ると顔に特徴はないが茶髪で髪が上に立っている。さらに私をキャッチした左手には黒い手袋。私は本局でも他のところでもこの人には会ったことなかった。
「すいません助かりましたです! それに封筒持って隊舎まで送ってくれるなんて親切にありがとうございます! 」
「いえ、お気になさらず! また何かあれば遠慮なく言ってください、その時はいくらでもお手伝いしますので(なるほど……興味本位で触ってみたがこのサイズでも女性は女性という訳か……小さいながらも形のいい尻だった)」
「はい、何から何までありがとうございますですよ! 」
助けられた後私はこの男の人に用のある隊舎まで送って貰った。封筒は持ってもらい、しかも私自身も楽になる様にと手のひらに乗せて行って貰った。本局でこんなに親切な人とは初めて出会った、だから私は今日気分がいい。
そう言えば、彼はどうして私を手のひらで運んだのだろうか……手をずっと上げているより私を肩に乗せた方が楽だと思うのだ。でも親切に送ってくれたのだから特に気にはしなかった。
そしてその後、書類を出した私は久し振りに訪れた本局をぐるぐると徘徊した。すると中庭で一人の男性局員が休憩している。よく見ればさっきの男の人だったのだ。私はさっきのお礼も含め話しかけようと近づいた。
彼とは普通に話ができた。お礼も私が言ったら素直に受け取ってくれたし、またいつでも言ってくれとも言ってくれたのだ。しかし少し気になった事がある。彼は休憩中なのか私が来てからも中庭の芝生で仰向けに寝そべっているのだ。だが気になったのは寝そべっている事じゃない。彼の目線だ。その目線は私を見ていない。ずっと上を見て私には顔を向けてくれないのだ。
でも話は付き合ってくれているので私は気にしていない。
「そう言えば自己紹介してませんでした、私はリインフォースⅡと申します! 今後ともよろしくお願いしますですよ! 」
「へぇ〜素敵な名前ですね? 俺は……名前、内緒と申します!こちらこそよろしくお願いしますね? (うむ……二階更衣室のあの子は白か……俺的には紫が似合うと思うのだが……む!? 三階更衣室あの子は黄色だと!? いい!? 実に合っている、まるで彼女の性格を表してるかのようだ! そこの階段は……むむ!? あれは……うむ、この間の素敵な身体をしている相談者さんじゃないか? しかし……頂けないな? その下着は頂けない。今度会ったら説教せねば…………)」
「ナマエ……ナイショさんですか? 変わった……名前ですね? でも私の名前褒めてくれて嬉しいです! ありがとうございますナマエさん! 」
私がそう言うと丁寧に返してくれた。男の人とこんなに話したのは初めてだったが凄く楽しい。でもそれはこの人の人柄の所為もあるかもしれない。
そして話もたくさんしたのでそろそろ帰ろうと思っていた時だ、私達の見える位置で私はある行為を目撃した。それは本局の中庭にあるグラウンドから少し外れた倉庫の裏、そこで運動着をきた女性局員が柄の悪い武装隊と思わしき人に絡まれている。終いにはその女性に手をあげ始めた。それを見た私はその行為を許せずに思わず止めに入る。
ナマエさんには何も言って来てないので気づいていない。だが私はそんなに冷静じゃなかったのだ。ナマエさんに挨拶をする暇もなくその場に飛んで行った。
「貴方何してますですか! 今すぐやめなさい! これは問題です、一体どういう訳でそんな一方的な事をしているのですか!! 」
「うるせぇ!? こいつが悪いんだよ! 戦いに出たこともない癖に難癖つけやがるからな? 」
「それでもこんな事する必要はない筈です!! これ以上やるつもりなら私も容赦しません!! 」
目の前の男は憤慨し、拳を構え始めている。となれば私も本当に戦わなければならない。しかし大きな魔法を同じ局員に向けて打つ事など出来ない。私は少し困った。この男はギャフンと言わせたい、でもやり過ぎる事は出来ない。バインドで取り押さえようかとも思ったが相手は多分武装隊、ならば当然バインドなど解除できるか素直にかかってなんてくれない。
「小さい癖に生意気なんだよ! へへっ……そう言う奴にはお仕置きが必要だな? 」
「小さい!? 私はこれでも立派に生きてるんです!? もう頭に来ました! これでも、っ!? バインド!? いつの間に!? 」
「フン、設置型一つでいいんだ。楽なもんだぜ? 余裕ぶっこいてる虫一匹捕まえるなんざなぁ? さて、少し寝てろや!!! 」
「ひっ!? きゃっ!? ……ん? え? 」
「あ゛あ゛!? なんだてめぇは!!! 」
「はぁ……頂けないな? 女性に手をあげるとは…………」
私はこの男にバインドで固定され思いっきり拳を叩き込まれた。しかしそれは私には届かなかった。何故ならナマエさんが男の拳を私の手前で受け止めていたからだ。
ナマエさんは少し怒っているようで、後ろ姿でも声色だけで怒っていると分かる。だが今私はこの男の事も、ナマエさんが怒っている事も全て頭から飛んで真っ白になっていた。どうしてかと聞かれれば私の事を女性……そう言ってくれたのはナマエさんが初めてだったのだ。他の人、友達や同僚は別だが口に言わないまでも私の事を女性、女の子とは思ってくれない。子供、人形が良いところだろう。
「女性だ? このチビがか? ぷふふ……傑作だな? お前は人形でも好きなのか? 」
「おい……取り消せ……彼女は人形じゃない。小さかろうが何だろうが女性は女性だ」
「ケッ、そう言うのヘドが出る。まぁ〜どうしても取り消させたきゃ力尽くでやってみな……へ? 」
「「っ!? きゃぁぁぁぁああああああああ!? 」」
私は目の前の男の姿を見て一気に幸せな余韻から覚めた。さらには近くにいる女性局員と一緒に悲鳴を上げているのだ。しかしこれは上げたくもなる。ナマエさんの目の前にいる男は何故か全裸、しかも大事な所も丸見えだ。これで悲鳴をあげない女性がいるだろうか……いや、いない。
それをやったのがナマエさんなのかどうかは見えなかったから分からない。だがその男の服を持っているのはナマエさんだ。それも片手でぐるぐると振り回しまるで鞭の様にその男を叩き始める。
「ぎゃっ!? 痛い!? や、やめ!? ふぎゃっ!? 」
「どうした? 力尽くがいいんだろ? ほらお望みの物だ、どうだ? 気持ち良いか? ん? しかし情けないな? 全裸でいるのがそんなに恥ずかしいか? 情けない……実に情けない! それが人間のあるべき姿だ、一体何を恥ずかしがる必要がある? 我々のご先祖様は昔は全裸で過ごしていたのだぞ? なのにお前は恥ずかしいのか? 俺は恥ずかしくないぞ? 」
「恥ずかしいに決まってるだろ!? それに口では何とでも言える! 何が恥ずかしくないだ!? 今お前は……っ!? 」
「「っ!? いやぁぁぁああああああ!? 」」
「どうした、脱いでやったぞ? 一体何が恥ずかしい! これが真の姿だ! 完全体だ!! だから……お前も誇っていい、全裸である事をな? 」
一体何が起こっているのか……ナマエさんまで全裸になり始めた。私はまた悲鳴をあげる。一緒に悲鳴をあげていた女性はどこかに走り去り、この場は完全にカオス……混沌としている。
私は少しショックだった、少しでもときめいた人がこんな変人だったとは…………
でもそれ以外はちゃんとしてる為我慢できるか? とまで考え始めた私。しかしそれは考えないようにした。
「さぁ〜彼女に謝れ! 」
「はい……どうも、すいませんでした! 」
「まぁ〜こう言ってる事です! 許してやってください! 」
「いいから早く服着てください!? 」
こうしてこの問題は解決した。暴力を振るっていた男は内面が壊れたのかさっきまでの乱暴な雰囲気ではなくなった。さらにさっきの女性にもしっかり謝っていた。
本当はこれが目的だったのか、この男の人を更正させるのが目的であったのかとそうであって欲しいと私はナマエさんに願った。正直、全裸を晒した時点で十分セクハラだ。でもどうこうする気はない。助けてくれたのは事実だからだ。しかし私のメンタルはかなり落ちている。
そんな時、管理局の掲示板に悩み相談の部隊案内が掲示されていた。だから私はこれだと思い、すぐにそこへと赴いた。だが私がその部屋に入室願いを出した時だった。許可は貰ったがその声は聞き覚えのある声だったのだ。しかしそれでもその人の顔までは出てこない。仕方なく疑問に思ったまま部屋に入った私は部屋に入った瞬間驚いた。
「ん? なんだ、リインフォースさんじゃないですか。何か悩み事でも? 」
「……ナマエさん……ここの人ですか? 」
「ええ、そうですよ? で……どうしました? 」
言えなかった……ナマエさんについての相談だとは。本人に自分の事を相談させるのはどうかと思うし分からないだろうとも思う。つまりは何の解決にもならないのだ。でも仮にの話なら何かヒントが得られるかもしれない、私はそう思って仮にの話で相談に乗って貰った。
「え、えっと……今日初めてあった人がですね……凄く良い人で、私の事分かってくれそうな人だったんです。でもちょ、ちょっと変人でして……そう言う場合、直してくれたりはしないものですか? 」
「う〜ん……どんな事かにもよると思いますが……リインフォースさんが頼めばやめてくれるのではないでしょうか? 貴方は人柄も良いし、とても優しい人みたいですから(うむ……あの胸は何カップと判断すればいいのか……なんて神秘的なんだ? 俺は色々な女性を見てきたが……俺の興味をここまで膨れ上がらせるとは……侮れん)」
「……そ、そんなに褒めないで下さい!? 恥ずかしいですよ…………」
私は顔が沸騰するように熱くなった。こうも褒められると嬉しい。けどはやてちゃんや他の人に褒められるのと感じが違う気がした。それが何なのか分からない。でも今はこれでいい気がした。そして私はナマエさんの仕事場を後にしはやてちゃんの待つ家へと帰ったのだった。
◇◆◇◆
「フフフ……こいつを燃やせば証拠はなくなる。こいつを燃やせば……「ジェイク・ハワード三等空尉 」っ!? な、なんだ!? 誰だ!? 」
俺の名はジェイク・ハワード。今日は誰もいない夜を狙って、自分の隊舎に忍び込んだ。理由は簡単、俺は少し管理局の規則を破っていた。それは管理局の経費の横領。しかしそれはこの書類、この金の出所を証明する紙……それを燃やせば済む事だった。
「貴方は……先月から使ってもいない経費をまるで使ったように改竄し、その金を自分の懐に入れてましたね? 」
「っ!? な、何のことだ!? 」
「まだある……貴方はある女性にセクハラ行為を働いてる筈だ。その女性からはしっかりと被害報告が出ている。それ故に正義……そのレッテルを掲げるには……貴方は汚れ過ぎている」
男はゆっくりと近づいてくる。俺は怖くなった。しかし後退する俺を後ろの壁が阻む。この男は何故そんな事まで知っている、何故横領の事を知っている、それが頭を駆け巡る。
「よ、よせ……来るな……ひっ!? もうしない!? これっきりだ!? だから頼む!? 許してくれ…………」
「下劣な違反者にかける情けなどない」
「うぐっ!? や゛め゛っ!? あ゛がっ!? ひっ!? しょ、しょの入れすみは……ましゃか!? あ゛あ゛っ!? う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ…………」
次回もよろしくお願いします。