ソードアート・オンライン 〜Another World〜   作:篝 凪。

3 / 4
3話目です。
どうぞ。


第3話 赤の出会い

~放課後~

 

帰りのHRが終わり、明日奈は夜輝の車椅子を押して歩いていた。

「申し訳ない。今日会ったばかりなのに、こんなことを」

夜輝は申し訳なさそうに言った。

「いいのよ別に、車椅子漕ぐの疲れるもんね」

明日奈は笑顔でそう答えた。

「え? あ、まあ」

夜輝は戸惑うように答えた。

「おーい」

廊下の向こうで声がした。

階段の所で和人達が待っていてくれていたようだ。

明日奈は少し駆け足で和人のもとへ向かった。

「階段。降りるの大変だろ?」

そう言って和人は、しゃがみ込んだ。

どうやら背負っていくということらしい。

「あ、ありがと」

夜輝は里香と珪子に支えられて、和人の肩に手を乗せた。

和人は、そのまま夜輝を背負うと、驚いたように口を開いた。

「軽いな」

「そうか? 一応筋トレはしてるんだけど」

夜輝はそう答えた。

和人は夜輝を背負いながら、ゆっくりと階段を降りた。

車椅子は、里香が持っているようだ。

 

 

~エギルの店~  

 

「いらっしゃい! お、キリトじゃねえか。明日奈達も」

色黒肌の大男、エギルがグラスを磨きながら顔をこちらに向けて言った。

「よぉ、エギル。調子はどうだ?」

和人は親しそうにそう言った。

それにエギルも答える。

「おう! おかげさまで。んで、その車椅子の嬢ちゃんは誰だ?」

エギルの視線は、夜輝のもとに向けられた。

「エギルよ、制服を見ろ、ズボンを履いているだろ。男だ」

和人は腕を組んでそう言うと、エギルは大いに驚いていた。

「なに!? マジかよ。お前たちと同じ制服ってことは、そいつもSAO生還者......なんだよな? 見たことないぜ」

「それが、あたし達もなのよね~。キリトは知ってるみたいなんだけど」

里香が激しく同意していた。

「綺麗だから、SAOのなかで有名でもおかしくないんですけど」

そして、珪子が付け加える。

「明日奈は知らなかったのか?」

エギルは明日奈に問う。

「私も知らなかったの」

明日奈は申し訳なさそうに言った。

「まあ、今からそれを話していこうと、ここに来......」

和人の言葉を、カラーンと、入り口のドアが音をたてて遮った。

店に2人の少女と1人のスーツを着た男が入ってきた。

男が最初に声を出し、その後に少女2人が笑顔で挨拶をした。

「よう、エギル! 来てやったぜ!」

「こんにちは、エギルさん」

「こんにちはー、エギルさん......って、お、お兄ちゃん!?」

その中の1人、桐ヶ谷 直葉が声を上げた。

「おお、スグ。詩乃にクラインも。どうしたんだ、3人で」

和人が驚いたように言うと、詩乃が答えた。

「クラインさんとは、すぐそこで会ったの。直葉ちゃんとは、今日会う約束していたのよ」

詩乃がそう言うと、直葉は夜輝に気づいたようで、和人に質問した。

「お兄ちゃん、この人は?」

「ん? ああ、こいつは俺たちと同じSAO生還者だよ」

「なに!?」

和人は直葉に返したつもりが、それに反応したのはクラインだった。

「ここここんな、綺麗な子がSAOに居ただとぉ!? 俺はそんなの知らねぇぞ!?」

クラインの驚きと声は大きかった。

夜輝は、和人の袖を引っ張ると、不安そうに言った。

「キリト......この人たち......」

夜輝の心配そうな声に、和人は笑顔で答えた。

「大丈夫だよ。みんな良い奴だから」

夜輝はその言葉に苦笑いしていたが、すぐに自己紹介をした。

「えっと、釵 夜輝だ。それと男だ。よろしく」

はっきりと夜輝はそう言った。

「おおお男!? そんなぁ......」

うなだれるクラインをよそに、直葉と詩乃は自己紹介をしていた。

「桐ヶ谷 直葉です」

「ん? 桐ヶ谷?」

「はい! おに......和人の妹です」

夜輝の疑問に直葉は察しがついたらしく、返しも早かった。

「私は、朝田 詩乃。特にないけど......そうね、みんなとはゲーム仲間であり、友達......かな」

自己紹介を終えた詩乃は、どこか恥ずかしそうだった。

エギルとクラインも流れに乗って挨拶をする。

「俺はアンドリュー・ギルバート・ミルズだ。こいつらみたいに、エギルと呼んでくれ」

「......おうおう! 壷井 遼太郎だ! よろしくな!」

元気になったクラインが大声で挨拶した。

「おぉ......よろしく、みんな」

夜輝の言葉に、皆それぞれ返事をする。

少し話した後、和人たちは椅子に座った。

カウンターには、和人、クライン、詩乃。

テーブルには、明日奈、直葉、里香、珪子が座った。

夜輝は和人の近くにいる。

和人は、静かに口を開いた。

「カグヤ。みんなに話しても......いいか?」

表情は暗かったが、夜輝は小さく頷いた。

「......じゃあ、話すぞ」

そして和人は、カグヤとの出会いを語りだす。




いかがでしたでしょうか。
エギルは、本名のアンドリューと表記しようとしましたが、さすがに「誰だよ」と言われそう(まだコメント来てない)だったので、エギルと表記しました。(クラインも同じです)
以上です。
ではまた、1週間以内に。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。