「「フェスタだ!」」
「「フェスタよ!」」
ナオミです。
今日、ノーマの休日でもあるフェスタが開催されました。浜辺の近くには食べ物の屋台があって、子供達は遊具に乗ったりして遊んでいる。
ロザリーの方は賭け事で遊んでいて、エルシャはマッサージしている。
私の方は借金なためにあまりお金がない。私の場合は、フェスタの様子を見回り楽しむぐらいしかできなかった。
「私からの気持ちよ、ありがたく受け取って」
「私は、あの。全然嫌じゃなかったですよ!」
前に無理矢理私にコスプレしてもらった件で謝って、お礼にキャッシュを貰うこととなった。
「いいの!こういうのは受け取らなきゃいけないのよ!」
「それじゃあ、ありがたく」
最初は断ったけど、最終的に上機嫌なサリアの押しでキャッシュを受け取ることとなった。
毎日いろんな衣装を色々着せ替えたりしていたけど、どうやらミランダとココからレヴェンにフェスタのことを教えてもらって、レヴェンさんが特別に可愛い水着をサリアと私の為に用意してくれた。一応彼らは私達ノーマの敵じゃないから信用はできる。私とサリアの水着次第が露出の少ないものだったけれど着たい水着を選ばせてもらって、それを着ている。
キャッシュはサリアからのお礼。
それだけじゃなく、サリアが私に映画に誘ってくれた。
私の手を掴んでその場所まで案内して、勧めてくれた映画はとても感動的なラブストーリーものだった。
母親と兄と妹の三人で暮らし、平穏な暮らしをしていたが悪い組織に連れていかれて、妹は連れ去られていった。妹の成長した姿を見ることもできないまま母親が病死して、墓を作られ、兄が取り残されていた。
兄は命をかけて妹を連れ攫った組織を燻り出し、潜入し連れて帰ろうとした。後から兄と妹との血は繋がっていないという真実を知ってしまい、しかも妹は兄を身で批判し攻撃的になる。
それでも悪い組織を兄一人で壊滅し、ボスを倒して囚われの身である妹を連れていく。そこから和解の感動となり、エンディングには教会で結婚して互いにキスシーンももう私達は涙が止まらなかった。
「ううっ、あのラストシーン…ズルすぎるよぅ〜」
「こういうのも、なかなか悪くないでしょ」
なんだか、レイゼルとヒルダの兄妹の事情のようだったなーって思いたくなる。正体は明かしたとして、事情についてはまだサリアに話してはいないけど。
「それじゃあ私他のところ回るね」
「ええ、何か私に用件があるなら聞きに来てね」
映画を見終わった後に、屋台を見て楽しんでる。お金に余裕があるおかげで少しは興味のある屋台に行って楽しむことができた。
「ヤッホー!ナオミ」
「あ、ヴィヴィアンとメイ」
フェスタの屋台を見回りもしながら見て楽しんでる途中に屋台で食べているメイとヴィヴィアンの2人がイカ焼きを座って食べていた。
「ねーねー。キャッシュどれくらい持ってるの?」
「一応初物を倒したキャッシュとサリアから少しは貰ったんだけど…焼きそばと綿飴だけ食べて」
ヴィヴィアンとメイに私の持っているキャッシュを見せてあげた。二人とも私のキャッシュの少なさに驚いている。
「うわっこれじゃ少ししか買えないよ」
「幼年部の子でももう少し持っているよ?」
「ううう、そんなわけだから屋台の食べ歩きって言いたいところなんだけど…私の場合は見て楽しむぐらいしか」
フェスタの大会に出たら100万キャッシュ貰えるよとヴィヴィアンが私に言って勧めてくれた。でも、
「1位をとって賞金を得てもな…借金とパラメイルの修理ですぐに吹っ飛んでいっちゃう。黄金の機体を捕らえても一億円の借金が吹っ飛ばないのに…」
そう。初物を倒したとしても1億っていう借金があるからドラゴンを倒して稼ぎながら減らすことはできるけどキャッシュがすぐに吹っ飛んでしまう大会に出て100万キャッシュを勝ち取っても借金ですぐに消えちゃうから駄目だったから諦めることにした。
「それじゃ私は他の屋台回るから〜!じゃねー!」
「よく食べるなぁーヴィヴィアンは」
一方でフェスタを楽しんでいないヒルダとアンジュの二人が浮かない顔をしている。フェスタだっていうのにどうしたんだろう?
「「……」」
「どうしたの?」
少し話はしてくれたけど全然楽しく話そうって気がない。アンジュは話すどころか誰とも話す気がなくて、ヒルダにはフェスタでどんなことをして遊んでいたかを話を多少してくれたけど。
「悪いナオミ。ちょっと一人にさせてくれ」
「えっ…⁉︎」
「下らない、行きましょモモカ」
「ま、待って下さい!アンジュリーゼ様⁉︎」
話が終わった後に2人は別々にどこかに行ってしまった。
「どうしちゃったんだろ…」
二人ともなぜか反応に冷たかった。いつもは2人から私に話をかけることが多かったのに、何故か様子がおかしかった。
「みんな賞金目指して頑張りな!」
「「「「「おーう‼︎」」」」」
100万キャッシュ大運動会の競技がジャスミンさんの声で開始された。パン食い競争、おっぱいタマゴなど…上位になって優勝賞金100万キャッシュを手に入れる。
その中に第一中隊のクリスとロザリー、サリアとエルシャが参加しており、私は参加しなかったけど見て楽しんでいる。
途中でエマ監察官を見つけて怒りながらアンジュを探しているけどどこにいるか知っているって尋ねてたけど、アンジュが一人でに勝手にどこかに行ったからよく分からなかった。
「あーっ!もうっ‼︎ミスティ様がおまちなのに⁉︎」
そう言いながらエマ監察官はどこかに行ってしまった。アンジュは確かノーマって知られる前は皇女だったけど関係しているのかな?
*****
夕方〜夜
アルゼナルがドラゴンに襲われることもなく、無事にフェスタが終わる頃合いになっていた。大会もそろそろ終わりが近ずいていた頃、私はジャスミンモールからでて砂場に向かおうとした。でも、
「あ、アンジュ⁉︎」
「ナオミ⁉︎」
「助けてぇぇ‼︎」
今まで見かけなかったアンジュが走りながら急いでいた。アンジュが持っているカゴには大量の武器とローゼンブルムの皇女を乗せている。
「な、何やってるの⁉︎それにどうしてこんな…」
「今は…貴方と話している場合じゃないわ。急いでいるの、そこをどいて。できれば貴方を撃ちたくない」
アンジュはカゴにある機関銃を取り出して、私に向けられた。邪魔をすれば殺すつもりで撃ってくる。それでもアンジュがどうしてこんなことをしているのか知りたかった。なんでローゼンブルムの皇女を連れ去ろうとしているのか、どうしてアルゼナルから大量の武器を持って行こうとしているのか分からなかったから。
話さなければ二人のしていることが全く分からない。
「アンジュ、一体何を…」
でも、突然私は背後から誰かに首を峰打ちをされてそのまま倒れて動けなかった。
*****
私は、このフェスタの日にアルゼナル脱走のためにヒルダに話をかけた。ヒルダももう一度兄と会うのだから私と同じようにアルゼナルに脱走したいに決まっている。
アンジュの次女であるモモカのマナとローゼンブルムの輸送機を利用してアルゼナルから出て行く。ナオミには悪いけどフェスタの日、私達は目的の為に脱走することで手を組んだ。モモカが飛行船を使ってアルゼナルからすぐに脱出したいけれど、まだその時じゃない。花火が打ち上げてから輸送機に乗ってアルゼナルに脱出する。
まさか…ここにナオミが来るなんて思わなかった。
「…助かったわヒルダ」
「お互い、利害の一致だろ」
無人島やサリアの件で色々と協力してくれた仲だけれども。どうしてもアルゼナルから出なきゃいけない理由があるのは私だけじゃない。
「ごめんなさいナオミ。悪く思わないでね」
「これで、レイゼルお兄ちゃんと…ママに…」
私には妹であるシルヴィアのもとに駆けつけて、ヒルダにはレイゼルっていう義理の兄との約束も母親の約束があるから。
「本当にごめんなさい、ナオミ」
私はナオミを縛って起きても動けないようにした。
*****
「ナオミ、ナオミ!」
「サ、リア…あれ。私」
私が目を覚ますとサリアが起こしてくれた。
「今、縄を切るからね。じっとして」
私は後ろから峰打ちをされて眠ったままアンジュ達によって拘束されていた縄で縛られており、サリアが持っているナイフでその縄を切って解いてくれた。
「起きたか。ナオミ」
「ジル総司令…フェスタは?私…アンジュを見つけて、ミスティっていう偉い人を攫ってて、どうしてそんなことをしてるのかって事情を知りたかったけど…いつの間にか気絶して…」
「大丈夫?ナオミ」
頭があまり働かなくて、クラクラしている。
怪我とかはしなかったけど少し座っているとだいぶ落ち着いた。落ち着いた後にジル司令の話を聞くと、その内容にただ驚くしかできなかった。
「アンジュとヒルダがアルゼナルを脱走した」
「…へ?」
アンジュとヒルダがミスティ・ローゼンブルム皇女をさらい、ローゼンブルムの輸送機に乗ったことを知り、二人が脱走したことに私は受け止めるしかできなかったけど、ただ驚いていた。どうして、二人がアルゼナルを脱出したのか分からない。
ローゼンブルムの皇女は無事だったけど、アンジュとヒルダの行方が不明だった。
でも、2人に何が事情があったから出て行った。
そうじゃなかったらこんなことをしない。
「ヒルダとアンジュが…」
でも、心当たりがある。ヒルダに関しては、もしかしたら兄と関係しているに違いない。でも、アンジュは確かミスルギに帰りたいってミランダとココの2人が言ってたけど…そのことなのかな。
私は2人の無事を祈ることしかできなかった。
今回はフェスタの方を書きました。紅と黄金に関してはフェスタの話は飛ばしています。アンジュとヒルダが早く仲良くなっているから早々に協力してとっととアルゼナルを脱出するために行動するので早く終わるから省略したんですが。