紅と黄金.tr/奏でる少年少女   作:斬刄

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故郷、嘆き、妹救出

フェスタの1日後、ヒルダがバイクに乗りながら家に向かっている。林檎の木の下で俺はヒルダが来るのを待っていた。ヒルダが俺を見ると、バイクから降りて手荷物を持ってこっちに来た。

 

「その、ヒルダ。母親と再開して…その後に俺と…来ないか?」

「どうするかは…ママと会ってから、決める」

 

 

10年も待ってようやく母親と会うことができる。俺とヒルダにとってこれほど嬉しいことはなかった。

けど、同時に不安でもある。大きくなったノーマがいきなり街にいることで一体どんな反応をしてくるのか見当がつかなかった。

 

 

俺に関しては素性をずっと隠していたから、街の人たちはノーマを忌み嫌っているのはわかる。

 

しかし、親はどうするつもりなのかはよく分からない。ヒルダはようやく自分の家にたどり着いている。

ヒルダが家に入ろうとしたが、ドアノブにマナがかけられているのかと心配だった。

 

「あら?どなたかしら?」

「あの…私は」

「お友達かしら。ゆっくりしていってね?あの子もうすぐ帰ってくるから」

 

ヒルダの母親はあの子の友達だと勘違いをしている。あの子という言葉に不信感があった。

 

ヒルダの母親の娘は目の前にいるじゃないか?なんで気づかない。

 

それでも無事に家に帰れたことにヒルダは感涙していた。これで、母親が受け入れてくれたら…俺はヒルダを快く一緒にいられると思った。

 

 

だが、この時の俺は甘かったかもしれない。

 

母親がなぜ目の前にいるヒルダが自分の娘であることに気づかない理由は後から分かることになった。その理由が俺たち兄妹にとって残酷なものだと分かるのは。

 

 

*****

 

 

 

「よしっ、ヒルダの状況は…は?なんだよこれ」

 

休みながらもヒルダの家を監視を続けてとんでもないものを見てしまった。

 

なんで母親が、もう一人の子供を持っている?

 

母親がもう一人の娘から貰った花束を落として驚いている。ヒルダが母親にとうとう自分のことを明かした。

 

「生きていたの…なんで帰って」

「だって会いたかったから!ママに…」

 

しかし、母親が本物のヒルダに対する態度の変動に驚いてならなかった。早く帰ってと…帰るべき場所はそこにあるのに、アルゼナルに帰れと母親がヒルダに向かって叫んでいた。

 

それが11年間待ち続けた娘に言う言葉なのか?俺は自分の耳を疑った。

その台詞は正気の沙汰じゃない。母親の言い分はあまりにも理不尽で、残酷すぎるものだった。

 

「もしかしてこの人、私のお姉さん」

「違うわ…こいつは、化け物よ!」

 

母親が娘にいう言葉に俺は絶望した。小さい頃の連れて行かれる前の母親ならヒルダがたとえノーマでも喜んでお帰りと言うはずだと思っていた。

けれど、娘に対して拒絶していることに、言われたヒルダと聞いている俺もショックを受けている。

 

 

俺は今のヒルダになんて言えばいい?そんな思いがよぎってならなかった。

 

 

 

 

俺は見捨てられてしまった義理の妹を必死に引き入れようと必死だった。なんて言えばいいか、頭がほとんど回らない。

 

家族が拒絶するなんて馬鹿げているにもほどがある。そんなことあり得るのか?

 

 

しかし、これだけはわかる。

親は娘を大事にすることを選んだんじゃなくこの世界の法を選択したのだ。

 

ノーマは異常、マナは正常というノーマ管理法の方を優先し、その方を信じてしまった結果だった。

 

「貴方なんか、生まれて来なきゃ良かったのよ!」

 

ヒルダが落ち込みながら家から走り逃げて、離れていく。俺は母親が娘に対する裏切りで妹が落ち込んでいる姿をもう見ていられなかった。すぐさま俺はヒルダの元に駆けつけて引き止めた。

 

「ひ、ヒルダ。もう俺の元に来てくれ。母親じゃなくても俺はお前の帰りをちゃんと受け入れる!だから」

 

 

でも、そう言ったら俺の頬を思いっきり叩かれた。なんで頬を叩かれた理由がよく分からない。

 

「それって…ママのことはもう忘れろってこと?」

 

ヒルダは泣きながら顔を赤くして、俺に対して酷く怒っていた。

自分の言ったことも、ヒルダを傷つけてしまったことにようやく気付いた。母親との縁を早く切り捨てて、こっちに来いと言っているものだったことを。

 

「⁉︎違うんだ!俺は」

 

でも、余りにも気づくのが遅すぎる。今更さっきの発言を撤回することもできない。

 

「ふざけんな…私はママが良かった…血の繋がりのない兄貴に私の何が分かるんだよ…」

「ま、待ってくれ!頼む‼︎」

「兄貴なんて…大っ嫌い」

 

ただでさえ母親と娘の扱いを見るだけでも苦心でヒビ割れそうだったのに、ヒルダの一言で、俺の心は一瞬にしてズタズタにされ、最終的に砕かれた。

 

「違っ、俺は、そんな、いや、あぁっ…あぁぁぁぁぁぁっ‼︎」

 

結局ヒルダは警察に連れて行かれ、俺は妹に何もしてやれないまま放っておくことしかできなかった。それどころか、一緒に来るかと誘うはずが、二度も連れて行くことができなかった。

 

 

雨の中、俺は警察の目を欺いて逃げ、濡れながらリィアンに帰って、アルヴァアロンの用意をしていた。

 

「おいマスター何をしている。ヒルダはどうし「そんなことどうでもいいだろう?」…なに?」

 

 

 

俺はヒルダを虐めるマナを使う人を憎んでいた。全ては『そこ』から始まった。マナのノーマの差別社会がこんな悲劇を生むというのなら、根源を壊してしまえば全て終われる。

 

「目的を遂行する前にやるべきことをやらなくちゃあ…気が済まないんだよ!あの邪魔な汚物を‼︎あいつらのせいだ…全部あいつらが日常を‼︎」

 

 

俺はとにかく冷静でいられなかった。邪魔なゴキブリ(マナを使う住民)を蹂躙し、駆逐して殺すことしか頭にない。彼らを憎まずにはいられず、目的の遂行も彼らを葬らなければ気が済まなかった。

 

「レヴェン…アルヴァアロンとガデラーザを用意しろ。今すぐ妹を虐げたマナ達を殲滅し、街を焼け野原にする。目的の前にマナというゴミを掃除すればそれで何もかも解決す」

 

レヴェンが突然俺の服の襟を掴んで、俺の顔に思いっきりぶん殴ってきた。

 

「何を言いだすかと思えば…ふざけるな‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎そんなことのためにお前は待ち続けたはずじゃないだろ‼︎」

頭に血が昇っていて、なぜレヴェンに思いっきり殴られた訳が分からなかった。突然殴られたことにまた呆気になったが、俺も殴られたことを許せなくなり、乱闘になった。

「お前は、ただ俺に従っていればいいんだよ!」

ミランダとココが喧嘩している俺達を見て半分泣きながら怯えている。

 

「お前に…俺とヒルダの何がわかるっていんだよ‼︎‼︎辛い間ずっと待ってたんだぞ兄妹そろって11年間も‼︎

 

それを、家族でさえも否定されたあいつの居場所は!生きる意味は!そして俺の目的も妹に嫌われたことで破綻した!俺はヒルダに一体どう報いれば良いんだよ‼︎

 

それもこれもみんな全部マナの連中のせいで理不尽で踏みにじられたんだぞ!

 

そんな人でなしのクズ共の連中を肩を持ってかばうつもりか⁉︎それとも、あんな状態の妹に俺の目的がため無理矢理に引っぱってでも遂行しろっていうのか!」

「巫山戯るな‼︎11年間も待っていたというのは俺もお前と同じに決まっている!それに俺はな、あんなクズで反吐がでる連中を庇うつもりも、肩を持つつもりなど毛頭ない!俺が言いたいのはなぁレイゼル!」

 

銃を使って脅そうとするも、運動神経や技に関してはレヴェンの方が俺よりも上で、持っていた銃が蹴り飛ばされる。俺は銃を諦め、突っ込むが羽交い締めにされて動けなくさせられた。

「お前っ…!放せっ!」

「確かにヒルダは親に売られてしまった。それによってヒルダだけじゃなくお前の心も傷ついてるのは俺も分かっている。

 

 

だがなっ…なら逆に言うが、お前がそんな状態のままでマナ全員を狩るのなら母親ともう一人の娘もまた手を下すのも考えているのだろう?そして、その後ヒルダと会うつもりなのか…それがお前の目的だって言うんだな。

母親を手にかけて、妹はお前を許してくれると思っているのか?それこそ兄妹揃って二度争い、傷付き合って、なぜこんなことになってしまったのかと後悔するぞ…‼︎」

「れ、レヴェン…」

「初心に振り返って何がしたいか言ってみろ…なんのために待って、何が目的でアルヴァアロンに乗った?」

 

 

11年間待ち続けたのはマナを皆殺しにすることは何一つ考えてなかった。

 

目的は過去を遡って、目的がために11年の間に機体を強くし、成長して。機体に乗って、たとえ危険な場所であっても目的のためなら諦めることをしなかった。

 

その目的の内容は。

「ヒルダを助けたい…でも、俺は何一つっ…何も出来なかった」

 

レヴェンは羽交い締めの状態の俺を解放してくれた。そのおかげで体の自由を取り戻しても、もうレヴェンを殴ったり、撃ち殺そうとしたりもうその気にはなれなかった。

 

「戦っているのはお前だけじゃない。俺やミランダとココだっているんだ。

 

お前が道を間違えたら俺かそこの二人が止めてやる。しかし、我々はお前の目的の遂行のためにたとえ邪の道を進まざる負えないことになるのなら誰に恨まれてもいい。

 

だからこそ、何があってもお前もまた妹を化け物だと差別してはいけない。ヒルダのためといっても誤った道に進んではいけない。

ヒルダの思いを、信頼を、裏切るな。そして二度とあんな悲しい顔をさせるな」

「レヴェン…悪い」

ミランダとココが俺達二人の大喧嘩を見て、もう呆然としていた。いきなり俺とレヴェンの殴り合いが始まったから驚かれるのも無理はない。

「すまない、ミランダ、ココ。迷惑をかけてしまった」

「「あの、いいです!」」

 

2人は俺たちの大喧嘩について大慌てに気にしていないと言ってくれた。

 

「まだ、希望が無いわけではない。妹が危険な時に駆けつけるのが兄の義務だ。今の所アルゼナルに送られているヒルダの輸送機は…どういうことだ?」

 

そう言った途端に、ヒルダの輸送機をレヴェンがサーチで感知していると複数の機体が輸送機を落とそうとしていた。このままだとヒルダの命が危ない。

「いつまでも悔やんでいる場合ではない。状況が変わった…ヒルダの送られている輸送機が何者かの機体に狙われている。すぐに準備をしろ!レイゼル‼︎」

「あぁ!兄であり家族の義理兄の俺が挫けて、最後の最後で妹を裏切ったらいけないもんな!行こうレヴェン、ミランダ、ココ!」

俺は先にアルヴァアロンに乗り、ミランダはオーバーフラッグ、ココはジンクスに乗って後からついてきてくれた。

 

*****

 

 

私は、ママに会うためにアンジュと協力してアルゼナルから脱走した。

6歳の頃はママにアップルパイを作ってもらって、兄貴の方はママの手伝いをしていて。不自由のない暮らしをしていた。でも、私がノーマだと知った役人が私を連れて行こうとして、ママは助けに来てくれたけど、兄貴は助けに来なかった。

 

助けてくれるって信じたかった。でも、いくら叫んでも来てくれない。その後の10年間…アルゼナルで暮らしつつ嫌な奴とも友達にもなったし、ゾーラのおもちゃにもなった。

 

 

でも、脱出した結果、私の帰る場所なんてなかった。

そう思って、兄を拒絶した。

 

 

お兄ちゃんのこと、私が酷く言ったことでもう二度と会えないんだろうな。

必ず私はアルゼナルに送還される。

理由は、私の母親に売られて、役人を呼ばれた。

私を売ったんだ。

それだけじゃない兄を拒んだことに母親のようになっていき否定されることに苦しんでいた。

 

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

 

私は兄に反抗したことをすごく後悔した。義理の兄といっても、あいつにとっては私を含めて家族のような感覚だった。

 

馬鹿兄貴…いや。

レイゼルお兄ちゃんを拒絶した。

 

 

この輸送機が何者かの機体によって襲撃されていた。

私の帰る場所なんてどこにもない。

襲撃されても全然なんとも思っていなかった。

それどころか、もう一つ帰るべき場所を私自身で拒んだ。兄の言い分に拒むんじゃ無かったと今更反省しても、酷いことを言った私のことはどうでも良いと思っているはず。だから、ここで死んでももう別に良かった。

 

今更謝っても私のことを軽蔑するだろう。輸送機にいるマナの連中は弾丸で撃たれて墜落している。

 

私もこの世界から、さようならって。最期はもう一度お兄ちゃんと会って、素直に謝りたかったな。

 

 

でも、

「おい!ヒルダっ…迎えにきた!」

「レイゼル、にいちゃん?」

 

私が声のする方を向くとそこには、私のバカ兄貴が私のことを必死に助けようとしていた。

 

「あれ、なんで私泣いてんの?」

それを見ていた私は、感涙してて手で目を抑えていても、身体の震えが止まらなかった。

 

*****

 

 

レイゼルがヒルダを救出しているが、俺達は苦戦を強いれられている。ミランダとココの二人でどうにかできると思っていた。

 

しかし敵機体がパラメイルではなく、とんでもないものが襲撃している。その機体を見て俺とレヴェンは驚くしかできなかった。

「まだなの?レヴェンさん!」

「この人達凄く強いよ⁉︎」

(どういうことだ⁉︎その機体は…)

「なんでだよ、なんでこの世界に…アヘッド、スマルトアロン、サキガケがいるんだよ⁉︎」

 

ガンダムOOのアロウズの戦闘員達が使われていた機体だった。その三機がヒルダが載っている輸送機を破壊しようとしており、ヒルダをアルヴァアロンに乗せると今度はアルヴァアロンを標的にした。

 

 

レヴェンの調べで無人機なのは分かったが、AIが搭載されている。

 

「輸送機は諦めるしかないな。こんな状況でアルゼナルに送られるなんて無理だ…!」

 

マナを使える乗組員も全滅、生きてるのが、レイゼルのアルヴァアロンに乗ったヒルダだけが唯一生き残っていた。

「おい⁉︎ちょっと‼︎どうなってんだよ!あの機体はなんなんだ⁉︎」

「詳しい話は落ち着いてから説明する!」

 

ヒルダはどうして自分が狙われているのか、知りたかったけど。俺達の方もわからない。

 

とにかくこの場を乗り切るしかできない。

理由としてミランダとココの機体がほとんどボロボロになっており、戦闘を続行するにしてもギリギリの状態だった。

 

「5人とも、俺の話を聞け!たった一つだけここ窮地を脱する策がある…それは」

「「「それは?」」」

 

最初は三機しかいなかったはずが、待ち伏せていたかのように次から次へと増えてゆく。これじゃいくら破壊しても、エネルギー切れでこっちの機体が海に沈みかねなかった。

 

しかも、この条件でレヴェンが提案したものは嫌な予感しかなかった。

てゆうか、もうあの方法しかなかった。

 

「総員、何が何でも全力で逃げるんだよォォォォオ!」

「「「えええええっ⁉︎」」」

「んなことだろうと思ったよ畜生‼︎」

 

 

もしも無限に増え続けているのなら、俺達に勝ち目はない。いくらレヴェンのガデラーザで任せてもあれは切り札だ。

切り札のガデラーザのファングで対処するにしても敵の数が多すぎるし、ミランダとココは機体がそろそろ大破しかけている。

 

ハッキリ言って俺たちはとても危険な状態だ。

 

(というわけでレイゼル、撤退だ!数が余りにも圧倒的に敵側の方が多すぎる‼︎逃げる準備をしろ!)

「よしきた!掴まってろよヒルダ!」

 

俺はアルヴァアロンで圧縮粒子ビーム砲で無人機共を一掃し、ヒルダをリィアンに乗せることとなった。

 

俺達がヒルダをアルゼナルに保護してもらう方が安全なのかもしれないけど、状況が状況だから俺達の船に載せるしかなかった。今は、ヒルダの命が何者かによって危険に晒されている。だから、妹を守る為に俺達の方に保護する。

 

 

ついでに、レヴェンからも兄妹の仲直りはもう船内でやれと言われていた。

 

*****

 

 

ヒルダが載っている輸送機を、スマルトアロン、アヘッド、サキガケなどの無人機を大量に出撃させて、潰す予定だったが失敗した。

 

「チッ、しくじったか」

 

舌打ちをしている男はレイゼルと同じ転生者であり、他の転生者を忌み嫌っている。レイゼルのようなイレギュラー達を殺したがっており、殺さずに駒を手に入れるチャンスだった。

 

彼の側でラグナメイル(グリフォン)に乗っているブリックスはエンブリヲに連絡をしていた。

 

「レイゼルという男を絶望させてエンブリオ様がヒルダを蘇らせ彼を仲間に引き連れようしたのですが…申し訳ありません。彼の妹の死と、彼の『マナ達に対する憎悪』を利用して我々の世界を壊すという目的で共に加担してくれるはずでしたが、失敗してしまいました…」

「いや、いい」

 

ヒルダが輸送機の事故で死ぬこととなれば、エンブリオによる死者蘇生をすることによって

 

(ヒルダを生き返らせてくれてありがとう!俺たちもあんた達に協力させてくれ‼︎)

 

という展開をエンブリオと手先は望んでいたものの、ヒルダが事故に巻き込まれて死ぬことなく失敗に終わる。エンブリヲを命の恩人としてレイゼル達が全面的に協力してくれる最高のチャンスだった。

慢心していたのが仇になったか、輸送機とレイゼル達の船が近かった為に作戦は失敗した。

 

「彼らとメイルライダーであるヒルダを仲間にし、その後我々に反抗するタスク、ノーマ達という忌々しい猿共とぶつけるつもりでしたが…」

「いや、気にすることはない。君は戻ってくれ」

(奴の異能力を俺の手で掴み取り…俺が支配権を得てやる…奴の喉を引きちぎってな)

レイゼル達をラグメイルで倒すのは酷である。逃げられたもののレイゼル達の居場所は大方分かっていた。

リィアンでアルゼナルに向かうのならアルゼナル周辺を探して見つけ出せば、いつでも襲うことは可能。

 

「貴様は、帰らないのか」

「いやぁ俺達は用事があるので?」

「気色悪い…先に戻るぞ?」

 

 

ブリックスはラグメイルのグリフォンに乗って、エンブリヲの元に帰っていった。

取り残された転生者は

(ノーマとか、マナとかそんなのどうだっていい!俺達は俺達で勝手にさせてもらう…ハーレムのためにな!)

「パラメイル?ラグメイル?そんなもん雑魚でしかないんだよ‼︎トランザムがあればなぁ!」

彼は無人機を使って、レイゼル達を散策させた。彼らを好きに動かせないように高騰を制限させ、ヒルダを殺す準備をしていた。

 

ヒルダを事故死にさせて、エンブリヲに生き返らせる機会を伺っている。それがダメだったとしても。

 

「まず、あいつらには餌になってもらおうか?ノーマは全員女なんだろ?だから…俺達がそいつらを捕縛して…あーもしもし?俺なんだけどさぁ」

 

電話した場所は情報を伝達しているニュース番組や新聞会社の方にマナで電話をしている。

転生者達はレイゼル達の戦闘結果を加工して、次の日に出版される新聞には『輸送機爆破、謎の黄金の機体の無慈悲な襲撃。マナに対するテロリスト共』と書かれている。

 

 

「さてと、アルゼナルの第1中隊はこの知らせを聞いて怒り狂うだろうなぁ?」

 

アルゼナルから脱走したヒルダは不幸な事故に巻き込まれて勝手に死んだことにさせ、設定した転生者はガンダムデュナメスに乗ってそのまま滞在し、待ち構えていた。他の転生者達も機体に乗って待ち構えている。アルゼナルに混乱が起き、大量のノーマ達を回収する為に

 

「ノーマ達が戦闘で死ぬ?ハハッ!冗談じゃないねぇ。そいつらには俺達の『所有物』になってもらうんだからよぉ!ジュリオォ…」

彼らとレイゼル達の違い、それは『原作を知っている』と『原作を知らない』の二つに分かれていることである。彼らはサラマンディーネ率いるドラゴンの襲撃とジュリオ全艦艇とピレスロイドの猛攻を知っている。レイゼルは転生者であり、強力な機体を持っていても、未来に何が起こるのかはまったく分からない。

 

「そして、ナオミぃ?お前は俺の所有物になるはず…だったんだけどなぁ。アンジュと共にミスルギに来させてやるよ。

あの…レイゼルって野郎のせいだ!

あいつさえいなければぁ‼︎あいつが助けてなかったら…ナオミを所有物にできなかったり、ナオミが生きていたせいでメイルライダーの撃墜で死ぬ連中が少なくなった!俺達の所有物がもっと多く来るはずなのに‼︎まぁいい…俺がじっくりとナオミを調整してやる。純粋な子を堕とすは最高だからなぁ?」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

グリフォン(ラグナメイル)

メイルライダー(ブリックス)

 

 

転生者の一人。

エンブリヲの命令に忠実に従うものの、裏面ではエンブリヲの力を得ようと裏切りの機会を伺っている。その力を利用して、世界を作り変えるのはエンブリヲではなく自分だと内の中では考えており、自分が世界の支配者になりたいがために彼の弱点や隙を狙う為にわざわざ転生者と情報を交換している。

 

 

持っているラグナメイルは接近戦が強く、緑ではなく白いビームレーザーを撃つ。

 

 

ガンダムデュナメス

名前不明(転生者)

ニール・ディランディが載っていた機体。

転生者の方はレイゼルという他の転生者の存在を許せず、この転生者に加担している転生者集団もまたエンブリヲ側についており、レイゼルに関しては転生者であり男であるために、モブ野郎と敵意を向けている。

 

ニコポ、ナデポ持ち。

タスクもまたハーレムの計画を壊そうとするから、レイゼルだけではなくタスクも殺すことも考えている。タスクには自分の機体が持っておらず、見つけ次第潰そうとする。

 

 

レイゼル達とタスクに関しては自分達の阻害者。

死んでいったメイルライダー、ノーマ達を含めてナオミを『自分達の所有物』とは言っているものの関係性も不明である。

 

戦闘中で死にかけのノーマ達を助けて、自分のものにするという目的しか明かされておらず、助けられたノーマ達をどうするのかも不明。ドラゴンの襲撃とジュリオの襲撃に関してノーマ達を大量に回収しようと企んでいた。

 

なお、彼が持っている機体に関する性能は原作と同じ

 

 

 

 

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