寄生獣   作:桂ヒナギク

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2.協力

 美香の頭部が元の人間のそれになる。

「新一くん、だったわね?」

「ああ」

「ここじゃ何だし、場所を変えて話しましょうか」

 二人は喫茶店へと場所を移した。

「キミは寄生する前の宿主の記憶があると言ったな。私はそれに凄く興味がある」

「そう言われても、何が何だか……」

 店員が頼んだドリンクを持って来る。

「今後のことだが、キミはこれからも寄生生物と戦っていくのか?」

「当然よ」

「そうか」

「あなた達はどうなの?」

「俺たちも同じかな。ここは協力して奴らと戦うってのはどうだろう?」

「それは頼もしいわね」

「それじゃあ!」

「ダメよ。あなたまだ子どもじゃない。こう言う危険なことは大人に任せておけばいいの」

「で、でも……」

「はい、話はこれでおしまい。帰るわ」

 美香はジュースを飲み干して席を立ち、去り際にお金をテーブルに置いた。

 店を出ると、見窄(みすぼ)らしい青年が現れた。

 青年は徐に美香へと近付く。

「お前、裏切り者」

 青年が頭部を割ってカマを出した。

 美香は飛び退こうとしたが、壁にぶつかってしまう。

(やば! 不利かも)

 前三方向を塞がれ、逃げ道を失う。

 美香が死を覚悟したその時、新一の剣が青年の胸を貫いた。

 青年は倒れて息絶えた。

「なかなかやるじゃない。あなたがいなきゃやばかったかも」

「やっぱりこれは手を組むべきだよ」

「そうね。いいわ、手を組みましょう」

 その時、どこからともなく、男性の悲鳴が聞こえてきた。

「うわああああ!」

「行ってみましょう」

 美香と新一は悲鳴の下へ向かう。

 そこには人を食らっているパラサイトの姿があった。

 新一の右腕が剣になり、美香の頭部が割れてカマが飛び出す。

「異色のコンビか」

 パラサイトが二人に襲い掛かる。

 二人は素早くかわして反撃した。

 美香がパラサイトの気を引き、新一がパラサイトの首を撥ね飛ばす。

 切り離されたパラサイトの頭部がミイラ化して死滅した。

 美香は頭部を元に戻し、ミギーも手の形になった。

「長居は無用だわ」

 二人はその場を離れる。

「新一くんはその右手の、ミギーとはどういう出会いだったの?」

「私がシンイチを乗っ取ろうと腕から侵入したが、失敗してこうなった」

「ふーん」

ところで──と、続ける美香。「明日、北海道へ行くんだけど、新一くんはどうする?」

「俺は学校があるから」

「そう。じゃあ勉強を頑張りなさい」

 美香はそう言って新一と別れた。

 その後を何者かが尾行(つけ)る。

「ただいまー」

 帰宅する美香。

 家の中は閑散としていた。

「って、独り暮らしで声が返ってきたら怖いわよ」

 美香はそう一人突っ込みをしてリビングに移動した。

 

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