ディオドラ外伝始まります?
私の名前はディオドラ・アスタロト
次期アスタロト家の当主と言われている
が、私には秘密がある
それは、私は前世の記憶と力を持って生まれ変わった転生者だ。
簡単に説明すると前世の私は、この世界この時代から遠く離れた異世界の時代で光の神から加護をうけた光の使徒として闇の神ブルザムと仲間と共に闘った。
前世で最後の記憶として覚えているのはブルザムからの全力攻撃から皆を守るため全魔力を使い盾になり消滅した事だった
そこで私の人生は終わったと思っていたが、次に気付いた時は見ず知らずの女性に赤ん坊として抱かれていた時だった
訳がわからない私は何かを言おうとしても赤ん坊の為か鳴き声しかあげる事が出来ない
その時私を抱いてる女性は私以外の名前で私をあやしていたので余計に混乱してしまっていた
今思うと恥ずかしいかぎりだが……
それから落ち着きを取り戻した私は色々考えた まず、私はある事を思い出した。私が消滅する瞬間、”貴方に新しき人生を“と光の神から声が聞こえていたのを
「(では、これが私の新しい人生なのか……)」
そう思ったら自然と納得していた私がいたのだった
それと、私を抱いていたのは母親だった。当然と言えば当然か。
転生以外に色々驚く事の連続だったが、一つ目は私が悪魔に生まれ変わった事だな。
しかも上級貴族の元72柱の中にあるアスタロト家である事
二つ目に前世で私が使っていた武器、炎の聖霊獣フェニックスが封印されていたエレメントソード、風の聖霊獣セフィロスが封印されていたセレメントアンク、土の聖霊獣ゴーレムが封印されていたセイントガントレットがこの世界にある神器と呼ばれるものに形を変え私の体に宿っている事
エレメントソードは炎の形を象った紅い籠手・鳳炎霊の籠手(フラム・オルニス)となり右腕に装着する。能力は近距離の攻撃重視
セイントガントレットは龍の鱗みたいに幾重にも重なった茶色の籠手・巨岩霊の籠手(ティエラ・ギガス)になり左腕に装着する。能力は遠距離の防御重視
セレメントアンクは十字架に左右斜め上から2本の剣が刺さった形をした銀色のペンダント・女風霊の銀輪(アニマ・ディオネ)になり首にかかる。能力は中距離のスピード重視
普段は隠れているが、私の意思で発現が可能である
三つ目が本来悪魔は光の属性が弱点だが、元・光の使徒である私は関係ない事、前世で使っていた雷魔法“スパーク“と聖炎魔法“インフェルノ“が使える事などだな
因みにどうして色々分かったかと言うと私に宿っているフェニックス達から教えて貰った
何故彼等が知っているかは秘密だったが、まぁいい
後、神器は本来人間の身に宿るものらしい。私の場合色々と特別と言うか優遇されているのかな?
そして私が転生して早10年が経った。その間起きた出来事は貴族悪魔としての知識、立ち振舞いを習ったり魔力・体力などの向上や神器の使い方を修得する為の修行をしていた。
そんなある日いつもの森の中で修行をしていると
「人の気配が近付いて来てる? 気のせいか?」
『……気のせいではありません。悪魔や獣とも違う不思議な気配です』
私の質問に答えるフェニックス
「何故こんな森の奥深くから……しかも初めて感じる気配か」
そうここは森の中でもかなり奥にある所で獣や魔獣も滅多にこない所である
因みに何でこんな奥深くでするかと言うと神器の訓練も兼ねている為、未だ両親にすら神器の事を話していないのでばれずに修行するにはもってこいの場所であった。
そうこうしている内にその人物が姿を表した
「女の子?」
目の前に立っているのは自分より少し年下の感じがする白髪で猫耳と尻尾が生えた女の子である
女の子はまさか人がいるとは思って居なかったのか非常に驚いた表情をしていた
「君は……あっ!? 待ってくれ!」
ディオドラから声をかけられ両肩をビクッと震わすと来た道を逃げ出したのだった
咄嗟に追いかけるディオドラ。この辺りは滅多にでないがかなり強力な魔獣が出没して危険であり闇雲に走るのは更に危険であると判断した為である
直ぐに追い掛けたので見付ける事が出来た。後ろから右腕を掴む
「ッ!? 離して」
と、暴れだした。ディオドラは落ち着く様に声をかける
「落ち着て。危害は加えないし何もしないよ」
だが、女の子は怯えた表情になりながら
「嘘……さっき悪魔の人に酷いことされそうになった」
そう言ってキッと睨みつけるがディオドラが何も言わずにいる為また怯えた表情になる
「(こんな小さな女の子に何をしているんだ)……ごめん。怖い思いをさせて。私は、絶対に酷い事をしないから。信じてほしいな」
なるべく怖がらせない様に優しく微笑みかけるが
「……なら、どうして、手を離してくれないの?」
自分の腕を掴んでいる手とディオドラの顔を交互に見ながら聞いてくる
「此処等はかなり危険な魔獣が出てくるときがあるからね。毎日修行に来ているから知っているんだ。無闇に走り回らないと約束してくれるなら離すよ」
説明すると、暫しの間をおいて頷く女の子。それを見て手を離した
約束通り大人しくしている女の子に
「さて、先ずは森の外に出るよ」
そう言ったディオドラの左腕を掴みいやいや首を振る女の子
「大丈夫。外に出るだけだから、信じてよ」
「…ねえさま…」
「……ねえさま?」
ボソッと言った言葉に不思議そうに聞き返すと
「わたしを……逃がすため……悪魔の人達に……だから……えっ?」
途切れ途切れに言う女の子の伝えたい事を理解したディオドラは女の子の頭の上に手を置き優しく撫でるとビックリした表情で顔を見た
「先ずはお姉さんを助けに行こう」
「うん! ……でも私、場所を覚えていない」
助けに行くと言われ一瞬明るい顔になりかかるが場所を覚えていないので暗い表情になる
「大丈夫、任せろ(森全体となると……〈セフィロス探せるか?〉)」
「〈主よ、お任せくださいな〉」
念話で自身の神器・セフィロスとやり取りするとディオドラの後ろに魔方陣が出現する。そこから黒色で髪の長い美女の顔立ちをして体は上半身女性で肝心な所は鳥の羽で隠しており腕の替わりに鳥の羽が生えている。そして下半身は鷲の脚をしてる風の聖霊獣セフィロスが姿を現した
驚きの余りポカーンとする女の子に
「お姉さんの顔の特徴教えてくれる?」
「えっと……目が2つあって鼻と口があって……」
女の子の説明に思わず苦笑いになるディオドラ
「それと、髪の色は何色かな? 後、頭の上に耳がついてる?」
「髪は黒色と赤色で耳は上についてる」
「黒と赤? 2人いるのか?」
ディオドラの問いに頷く女の子。それを見てセフィロスと意識を同調させると風を使い森の中を隈無く捜して
「……見つけた」
「本当!? 何処ですか!?」
ディオドラの言葉に目を開き彼の腕にしがみついた
そして覗き込む様に見る女の子に、頷くディオドラ 彼が見たものは黒色と赤色の髪で猫耳が生えた女の子が10名以上の悪魔に囲まれている光景だった。
「だが、状況は余り良くないな。このままだと……」
「そんな……黒歌ねえさま……赤譜ねえさま」
泣きそうになる女の子
「場所は分かった。今から行けば間に合う。だから助けに行こう」
「はい……でも、どうして助けてくれるのですか?」
「君の悲しそうな顔は見たくないからね。お姉さん達は必ず救いだす」
力強く言うディオドラに頷く女の子。そこである事を思いだし聞くディオドラ
「そうだ、私はディオドラ・アスタロト……君は?」
「え?……あっ、わたしは…白音といいます」
「白音か、可愛い名だな……っと、こうしている場合ではないな。白音ちゃん、ちょっと失礼」
「えっ? きゃ!? あ、あの……」
一声かけて白音をお姫様抱っこするディオドラ。白音は顔を赤くして小さくなった
「私が抱えて走った方が速い。嫌かもしれないが少し我慢してほしい (転移の魔法が使えれば一瞬でいけるのだが……今の私はまだ使えない)」
「そんな、嫌では……その、お願いします」
頷いたディオドラは全速力で駆け出したのだった
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