HSDD〜ディオドラ外伝〜   作:モリブデ

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 永らくお待たせしました。すみません。入院等々、色々ありまして更新が5年近く掛かってしまいました(-ω-;)
 まだ暫くは亀更新が続きますが(スマホの扱いにもまだ慣れていないのもあり)宜しくお願いします。

 では、どうぞ


お茶会後編②

 

 

 

 リアスの天使(?)の微笑みで赤譜と花怜が大人しくなりお茶会が再会された。朱乃と黒歌が、お互い妹達について謝りリアスとアリサにライザーや白音を交えて話しに盛り上がっていた。

 時間が経ち落ち着きを取り戻した赤譜と花怜は

 

 

 「(あ~~やっちゃった……折角誘ってもらったのにディオドラさんの顔に泥塗ることをするなんて……皆さんにも迷惑掛けたし、あたし何やってんだろ……あれ?そういえばあたし何であんなに怒ってたんだろう……あれ?あれれ??)」

 

 

 冷静さを取り戻し自分のした事で落ち込む赤譜。すると、何に怒っていたのか分からなくなりどんどん悩み出す赤譜。

 

  一方花怜は

 

 

 「(こ、こ、恐かったぁ~~あれよね、あのリアスさん絶対とらハ3の高町なのはの生まれ変わりか転生よね。アリサさんも……んっ? と、言うことはもしかしてライザーさんはクロノ・ハーヴェイ?! いや、しかし、でも…その方がしっくりくるかも……。それよりも、姉さんや皆に迷惑かけちゃったな~~ん?そういえば私、何で怒ってたんだろ?あれぇ~~??)」

 

 

 変な処で勘が鋭い花怜。こちらも、冷静になると何故怒っていたのか分からなくなり考えていた。うんうん頭を捻ってる横で

 

 

 「久しぶりだね。ソーナさん」

 

 

 「ふぇ?!あっ……ええ、お久しぶりね。元気そうで何よりです。ディオドラくん」

 

 

 不意にディオドラに呼ばれ慌てて間の抜けた声を出すが、直ぐに落ち着きを取り戻し笑顔で応えるソーナ。

 

 

 「ありがとう、貴女もね。実際に会うのは4年ぶりいや2年ぶり位かな。連絡自体も最近取れなくてごめんね」

 

 

 「いいえそんなことは、私の方こそ連絡出来なくてごめんなさい。ディオドラくん本当に元気そうで良かった。あの時は本当にありがとう。」

 

 

 「そういって貰えて嬉しいが私は出来ることしかしていない。あの時より明るくなったし可愛くなったね。」

 

 

 

 「か、可愛?! えっ…えっ…ふぇ~///」

 

 

 可愛くなったと言われ耳まで赤くなり俯いてもじもじしだすソーナ

 

 

   「「「むっ?!」」」

 

 

 

 皆と話しをしながらも何か敏感に感じ取った黒歌と白音に怒った原因を考えていた赤譜の3人猫娘はディオドラとソーナの側に来た。

 

 

 「お2人は知り合いかにゃ?」

 

 

 ディオドラの側まで来て聞く黒歌。若干気圧されつつも

 

 

 「あ、ああ、4年位まえに知り合ったんだ」

 

 

 と応えたディオドラに今度は白音が

 

 

 「もし良かったらその時のことをお聞きしたいです。」

 

 

 間髪入れず聞く白音。赤譜は先程の口喧嘩で迷惑を掛けているためか黒歌と白音の後ろでじっとしている。

 

 

 「そうだね。私は言っても構わないが…」

 

 

 と幾分落ち着いたがまだ若干顔が赤いソーナの方を見る。軽く深呼吸して整えたソーナが

 

 

 「そうですね。私も構いまわないよ。宜しかったら私からお話ししましょうか?」

 

 

 頷くディオドラを見て微笑んでから話し出した。

 

 

 

 

  今から約4年前

 

 

 

 

 約6歳になるソーナは1人屋敷を抜け出して見知らぬ土地をとぼとぼ歩いていた。

 

 

 

 「(私は一体何者なのかしら)」

 

 

 歩きながら今までのことを考えているソーナ。この世界に生まれるまでは、フェイト・テスタロッサとして生きてきていた。

本来ならリンディ・ハラオウンの養女になっていたが、高町なのはの協力等もあり為らなかった。その後、JS事件で死亡してこの世界のソーナ・シトリーとして生まれ変わった。

 前世の記憶を持ったまま生まれた為かこの世界に馴染む事が出来ないで居た。今までと違う名前ソーナで呼ばれ、少しずつこの世界のこともわかり自分の父親に母親と家族のことも分かるのに何故か完全に受け入れられない。

 そのせいか絶えず情緒不安定になって居た。そんなことが日々続きある日居たたまれなくなり屋敷を飛び出してしまった。

 目的もなく歩いていると

 

 

 「そこの君、大丈夫?」

 

 

 いきなり後ろから声を掛けられ驚いて振り返ると、同い年位の少年と、顔の上半分を隠す仮面を付けた執事らしき人が立っていた。

 

 

 

 「だ、誰?」

 

 

 見知らぬ土地で見知らぬ人から声を掛けられ咄嗟に身構えるソーナ

 

 

 「そんなに身構えなくて大丈夫だよ。私はここを治めているアスタロト家の者でディオドラ・アスタロトと言います。貴女は?」

 

 

 

 微笑み掛けながら聞いてくるディオドラの顔を暫く見つめてから構えを解くソーナ

 

 

 「私は……ソーナ……ソーナ・シトリー」

 

 

 ソーナの名前を聞いて驚く執事

 

 

 「まさか、シトリー家の御令嬢で御座いますか。こんな離れた地に護衛もつけずお一人で……。」

 

 

 

 執事と目が合い咄嗟に下を向くソーナ

 

 

 「取り敢えず御実家に連絡した方がいいね」

 

 

 

 ディオドラの言葉を聞いて慌てたように首を左右に振るソーナ。ディオドラを見る執事に軽く頷くと

 

 

 「では、私の屋敷に戻ろうか。何時までも、ここに居るわけにはいかないからね。それで、いいかな?」

 

 

 少し考えて頷くソーナ。ディオドラが執事に目配せすると執事は頷きながら転移用魔方陣を発動させ屋敷に戻った。屋敷に戻り両親に説明するディオドラ。

 説明を聞いたディオドラの母親はソーナの屋敷に連絡をしようとしたが、ソーナが拒んだ為取り敢えず無事を伝え暫くは滞在してもらうことを伝えた。

 ソーナの両親は其れは迷惑が掛かり悪いので迎えに行くと言ったが、今のまま帰ってもまた同じことの繰り返しになるのではないか、私の所にも子供が居るので子供同士で遊んで話しをしたら落ち着くのではないかと説得。

 結果ソーナの両親はディオドラの母親にお願いした。一通りの流れを母親から聞いたディオドラは

 

 

 

 「私のこれからの動きが何気に責任重大に感じるのですが」

 

 

 「そんなに身構えなくて大丈夫よ。仲良くしてあげてね。」

 

 

 柔らかい笑顔を見せてディオドラの頭をなでる母親のカルティナ・アスタロトに分かりましたと言いながら自分の部屋で待つソーナの元に向かった。部屋に入るとジッと動かず椅子に座っていた。側に置かれた紅茶に手をつけずにずっと俯いたまま固まっている。

 

 

 

 「えっと……ソーナさ……ちゃん」

 

 

 さん付けで呼ぼうとしたがお互いの年齢を考えてちゃん付けで呼ぶディオドラ。呼ばれたソーナは肩を少し振るわせておずおずと顔を上げてディオドラを見る。

 

 

 「そんなに緊張しないで……って言っても無理だよね。今、御家族の方に連絡したからね。落ち着くまではここに居ていいからね。」

 

 

 すると驚いた表情で此方を見ながら

 

 

 

 「えっ……いいの?でも、私……あの……その……」

 

 

 

 しどろもどろになるソーナにディオドラはゆっくり近付き微笑みながらソーナの右手を両手で優しく包んだ。ソーナはびっくりした表情になるが、振り払う気配はみせずジッとしている。

 びっくりした表情も一瞬で元の表情に戻り今度は不思議そうに手の所をじっとみている。

 

 

 「(何かしら。さっき初めて会ったばかりの子なのに手を繋いでも嫌じゃない……それよりも……暖かい。)」

 

 

 ディオドラの手からソーナの手を伝って暖かい何かが流れていた。それは、決して嫌なものではなく心と身体が温かくなり落ち着いてくるものだった。しばらく手を繋いでいるとソーナの表情で全体の気配が落ち着いてきたのがわかり手を離すディオドラ。

 若干寂しそうな顔をするソーナ。それに、気付かないふりをしながら

 

 

 

 「少しは落ち着いたかな。」

 

 

 「うん、その……ありがとう…で、あの…その」

 

 

 お礼を言った後なにか話そうとして言い淀むソーナの言わんとする事に気付いたディオドラ

 

 

 「何故1人で屋敷を出たのかは無理に言わなくていいよ。」

 

 

 「えっ?あ……うん」

 

 

 ディオドラに無理に言わなくていいと言ってもらいホッとするソーナ。そして、改めて自己紹介から始めた

 

 

 「では、改めてディオドラ・アスタロトと言います。いきなりこんな事になってごめんね。」

 

 

 「ソーナ・シトリーです。そんな、私が色々迷惑掛けているのでごめんなさい。それとありがとうございます。」

 

 

 お互い頭を下げて同時に頭を上げて目線が合うディオドラとソーナ。どちらとも無く楽しそうに笑い合う2人。笑いながら漸く笑顔になったと心の中で少しホッとするディオドラである。

 それからお互いのことを話したり庭の探索をしたり仲良く遊んでいた。尚、夕飯は家族と一緒に食べたらソーナが緊張するのではないかと、カルティナの気遣いでディオドラの部屋に2人分の食事を運びディオドラとソーナの2人で食べた。

 その心遣いに申し訳なくなりながら食事をしたソーナである。

 

 

 「ディオドラ、貴方はソーナちゃんと一緒に寝て上げて。」

 

 

 食事も終わり入浴を済ませて後は寝るだけになった時カルティナがほんわか笑顔でさらりと言って来た。

 

 

 

 「それは、さすがに駄目だと思うけど……」

 

 

 カルティナの発言を聞いて驚くディオドラ。尻込みするディオドラにではなく今度はソーナに

 

 

 「ソーナちゃんはどうかしら?嫌なら別のお部屋を用意するけど?」

 

 

 すると、ソーナは少し恥ずかしそうに若干顔を伏せながら

 

 

 「えっと……私は嫌じゃ…ない…です。」

 

 

 顔を赤らめてもじもじしながら言うソーナ。ふんわりした笑顔で頷くカルティナは

 

 

 「ソーナちゃんが良いと言ってるので大丈夫よ。優しくしてあげてね。」

 

 

 ほんわり雰囲気を纏ながら部屋を出て行くカルティナ。若干恥ずかしい部分が残っているがこのままでは駄目だと思いソーナを先にベットにエスコートするディオドラ。顔を赤く染めながら布団に入るソーナ。文面だけでは如何わしく感じるが、決してその様な事はない。決して。

 続いてディオドラが布団に入りお互い背中を向け横になった。暫くして

 

 

 「あの……まだ起きてる?」

 

 

 おずおずと聞いてくるソーナ。ソーナの方に体の向きを変えて

 

 

 「うん、起きてるよ。どうしたの?」

 

 

 微笑みながら聞くと、少し恥ずかしそうにしながら

 

 

 「良かったら少しお話ししたいなって……だめ…かな?」

 

 

 「ううん。いいよ、何を話そうか」

 

 

 一瞬、パァと顔が明るくなるがすぐ緊張した表情になるソーナ

 

 

 「あの…これから話すことは誰にも言わないで秘密にしてほしいの。その、信じて貰えるか分からないけど……」

 

 

 

 「分かった、誰にも言わない。それと、信じるよ」

 

 

 「うん、ありがとう。私、実は前世の記憶……この世界に生まれる前の記憶をもって生まれたの」

 

 

 言いながらディオドラの表情を見るソーナ。笑う事も疑う表情もしないで真剣に聞いているのを見て心の中で安堵して話し出すソーナ。前世の出来事、自身が作られた存在であったこと、友達や仲間と生きることで自分の生きる意味を見つけ共に戦っていたこと等々を話した。

 そしてこの世界に前世の記憶を持って生まれたせいか、馴染む事が出来なくて不安になり遂に家を出たと話しをして目を瞑るソーナ。全てを話してから不安になったからである。その時優しく手を握るディオドラ。驚いて目を開けたソーナに優しく微笑みながら

 

 

 「話してくれてありがとう。色々不安だったんだね。私も同じく前世の記憶を持って生まれたんだ。」

 

 

 えっ?と言う声と共に目が大きく開いて今までで1番驚いた表情になるソーナ。

 

 

 「えっと、貴方もなの?……その…同情や慰めは……」

 

 

 「慰めなんかではないよ。今度は私の事について話そう。」

 

 

 悲しそうな顔になるソーナに微笑みを崩さず話しだすディオドラ。途中、自身に備わっている神器の紹介も交えて話しをした。

 神器が出て来た時は驚いてベットから上半身を起こした。因みに具現化したセフィロスの羽を触り、柔らかいと嬉しそうにしていた。ディオドラから全ての話しを聞き意を決して質問するソーナ

 

 

 

 

 「あの、ディオドラ…くんはこの世界に生まれて不安になった事はないの?」

 

 

 聞かれて少し考えるディオドラ

 

 

 「そうだな。私は神器として彼等が側に居てくれたからね。それに、これから第2人生…いや悪魔だから悪魔生? 悪生?まぁどっちでもいいか。今言ったように第2の人生をディオドラとして生きていくと決めている。だから不安は無いかな。」

 

 

 

 

 ディオドラの話しを聞いて羨ましくもあり凄いと思うソーナ。そして、益々自分が情け無く感じて顔を伏せるがいたが

 

 

 「不安になる事は全くおかしなことでは無いと思うよ」

 

 

 

 ディオドラに言われ、えっと驚いた表情になりながら顔を上げるソーナ

 

 

 

 「不安なんて大丈夫とも、すぐ不安なんて無くなるよとも、よく分かるとも気安く言うつもりもないよ。似たような経験をしても私と貴女では感じる事も考えも違う。

 でも話しを聞くことは出来るし、全て受け止めてあげるなんて偉そうな事は言えないけど出来る限り一緒に側に居ることは出来ると思う。だからもう泣かないで」

 

 

 言われて自分が泣いてることに初めて気付いたソーナ。慌てて涙を拭おうとしたが、それよりも速くディオドラが優しくソーナを抱きしめた。その瞬間、堰が切れた如く両眼から止め処なく大粒の涙を流すソーナ。ディオドラはソーナの頭をそっと胸に当てるとそのまま胸に顔を埋め暫く泣き続けるソーナだった。

 かなりの間、泣き続け落ち着いたソーナがディオドラの胸から上げた顔は両眼とも泣き腫らした目になっていたが表情は晴れやかだった。

 

 

 「あの……ごめんなさい。それで、その……あぅ//」

 

 

 落ち着きを取り戻し恥ずかしそうにチラチラとディオドラの顔を見ながらしどろもどろに謝るソーナ。

 

 

 「気持ちが少しでも楽になったのならそれで良いよ。今なら眠れるかな?もし不安なら手を繋いで眠る?」

 

 

 「うん、ありがとう。まだ、完全ではないけど落ち着けたよ。手は繋ぎたいけど、でもその前にパジャマ濡れてぐじゃぐじゃになってない?」

 

 

 ディオドラの言葉に笑顔で答えるソーナ。すぐ、パジャマを濡らした事に申し訳なさそうな顔になるが

 

 

 「パジャマは乾いてるから大丈夫だよ。それじゃ寝ようか」

 

 

 手を伸ばしながら言うディオドラにうんと頷きながら手を繋いで一緒に横になると、泣き疲れていたのかすぐ可愛らしい寝息を立てるソーナ。そっと布団を掛け直して眠りにつくディオドラであった。

 朝になるとあれだけ泣き腫らした目が綺麗に治っていて驚くディオドラと嬉しそうなソーナ。そこに

 

 

 「2人ともおはよう……ソーナちゃん大丈夫そうね。」

 

 

 ソーナの顔を見て変化に気付いたのか柔らかい笑顔で軽く頷くカルティナ。

 

 

 「おはよう御座います。母上」

 

 

 「おはようございます。はい、ありがとうございます。」

 

 

 それぞれ挨拶を返すディオドラとソーナ。すると、カルティナはディオドラを手招きで部屋の隅に呼んで

 

 

 「ありがとう、ディオドラ。ソーナちゃんの不安を取り除いてあげて」

 

 

 ふんわり笑顔で頭を撫でながら言うカルティナに

 

 

 「ありがとうございます。でも、全てを取り除けた訳ではありませんし…」

 

 

 申し訳なくなるディオドラに優しく笑いながら

 

 

 「さすがに全部は難しいわね。後はソーナちゃん…ね。貴方も出来ることをしてあげたらいいわ。それと……」

 

 

 言いかけて間を空けるカルティナの顔を見るディオドラに

 

 

 「ソーナちゃんは女の子なんだからちゃんと腫れた目は治してあげないと駄目よ。【フェニックスの涙】を用意してあげてたでしょう」

 

 

 言われてあっとなるディオドラ。2人が寝た後そっと部屋に入りソーナの目を治した事に気付くと同時にその事を失念していた謝った。

 

 

 「謝らなくていいわ。貴方は良く頑張ったもの。もう直ぐ朝食を運んで来るから其れまでソーナちゃんの側に居てあげてね。」

 

 

 そう言ってもう1度ソーナに笑いかけ部屋を出るカルティナ。ソーナの元に戻りながら

 

 

 「(目を治すことを完全に忘れていたな。何故【フェニックスの涙】があるのかと思ったがその為か…流石だな。それに幾ら寝ていたとはいえ部屋に入って側まで来ているのに全く気付かないなんて…流石は“あの方々”と最強の女性悪魔の座を争っただけはあるのか。よく父上は母上を射止めれ……いや、考えるの止めよう)」

 

 

 考えがあらぬ方向に行き掛かったので軽く頭をふるディオドラ。断じて背後の扉越しから来る視線が恐かったからではない。断じて。

 

 

 「ごめんなさい。迷惑ばかりかけてしまって…」

 

 

 側まで戻ったディオドラに頭を下げて謝るソーナ

 

 

 「迷惑だなんて思ってないよ。それに私達は友達なんだから気にしないで」

 

 

 友達と言われ驚いて顔を上げるが、すぐに笑顔になるソーナ

 

 

 「それと、多分だけど私とソーナちゃん以外にも記憶を持って生まれた悪魔。即ち転生した者もいるかも知れないよ。案外すぐ側にね。」

 

 

 

 「うん、そうかも知れないね。ありがとうディオドラくん」

 

 

 実はソーナの幼馴染みのリアスがそうなのだがこの時はまだソーナは知らなかった。当然ディオドラも知るよしは無かった。

 その後、直ぐに朝食が運ばれて2人仲良く食べたのだった。

 

 昨日に比べたら落ち着き明るい表情になったソーナは屋敷に帰る用意をしていた。そこへ、ソーナの両親が迎えに来たと言われ若干緊張するも落ち着いていた。両親の元に向かい心配を掛けた事と迷惑を掛けた事等を謝った。すると、母親がソーナを前から抱きしめ父親が後ろから抱きしめた。母親に抱きしめられたまま何度も謝り感謝を言いながら泣いていたソーナであった。

 直ぐに落ち着きを取り戻しカルティナとディオドラに謝るソーナと両親である。その後は、また日を改めてお礼に伺うことを約束して帰ったソーナ家族であった。

 因みに、その後は、なかなか会えない2人だったが色々な方法で連絡を取り合うディオドラとソーナ。この約2年後もう1度出会う2人だったが其れはまた別の話である。 

 そして、今に至ることを3人に話したソーナ。当然転生した話しはしないで上手に話したのであった

 今の話しを聞いて黒歌は

 

 

 「悪魔も色々大変なんだにゃ」

 

 

 悲しそうな表情で言うと

 

 

 「ふふっ、今は大丈夫よ。ありがとう」

 

 

 穏やかな笑みを浮かべながら言うソーナ。そんな彼女を見て同じことを考える3人猫娘。それは

 

 

 

 

「「「(強力なライバル出現(にゃ)(ね)(です))」」」

 

 

 ある種の危機感を感じる3人。その後は、黒歌、赤譜、白音、の3人も交えてディオドラとソーナは近況報告も含めて楽しく話しをしていた。

 

 なお、花怜は朱乃に声を掛けられるまで、うんうん考えていた。

 

 

 

 ~お茶会後編③~に続く

 




 メインヒロイン登場!!…となるか、ならないかまだ分かりません。
 次でお茶会編は終わる予定です。

 ソーナちゃんに関する短編を載せたので良かったらどうぞ


 ※シトリー姉妹①

 ソーナ家出事件から数日経ったある日。ソーナは自室である物を見ていた。それは、フェイト・テスタロッサとして戦っていたときの相棒、バルディシュである。バトルジャケット(BJ)は纏えるがAI機能は失われていた。
 暫く手の上で眺めていたが、力を込めて握るとソーナの全身が光で包まれた。光が収まると其所にはバトルジャケットを着て右手にはバルディシュを握るソーナの姿があった。
 因みに、バトルジャケットは少女時代に着ていたレオタードタイプのバトルジャケットである。鏡に映るその姿をまじまじと見つめ

「前は何とも無かったけど、今改めて見るとかなり恥ずかしいね」

 自分の姿をみて顔が赤くなるソーナ。赤くなりながらも後ろに左に右と向きを変えポーズをとって鏡に映る自分の姿を見ていた。
 すると突然、部屋の床に魔方陣が浮かんだ。そこから

 「ヤッホー♪ソーナちゃん、げーん……き……」

 ソーナの姉にして現魔王セラフォル・レヴィアタンが飛び出して来た。ソーナに抱きつこうとしてソーナの姿を見て固まるセラフォルー。
 ソーナも驚いて一瞬固まるが、すぐに恥ずかしさで耳まで真っ赤にしてわたわた慌てながら「むひゃ」と言って胸を隠したり「のわ」と言ってバルディシュを後ろに隠そうとしたりしていた。
 そんなばたばた慌てているソーナにゆっくり近付き徐に両肩を摑むセラフォルー。びっくりして真っ赤の顔のまま固まるソーナの目を見て

 「もしかして……フェイトちゃん?」

 「え?……ふぇ……おぅ……ほ?」

 恥ずかしさで固まっていたソーナはいきなり前世の名前を呼ばれて今度は若干パニックになる。

  そして

 「ほら、私だよ。すずか…月村すずかです♪」


 「…………えっ………えっ?! っ~~~~~~~~~~~?!?!?!」


 一瞬無表情になるソーナだが、すぐ目を見開き口を開け声にならないから声で驚いていた。


 ディオドラの案外すぐ側に居ると言っていたが、言った本人も驚きの姉妹そろって転生してきた転生者。
 ここから姉妹のドタバタはちゃめちゃ物語は…始まらないかも知れない


 ここまで読んで頂きましてありがとうございます。続き頑張ります。




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