アギトが蹴る!   作:AGITΩ(仮)

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ニコ生のアギト一挙放送で、葦原さんが登場する度に「不幸さん」「不幸配達人」とか散々言われててちょっと哀しくなりました´・_・`


そんなことより、ちょっと息抜きでISの作品書いてみました。是非そっちも読んでみて下さい!
けど安心して下さい!ちゃんとこっちを優先しますんで!


第37話 料理教室

 

 

あの覗きから数日。俺は今、皆の昼飯を作っていた。隣ではアカメがスーさんと釣ってきた魚型の危険種を捌いている。

 

「……ねぇ、コウタロウ」

 

「ん?どうしたんですかチェルシーさん?」

 

俺に声をかけて来たのはチェルシーだ。あの覗きから数日経った今でも、彼女と顔を合わせるのは少し抵抗がある。しかし、一体何の用だろう。わざわざ調理中に、しかもお互い気まずい空気なのに俺に自分から話しかけるとは、きっと重大な用なのだろう。

 

「……あのね…私に、料理を教えて欲しいんだけど……」

 

驚いたな。まさか、チェルシーが俺に料理を教えて欲しいだなんて…。まあでも、このナイトレイドのメンバーで料理がしたいだなんて言い出しそうなのはチェルシーくらいしか居ないだろう。姐さんとか絶対面倒くさがりそうだし。

 

「はい!全然いいですよ!何作りたいんですか?」

 

もちろんOKでしょ。というか、断る理由がない。

 

「えっと、そうね……簡単な奴がいいわ」

 

恐らくチェルシーは料理の素人だろう。なら、素人に教えるって言ったら、アレしかないだろう。

 

「卵焼き、とかですか?」

 

「アンタ馬鹿にしてんでしょ⁉︎そこまで素人じゃないわよ‼︎」

 

顔を赤くし、予想より大きな声で返すチェルシー。結構ナメてました…。

 

「そうですね……。パスタとかどうです?今日の昼も、ちょうど作ろうとしてたんで!」

 

「いいわねー。餡子パスタとか美味しいそうじゃない?」

 

「……っいや、あー……うん」

 

「普通のパスタにするわよ!」

 

餡子パスタって……。どうやらチェルシーは発想が独創的らしい。と言うか絶対美味しくないだろ。

 

「じゃあ、まず手を洗ってください。そんで、最初にソースを作ります。取り敢えず、挽肉を刻み、湯がいたトマトと……」

 

そこからは俺が手取り足取り、チェルシーにパスタを教える。発想が独創的だが、なかなか調理に関しては伸び代を感じた。その中でも、包丁捌きは別格で現時点でも俺と変わらないレベルだった。

ソースが完成し、達成感と共に椅子にへたばるチェルシーに、パスタを茹でろと指示する。嫌々ながらも、どこか嬉しげにそれに応え、鍋にパスタを落としていく。

 

「おっ、今日はパスタか〜」

 

「お帰り、姐さん!」

 

玄関を開け、帰ってきたのは姐さんだった。匂いで料理を当てるとは、相当お腹が減ってるらしい。

 

「って……何してんのチェルシー?」

 

「何って、コウタロウに料理教えて貰ってるけど?どうかした?」

 

「なっ……、抜け駆けか⁉︎コウタロウは私のモノだぞ‼︎」

 

「まぁまぁ落ち着いて2人とも」

 

喧嘩になりそうな空気を濁すべく、俺は2人の間に割って入る。

 

「何だよコウタロウまで!……おい、私も混ぜろ!」

 

「へ?」

 

「だから私にも料理を教えろって言ってんだよ‼︎」

 

いや、姐さん料理絶対できないでしょ〜……なんて言ったら間違いなく殺される。うん、間違いなく。まあ、ここはご機嫌取っといて、飽きるのを待つしかないか。

 

「分かったよ。パスタでいい?」

 

おう!と鼻息を荒らしながら答える姐さん。だめだ、この人包丁とか握ったことあんのかな?

 

「じゃあ、チェルシーさんは2回目だけど、おさらいとして聞いといてください。まずは……」

 

 

 

 

__________________

 

 

 

「いただきます‼︎」

 

皆が声を合わせる。皆の前には、それぞれパスタと魚のホイル焼きが一皿ずつ存在する。

 

「……何でコウタロウだけ3皿もあるんだよ⁉︎」

 

ラバックかタツミか発した言葉か分からないが、今の俺の心の代弁はまさにそれだ。

 

あの後、何とかパスタを作り終えた2人は、自分が作ったのを俺に食べて欲しいとねだった。嬉しくはあるのだが、流石に食べきれない。せめて俺が作ったのを2人で分けて食べて欲しいとお願いする。それにより、一皿減り、俺の負担も減るが……ハッキリ言ってそんなのどうでもよかった。

 

「……」

 

一皿、明らかに一口でも食べたらいけないオーラを醸し出しているパスタがあった。紫色のミートソースに、べちゃべちゃのパスタ。禍々しく湯気を立てているこの作品は、間違いなく姐さんの料理だ。

 

(……これ、食っても死なないよね?)

 

一方、チェルシーの料理の見た目は普通で、いかにもといったパスタだ。2つを並べてみると、チェルシー作の方は三ツ星レストランに出てもおかしくない風に見えてくる。

 

「……いただきます」

 

まずは、フォークでチェルシーのパスタに巻きつける。何か言い方がアウトっぽいが気にしない。ミートソースに絡ませ、口に持っていく。

 

ごくり、と飲み込みチェルシーの方を向く。

 

「うん、普通に美味しいですよ!チェルシーさん、結構お料理上手なんですね!」

 

「やった‼︎」

 

チェルシーは俺の言葉に安堵の息をつき、そして飛び上がるように喜ぶ。……はい、問題は姐さんです。俺がチェルシーを褒めたことが気にくわないのか、ジト目でこちらを睨んでくる。

 

「次は私のヤツだぞ」

 

分かってる……分かってるけど…。俺は涙を堪え、その禍々しいオーラを放つ物体Xを口に放り込む。ゆっくりと口を閉じ、ソレを咀嚼する。

 

(……あれ?普通に美味い?……いや、結構美味いぞ⁉︎)

 

人は見た目によらないとは言うが、どうやら料理も見た目によらないらしい。

姐さんに失礼な思い込みをしていたことを詫びるため、口を開こうとする……が。

 

 

今気付いたのだが……俺の身体は浮かび上がり…否、どうやら俺の意識だけ浮かび上がり、魂の抜けた身体は、泡を吹きながら皆に看病されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 





いや〜、お久しぶりでございます。

GW、皆様どうお過ごしでしたか?

私は家の敷地から一歩も出ておりません。
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