口調がガバガバなのは二次創作にはよくあるし、多少はね?
出来る限り改善したいと思います(改善するとは言ってない)
さて、礼が黒薔薇のお姉様とキャッキャウフフしている頃、俺と雪華綺晶は教会を目指して奔走していた。
奔走と言ってもなるべく水銀燈に探知されないようにコソコソと歩いているだけなのだが。
現在の居場所は何かの店。
看板がドイツ語なので詳しい事は分からないが、雪華綺晶が言うにはパブみたいなものだそうだ。
とりあえずそこで詳しい作戦を立てるつもりだ。
見せの中に誰もいないことを確認して、抱っこしていた雪華綺晶を机の上に降ろす。
「しかし誰もいないな」
「この町は現実ではありませんわマスター。ローゼンメイデンでも明確な魂のあるものは再現できないのです」
「そっちの方が好都合だ。さて、どうやって黒薔薇のお姉様から身内を取り返すか」
人質を取られている以上派手な事はできない。
もしそんな事をすれば礼の身が危ないし、こっちの存在にも気付かれてしまうのは明白だ。
水銀燈の目的は俺と雪華綺晶であり、俺たちのどちらか一方がやられても彼女に有利に動いてしまう。人質というのは動くに動けなくなる厄介な手である。
ならば秘密裏に動いて救出するしかないだろう。
「雪華綺晶、水銀燈の居場所は分かるか?」
その問いに雪華綺晶は頷く。
「ここから数百メートルの場所にある大きな教会かと。いつもそこを拠点にしてましたし・・・・・・」
それを知っているという事は、何度かここに来たことがあるのだろうか。
しかし今それを追求している余裕はない。
俺は立ちながら少し考える。
さっきチラッと見えたが教会まで200メートル、その間に家などの障害物は沢山。
ローゼンメイデン特有の「そらをとぶ」での索敵でも見つけ辛いはずだ。
と、その時外から物音がした。
咄嗟に雪華綺晶を机の下に隠して窓から外を盗み見る。
「なんだありゃ・・・・・・」
思わず小声で驚嘆を表す。
外にはいつの間にか、人間サイズの大きなぬいぐるみが歩き回っていた。
しかも御丁寧に包丁や斧で武装している。
俺はしゃがみながらテーブルの所まで行き、ちょこんとしゃがんでいる雪華綺晶に顔を近づける。
「外に武装したぬいぐるみが複数。見た感じ、俺たちを探しているようだ」
「お姉様のおもちゃですわ・・・・・・」
「
「侮ってはいけませんマスター、あれはお姉様が操っているお人形。すべてのおもちゃがお姉様と繋がっていますわ。見つかれば、その情報がすべてお姉様に流れてしまう」
まるで戦術データリンクだ。いや、リアルタイムで情報が齟齬なく伝わるという点ではそれ以上か。
軍用化したら一儲けできそうだなんて考えてしまうのは金欠だからか。
そうか・・・・・・と俺はまた頭を悩ませる。
と、その時雪華綺晶がおどおどとした様子で何かを差し出してきた。
「これ、机の裏に・・・・・・」
なんと、雪華綺晶が持っていたのは拳銃だった。
俺は驚いた様子でそれを受け取る。実銃なんて見るのも触るのも初めてだ。
「・・・・・・なんでハイパワーなんだ?」
その拳銃の名前はブローニング ハイパワー。イギリスのオートマチックピストルだ。
M1911A1の生みの親である天才ジョン ブローニングが最後に設計し、弟子が完成させた傑作ピストルだ。
シングルアクションで使用弾薬は9mm×19mmパラベラム弾、標準弾倉には13発入る。
確かにいい銃だが、こいつはイギリス軍の正式拳銃だったはずだ。
二次大戦時、ナチスドイツの正式拳銃は確かワルサーP38とC96だった気がする。
「そういや昔ドイツが鹵獲したのを採用してたな・・・・・・それか?」
「鉄砲の事はよく分かりませんわ」
「銃は素晴らしいぞ、今度一緒に学ぼう」
とりあえずこいつは押収だ。
しかし水銀燈はこんなのまで再現したのか。俺としては嬉しい限りだが。
拳銃のスライドを少しだけ引く。
続いてマガジンを抜いて弾数を確かめる。くいっと親指で装填されている弾を押してみるが、硬くてびくともしない。
という事は少なくとも13発くらいまでは詰まっているという事か。銃や弾の状態も悪くないし、問題なく撃てるだろう。
もっと調べたらまだ何かあるかもしれないが、今は一刻も早くここを出て礼を救出しなければ。
「雪華綺晶、そろそろここを出るぞ。簡潔に作戦を伝達する」
「え、あ、はい」
なんだかスイッチの入った俺に気迫された雪華綺晶だったが、それを気にせず俺は話し出す。
「とりあえず雪華綺晶はここで待機な」
「えっ」
まさかの待機命令に面を食らう雪華綺晶。
「そこで礼をすんなり救出できればそれで良し。もし教会内で見つかったりした場合は指輪経由で合図するから、そしたら思い切り教会に向けて攻撃しろ」
「もし途中でマスターが見つかったら?」
「雪華綺晶が教会に突入しろ。大丈夫だ、そう簡単に見つからんさ」
不安そうな雪華綺晶の頭をぽんっと撫でる。
不満そうだったが、仕方ない。
俺は立ち上がり、ハイパワーのスライドを引いて弾薬を装填、セーフティをかける。
そして腰に仕込むようにしてしまうと、裏口へと向かう。
「気をつけて、マスター」
「そっちこそな」
雪華綺晶がすんなり聞いてくれて良かった。
さて、囚われの王子様を助けなければ。
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