魔法少女リリカルなのは~使徒の名を冠す者~(仮) 作:misima
フォワードメンバー及び、六課隊長、副隊長陣は皆、訓練場の見学スペースに集まっていた。
「ええと・・・。リリィちゃんは大丈夫なんでしょうか・・?」
スバルが心配そうに尋ねる。
心配するのも当然だ。
彼女が今対峙しているのは、“管理局の白い悪魔”と称される元魔砲少女で現管理局のエース・オブ・エース、高町なのは一等空尉なのであるから。
「彼女なら大丈夫だろう。それよりもよく見ておけ。オーバーSランク同士の模擬戦なんてそうそう見られるものではない。」
そういたって冷静に返すのは
余談だが、彼女は
そう冷静に返している今も自分も戦いたくて疼いているに違いない。
「はぁ・・?」
スバルは分かったような分からないような雰囲気を醸し出している。
「あ、動くみたいよ。」
ティアナがそういうと皆一斉にモニターや現地を注視する。
そこにいた人間は全員二人の姿を間違いなく視界に収めていたはずだ。
だが、リリィは姿を消し、次の瞬間にはなのはの死角から急所である頸部に一撃を叩き込もうとしていた。
「決まった・・!?」
ティアナは驚きを隠せない。
・・・・が。
「いや。まだだな。」
シグナムがそう呟くと同時、リリィは急遽バックステップを踏み、その場から飛び退いた。
そして、リリィが退いた場所を二発のシューターが通り過ぎた。
「危なっ・・!?」
「いきなり、首を狙ってくるリリィに言われたくないよ。」
リリィとなのはの会話だ。
なのはの発言に「確かに」と思ってしまった観客の皆は決して悪くないはずだ。
「なんて戦いですか・・・。」
今まで空気だったエリオがここではじめて口を開く。
「すごいですね・・・。」
とキャロも空気から回復する。
その間もなのはは二十数発のシューターを絶えずコントロールしリリィを狙い続け、リリィもまたそれを只管避け続けていた。
その拮抗を崩したのはリリィだった。
「あー、もう!じれったい!」
そうリリィが叫ぶと同時、リリィの周囲にプロテクションが展開される。
そしてシューターは全弾直撃。
しかし、プロテクションの強度が上回り、ノーダメージで切り抜ける。
・・・が。
「バインドトラップ!?」
スバルが驚く。
そしてシグナムやヴィータは思い出す。
あのバインドに捕らえられたものの末路を。
「「(あ、リリィ詰んだな。)」」
「ディバイィィン・・・・・・バスタァァァァアアアッ!!」
なのはの十八番、
そして、間違いなく直撃。
爆発による煙で様子は見えないが、勝負有りだとそれを見ていた全員が思った。
「
しかし煙が晴れると、そこには
右手に持った真紅の巨大な鎌を盾のように掲げながら。
それを見たものは後に語る。
“あれはさながら、死神のようだった。”と。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
なのはや見学の皆から見え始めたときも、リリィは眼をつむっていて周りを見ていなかった。
「ぎりぎり間に合った。」
紅い和装を身に纏うリリィはそう呟く。
【It was last minute.(ギリギリでしたね。)】
彼女のデバイス、アークがそれを肯定するかのように続ける。
「それにしても・・・。」
少し区切り続ける。
「なのはさんは私に何か恨みでもあるのかな・・・?」
【・・・・・・・】
さすがのアークも返しに困ったようでだんまりを決め込んでいる。
ようやく周囲の煙が晴れ、なのはの驚愕に見開かれた目を見て少し面白くなる。
「嘘・・・?直撃したはず。」
「はい。見事に直撃でした。まぁ、負けたくなかったんで奥の手を使いましたけど・・・。」
ちなみに彼女の言う奥の手、というものがこの“
この力を彼女は神域霊装顕現と呼び、今までに本人以外に確認されているのはこれと四年前に使用した、“
今回発動させた“
「あまり、披露していたいものではないんで、早々に決着を付けさせてもらいますよ。」
「できるものなら・・・!」
リリィの安い挑発に乗り、なのはは若干意地になる。
「
リリィがそういうと巨大な鎌は巨大な砲へと姿を変える。
「なっ・・・!?」
なのはの眼が再び驚愕に見開かれる。
あの鎌が
「百火奏乱!」
そう叫んだリリィの持つ砲に莫大な魔力が集中していく。
「うそ!?砲撃魔法!?」
リリィは砲撃魔法を得意としないはずなのだ。
「ヒート・・・・・。」
【Heat disaster.】
「ディザスターッ!!!」
刹那、真紅の炎がなのはを包んだ。
三人称になっていたでしょうか・・?
ものすごく書きにくいです・・・。