Infinite Rockman〜インフィニット・ロックマン〜   作:あいーんチョップ

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14話青き淑女の過去

セシリア SIDE

 

力を強さと勘違いしている頭が悪い人たちの説教をしたせいか時間がなくなってしまい授業が終わってしまいましたわ。これはマズイですわね。

 

「純粋にISを学ぶ一部の皆様申し訳ございません。私の青臭い説教で時間をつぶしてしまったことをイギリス代表候補生として心から謝罪しますわ」

 

「ま、待ちなさいよ!」

 

私は頭を下げ席に座ろうとしましたが先ほどの頭が悪い人が立ち上がり

 

「ちょっとオルコットさん!専用機を持っているからって図に乗らないでよ!!アラスカ条約は私たち女のためにあるとは言っても……ヒッ!?」

 

アラスカ条約が女のためにある?何を言っているのでしょうかこの人は?この際だからはっきりと言っておきましょう。

 

「何を勘違いしているのか分かりませんがアラスカ条約とは本来私たちISを扱う人たちのためにあるのであって男を奴隷にしてもいいルールではありませんわ!」

 

「そこまでだオルコット!代表候補生の高説は最もだが今は休み時間だ。説教なら放課後にしろ」

 

「は、はい!申し訳ございませんわ!」

 

織斑先生の言葉に我に返るとすぐさま謝罪をした。

 

「まぁ、節度をわきまえているならいい。ソラ、オルコット。来週のクラス代表戦どちらも全力尽くすように。いいな?」

 

「「分かりました」」

 

織斑先生が終わりの言葉を出したので席を立ち教室を出た。さすがにあの発言をすると居心地が悪くなりますわ。

 

「オルコットさんっ!!」

 

私はどこかで羽を伸ばそうとしましたが山田先生に呼び止められてしまいました。まださっきのことに問題があったのでしょうか?

 

「凄かったですよ!さすが『青き淑女』と呼ばれているだけありますね!」

 

「青き……ですか」

 

山田先生は興奮しながら賞賛しますが余り理解できないですわね、私はただ真実を言っただけですのに。しかし相手は教師。立場を考え相応の振る舞いをしなければ我が国(イギリス)の沽券に関わります。

 

「お褒めに預かり光栄です」

 

私は山田先生に失礼がないように答えました。

 

セシリア SIDE OUT

 

真耶 SIDE

 

私は最初不安でした。もしオルコットさんが失言などをしたらその言葉はイギリスの本意と受け取られオルコットさんの立場が危なくなります。代表候補生とは言え責任の重大さは他の生徒よりも重いものです。しかしこれまでの生徒たちはISという力に溺れ代表候補生もその例に漏れずその座にあぐらをかいた人ばかりでした。

 

けれどもオルコットさんは傲慢な態度を取るどころか時間を奪ってしまったと認識してあろうことか頭を下げて謝罪しました。その振る舞いには私だけではなく千冬さんも驚いていました。

 

まさに『青き淑女』の名に恥じない仕草でしたが本人は何故か複雑な顔をしていました。理由を聞いてみようとしたら察知したのかなんとか表情を取り繕いながらも

 

「山田先生、確かに私は青ですわ」

 

「は、はい」

 

「ですけど蒼ではございませんの」

 

出てきた答えは正直私には分かりませんでした。青も蒼もどちらも同じだと思うんですけどオルコットさんは

 

「日本には未熟な人を青二才や青いと言いますよね。私はその通りの青ですわ」

 

「そ、そんなことありませんよ!さっきのオルコットさんは惚れ惚れする姿でしたよ!」

 

「ありがとうございます」

 

私はたびたびオルコットさんの謙虚さに驚きますがオルコットさんは冷静に答えますが複雑な顔をしていました。

 

「あ、山田先生。そろそろ時間になりますので教室に戻りましょう」

 

オルコットさんは腕時計を見ながらそう言った。まだ時間があると思うんですがこれ以上深く詮索しないほうがいいでしょうね。

 

私はオルコットさんの後を追いました。

 

真耶 SIDE OUT

 

セシリア SIDE

 

私はまだ時間があるのにあの場を切り抜けるためにその場をごまかしてしまった。しかし私はまだ『青』を譲る気はありませんわ……だって、あの人のような空のような海のような広大な『蒼』には遠く及びませんもの。

 

私の瞼と心には未だにあの人の『蒼』が刻まれていますわ。それほどまでにあの人の姿を忘れることができない。

 

もうあれからどれくらいの月日が流れたのでしょう。

 

 

 

 

数年前

 

 

 

「いよいよですねお嬢様」

 

「言わなくても分かりますわチェルシー」

 

私はチェルシーの言葉に頷きながら会場に入りながら上着を脱ぎチェルシーに預けるとISスーツの格好だけになった。

 

私はこれまで血が滲むような努力をしてきましたわ。母が築いたオルコット家の財産と名誉そして何より、イギリス人の貴族としての誇りを守るために1から全てを学んだ。

 

私は強さを得るためにIS学園に入学しますわ。ここに来た目的は本国(イギリス)の政府が創った専用機のブルー・ティアーズを手に入れるために来ました。

 

周りを見渡すと私と同じ専用機(ブルー・ティアーズ)を手に入れる事を目的にしている人たちが多くいました。この試験を受けたからには腕に覚えがある人ばかりでしょう。だからといって私は負ける気はありません。

 

 

 

 

 

「それではこれから実技試験を始めます」

 

筆記試験が終わり、次はこの試験の要であるISの適正値を調べます。この適正値だけで持ち主の勝敗が決まりますわ。

 

ブルー・ティアーズには他の専用機にないブルー・ティアーズだけの適正値があるらしくそれを含めた総合適正値を調べて、その点数を競い合い所有者を決めます。

 

教官は訓練機を使い私たち生徒はブルー・ティアーズを装着して実践を行います。傍目から見ると教官の方が不利だと思いますがこの試験を受け持っている以上それ相応の実力をお持ちでしょう。現に私たち候補生たちとは別格のオーラを放っていますわ。

 

「た、大変です!」

 

突然警備員と見慣れた人が息を荒げながら会場に入ってきたのでその場にいる全員が視線を向けましたが私はある人に反応しました。

 

「チェ、チェルシー!?」

 

そう、私の付き人であるチェルシーが警備員に肩を貸して突然この会場に入ってきました。男の警備員とチェルシーはよほどのことがあったとその表情が物語っていました。

 

「何がありましたの?」

 

「き、機械のばけ……うっ………」

 

「し、しっかりしてください!」

 

体力が尽きたのか警備員はその場に倒れてしまいました。チェルシーはその人を心配していましたが私は警備員の倒れる前に放った言葉に疑問を持ちました。機械のばけ?一体どういう………!?

 

「な、何が起こりましたの!?」

突然会場に地震が起こり爆発音が会場に響きました。ありえませんわ!ここはIS同士の戦闘にも余裕で耐えることができますのに何が起こっていると言うのですの!?

 

「一体何が!?」

 

教官が館外と通路の映像を出すと

 

『い、いやぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

『助けてぇぇぇぇぇぇ!!!!』

 

『死にたくないぃぃぃぃ!!!!』

 

混乱している私を他所に他の受験者たちは我先にと扉を壊す勢いで出て行き会場を出ました。私はなんとか気持ちを落ち着かせて会場を出ようとしましたがある人の存在でそれが出来ませんでした。

 

「う、ううっ…………!」

 

「あ、あなた!大丈夫です……!」

 

私はその人に近づき体に触れると背中に回した手を見ると血だらけでした。まさかこんな怪我を負ったのにも関わらず私たちに危険を報告したのですか!?

 

「と、とにかく止血を…………」

 

私はなんとか冷静になりその場に医療道具がないか確認しました。だけどあるのは待機状態の打鉄とラファールそしてブルー・ティアーズしかありませんでした。

 

「ど、どうすれば「下がってろ」!?」

 

不意に後ろから声が聞こえてきましたがそれは若い男の声でした。ヘルメットをかぶっていたので顔が分からず男か女は分かりませんでしたがその体に無駄なものはなく必要なものを取り入れた引き締まった体がその人にありました。

 

「あ、あなた一体何「静かにしてろ」ッ!」

 

あなた!男のクセに何を生意気な口をっ!

 

昔の私であったらそう返しましたがこの男の怒鳴ってもいないのに萎縮してしまいました。こちらにも目を配らせないで静かに言っただけですのに籠められた威圧に怯えてしまいましたわ。

 

「どうか、その人を助けてください!」

 

チェルシーは泣きながらもその男に屈さず体にしがみつき懇願しました。なんでそこまでするのですか?貴女は私の憧れなんですよ?そんな男なんかに弱い貴女を見せないで……

 

「その人は私を()()機械の化物から守ってその傷を負ったのです!」

 

「チェルシー!?一体何を言って……キャア!?」

 

ドカァン!!

 

私の頭部があったところには巨大な炎の弾が通り過ぎていき飛んできたところを見ると

 

「男のクセに随分とこっちの計画を狂わせてくれたわね」

 

そこにはISとは違う兵器を装備した教官がいました。

 

「き、教官?ソレはなんなんですの?」

 

「あらあら、愚鈍な男ならまだしも私たちと同じ女が……貴女は確かあのオルコット家の子じゃないの。丁度良かったわこの力は結構維持費がかかるから貴女の家から幾つか寄付金として貰うとしましょう」

 

「ふざけないで真面目に答えてください!なんであんな化け物たちを会場に持ち込んだのですか!?ここには試験を受けている人たちもいるんですよ!?」

 

私は必死に問うが教官はどこ吹く風でどうでも良さそうに

 

「ああ、アレはこのISより素晴らしい力の報酬としてアイツらの稼動のデータを取れって言われているからそうしているだけよ?ちょうどいい具合に的もあるしね」

 

 

キィィン!!

 

私は待機状態のブルー・ティアーズを起動して装着し専用武器であるスターライトmkⅢを展開(コール)して狙いを定め攻撃した。

 

ドォォォン!!

 

レーザーの煙が晴れるとそこには

 

「フフフ」

 

余裕で佇んでいる教官がいた。

 

「な、なんで……」

 

緊急用に装着したブルー・ティアーズにはセーフティーがかかっておらず手加減なしの100パーセントの力で撃ちました。この威力はどんなISでも耐えることができないもの。

 

「いけないわね」

 

それを嘲笑うかのように無傷の状態で掌をこちらに向けていた。

 

「悪いことをするお嬢様にはお仕置き……ガハッ!?」

 

「さっきから聞いてりゃあ好き勝手寝言を言ってくれるね。寝言は寝てから言って欲しいものだ」

 

教官を撃ったのはISのハンドガンにしてはあまりにも無骨な銃を持ったあの男でした。

 

「貴様ぁぁぁぁぁぁ!!男の分際で私に攻撃をぉぉぉ!!」

 

教官が激昂するとピエロが使うような球体が教官の体を覆い被さり変形していき、最後には黄色の頭部に赤い色の体になり球体は足を包み込んだ体となった。

 

「その分際ごときにお前は負ける。力に溺れた奴ならな」

 

男はそう言うと右腕を掲げ謎の言葉を言った。

 

「ベースオン!!」

 

そこにはISより貧相な姿のパワースーツを着た男がいた。




セッシーが憧れた蒼色はまだ出ません!

次回をお楽しみ下さい!感想をお待ちしております!

それではプラグアウト!

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