D×Dウィザード同様、チマチマ更新になります。
夜の7時、この時間は現代のルパンと呼ばれるゾルーグ東郷が予告状を某美術館に出した時間である。
美術館の周りは警官隊の厳重な包囲網で固めてあり、まさに蟻の子一匹入れない状態。
その美術館の外にて、チェイス達はルパンの出現を密かに待っていた。
「ホントに来るのかねぇ……」
「気長に待つしかないだろ」
弾と優はあんパンを食べながらボソリと呟いた。
「まぁ、こんだけの包囲網だと並の泥棒なら帰るけどな~」
「でもルパンは逃げないだろうね」
数馬とカイトもまた缶ジュース片手に見張っていた。
「でもワクワクしますね、刑事ドラマみたいで」
「………そうか?」
百合は百合で楽しそうに見張り、チェイスはそれに対し首を傾げる。
すると、
ジリリリリリリ!!
けたたましいまでの警笛が鳴ったかと思うと、美術館に止めてあったパトカー数台が突如として爆発した。
「……!オイ、準備しておけ」
「~~~っ!(あんパン詰まった……!)」
「何してんだよ……」
あんパンが詰まって喉を叩く弾に嘆息しながら、数馬は缶ジュースを手渡す。
「………何か来る!」
そんな弾を無視し、何かが接近してきたのを感じたチェイス達は、茂みから飛び出した。
「………!」
「そこまでだ、コソ泥……」
黒いマントらしき物に身を包んだ人物の前に立ちふさがる。
「お前が……ルパンーーいや、ゾルーグ東郷だな!」
優はビシッと黒マントを指差し宣言した。
すると、黒マントは大きく笑いだした。
「フッフッフ、ハッハッハ!何故この場所に君達の様な子供がいるのかね?」
「惚けんな!質問に答えてもらうぜ……。アンタは亡国機業のメンバーか!?」
弾はゲネシスドライバーを装着し聞くと、黒マントは、
「ふむ、如何にも。私こそ現代のルパンーーゾルーグ東郷だ。君達はーーそうか、フリーダム・スカイのテストパイロットか」
「!何でアンタが知ってんだよ!?」
自分達の事を知ってるゾルーグに対し、戦慄する数馬。
だがその手にはシグナルバイクが握られており、準備は万端と言った所だ。
「事前に厄介な人材を調べるのが私の流儀でね。そして二つ目の質問だが………私は亡国機業に所属してはいない」
「そうか………。だけど、泥棒は警察に行ってもらうぜ」
優がドライブドライバーを操作しようとすると、
「悪いが君達の相手はまた次の機会だ………ハァッ!」
ゾルーグは掌から何やら波動をチェイス達に向けて放った。
「………!」
「何だ……コレ!?」
途端、チェイス達の動きが鈍くなった。
「な、シフトカーを装着してるのに、ただの重加速じゃないのか……!」
「重加速、か……。フフッ、では次なる運命の導きをお楽しみに……」
まともに動けないチェイス達を尻目に、ゾルーグ東郷は悠々と去っていった。
「そう、逃げられたの……」
「すまない」
「謝らなくて良いわ。スーツ装着前にされちゃ、どうしようもないもの」
「それなんですけど……」
翌日、スコールにゾルーグを逃した事を報告すると、優が進言してきた。
「アイツの重加速……何か普通のと違ってた様な気がするんです」
「どういう事?」
「シフトカーを着けてれば、ある程度の重加速には対応出来るじゃないですか。それなのに、昨日は……」
思い出した様に数馬も、スコールに言い始めた。
「そういえば、俺もシグナルバイク持ってたのに、まともに動けなかったです………」
「……他に何か可笑しな事は感じなかった?」
スコールは急に何かを思い付いたかの様にチェイス達に聞いてきた。
「………体が重くなった。アレは重加速と言うよりは、重力を倍以上掛けられた様な感じだったな」
「………!まさか……」
チェイスの発言に、スコールはハッとなって急に考え込んだと思うと、
「チェイス、今からこの場所を調査してほしいの」
懐から紙を取りだし、チェイスに差し出した。
「………分かった」
受け取ったチェイスはそう言うと、社長室を後にした。
「今のは……?」
疑問に思った百合が聞くと、スコールは重々しく口を開いた。
「ゾルーグ東郷の拠点……その住所よ」
「………ここか」
チェイスはスコールから渡されたメモ用紙通り、ゾルーグ東郷の本拠地の住所に辿り着いた。
そこにあったのは、日本にあるには不自然な程大きい城だった。
「………」
チェイスは玄関の扉を開け、中に入った。
暫く歩いてるとーー
「……これは」
奥の部屋に、何やら棺桶の様な物が安置されていた。
「ZZZ……………!」
棺桶の蓋に書かれた文字を呟いた途端、背後から襲われかけるが、チェイスは即座に振り向き、対応した。
「ゾルーグ………!」
「ほぅ、私の城を無断で訪れる不届き者が来たかと思えば、昨日の……」
「……!ぐっ」
ゾルーグはチェイスの左脇腹に蹴りを入れるも、チェイスはそれを左手で防ぐ。
そして、その足を掴み、壁に投げ飛ばすも、空中で回転し、それを逃れる。
「良い身のこなしだ」
「………当時の顔のまま、か」
チェイスはゾルーグの顔を見て、そう吐き捨てた。
ゾルーグの顔は、写真の物と全く変わってないのだ。
「そうさ。本来の私はヨボヨボのお爺さんになっている。だがしかし!とある研究所から盗み出したこのサイバロイドボディーーーーZZZのお陰でね私は若返ったのだ!」
すると、ゾルーグはその身を機械的な異形へと変えた。
無骨なその姿だが、まるで隙を感じさせない。
そして胸に刻まれた、棺桶と同じ文字ーーーーZZZ。
「亡国機業のロイミュードボディと、同じ、なのか……!?」
「いや、これはその原型ーーーーつまりプロトタイプさ」
再びゾルーグに戻ると、意気揚々とチェイスに語り始めた。
「彼らは元々このサイバロイドボディに自らの脳を移植して、サイバロイド軍団を造り上げようとしていたが………それは叶わなかった。そんな馬鹿げた事をするためには、高度な医療技術等が必要とされる。そして何より!サイバロイドボディが生み出すパワーに脳が処理仕切れず、オーバーヒートを起こす!そして死んでしまうのだ……」
「貴様は、それを実行したのか……?」
「見ての通りだ。私は動かせた。見事、サイバロイドボディに選ばれたのだ!」
手をあげ、喜びを表現するゾルーグ。
「私はこの力によって全盛期以上の力を手に入れたのだ……!その私の野望はたった一つ!世界中のあらゆる美術品を手中に納める事だ!!」
「下らないな……」
「君には分からないだろうさ。美術品に込められた美しさを………」
「分かるつもりはない……。変身!」
《Break up!》
チェイスは即座に魔進チェイサーに変身、戦闘の体勢に入った。
「ほぅ、それがライドスーツか……」
「チェイス!」
「待たせたな!」
ライドスーツに嘆息するゾルーグ。
更にチェイサーの後ろから、弾達が入ってきた。
『お前ら………』
「ゴメン、ちょっと遅れた」
「一人なんて無茶だぜ」
「そうですよ!」
カイト、百合、優に言われ、チェイサーはかぶりを振った。
「ふぅん、役者は揃った様だね……」
「昨日みたいに行くと思うなよ!」
《レモンエナジー》
弾がレモンエナジーロックシードを解錠しながら宣言するがしかし、ゾルーグは突然高らかに笑いだした。
「フフフ、ハッハッハッハ!!」
「何が可笑しい!?」
「いや、失敬。本当に君達は私を追い詰めたつもりだから、つい」
『安心しろ。死なない程度にボコって、警察に突き出す………』
「ふっ、それが出来るのかね?」
ゾルーグは笑いやめると、懐から何かを取りだし、チェイサー達に見せ付けた。
『………それは!』
「何で、何でお前がそれを………!?」
それは、チェイサーの持つブレイクガンナーと全く似ていたのだ。
だがその色は、チェイサーの物と違い、派手な金色の装飾が成されている所だ。
「流石は天災、篠ノ之束博士の遺作だ。まぁ、スーツは私お手製だがね」
『……どういう意味だ!』
「ふっ………ライドスーツを使えるのは君達だけではないのだよ!」
そう叫ぶと、ゾルーグは銃口を掌に押し付けた。
《Lupin!》
そう機械音声がなり、待機音が流れる。
「変、身!」
ゾルーグが空中に向かって発砲すると、キラキラした宝石の様な物体が集まり、派手な変身音と共に、ゾルーグはその姿を変えた。
「そ、んな……!」
「バカな!」
漆黒のマントを翻し、頭部はシルクハットを思わせる。
そして斜め掛けされた宝石の付いたベルトらしき物。
まさに怪盗の名に相応しいその姿は、
『和が名は、仮面ライダーーールパン!!』
ルパンは弾達に振り向き、挑発するように指を動かす。
「上等だ、やってやるぜ!皆!!行くぞ!!」
「「「「「変身!!」」」」」
《シグナルバイク!ライダー!マッハ!》
《ドライブ!タイプ・スピード!》
《レモンエナジーアームズ!Fightpower!Fightpower!Fi-Fi-Fi-Fi-F-F-F-FFight!》
《メロンエナジーアームズ!》
《ピーチエナジ~ア~ムズ!》
IS ~黒き魔進~
ルパン『弱い!』
バロン『何だよ、コイツ………!』
マッハ『力の差が、大きすぎる……!』
IS ~黒き魔進~ 『完敗』
黒き追跡者はその瞳に何を写す……?