一度で良いからこういうシュチュエーションにエンカウントしたいっす
そしてPhenomenonさん、アイデアありがとうございました!!
二学期が始まって一週間、ようやく入院生活(一週間だけだが)を終えたチェイスが登校してきた。
「あ、ミューゼル君だ~!」
「久しぶり~!」
「あぁ……」
相変わらずの騒ぎっぷりに苦笑いしながら、チェイスは自分の席に腰掛ける。
「よー、チェイス!」
「もう大丈夫なのか?」
「あぁ、心配かけてすまない」
「僕らは良いからさ、後で山田先生と更識さんに謝っときなよ。すごい心配してたし」
「ダリルさんとフォルテさんにもな」
「分かった」
取り敢えずは、休んでいた分のノートを写し終え、セシリア達に挨拶をするのだった。
「弾……これを」
「え?」
早速の一時間目の授業後、チェイスは弾にとある物を手渡した。
「これは……!」
「スコールからのプレゼントだ。カイトと百合と兼用だがな」
「……そっか。サンキュー!」
この後は、何事もなく午前の授業を終えた。
食堂で楯無とダリル、フォルテに抱き着かれた事も追記しておく。
午後の授業は、学園祭の出し物を決める事になった。
が、出てきたのはどれもこれも似たり寄ったりな物ばかり。
『男子諸君とのポッキーゲーム』
『男子諸君とのツイスター』
『禁断のホスト☆クラブ』
勿論反対を受け、女子達はブーイングを漏らすも、全てチェイスが睨んで黙らせた。
「ならば、メイド喫茶どうだ?」
話が平行線を辿っていたところ、その案を出したのは、意外や意外ラウラだ。
「これならば、服などの調達も当てがあるし、人員的にも問題はないと思うのだが……」
「もしかして、あのお店もの事?ラウラ」
以前シャルロットとラウラはショッピングの際に、とあるメイド喫茶にてバイトを経験したため、そこの店長と顔なじみになっているのだ。
「メイド喫茶か……案外良いかも」
「それだったら、俺達男子は執事服着れば問題ないな」
カイトと数馬も賛成の意見を出し、残るチェイス達も「まぁ良いか」との事で、一年一組は「メイド&執事喫茶」に決まったのであった。
その日の放課後………
「行くよ、優!」
『来いよ、全て捌ききってやるぜ!』
《ドライブ!タイプ・テクニック!》
「嘘っ!?」
模擬戦にて、シャルロットのラピッドスイッチによる高速切替を、ドライブTTが全て捌ききった。
「あーもう!何で当たんないのよ~!」
『ふっ!はぁっ!』
鈴の甲龍による衝撃砲を華麗に舞いながらかわすマリカ。
「行くぞ、御手洗!」
『良いぜ!お嬢ちゃん!』
ラウラのワイヤーブレードの攻撃をゼンリンシューターによって弾き、合間を縫うように反撃に出るマッハ。
等と、一組の専用機持ち達が特訓をしていた。
更に別の場所では、
「今日こそ、勝つ…!」
「まだまだ負けないわ!」
更識姉妹がお互いに持てる全てをぶつけ合っていた。
《Tune!chaser hawk!》
少し離れた所で、修復を終えたチェイサーは今日新たに手渡されたホークバイラルコアを装填し、ボウガン状の武装ーーーースナイプアローをじっと見つめる。
更に複眼にはスコープらしきものーーーーホークアイスコープを装備されており、スナイパー感が出ているも、肝心のチェイス自身は射撃は苦手な部類だった。
『どうすれば良いのやら………』
「ミューゼル、さん?」
『オルコットか』
そんなチェイサーの元に近付いて来たのは、射撃の得意なセシリアだった。
「どうかなされたのですか?」
『新しい武装が出来てな………だが射撃は苦手な部類で、どの様な特訓をすれば良いか分からないんだ……』
「ミューゼルさん、偏向射撃を使えるのに?」
『アレは単に集中力の問題だ。慣れればお前も使える…』
「では差し支えなければ、私が特訓のお相手を努めさせていただきますわ」
『……感謝する』
セシリアはチェイサーを連れて、アリーナの端にやって来た。
そこには数個の的があった。
「あの的に向かって射撃の練習ですわ。最初は慣れなくても、やっていく内に体が覚えますわ」
『………』
無言で頷き、チェイサーはスナイプアローを的に向けて構える。
ホークアイスコープが的を赤いセンサーで捉えた瞬間にチェイサーはブレイクガンナーの引き金を引いた。
すると、凄まじいスピードで銀の矢が放たれ的を一瞬にして粉々に粉砕した。
「す、凄いですわ……!」
『いや、今のはコレのアシストのお陰だ……戦闘中は一々狙いを定めてる余裕はないからな』
「確かにそうですわね……でしたら、私の出来る範囲でお教え差し上げますわ」
『何から何まですまんな……』
この後チェイサーはセシリアに射撃のノウハウを学び、ある程度射撃の腕を向上させたのであった。
そのお詫びにチェイサーは偏向射撃のコツをセシリアに教えたのだった。
『何時でも良いよ、弾』
『おう!』
《ドラゴンフルーツエナジー!》
此方では斬月・真とバロンが何やら向かい合っており、バロンは今朝チェイスに手渡された物ーーーードラゴンフルーツエナジーロックシードを解錠した。
すると、上空にドラゴンフルーツらしき鎧が形成された。
《ロック・オン……ソーダァ!ドラゴンエナジーアームズ!》
力強い『ソーダァ!』音声と共に鎧が被さり、バロンは普段のレモンエナジーアームズではなく、ドラゴンエナジーアームズへと変身していた。
『おぉ………!スゲェパワーだ!』
『ひしひし感じるよ…!来なよ、弾!』
『行くぜぇ、カイト!!』
アリーナ上空にて、斬月・真とバロンDEAがぶつかり合った。
先ずはお互いにソニックアローでダメージを狙っていくも、バロンDEAの方が圧倒的に斬月・真を圧していた。
『な…なんてパワー……っ!』
『おりゃあぁぁぁっ!!』
『うわぁぁぁっ!!』
遂にごり押しに負けた斬月・真は後退させられるが、即座にバロンDEAが矢を放ってきた。
《メロンエナジースカッシュ!》
『おおっ!』
ソニックアロースラッシュで相殺するも、バロンDEAはその隙にドラゴンフルーツエナジーロックシードをソニックアローに装着していた。
《ロック・オン》
『上手くかわせよなっ……!』
《ドラゴンフルーツエナジー!》
『ッ!!』
赤黒い龍を模したエネルギーを纏い、矢は斬月・真に向かっていった。
が、斬月・真は何とかそれをかわしたが、その威力はアリーナの絶対防御を貫いていた。
『な………』
これにはバロンDEAもビックリ。
斬月・真は呆れながら、
『コレ、間違いなく人に向けたら駄目だね………』
『だな……』
そう呟いた。
夕方になり、特訓を終えた弾達は先に寮部屋に戻り、遅くまで特訓していたチェイスは一番最後にシャワーを浴びることに。
「………ふぅ」
頭から熱湯のシャワーを浴びて汗を流していると、突然後ろから誰かに抱きつかれた。
「!」
「ふふっ、隙だらけだったぞ?」
「何の冗談だ………更識」
正体は楯無だった。
楯無は笑顔で後ろからチェイスの顔を覗き込んでいたが、チェイスの背中の傷痕を見て顔を曇らせた。
「この傷………大分古いけど、何時からのなの?」
「恐らく、俺がまだ……織斑一夏としての記憶を持っていた時だろう。まぁ、チェイスとして生き始めた時の傷もあるが…って、いい加減に離れろ」
「………」
だが楯無は離れるどころか更に強くチェイスに抱きついた。
恐らくはISスーツを着ているのだろうが、そのせいで変な背徳感が沸くのを感じた。
「……ねぇ、ミューゼル君。ううん、チェイス」
「なん……っ!」
「ん……」
振り向いた瞬間、チェイスは楯無に唇を奪われた。
一瞬惚けるも、直ぐ様我に返り楯無を引き剥がそうとするも、楯無は一向に離れようとしない。
寧ろ楯無は自身の胸をグイグイと押し付けてくる。
『……不味いっ』
ここに来て、チェイス自身が反応してしまった。
何とか治めようとしたが、時既に遅く、チェイスのソレが楯無の下腹部に当たってしまう。
「あんっ…!」
艶かしい喘ぎ声を上げながら楯無はチェイスを解放した。
シャワーは未だに出っぱなしで、その熱気のせいか恥じらいか、楯無の頬は赤く染まり瞳は潤んで、しかしチェイスから目線を反らしていなかった。
「す、すまない、更識「刀奈」……刀奈」
「チェイス………お願い。私を、愛して?」
刀奈は上目遣いでチェイスに懇願する。
その手はチェイスのソレを擦っており、胸は変わらずチェイスの胸板で形を変えている。
「刀奈………俺には、一番に愛している人がいる。それでも…良いのか?」
「うん……でも、今だけは、私だけを…見てっ」
「………分かった。今だけは、お前だけを愛するよ」
「嬉しい………んぅっ」
腹を括ったチェイスは自ら刀奈の唇を奪った。
刀奈も嬉しそうに目を細めて、チェイスを迎え入れる。
その日、チェイスは刀奈の想いを受け入れ、スコールもそれを了承したのであった。
「ハート、今度は直接IS学園に殴り込みに行くそうですね」
「あぁ。襲撃日はーーーーーーーーだ」
「成る程。派手好きなアンタらしいな」
「ソレほどでもないさ………。さぁて、そろそろ戦乙女殿にはご退場願おうか」
とある場所に集まった亡国機業の幹部メンバー、ブレンとイカロス、そしてリーダーのハート。
そのモニターには、織斑千冬が写っていた。
IS ~黒き魔進~
カイト「お、お帰りなさいませ……!」
チェイス「別に構わんが…」
弾「アイツは……一夏じゃないよ」
IS ~黒き魔進~ 『学園祭』
黒き追跡者はその瞳に何を写す……?