IS ~黒き魔進~   作:ふくちか

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前半はほのぼのです


タイプトライドロン良いですね、他のシフトカー達の存在意義がないんじゃね?とか思ってはないですよ?


『学園祭』

 

待ちに待ったIS学園の学園祭。

この日は全校生徒、そして教師陣も大忙し。

 

生徒ならばまだしも、外からの招待客もいるため、中々気を抜けない。

 

 

 

 

中でも一番忙しいのは、やはり男性生徒がいる一年一組のメイド&執事喫茶。

 

「お、お帰りなさいませ……お嬢様」

「優君、四番さんご指名です!!」

「はい、ドンペリ入りまぁす!!」

 

中々慣れないけどカイト、優男で人気のある優、そして何故か学園祭なのにドンペリとか叫ぶ数馬。

 

 

因みに弾は厨房、チェイスは普通に執事をこなしている。

 

「お帰りなさいませ、お嬢様……って、母さん…………!」

「はぁい、チェイス♪」

 

丁寧な挨拶をするが、何処かで見たような雰囲気を醸している、と思って顔を上げると、その人物はスコールだった。

 

「馴染んでるようで何よりだわ」

「様子見で、来たのか………?」

「それもあるけど…………これを渡しておこうと思ってね」

「…………っ、これは」

 

チェイスはこっそりと渡されたソレを凝視する。

 

「多分使うのは学園祭が終わってからになると思うけど…………それと、篠ノ之さんはどちらに?」

「篠ノ之?…………ちょっと待っててくれ」

 

チェイスはスコールを席で待たせ、接客をしおえた箒に声を掛け、スコールの元に連れてきた。

 

「じゃあ、俺はこれで…………」

「ええ」

 

チェイスが離れると、箒は声を低くしてスコールに質問した。

 

 

「…………私に何か?」

「少し、貴女と話がしたくてね…………はい」

「っ!」

 

スコールは鞄から紅い簪を箒に差し出すと、箒は顔を強張らせた。

それは箒の為に束が作ったISーーーー『紅椿』の待機状態。

 

「何故、私にこれを………」

「………元々は篠ノ之博士が貴女の為に作った専用機。ならこれは貴女の物よ、それに…………私達は一時的に預かってただけだしね」

「…………ですが、私は」

「確かに貴女がしたことは誉められた事ではないわ…………。でも、その自覚があるだけでもまだましよ。今の貴女なら分かる筈よ、力を持つ意味を……………」

「…………」

 

無言になる箒。だがそれは数秒だけで、その直後に口を開いた。

 

「……まだ、良く分からないです。私が力を求めたのは、ミューゼル……一夏の隣に立ちたかったから。でも……それはただの依存だと…気付いたんです。そんな身勝手な理由で力を求めた、こんな私が………専用機を使う資格なんて、ないんですっ!」

「……………私はちゃんとソレを返したわ。これは、チェイスの頼みでもあるの」

「ミューゼルが?」

 

ええ、と頷いて箒を見るスコール。

 

「貴女への言動はまだキツいけど、今はそれだけ貴女を信用してる……ってこと。迷いがあるなら、動きなさい。そうすれば、自ずと答えは出てくるわ」

「………………」

「では、私はこれで…………」

 

スコールは静かに席を立ち、一組を後にした。

 

 

 

 

『ミューゼル………………』

「篠ノ之さーん!こっち手伝って~!」

「あ、あぁ!今行く!」

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~

 

「ふぃ~」

 

一方、弾は厨房で一息ついていた。

すると、一組の女子が弾を呼んだ。

 

「五反田君、女の子が呼んでるよ~」

「え…………あぁ!分かった、今行くよ!」

「此方は任せといて!」

「サンキュー!」

 

弾はエプロンを外して厨房の外に出ると、そこには弾と良く似た赤髪の勝ち気な女の子が仁王立ちで待ち構えてた。

 

「お疲れ、おにぃ!」

「よー蘭!良く来たな!」

「おにぃが招待したんでしょ?」

「そだったな」

 

彼女の名前は五反田蘭、弾の妹だ。

 

「しっかし凄いね、おにぃのクラス」

「だろ?」

「やっぱり男性生徒がいるクラスは人気…………ってあれ!一夏、さん?」

 

暫く眺めていたが、ふとチェイスに眼が止まり、驚愕する蘭。

実はチェイスがまだ一夏の頃、蘭は一夏によく世話になっていた。

 

それもあったために、蘭は一夏に惚れていた。

 

 

「おにぃ……………」

「アイツは…………一夏じゃないよ」

「っ……そう、だよね」

 

悲しそうに語る弾に、蘭も肩を落とす。

だが弾は寧ろ、妹を騙しているという罪悪感が大きい。

 

「…………どうする?」

「…色んな所あるし、見て回るよ」

「そっか」

「付き合ってよね、おにぃ」

「ハイハイ」

 

しょうがない、と言った感じに溜め息を吐き、弾は蘭と一緒に各教室の出し物を見て回った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ふぅ」

 

昼休憩になり、チェイスはお茶を飲んで一息ついていた。

 

「お疲れ様です、ミューゼル君」

「山田教諭…………」

 

そこに真耶が労りに来た。

チェイスは少し驚くが、直ぐに微笑んで真耶の格好を誉める。

 

「似合ってるな、メイド服…………」

「そ、そうですか…?私には、あんまりだと思うんですけど……」

「そんな事はない。十分に綺麗だ」

「っ///ミューゼル君は、ズルいです…………」

 

真耶は顔を赤くしながらも、チェイスの横に腰掛けた。

そのまま手を握ってくるが、チェイスはそれを拒まないで、優しく握り返した。

 

「っ!///」

「もし良かったら…………この後一緒に回らない、 か?」

「ええっ!?」

 

まさかのチェイスからの誘いに、真耶は大いに動揺する。

 

「無理にとは言わないが…………「行きますっ、行きましょう!!」あ、あぁ…………」

 

大きく否定する真耶に少し気圧されるも、近くのクラスメイトに休憩に入る事を伝えると、宣伝も宜しく!という事で執事服で回ることに。

 

 

 

 

 

一旦外に出ると、

 

「あ、あの…………」

「?」

「無理だったら良いんですけど……今日一日は、私の執事になってくださいますか?」

 

顔を赤らめそうおねだりする真耶に、チェイスは苦笑いながらも、

 

 

「…………畏まりました、お嬢様」

 

真耶の手を優しく取りながら、そう言った。

 

「……やっぱり、ミューゼル君は優しいですね。私、そんなミューゼル君が、大好きですよ」

「っ!///」

 

感動したかの様に言う真耶の不意打ちに、チェイスも顔を赤くした。

 

「……そう言えば、夏休みに伝えてくれた想い…………俺には、一番愛する人がいる」

「スコールさん……ですね?」

「…あぁ。それでも大丈夫ならば、俺は…………

 

 

 

 

 

ちゃんと責任をとる」

 

まさかの告白に、真耶は顔を真っ赤にする。

だが直ぐに嬉しそうに笑うと、

 

 

「ちゃんと、幸せにしてくださいね…………」

 

 

チェイスの手を優しく握り返した。

 

 

 

 

 

余談になるが、この後楯無達に見られ、ダリルとフォルテにもなし崩しに告白され、チェイスは頭がパンクしかけながらも、肯定の意を返したとさ。

 

 

 

 

 

 




IS ~黒き魔進~

弾「これはっ………!」

千冬「お前は………」

ハート「さぁ、俺の挑戦…………受けてもうぞ」


IS ~黒き魔進~ 『襲撃』



黒き追跡者はその瞳に何を写す……?
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