IS ~黒き魔進~   作:ふくちか

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今回はハート様とちーちゃんの決闘です







『白と赤』

 

「……………………………」

『……………………………』

 

IS学園にある普段は使用されないアリーナ、その中央にて一組の男女が睨み合っていた。

 

 

女の方は、IS界で知らぬ者はいない『戦乙女(ブリュンヒルデ)』――――織斑千冬。

対する男の方は、テロ組織『亡国機業(ファントム・タスク)』のリーダー――――ハート。

 

 

千冬は親友の束が作ったIS、白式を纏い、ハートはその体をロイミュードボディに変化させている。

 

「………行くぞ、ハートッ!!」

『…来い、ブリュンヒルデ!!』

 

千冬は接近ブレード、『雪片弐型』を展開し、ハートロイミュードに急接近する。

対するハートロイミュードは、自らの腕で応戦する。

 

「…ッ!」

『ほぅ、中々の力だな!………だがっ!!』

 

ハートロイミュードは雪片の刀身を鷲掴むと、千冬をアリーナの壁に投げ飛ばす。

通常のISとは比べ物にならないパワーに千冬は驚愕するも、壁をけることで激突を回避し、再びハートロイミュードに接近する。

 

「はぁっ!」

『ぬぅ!』

 

首にあたるギリギリのラインを躱しきったハートロイミュードは真紅の放電を放った。

 

「ぐぅぅっ!!」

 

予想外の一撃に千冬は吹っ飛ばされるが、そこに瞬間加速を使ったハートロイミュードの拳までもが飛んできた。

だが千冬はそれを雪片で防ぐ。

 

「……ッ!何と言う衝撃だ」

 

地面を滑りながら、千冬はハートロイミュードと距離をとる。

 

『……どうした?何故使わんのだ……零落白夜を』

「………」

 

ハートロイミュードの言う通り、白式には単一能力『零落白夜』がある。

自らのシールドエネルギーをコストに相手のシールドエネルギーを打ち消し、相手側の絶対防御を強制発動させる代物。

 

この能力を駆使し、千冬はブリュンヒルデの称号を得た。

だがこの技には当然リスクもある。

 

 

シールドエネルギーを消費するという事は、防御を捨てるような物。

更に一発一発の消費が激しく、易々と連発はできない。

 

先の一撃を受け白式のシールドエネルギーは既に半分。

打てても一発が限界なのだ。

 

「………」

『出し惜しみをしていれば……死ぬぞ!』

 

ハートロイミュードはアリーナの地面を砕き、瓦礫を千冬へと向かわせる。

向かい来る瓦礫を躱しながら、千冬は決心した。

 

 

『そうだ…………私は、負ける訳にはいかん。束の為、この学園の生徒たちの為にも――――っ!』

 

千冬の決心を物語るかのように、雪片弐型が変形しエネルギーの刃を形成した。

その青白く美しい刀身を見て、ハートロイミュードは感嘆の息を漏らす。

 

 

『……美しい。だが儚い輝きだな。まるで、積もっても溶けてゆく雪の様だ』

「………貴様を斬るのに、ちょうど良い儚さだ」

『……………良かろうッ!』

 

ハートロイミュードも自身の肉体に力を込め、デッドゾーンを発動させる。

 

 

「…………これが、最後の一撃だ」

『…………ならばその一撃、打ち砕いてくれよう』

 

 

 

お互いに深く腰を落とし構えると、

 

 

 

 

 

 

 

「『――――――――死ねっ!!!!』」

 

 

 

 

 

 

 

白い騎士と真紅の鬼は、アリーナの中央にて激突した。

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

《Execution!Full break!bat!》

『ぐぁぁぁぁぁっ!!!』

 

千冬とハートロイミュードが激突するより少し前、チェイサーはエグゼキューションバットにより下級ロイミュードを殲滅していた。

 

『………!』

 

だが背後から何者かの攻撃が襲い掛かり、チェイサーは一息つく間もなくウィングスナイパーを構える。

 

 

 

 

 

『流石の反応速度ですね……チェイス・ミューゼル』

 

そこに現れたのは、緑を基調とした肉体に脳の意匠が見られる新たなロイミュード――――ブレン。

 

『貴様は………』

『私の名はブレン……以後お見知りおきを』

『…貴様らテロリスト相手に、以後などないっ!』

《Tune!Chaser spider!》

 

チェイサーはファングスパイディーを展開すると、ブレンロイミュードに斬りかかる。

 

『おっと。随分短期でガサツで乱暴な人だ』

『…!』

 

だがブレンロイミュードはそれをいとも容易く受け止めると、チェイサーに電撃を喰らわせる。

 

『ぐぁぁぁ!!』

『はははっ!こんな物ではないでしょう……?あなたの実力は!』

『舐めるなぁ!!』

『っ!?』

 

チェイサーは油断しているブレンロイミュードをファングスパイディーの糸で拘束する。

 

『……お返しだっ!!』

『ぐぎゃぁぁぁぁ!!!??』

 

先程の意趣返しとばかりに、チェイサーは電撃をブレンロイミュードに流し込む。

 

『ぐぅぅっ……………そ、ソード!』

『ヒャッハァーーーーーーー!!!!!』

 

悶え苦しむブレンロイミュードの呼びかけに応え、赤いロイミュード――――ソードが糸を断ち切った。

 

『少しはやってくれますね……魔進チェイサーよ。だが、』

『てめぇが死神か!?俺を楽しませてくれよぉー!!』

『ええい、被るな!………ですが、もうじきIS学園も終わりですよ。今、外れのアリーナにて織斑千冬とハートが戦っている………。分かりますか?貴方方の抵抗は無意味だ。ソード!』

『了解だ!』

 

ブレンロイミュードとソードロイミュードは結託してチェイサーに襲い掛かった。

 

『ちっ………!』

 

何としてもアリーナに向かいたいチェイサーだがこの二人も放っては置けない。

するとその時、

 

 

 

 

《タイヤコウカーン!フッキングレッカー!》

《シフトカー!タイヤコウカン!トラエール!》

 

後方から伸びたワイヤロープがブレンロイミュードの体に纏わり付き、さらに続け様にソードロイミュードに向けて放たれていた弾丸が鉄格子になり動きを封じる。

 

『な、何ですかこれはっ!!』

『何だってんだよー!?』

『今のは……』

 

 

 

 

 

 

 

『チェイス!ここは俺たちに任せて!』

『お前は織斑先生のとこに行け!』

 

現れたのはドライブTWRとマッハの二人だ。

 

『優、数馬…………頼む!!』

 

 

一先ずその場を二人に任せ、チェイサーは外れに佇むアリーナに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「『――――――――死ねっ!!!!』」

 

先ず千冬が動き、二重瞬間加速を使いあっという間に間合いに入り込み右腕を上げていたハートロイミュードの肉体目掛けて一閃する。

 

『――――――――――ッ!!!!!』

 

右腕が吹っ飛び、更に肉体には横一文字の傷跡が。

 

 

 

 

―――――勝った!

 

 

そう確信した千冬だった。が、

 

 

 

 

 

 

 

 

『…………………見事だったよ、織斑千冬。だが、終わりだ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はぁ、はぁ……………!!!!!』

 

全速力で向かい外れのアリーナに辿り着いたチェイサーが見た物は、

 

 

 

 

 

 

『…………』

 

 

 

片腕を失ったハートロイミュードと、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ゴフッ」

 

白式の装甲ごと身体を残った片腕で貫かれ、血を吐く千冬―――――と言う光景だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





IS ~黒き魔進~

ハート『これで、俺達の望む革命に、近づいた……と言う訳だ』

ソード『そんなゴミ屑みてぇな女、いねぇ方が良いんだよ!!』

チェイス「………千冬、姉」

IS ~黒き魔進~ 『想い』

チェイサー『姉が犯した罪は……俺が償う!!』



《マッテローヨ!》


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