また、高校生なので不定期の投稿になると思いますが
ぜひ見てください。
「私、大人になったらあっちゃんと結婚する!絶対に!!」
「約束だからね!」
そう言うとその少女の姿は少しずつ
遠くへと離れて行く。
「待て、待てよ!」と俺はその少女の手を掴もうとして手を伸ばす。
ドッスン!なにかのキャラクターのような鈍い音をたて、ベッドから落ちた。
追い打ちをかけるように目覚まし時計が鳴り響いた。ったくもう起きてるってのに....
それにしてもこの夢、久しぶりに見たな。小さい頃には頻繁に見ていた気がするんだが.....
そんなことを思いつつふと時計に目をやるとそこにはあり得ない数字がならんでいた。
8:20!?おい、冗談だろ?
このおれが目覚まし時計のセットをミスるなんてありえねえ!
第一にここ最近目覚まし時計いじってないからいつも通りに音をたてるはずだ。
つまり犯人はおれを除く残り3人の家族というわけか。
親父?お袋?妹?おれの目覚まし時計使いそうなやつといったら妹ぐらいしか.......いや、時計自体の故障もありうるな.......
じゃねえだろ!!いま1番優先すべきは学校に行くことだ!
顔を洗う、歯を磨く、着替えるの必要最低限のことはやった。
なぜなら今日からおれは新高2だからだ!!
いや、別に進級するときだけしかやってないわけじゃないから。
いやいやマジで.....
あ、でも遅刻しそうなときはやってないかも.....
とりあえずダッシュ!!
通学路には高校生なんぞは見当たらない。小学生が列をつくり登校してるだけだ。
授業開始5分前の予鈴がなった3分後の8:33におれは学校に到着。
なんとか間に合った。「え〜っと..」
眼球を上下左右に動かし、張り出された新しいクラスの名簿から自分の名前を探した。
「おっ、発見!新垣 新」
そうして俺は急いで階段を駆け上がった。
俺の名前は新垣 新(あらがき あらた)
少し偏差値が高い普通科高校に通うごく平凡な男子高校生である。
成績は上の下、所属している部活はない。だからといってスポーツが苦手かと聞かれるとそうでもないし、
趣味が無いというわけでもない。
顔だって悪くはないと思う...たぶん。自慢できることといえば
友達が多いことだな!これは、本当に自慢できるね。
だが俺は新しいクラスに友達がいるかが、心配で仕方なかったのもまた事実だ。
ドキドキしながら教室のドアを恐る恐るあけると、そこには見慣れた顔が一つあった。
「新〜、遅えよ〜、来ねえかと思ったぜ。」
「ちょっとした寝坊だ。にしても朝からうるせえよお前は」
「なんだよ〜、連れね〜な」
中学2年のときから仲が良い俺の親友でスポーツ万能、しかも結構モテる。ただ勉強は....おれより結構できねえ。
そんな一条 悠(いちじょう ゆう)を目の前にして俺は内心めちゃくちゃ嬉しかったが必死でそれを隠した。
やべ〜もう少しでガチ喜びしちまうとこだったぜ。
悠は「本当は嬉しいくせに〜」って感じの眼差しで俺を見ている。
ちくしょう、ばかにしやがって。
なんでお前は俺のの心を読み取れるんだよ。
「他に誰か知ってるやついるか?」
俺は照れ隠しに唐突に話を切り出した。
「七瀬がいるよー」
なにっ!?
これまた、めちゃくちゃ嬉しい。
今度は嬉しさが顔にでてしまったと感じ、慌てて下を向いた。
七瀬とはおれが片思い中の女子だ。フルネームは七瀬七海(ななせ ななか)ライトブラウンの長髪でとても大人らしい。そのうえ、明るくて、優しいという全てがそろった人間だ。
「あ、それと美人の転校生来るら
しいぜ!」
「へぇ〜なにお前、その子狙ってんの?」
冗談でいったのに悠は顔をトマトに負けじというほどに赤くして、
「な、なわけないだろ!ただどんな人かな?って興味があっただけだ!」と言い放った。
ああ、そうだったこいつ天然の超シャイボーイだったわ。
こんなやりとりをしているうちに授業の本鈴がなり、担任の先生がやってきた。
「始業式の前に転校生を紹介しとくぞ。朝比奈入ってこい!」
女性とは思えない乱暴な口調の日笠先生に呼ばれて転校生の朝比奈というやつが教室に入ってきた。
「こ、これは!?」
俺はめちゃくちゃ驚いた。転校生は悠に聞いていたとおり、いやそれ以上の美人だった。
セミロングの黒髪で、吸い込まれそうになるほどの大きな瞳、背もすらっと高い。
とにかく七瀬と同様に垢抜けたやつだった。
朝比奈という女の子は前に立ち、
「今日からこの学校で皆さんと一緒に勉強することになりました、
朝比奈 夏木です。以前はアメリカの学校に居ましたが日本語は話せます!よろしくお願いします。」
とごく普通のあいさつをした。
いや、アメリカのとこは普通じゃないか。
それよりも夏木という名前。その名前が俺の心に引っかかった。それと同時にあの夢がフラッシュバックする。
「約束だからね!」
「うん、約束!忘れないでよなっちゃん!」
この瞬間俺はすべて思い出し、勢いよく立ち上がって叫んでしまった。
「なっちゃん!!」
さっきまでわいわいと盛り上がっていた教室も一気に静まり、みんなの視線が朝比奈ではなく俺に向けられていた。
朝比奈は驚いた様子で
「ど、どこかであったことありますか?」と言う。
おい嘘だろ?もしかして俺の勘違いっすか?俺やっちゃった系ですか?
俺は何事もなかったように着席した。