鎮守府にいる皆で夕食をした後、俺は入渠施設があるところにいた。理由は、お湯が沸いているかどうかの確認と、お湯に傷薬の成分を染み込ませるためだ。
因みに薬草はもうすり潰しておいた。何時でもお湯に染み込ませる事が出来る。
「その前にこの入渠設備の効能がどれくらいあるか確かめるか」
俺は湯の中に手を突っ込んだ。ふむ、ある程度の効能はあるようだな。
(だがこれが普通何だろう。確か修復剤と言うのを湯の中に入れたら一気に傷が治るんだったか……だがそれを毎回使うといざって時に使えねぇからな)
そういうわけで俺は入渠のお湯+薬草の効能なら普通よりも治りが早くなるだろう。
俺は手っ取り早く湯に薬草の効能を染み込ませて入渠場を後にしようとする。すると、ドアから誰かが入ってきた。それは暁四姉妹で、タオルを付けていたが、真正面から対面する事になってしまった。
「しっ、司令官さん?」
第一声をあげたのは電で、他の3人も顔を赤くしていた。
「こっ、こんなところで何やってるのよ‼︎」
次に言葉を発したのは暁で、言葉に怒気が感じられた。それにしても早速誤解を受けたようだ。確かにこの状況を見たら誰であろうとそう思うよな……
(だって俺でさえもそう思うし……)
「確かに覗きだと思われるのは仕方ない。俺も今すごく悪いと思っている……本当にすまん……」
俺はその場で謝罪する。
「ならここで何をしていたんだい?」
今度は響きが聞いてきた。俺はその言葉を待っていましたとばかりに、手に持っていたものを見せつける。
「実はお湯にある成分を染み込ませていてな……それがこれだ」
「? それは何かしら?」
雷で、首を傾げていた。何となく可愛いと思ってしまったのは、この場では秘密にしておこう。
「これは俺が育ったところにある万能薬をすり潰したものだ。これをここの入渠施設のお湯に染み込ませていたところだ。まぁ確かに何も言わずにいた事は謝るが、決して覗き目的でここにいるわけではない」
安騎尭は淡々と説明した。しかも赤面などはせずにだ。普通なら女子の身体を、タオル越しとはいえ見てしまっている。普通の男子であるなら目を逸らすぐらいの事はするだろう。しかし安騎尭は違い、真っ直ぐと暁達を見据えて言った。
「さて、説明はこれぐらいにして、今日は疲れただろう? ゆっくりと湯に浸かるといい。それじゃあな」
安騎尭はそう言って出て行った。
「信じてもいいのかしら?」
「でも、今日提督を見ていて何も怪しいところはなかったし、寧ろ私達にとってはとても優しい提督だと思う」
「た、確かにそうね……まぁ、久々に湯船に浸かれるし、早く入りましょ」
その後暁達は湯船に浸かったが、あまりの気持ち良さに長く湯に浸かったという。
一方の提督の方は……
(まさか鉢合わせするとはな……今度から気をつけよう……)
タオルを巻いていたとはいえ、艦娘達の体……しかもほぼ裸の状態を見てしまい物凄く後悔していた……