ですが、自分としてはまだ書けてないところもあるので、これからもちょくちょくと物語を挟んで行こうかなとは思っています。
それでは、物語の最終章の開演です‼︎
最終話前編 諦めない心
あれから数ヶ月程経った。新しく来た艦娘とも上手くやっていた。まだ時間があれば、艦娘達の良いところを見つける事が出来たと思ってる。
最近では、榛名以外の子達とも寝る事が増えたりして、俺からすればそれはもう幸せな時間を送っている。自分に好意を持っているのであれば、俺はそれを拒否したり蔑ろにはしない。ひとりひとりに真剣に向き合う。誰か1人だけという特別扱いはしないつもりだ。
ただ、俺と榛名が2人でいるときは、周りにいる艦娘達は俺と榛名の間に割り込もうとはしない。遠慮しているんだろうなとは思っているのだが、俺からすれば遠慮なく話しかけてきても良いとは思う。まぁ、足柄という例外はいる。
俺が足柄の事を姉と呼んで以来、俺の事を弟君と呼んでくるようになった。真面目な話の時はいつもの様に提督と呼ぶが、それ以外の時は俺の事を弟君と呼ぶ。というかそれで定着してしまった。まぁ、別に悪い気もしないし、正直に言うととても嬉しい。
だが、俺と榛名が話しているときにも足柄は俺に話しかけてくる。それはそれで構わないが、そんな時は必ず榛名は良い顔をしない。それは俺にもよく分かる。
例えば仲の良い友人同士で話している際、外からいきなり現れて会話をする。別にこれは、タイミングさえ間違えなければ良いのではなかろうかと思う。どちらとも話していないタイミングで入るというのなら、まぁ俺からすれば良い。しかしながら、どちらか一方が話している最中に割り込みで話に入られてしまうと、話している方は気を悪くしてしまうだろう。榛名が良い顔をしないのもこう言うことだ。足柄はタイミングを間違えてしまう事が多いのだ。
それにしてもタイミングが多いのは気のせいだろうか? 毎回毎回足柄はタイミングを間違えている様に思える。
(もしかして……わざとだったりするんじゃ……)
そう思っている時も……
「ふふふ……足柄さん、榛名は毎回思ってる事があるんですけどね……」
「あら? 何かしら榛名?」
(榛名がこう切り出してくるという事は……)
俺はまた始まるなと思った。それが……
「どうして足柄さんはいつも榛名と安騎尭が話している最中に割り込んでくるんですか‼︎ 別に割り込んでくるのは構いませんが、何でわざわざ安騎尭に抱きつくんですか‼︎ 普通に話に入るのなら、抱きつく必要なんてありません‼︎」
「何でって……私と提督は姉弟関係よ? スキンシップの1つ2つやったって不思議ではないでしょう? それに……」
足柄はそこで言葉を切り、自分の顔を安騎尭の耳元に近付ける。
「私は異性としても提督の事が大好きなの。だから、他の人から卑怯だと言われても提督の事奪って見せるんだから……はむ♡」
「おっ⁈」
「っ⁉︎」
足柄は安騎尭の耳を自らの口で加える。いきなり自分の耳を加えられた安騎尭はビクッとなり、榛名も足柄の行為に目を見開く。そんな中でも足柄は安騎尭の耳を加え、甘噛みをする。
「はむはむ♡ どうかしら? 喜んでもらえてるかしら?」
「えっ⁈ えぇっと……その……」
「……」
足柄からそう問われ、安騎尭は答えるのに戸惑う。その様子に榛名はジト目を安騎尭に向けた。その間にも足柄の甘噛みは続く。
「提督……私の甘噛みどう? それとも……この場では弟君として聞くべきかしら?」
安騎尭にとっては物凄く甘い声で問われた。その際も榛名はジト目を浮かべる。そのジト目には、早く応えろというものと、どう答えるんですか? というものが含まれていた。安騎尭は榛名からのジト目を受けつつ、足柄の問いに答えた。
「その……なんというか……くすぐったい……」
「……弟君? それだけなの? なら、もっともぉっと甘噛みしてあげる♡ はむはむ♡」
「うぐっ⁉︎」
「ほらほら、どうなの? くすぐったいだけじゃ……ないでしょう?」
足柄はとても甘く言ってきた。安騎尭はその間にも顔を赤くしていた。そして、これを間近で見ていた榛名もとうとう我慢ができず……
「うぅ〜〜……榛名ももう我慢出来ません‼︎ はむっ‼︎」
「はっ、榛名⁈」
榛名も安騎尭の耳を甘噛みし始めた。それも足柄のように優しくするようなものではなく、安騎尭の耳を激しく舐め回すようにしていた。いや最早これは甘噛みではなく耳舐めの部類であろう。
「ぺろぺろ……はむはむ……はぁ……はぁ……榛名の耳舐め……どうですか?」
「えっ⁈」
「本当はこんな所でやりたくはありませんが……榛名も安騎尭に振り向いて貰いたいんです……誰よりも1番に」
榛名の顔は切なげではあったが、それでも安騎尭は誰にも渡さないという強い意志は瞳の奥に宿っていた。
とまぁ足柄と榛名が提督の取り合いをしていた。そんな時……
「あっ、提督。丁度良かったわ‼︎ 提督に見せたいものがあって探してたんだけど……って何やってるの?」
現れたのは夕張で、安騎尭が榛名と足柄に挟まって何かやられている事に質問していた。
「いや、それが……」
安騎尭が今までの状況を夕張に教える。すると夕張は少し考えると、安騎尭に近づいてきた。
「じゃあ私は、提督の空いている唇を貰おうかしら?」
「「「っ⁉︎」」」
それは安騎尭の耳を甘噛みまたは耳舐めをしていた榛名と足柄、それに安騎尭も驚きの表情をしていた。
「ゆ、夕張さん……それはどういう……」
「どういうって、そのままの意味だけど?」
榛名からの質問に夕張は淡々と答える。
「え……ええっと、それはちょっとしたジョークよね? ね⁈」
「私がそんなジョークを言うわけないじゃない。私も、榛名や足柄と同じで、本気なんだから!」
夕張は足柄の問いにそう答え、答え終えると同時に安騎尭の首に腕を回して、目を閉じて安騎尭にキスをしようとする。安騎尭は榛名と足柄に挟まれて身動きが取りにくかった。別に身動きは取れたが、無理矢理は嫌だった。
夕張のキス自体は嫌ではなく、逆に得ではあるが、この後榛名と足柄にやってと何回もせがまれる事を予想した。
が、最終的にはキスはされなかった。要因としては、榛名と足柄が夕張の顔や腕をとって安騎尭にキスをさせまいとしていたからだ。
そしてそこから軽い取っ組み合いとなる。そこに現れたのは暁4姉妹で、何事かを安騎尭に問うと、今までの事を暁達に言う。その最中にも安騎尭の目の前で榛名達3人による軽い取っ組み合いは続いていたが、暁達は安騎尭に甘えることができるチャンスと思い、各々が安騎尭に密着して座った。
暁が安騎尭の右に、響が左に、雷と電は安騎尭の膝の上に座った。
安騎尭はこれには少し恥ずかしさは覚えるものの、微笑ましいと感じた。そして……
(こんな楽しい生活も……もうすぐでお別れなんだな……)
こうなる数時間前に、安騎尭は元帥から特別任務を与えられていた。
それは、明日の10時より海域に突如として出現した超大型深海怨の討伐任務だった。そして安騎尭は感じた。この深海怨こそがこの世界最大の歪みである事に。そして……これを討伐した後、安騎尭はこの世界から居なくなると。
(でも俺は……諦めない‼︎)
安騎尭は、目の前で未だに続いている3人の取っ組み合いと、安騎尭に密着して座る暁4姉妹の温かい体温を感じながら決意していた。