やっぱゼクトって影薄くなるよね?
そんな14話、どうぞ。
Side.紫稀
「日本よ!私は帰ってきた!!」
やっぱこれって定番だよね!100年前からちょくちょく
「シキ。お前は何がしたいのだ?」
なん・・・だと?
このお約束が分からないというのか!?私はそんな子に育てた覚えはないぞ!?」
「育てられたのは確かだが、別にそうゆう風には育てられてないからな?」
「ふむ、ここが日本の京都というところか。なかなか風情があるのう」
そりゃ当然だろう。18世紀はまだ江戸幕府が存在している時間軸だからな!
そういえばこの頃ってまだ陰陽師とか忍者っていう裏側が表にあったんだっけ?
ここでみんな疑問に思ったはずだ。
ゼクトはまだ魔法世界人の人間で、私もギリギリ人間だとしても流石にエヴァは吸血姫。
この時代はまだ妖から京の都を護るっていって気配察知の類の結界が張り巡らされてるだろう。
だが!しかし!エヴァや私達に襲ってくるものはいないさ。
なぜなら私が結界を誤認させる道具を創ってエヴァに持たせてたからさ!!
やっぱいらんいざこざは御免被りたいわけで。
と言いつつもそのまま神鳴流の道場がある場所に向かってるわけですけどね!!
近くまで来たら力を過剰に抑える必要がないから私は大体1割、エヴァは4割、ゼクトは2割ほどかな?だけ解放している。
私達が全力で本気に解放したら京の民衆が圧迫死してもおかしくないから当然の配慮だよね、殺したいわけじゃないし。
てことで門前に着いたわけですが、四方から殺気は駄々漏れ、気配は隠してないんじゃない?ってレベルで話しにならないわけですけどね。
とりあえず「御免くださーい」って軽く入ってみるか?いや、しかしな。悩むぜ!
「シキ、入らんのか?(いい加減回りの連中が煩わしいのじゃが?)」
最後辺りが囁きになってるけどいいか。んじゃ、入るか。
「そういう事で、エヴァ!GO!!」
「分かった。頼もーーーう」
え?そっち?それじゃ道場破りだって。ほら言わんこっちゃない、大勢が向かってくるじゃないか。
Side.end
Side.other
「「「「「「「「覚悟ーーーーー!!」」」」」」」」
前方を除く右方左方後方から紫稀たち3人を目掛けて剣士が斬りかかっていく。
しかし、そんな多勢をものともせずに全てをかわしていく。
そんな状況下でも3人は会話をする余裕すらある。
「そんな腕で「覚悟ーーーーー!!」とか言われてもねー?」
「ふむ、そうじゃのう」
「私達との実力差を正確に測れないような短絡者ばかりってことじゃないか?」
剣士たちが大振りになったところを紫稀は持っていた不殺刀を3回振る。
それだけで多勢であった剣士たちは全員戦闘不能に陥った。
「それも、そうか!っとなんだ、私が三振りしただけで全員終わるのか。神鳴流も大したことないのか。この程度で京の都を護るだなんて粋がってるのか、残念な連中だな」
「確かにこの程度の実力で護れると考える傲慢さは頂けないのう」
「こいつら、シキが相手する程じゃなかったね。私がやればよかった」
「こらこら、エヴァ。女の子がそんなこと言っちゃ駄目でしょ?」
剣士たちのだらしのなさを観察していた3人の下に一人の男がやってくる。
その気配を感じ3人は3人とも油断なく隙もなく待つ。
そして3人の前に来た男は言葉を出す。
「神鳴流当代当主、
Side.end
Side.紫稀
襲ってきた連中は弱かったけどこの男はかなり出来るな。恐らく当代神鳴流の上位5人あたりだな。
「神鳴流当代当主、青山素春《あおやまもとはる》と申す。お主らはここに何用で参られた?」
とりあえず話し合いは出来そうだな。
「あぁー先に謝罪しておこう。約束もないのにやってきた上にここに来る途中から力を少々解放してきたのは此方の不手際だからな。だがそいつらのことについては向こうから斬りかかって来たのだから其方の不手際と思ってよろしいな?」
「話し合いから始めなかった此方の不手際。ですので、とんとんという事で手打ちにしてもらいたい」
これくらいは、話し合いが通じるなら妥当だよな。
「それが妥当だろう。後、道場破りまがいな発言したこの子のことも謝罪しておく。それでここに来た理由だが、当代最強か歴代最強の剣士がいれば
一通り見せてさえ貰えれば見稽古のスキルでコピーは可能だし、それを魔法球内で修行すれば現実時間ではすぐに身につくからな。
それにしても見稽古のスキルがあるとは思っても見なかった。これって一種の魔眼扱いなのか。それとも能力扱いなのか不明だよな。
「試合の方は構いません。ですが、秘伝なども含めた技を一通り見せることはまだ承服致しかねる。その者の人柄を見て神鳴流に危害を加えないと信用に足るものでないと流石に・・・」
それも当然っちゃ当然だよな。見せた技を見よう見真似で身につけられて、挙句襲われたら堪ったもんじゃないだろうし。ここで切り札まがいを切るか。
「そうだな、それなら私たち3人の正体を明かしておくか。エヴァとゼクトも構わんだろ?不利なことは言わんし」
「別にわしは構わんぞ。不利なことはあまりないしの」
「私も構わん。私は平穏さえ約束されれば暴れる理由もないしな」
そういえば忘れてたけどゼロは今、私の影の倉庫に入れてある。通りがかりで人を斬ったりされたら困るし、さっきの剣士たちのもゼロがいたらこの程度じゃ済まなかっただろうしな。
「素春殿、4人で話せる場所を準備していただきたい。あー部屋だけ準備してくれるだけでいい。遮音や人払いの結界はこちらでやらせてもらう。別に殺したりはせんから安心したまえ、転がってる剣士諸君」
さっきから半殺しにした剣士たちが睨んできて気分的にいいものじゃない。意識自体は戻ってきてるようだけどまだ肉体的には感覚が戻ってないんだろうから、怖くはないけど。いや、最初から怖くなかったけど。
「分かった。それなら私の後についてきてくれ」
Side.end
Side.other
そんな流れで準備された部屋に通してもらい素春以外が部屋を出て襖を閉めたと同時に結界を張る。
「今の一瞬で此処までのものを。素晴らしい技量だ」
「まぁー時間はたくさんあったわけだしな。で、私達の正体だが、簡単に言えば皆不老者と言ったところか。私とエヴァは不老不死、ゼクトは不老だ。私の場合は人間のまま不老不死に、エヴァはある秘術によって吸血鬼・西洋の鬼にされた。ゼクトは知らん。あったときから不老者だったからな。それと私の名前は神儀紫稀だ。」
「フィリウス・ゼクトじゃ。そういえばわしの経緯については話したりしてなかったのう。でも、大して変わらんじゃろ?」
それもそうだ。ゼクトはゼクトだしな。と紫稀は思っていた。
「気になったのだが、不老不死者と不老者とは一体何が違うのだ?」
「簡単に言えば不老者は寿命がなくなった、不老不死はよっぽどのことがない限り死ななくなった、くらいじゃないか?」
「あぁーそうだな。不老不死と言うのは老いることも死にも遠くなった存在と言ったところか?私はエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルだ」
「その通りじゃな。不老は肉体に致死傷を与えられれば死ぬが、不老不死は致死傷食らおうとも指の一本でも残っていれば再生するからのう」
「つまりは死ぬ攻撃を受ければ不老者は死に、体の一部でも残っていれば死なないのが不老不死と言ったところですか?」
「そういうことだな。不老不死者と不老者は永遠の歩く雑多事典といった感じだな。私達が忘れなければ後世に伝えることも可能だしな」
紫稀たちが全ての流派を修めればその流派が滅びようとも紫稀たちによって復活させることも可能である。
「あー人間のまま不老不死になったとは言ったがある意味私は人外だよな。というかバグだしな」
「「確かに・・・」」
エヴァにも肯定されて膝をつく紫稀。
「何故自身を人外だと自称するのですか?」
そんな質問に紫稀は何を当たり前なことを。と思いながら答える。
「それは簡単だ。不老不死や人外は忌避される存在。しかし、鬼や悪魔といった人外は口約束だろうと必ず守る。それこそが化け物としての在り方だ」
「なるほど・・・。そういうことならば神鳴流全ての技をお教えしましょう。神鳴流に敵対しない、直接的間接的問わず神鳴流に不利になることをしないと約束して頂けるのならば」
「その条件飲もう。というより門下生になって神鳴流史上最強になっても構わんのだがな。その辺は後回しにするとして、まずは試合たいのだがお相手は誰がするのか?」
現在の紫稀のテンションはハイになっている。今まで機会がなくて使えなかった見稽古をやっと使えるのだから。
「当代暫定最強の私がお相手を。と言いたいのですが、実戦相応の試合になると流石に私では無理なので、私の娘のお相手を願いたい。娘は当代暫定2位です。才能も史上最強になれるほどのものなのですが、如何せんそう言った事情で少々天狗になっておりますので、紫稀殿のような強者がこの世にはいると教えてやりたいのです」
紫稀を娘のための踏み台にしようとする素春。その意図をきちんと理解した上で紫稀は答える。是と。
「素春殿の思惑を理解した上で、敢えてその話に乗ろう。私を踏み台にするというなら心の強き者でなければ到底無理だ。『力』の意味を真に理解出来なければその『力』に溺れるだけだからな」
「例え紫稀殿と刀を交えて潰れるならそれまでだったと。だが、私は娘を信じます。あの娘《こ》なら必ず乗り越えれると信じて。試合は明日の昼に。長旅だったと思いますので今夜はゆっくり体をお休みください。3部屋用意させます」
「あぁー二部屋で構わんよ。私とエヴァは一緒の部屋で構わん。布団も一組で十分だ」
この言葉に素春は驚く。エヴァもこうも堂々とゼクトを除いた他人の前で宣言され顔が真っ赤になる。
そんなエヴァを胡坐にした自分の足の上に乗せて頭を撫でる紫稀。そうして更に真っ赤になるエヴァ。頭を撫でることで反応するエヴァに癖になりそうになっている。
実を言うと紫稀とエヴァは300年ほど一緒にいるが、キスすらまだである。
紫稀はエヴァが夜這いしてきたりしたら、逆に自分から可愛がるつもりである。それよりも出来れば自分から攻めて行きたいところなのであるが、その機会がなかなか訪れない上に、紫稀は初心ではなく若干ヘタレなのであった。
「こういうことだから」
未だに足の上でいいように撫でられてるエヴァとそうしている紫稀を何度か交互に視線を動かし素春は言う。
「野暮なことは言いませんよ(頑張ってください!)」
なんか最後の方、変なのが聞こえた気がするけど気のせいだよな?うん、まぁーもうちょっとエヴァを愛でてよう。と思った紫稀であった。
それは夕餉の準備が出来たと呼びにきた門下生が襖を開けるまで続くのだった。
因みに目撃されたエヴァはかなりの時間、身悶えていたらしい。
Side.end
前回よりは時間は進んだ!・・・多分。
半日ほどは進んだと思うんだ。
なんていうか、下手にキンクリ出来なくなったような?
それにエヴァ様もなんかまた影薄くなって・・・ない?
おかしいな。もっと活躍できるはずなのに?どうしてこうなった?