世界の枠から外れた者   作:裂やん

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エヴァ様閑話を後1話書いたらいよいよ麻帆良入りですね。

一気に行くよ!
そんな28話、どうぞ!!


第28話

Side.紫稀

 

 新たに『家族』となった異世界の吸血鬼、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード改め神儀忍を連れ、私達は旅を再開した。

 

 

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 忍と出会ってからの3ヶ月は日本国内を回り、ぬらりひょん(じじい)との約束の6ヶ月が経過したので、一度麻帆良に帰還した。

 

 建ててもらった『家』というより『屋敷』の確認。うん、ぶっちゃけ『屋敷』になるなんて考えてなかったよ、どうでもいいけどな。

 屋敷の確認後、生活に必要だと思われる、寝具や衣装タンス、本棚と言った消耗品な電化製品以外の物を買い揃えた。そして、それぞれの個室を割り振って、『寝室』なんてふざけた部屋も作ってしまったな。後悔も反省もしてないけど。

 とりあえずは私とキティ、アリカ、アスナ、忍の5人の部屋だけを決めておいた。扉にはネームプレートをつけておいたから大丈夫だろう。

 キティが(呪いで)ナギに連れられて、麻帆良に来るだろうと予想は出来ているので、電化製品の類は必要なものをリストアップして買い物メモを残しておいた。ご機嫌取りみたいになってしまったが、ついでとばかりに、創っておいた模造品の【()盾舜六花(しゅんしゅんりっか)】をキティに割り振った部屋に取扱説明書を添付して置いておいた。

 麻帆良に住むための準備は粗方整ったので、いよいよ日本以外に足を伸ばすことにした。

 

 適当に賞金首を捕らえたり、ブランの時のように物資などを支援したりしながら、旅を続けていた。

 

 魔法世界にも行ったが、やはり珍しいのか、忍は始終テンションが高かった。

 

 

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 愉快な旅だったが、問題は必ず起こるわけで。と言うより巻き込まれるわけで。

 魔法世界の新オスティアに立ち寄った時に、麻帆良からメガロメセンブリアに派遣されていたらしい明石裕奈の母親である明石夕子に出会い、その命を助けたりもした。

 彼女の任務は潜入捜査だったようで、もう少しで麻帆良に帰還するというところでバレて襲われていたらしい。その危機を助けて、スキマを麻帆良のぬらりひょん(じじい)の目の前に繋げて私達も麻帆良に行くことに。スキマを使用したのは久しぶりだったが、何の問題もなかった。他の面子には驚かれていたが、私の知ったことではない。

 その際に夕子の夫である明石教授と娘の裕奈にも紹介された。二人とも私が大戦の英雄である『零崎蒼識』と知ったら慌てていたが。夕子も助けたときに教えたら同じように慌てていたな、サインも求められたけど。裕奈のことはゆーなと呼んでおいた。変換するのが面倒だからな。

 若干メタ発言したが、その時はまだキティに会うわけにはいかないから、そのまま立ち去ったが。

 

 

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 そんな感じで京都を出てからの9年間を過ごし、私達は旧世界の各地の紛争地帯に足を伸ばしていた。西暦1994年。原作開始の9年前である。紛争地帯にいるのは特に理由はない。敢えて言うなら、ストレス発散兼運動不足の解消・・・かな?

 

 そして偶然か必然か知らないが、ある少女とであった。誰であるか分かるだろうが、一応紹介しておこう。魔族とのハーフである、マナ・アルカナだ。

 出会いは衝撃的だった。援軍として救援に向かったところを、敵と間違われて撃たれると言う、なんとも言えない感じであった・・・。一応その時に誤解を解き、敵は撃退したが。

 

 

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 その後は暇がある時に銃の扱いについて手解きをしたりしている時に、調子に乗ってキンジの「銃弾撃ち(ビリヤード)」や「鏡撃ち(ミラー)」「弾丸斬り」、レキの様な「跳弾」の技術を見せたのがいけなかったのか、「師匠」と呼ばれるようになった。

 「師匠」と呼ばれたのならしょうがないと思い、マナを魔改造することにした。

 

 『バーリ・トゥ・ドゥ』。通称『バリツ』を仕込むことにした。銃は既に両手で使用出来ていたので、弾切れの時のために、剣の扱い方も双剣をメインとして仕込んだ。結果、最終的に『双剣双銃(カドラ)』となってしまったけど、私は悪くないと思う、絶対に!

 

 詠春に呼ばれていたのをかなり無視し続けていたので、いい加減しつこかったので会いに行くことに。マナとは一旦別れた。日本に行く機会があるなら、麻帆良に行くように言っておいたから大丈夫だろう。その際は「神儀真名」を名乗るようにと、麻帆良にある屋敷に自室を作ってもいいと言っておいた。気付いたら『家族』のように接していたから別に構わないと思った。麻帆良にマナが行ったときに、キティとの間に問題を起こさないといいんだけどな・・・。後、仮契約(パクティオー)をしたいと言われたが、私との仮契約や本契約は不老者になることを意味するので、今は早いと言って断っておいた。

 

 

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 そんな経緯を経て、私達は京都に来ている。詠春から呼び出しを受けていたのも理由だが、既に詠春と木乃璃(このり)嬢の間に子供が産まれて5年が経っていたからだ。

 

「紫稀殿、ところでそちらの女性は一体・・・?」

 

「あっ、忍のことか?旅に出てから麻帆良によってそれから3ヶ月くらいの時に出会った『異世界(・・・)』の吸血鬼だ。それも真祖のな」

 

 異世界の部分を強調してみたけど、真祖って聞いところで驚いたか。私の場合は吸血鬼とか真祖じゃなくてキスショット・ハートアンダー・ブレードってところで驚いたんだけどな!

 

「儂の名はキスショット・ハートアンダー・ブレード。今は神儀忍と名乗っておる。忍と呼んでくれ」

 

「はぁー・・・」

 

「それで詠春、話を戻すぞ。流石に木乃香に魔法のことを知らせずにいることは不可能だと思うぞ」

 

 さっきまでこの話をしてたんだぜ?詠春は見知らぬ女性、つまり忍がいたからそちらも気になってたようで、真剣味に欠けていたが。

 

「それは分かっています。いづれ知るかもしれないという事は・・・。ですが、知るその時までの間、今の平穏な暮らしをしてほしいのです」

 

 詠春は親バカである。こんなところで明らかになるとは・・・。まぁーたまには真面目に返答するけどな!

 

「そうは言っても、木乃香の潜在魔力は膨大だ。あのナギよりも多い。それの有用性を知れば狙ってくる連中が沢山出てくるだろう。膨大な魔力だけでなく、関東魔法協会の長の孫、関西呪術協会の長の娘という肩書きまである。

 魔法関係者に襲われた時に魔法のことを「知っている」のと「知っていない」のでは、危険度はかなり違ってくる。

 一人の父親としてなら正解かもしれんが、お前は関西呪術協会の長としての立場もあるんだぞ。とりあえず、今は教えないでおいてやる。魔法関係者に襲われたら私の独断で魔法の存在を教えるからな?」

 

「ありがとうございます、紫稀殿」

 

 私も甘くなったと言うか丸くなったと思う。昔ならすぐにでも木乃香に教えていただろうし。

 

「それで、紫稀殿たちに頼みたいことがあるのですが」

 

「木乃香の護衛か?暫くは京都に滞在するつもりだったから構わんが」

 

「お願いします。それでは早速紹介しましょう」

 

「ちょっと待て、外見を変える。流石に大人が近くにいると遠慮したりするだろう」

 

 やっぱ遊び相手として接してたほうがいいと思うわけよ。私だけそうするのもなんだから、アリカと忍の肉体年齢も下げるけどな!

 

「外見は今のアスナと同じくらいでいいか。アリカもそれくらいで忍はもう少し下でいいな」

 

「私たちもか?別に私たちはいらないと思うのじゃが」

 

「儂もアリカと同じ意見じゃ」

 

 そうはい神裂!あっ、間違った。そうはいかん。アリカの方は麻帆良入りする時の為に外堀を埋めとかねばならんのだ!忍のほうは・・・原作の忍を生で見たいからだけど!!

 

「減るもんじゃないんだからいいじゃないか。私と本契約(パクティオー)したから不老になって成長出来なくなったのだから、肉体の変化を味わえよ」

 

 実は二人ともヤっちまったんだ。アリカの方は処刑阻止後に京都に滞在していた時に、忍とは気付いたらしてました。うん、何を言っているのかわからねぇーと思うが、私にも分からないんだ。しかも、ついでとばかりに本契約もしてたからな・・・。

 まぁーその辺は横に置いとくとして。何とか説得してみせました!いやっふううううう!!

 

「まぁーよいか」

 

「儂も構わん」

 

 そうと決まれば肉体操作だ!私とアリカはそのまま10歳くらいに、忍は原作と同じくらいまで。忍が想像以上に可愛すぎて萌えました!と言うか蕩れました!!

 

「詠春、こっちは準備できたぞ。呼んでくれ」

 

「・・・あっ、はい。木乃香!刹那君!ちょっと来て下さい!」

 

 襖を開けてちょっと声を大きくして呼んでいる詠春。

 

「はいな〜」

 

「は、はい!」

 

 その声に返事は二つ。思ったより聞こえた声が大きかったから近くにいたらしい。

 

「木乃香、刹那君。彼らは私の知り合いで、彼は神儀紫稀君、彼女達は右からアリカ君、アスナ君、忍君です。こちらは娘の木乃香、彼女はとある理由で私が引き取った桜咲刹那君です。彼らは暫く京都に滞在するので仲良くしてくださいね」

 

「紹介があったように私の名前は神儀紫稀だ。シキと呼んでくれ」

 

 因みに刹那は神鳴流を習ってるらしいから神鳴流最強の神儀紫稀とは別人と思わせるように認識阻害の魔法を掛けてある。私を神鳴流最強の神儀紫稀と同一人物であると知らなければ認識できない。キティやアリカ、アスナ、アイネ嬢、忍、【紅き翼(アラルブラ)】の面々には効かない。便利なのか不便なのかいちまち謎だがな。

 

「私は神儀アリカじゃ。アリカでよい」

 

「神儀アスナ。アスナでいい」

 

 アスナはこの9年でまともに喋れるようになったんだぜ。

 

「儂は神儀忍じゃ。忍と呼んでくれ」

 

 こっちの紹介は終わった。次はそっちだぜ、お嬢さん方。なんてふざけてみたかったけど、自重しておいた。

 

「うちはこのえこのかっていうんよ。このちゃんってよんでや〜。うちはしーくん、アリカちゃんはアーちゃん、アスナちゃんはアっちゃん、しーちゃんってよぶえ」

 

「さ、さくらざきせちゅなです。あぅ、噛んじゃった・・・」

 

 あっ、噛んだ。なんだこの可愛い生き物は!萌える!というか蕩れる!!お持ち帰りしてもいいですか?いやいや、冷静になれ私!まだ会ったばかりじゃないか!まだ早いぞ、私!!落ちつけ!!

 

「じゃよろしく。木乃香「このちゃんや」・・いや、あの、木乃香「このちゃん」・・・参った、このちゃん、刹那「せっちゃんや」・・・せっちゃん」

 

 あの笑顔が怖いです・・・。天然っぽいけど、この時から既に黒いだと!

 

「よ、よろしくじゃ、このちゃん、せっちゃん」

 

「よろしく、このちゃん、せっちゃん」

 

「よろしく頼むぞ、このちゃん、せっちゃん」

 

 こっちの女性陣は私と木乃香のやり取りを見て逃げたようだアリカは若干引き攣っていたけれども

 

「よろしくや、しーくん、アーちゃん、アっちゃん、しーちゃん」

 

「よろしくおねがいします、シキくん、アリカちゃん、アスナちゃん、しのぶちゃん」

 

 刹那は普通に呼んでくれるようだ、よかった・・・。おい、詠春!今までのを見て笑ってんじゃねぇぞ!?後で覚悟しておけよ?

 

「なんでしょう・・・。今、とてつもないほどの寒気がしたのですが・・・?」

 

 

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 そんな出会いをしたのが大体2ヶ月前。今回、京都には2ヶ月も滞在した。滞在期間は今までで最長だ。いつもは1ヶ月程しかしなかったからな。

 

 この2ヶ月、色んなことがあった。まずは遊んでいるところに来た野良犬を私と刹那で追い払ったり、木乃香が川に落ちそうになったのをなんとか防いだり。一番衝撃的だったのは、木乃香が刹那の翼の存在を知ってしまったことか。

 

 諭すつもりで刹那が一人の時に呼んで、翼を出させたのだが、その場に木乃香がやってきた。その時はかなり焦った。木乃香に見られた途端、刹那が焦って逃げ出そうとするのを見て、私は冷静になった。刹那が逃げ出そうとするのを何とか阻止していたら、木乃香が「天使みたいやなー」と言ったのが聞こえたのか、刹那の抵抗が全くなくなって楽だった。その後、二人は今まで以上に仲が良くなっていたな。

 

 魔法に関してだが、鬼や妖怪と言った人外が存在することを教えるだけに止まった。まだ、魔法的な危機には陥ってないからな。

 

 前述通りの事件があったが、今のままなら刹那は烏族とのハーフであることに引け目は感じていない。だが、分別がつくようになれば身分の違いがなんだと言って、原作のように陰から護衛するなんてことになりかねない。そうならないように、刹那には念の為に助言しておくことにしよう。その助言の効果は麻帆良入りしてから確かめることにするが。

 

 

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 そんな感じで木乃香と刹那に関しては充分種を撒けたと思うので、京都から離れることに。

 

 さよならをする時に、木乃香と刹那に頬にキスされ、「しょうらい、けっこんしような〜」なんて二人に言われたときは背筋が凍ったのを覚えている。

 

 詠春には親の敵を見るような目で見られ、アリカとアスナ、忍からは感情の無い眼で見られていた。その後の私についてはご想像に任せる。決して、その時のことを思い出したくないからではない!!

 

 と言うか、刹那はまだ助言云々で分かるのだが、木乃香のほうは一体何故だ?理由が全く分からんのだが・・・?

 

 

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 膝を抱えながら「ごめんなさい」を連呼するような恐怖を味わったが、その後の7年間は再び放浪の旅に出ることに。

 

 途中、木乃香が小学4年になるときにアスナと忍を麻帆良に先行させ、アスナは成長できるようになったのもあるが、木乃香の護衛も兼ねて同学年になるようにした。

 

 忍の方は、警備員として雇われているようだ。正義の魔法使い(笑)に襲撃されることはないらしく、神儀の名と言うか零崎の名は偉大だと思った、今更だが。

 

 因みに、二人とキティとの間に問題が起こったところで、私は一切関与するつもりも、仲介する気もない。キティの怒りの矛先がこっちにこない保障はないからな。

 

 アスナと忍と別れてからはアリカと文字通り二人きりで旅を続けたがな。

 

 

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 そして2001年度の4月。キティとアスナ、木乃香、ゆーなが同級生になる年度。事前にぬらりひょん(じじい)に連絡を取っておいたから準備は万端なはずだ。

 私とアリカの姿が麻帆良にあったのは、麻帆良女子中等部の入学式から1週間が経った頃だった。

 

Side.end




いきなり年数を経過させたのは書くのが面倒だからじゃない!
書くネタがないからだ!!そんな言い訳。

次回、エヴァ様の苦悩の様な、寂しい日々?
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