仮面ライダーディケイド − THE LOST MEMORIES − feat インデックス   作:海東

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第11話 疾風迅雷

士たち一行が目的地である露西亜寿司へと辿り着いたのは、出発してから十分程度過ぎた頃であった。

夜も更け、時刻は間もなく深夜といったところか。

目に飛び込んできた店の外観は士がイメージしていたものとは大分異なっている。

もっとも、記憶を失ってから寿司屋へ行ったことなど無いので、そのイメージも雑誌やテレビで見たものであったのだが。

 

「イラッシャイ」

 

中へ入ると、外国人の店員が士たちを出迎えた。

格好や仕草から、彼が店の寿司を握っている様であった。

店員と同様に寿司屋とは思えない煌びやかな内装が士とインデックスの目を引いた。

取り分けインデックスは不思議そうにキョロキョロとその小さな眼を動かしている。

 

「うわー、こんなお店入ったこと無いんだよ!」

 

そう言っては物珍しそうに店内を見回していた。

 

「ここ、本当に寿司屋か?」

 

士も思わずそう口に出すと、首にかけたトイカメラで店内を写していた。

カメラのレンズに写る景色は実に奇妙である、

まるで、何処かの外国へ来たかの様な感覚に士とインデックスの二人は陥っていた。

少なくとも寿司屋へ入ったという感覚はまるで無い。

 

「おい、お前らこっちへ来い」

 

二人が店の雰囲気に気圧されていると、店の奥から門田の呼ぶ声が聞こえてきた。

彼らは、当たり前のように座って寛いでいる。

きっと常連客で何度もこの店へ来ているのだろう。

士とインデックスは取り敢えず門田たちがいる方へと歩を進める。

 

「お前らも何か食うか?」

「……生憎、手持ちが無くてな」

「奢ってやるよ。とは言っても、あまり高いものは頼むなよ」

 

門田がお絞りで手を拭きながら言った。

この言葉に真っ先に反応したのは、インデックスである。

 

「本当ー!!えーとねー、えーとねー……」

 

と、目を輝かせながら早速メニューを覗き込むインデックス。

その様子を門田たちは微笑ましく、士は呆れたように見つめていた。

 

「イラッシャイ」

 

そんな折、先程の店員の声が響いた。

どうやら、この店へ新たな客が訪れた様である。

サラリーマンがふらりと立ち寄るような雰囲気でも無いこの店で、この時間の来客は珍しい。

メニューへ夢中になっているインデックスを除いて、一向の視線はその新たな来客へと向けられた。

全身に白い服を着た壮年の男がバーテンダーの格好をしたチンピラ風の若い男と体格から見て女性と思われるライダースーツを着た人物を連れている。

一目で只者では無いと分かる三人組であった。

特にライダースーツの女性は店の中でも猫耳を付けた個性的なヘルメットを被っており、否が応でも目立っている。

 

「あれ、静ちゃんじゃない?」

 

狩沢が若い男の方を指差して言った。

士はその男へ視線を向ける。

 

「静ちゃんってことは、あいつが平和島静雄か」

 

男は何処か近寄り難い雰囲気を醸し出していた。

よく見ると、体のあちこちに包帯が巻いてあるのが確認出来る。

どうやら、怪我を負っている様子であった。

彼らは脇目も振らずに士たちの横を通り過ぎていく。

平和島静雄という男と門田たちは知り合いらしいが、声を掛けるどころか視線さえ合わそうとしない。

互いに存在に気が付いてはいるようだが、今はコンタクトを取るべきでは無いということなのだろう。

と、急に壮年の男が立ち止まり、士の顔をじっと覗き込む。

 

「……………………」

「……………………」

 

無言で二人は見つめ合った。

何故、目の前で立ち止まられ、そして視線を向けられたのか士には分からない。

暫く経った後、壮年の男は無言で士から視線を外すと、先に店の奥へ行った連れの二人の元へ向かって歩き出す。

そうしていた時間は一分にも満たなかったが、士はまるで時を止められてしまったかの様な感覚に陥っていた。

それだけ、あの壮年の男に感じるものがあったということだろう。

 

(今の男……気になるな)

 

士は彼の姿が見えなくなるまで、その背中をじっと見つめていた。

思わず門田が士へ声を掛ける。

 

「あの男と知り合いなのか?」

「……いや、急に睨んで来たから睨み返してやっただけだ」

 

それだけ言うと、士はそれ以上何も言わなかった。

 

暫く経つと、何時の間にかインデックスが注文していた寿司が大量に士たちの元へと運ばれて来た。

テーブルの上が見慣れないネタを使った寿司で埋め尽くされる。

どれもこれもが個性的であった。

 

「うわあ~……とっても美味しそうなんだよ!」

「……どんだけ食うつもりなんだお前は」

 

呆れたように見つめる士を余所にインデックスは慣れない箸を用いてそれらを食べ始めた。

 

「んぐんぐ……、うわー、これも美味しい。これも、これも!どれもとっても美味しいんだよ!」

「……お前は本当に食い意地だけは一人前だな」

「ん?何か言ったかな?」

 

食べるのに夢中で皮肉に気付かないインデックスを見て、士はやれやれと溜め息を吐いた。

そんな二人を見て、門田は苦笑する。

一方で、狩沢と遊馬崎はインデックスを見てニヤニヤと変な笑みを浮かべていた。

 

「ねえねえ、ゆまっち。見た見た?」

「見たッス見たッス!」

「あの箸の握り方!」

「正にインデックスさんそのものッス!」

 

そう言って、彼らは勝手に盛り上がっていた。

 

「イラッシャイ」

 

そうこうしていると、店内に新たな来客が現れた。

右手にジュラルミンケースを持ったスーツ姿の男である。

仕事帰りのサラリーマンにしては、どうも普通ではない雰囲気を士は感じていた。

と、門田がそっと耳打ちしてくる。

 

「……お前はあの男が例の売人だと思うか?」

「……さあな。だが、あいつは何処かまともじゃない。俺にはそんな風に見えるぜ」

 

何となくだが、士は確信を持っていた。

一見、ただのサラリーマン風の男。

だが、その醸し出す雰囲気が何処と無く異様であるということ。

異質と言っても良い。

少なくとも、士の目には男が普通の人間には見えなかった。

 

「取り敢えずお茶を」

 

カウンター席に着いた男はそう言ってお茶だけ貰うと、それをズズッと啜っていた。

時折、腕時計を確認するような動作をしている。

どうやら誰かと待ち合わせしている様子であった。

士たちは男の動向を見守る。

そうしてから数分後、また新たな来店者が現れた。

厳つい風貌の男で、キョロキョロと店の中を見渡している。

と、例の男の姿を見つけると脇目も振らずに側へ向かって行った。

男たちは二、三言葉を交わすと、共に店の外へと出て行く。

明らかに怪しい行動。

門田たちが後を追おうと立ち上がると、士はそれを止める。

 

「……何故止める?」

「お前たちでは、ドーパント相手に戦えないだろ?それに、俺一人の方が動きやすい」

 

士は先程から凄い勢いで寿司を頬張っているインデックスの方を横目でチラッと見た。

「お前たちはそこの腹ペコシスターを見ててくれ」

「……分かった。この子は俺たちが責任を持って見ている」

 

やや間を空けてから門田が答えた。

表情を見るに、完全に納得しているというわけでは無さそうだが、だからと言って無謀というわけでも無いようである。

 

「まあ、確かにあの化け物は相手にしたくないしな」

「ここはお任せするッスよ」

「あんまムチャはしないでね」

 

他の三人も門田に続く。

当のインデックスはというと、立ち上がる士を見て慌てて頬張っていた寿司を飲み込んだ。

そして、士のことを少し心配そうな顔で見つめる。

 

「……つかさ。ちゃんと帰って来るんだよね?」

「……ったく、飯粒つけた顔でそんなこと聞くな。大体、俺がそんな簡単にくたばるように見えるか?」

「ううん!」

 

インデックスは首を振って否定し、パァッと笑ってみせた。

それは、彼女のが見せられる精一杯の笑顔だったのだろう。

士は口の端を僅かに緩め、インデックスの頭を軽く叩いてから先程の二人を追った。

その背中を見送るインデックスの肩を狩沢がポンと優しく叩く。

 

「インちゃんは彼のこと、信頼してるんだね」

「うん!つかさは何となく似てる気がするんだよ」

「誰に?」

「とーま!」

 

インデックスはそう言って破顔した。

自然と門田たちも笑みを浮かべる。

 

(……つかさ。無事に帰って来てね)

 

 

 

怪しげな二人を追っている内に、士は店外の路地裏の方へと入って行った。

そこで彼らは何やら交渉を行っているようである。

士は気付かれぬように息を潜め、出来る限り気配を消して覗き込んだ。

すると、スーツ姿の男がジュラルミンケースを開けて、中から何かを取り出して厳つい男へ渡しているのが見える。

それはメモリのようなものであった。

 

「……やはり、あいつが例の売人か」

 

自身の目で見て、ようやく本当の意味で確信を得る。

と、士はそのまま彼らの方へと向かって歩を進めた。

今度は先程のように気配を消すわけでもなく、敢えて存在をアピールするかの如くカツカツと音を鳴らす。

男たちはそれに気が付くと同時にサッと身構えた。

暗い路地裏で士と男たちが対峙する形となる。

 

「何だてめえは?」

 

厳つい男の方が声を張り上げ、士へメンチを切った。

普通の人だったら思わず怯んでしまいそうであったが、士はいたって涼しい顔である。

 

「ただの通りすがりだ。気にするな」

 

そんな風に返す余裕さえあった。

士の態度が厳つい男の神経を逆撫でする。

 

「ふざけんな!」

 

返す刀で厳つい男が殴り掛かってきた。

士はひょいとそれを交わすと、足を引っ掛けて厳つい男を転ばす。

そして、その拍子に男が手に持っていたものを掠め取ってみせた。

「これが、ガイアメモリか」

 

士はまじまじとそれを見つめながら言った。

大きさは手の平に収まる程ではあるが、普通のUSBメモリより一回り以上も大きい。

 

「ほう。それの存在を知っていますか?」

 

もう一人のスーツ姿の紳士的な男がそう言って興味深そうな顔で士を見ていた。

見定める様な視線に士は思わず眉を顰める。

あまり気分のいいものではない。

 

「てめえ!俺のメモリを返せ!」

 

一方で、厳つい男の方はすぐに立ち上がると、士のことをキッと睨み付けた。

 

「それは出来ない相談だな」

 

そう言って士は男の目の前でメモリを握り潰してみせた。

メモリ自体は片手で力を込めれば潰せる程の強度で、手からパラパラと残骸が零れ落ちていく。

 

「野郎!」

 

それを見て頭に血が上った男は、再び士へ殴りかかろうとする。

見た目通り、思考も短絡的なようだ。

 

「……待て」

 

と、スーツ姿の男が冷静に厳つい男を止めた。

そして、新たにメモリを一つ取り出す。

 

「これは特別サービスです」

 

スーツ姿の男はそう言うと、ニヤリと笑った。

メモリのデザインは先程のものと変わらないように見える。

 

『ティーレックス』

 

メモリからそう音声が流れると同時に、スーツ姿の男は厳つい男の腕を取って、そこへメモリを勢いよく突き刺した。

よく見ると、厳つい男の腕にはコネクタのようなものが刻まれているのが見える。

次の瞬間、そこには恐竜の顔のような化け物が現れた。

そいつは地鳴りのような雄叫びを上げる。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!力が、力が溢れて来やがるぜええええええええええええ!!」

「……ドーパントか。さっきも見たぜ」

 

士はやれやれといった感じでカードを取り出すと、それを相手に見せつけるかのように前へ突き出した。

 

「変身」

 

カードをバックルに差し入れ、閉じると同時に士は仮面ライダーディケイドの姿へとなる。

 

「用があるのはそこのスーツの男だ。お前じゃない」

「ほざけええええええええ!!」

 

恐竜の化け物──ティーレックス・ドーパントと化した男が叫びながら突進して来た。

シンプルではあるが、見た目のインパクトも相俟って強力な攻撃である。

士はそれをマタドールの様に突進をひらりと交わして見せると、同時に男の後頭部へ向けて蹴りを放った。

更にカードを一枚取り出す。

 

「悪いが雑魚に構ってる暇はない。とっとと決めるぞ」

 

そう言って勢いよくベルトのバックルへとカードを投げ入れた。

 

 

『FINAL ATTACK RIDE』

 

『DE DE DE DECADE』

 

 

士の目の前に等身大のカードが何枚も現れ、それらが男の方へと伸びて行った。

直後、士は飛び上がると空中でキックの態勢を整え、そのまま男へ向かって急降下する。

 

「ハァアアアアアアアアア!!」

「うわああああああああああああ!」

 

士がティーレックス・ドーパントの体を貫くと、男は断末魔を上げて爆発した。

あっという間の出来事である。

後に残ったのは、気絶した厳つい男とバラバラに破壊されたメモリの残骸であった。

それを見て、スーツ姿の男はパチパチと拍手する。

 

「……素晴らしい。想像以上だ。流石は『世界の破壊者』ですね」

 

その言葉に士は驚きを隠せない。

 

「お前、俺を知っているのか?」

「さあ、どうでしょう?」

「とぼけやがって……、なら力ずくでも聞いてやる」

「出来ますかね。あなたに?」

 

スーツ姿の男は何やらベルトのようなものを取り出した。

見ると、赤いバックルの部分に丁度メモリを刺せるようなスロットが片側にだけ付いている。

それを体に巻き付けると、懐からスッとメモリを取り出した。

そのメモリは特別製なのか、厳つい男が持っていたものとはデザインや大きさが異なっている。

スッキリしたクリアなデザインで大きさも一回りほど小さい。

スーツ姿の男はそのメモリのボタンを押す。

 

『ナスカ』

 

「……そう言えば自己紹介がまだでしたね。私の名はキリヒコ。園藤キリヒコ(そのふじ きりひこ)と申します。以後、お見知りおきを」

 

キリヒコと名乗った男はメモリをベルトのスロットに差し込み、横にずらした。

すると、彼の姿が禍々しいオーラを放ちながら変貌する。

 

「……お待たせいたしました。さあ、始めましょうか?」

 

目の前に現れたのは、まるでナスカの地上絵を模した様な姿の怪人であった。

先程の男と明らかに格が違うのが一目で分かる。

 

「仮面……ライダー?」

 

士は思わずそう呟いていた。

目の前の男の見た目は、以前に出会った髷を結った白い怪人や今の恐竜の頭みたいな姿の怪人とは趣が異なっている。

怪人、というよりは仮面ライダーに姿が近いように見えた。

士の呟きにキリヒコは僅かに口の端を歪ませる。

「仮面ライダー……いい響きですね。では、この姿の時は仮面ライダーナスカ。とでも呼びましょうか」

 

そう言うと、何処からか剣を取り出した。

士も腰からライドブッカーを外し、剣モードにして構える。

二人は、ほぼ同時に飛び出した。

刃と刃がぶつかり合い、火花が散る。

 

「……やはり、只者では無いですか」

「お前もな!」

「フッ、私を先程の雑魚と一緒にしないで頂きたいですね。ロストドライバーを使い、メモリの力を最大限に引き出しているのですから!」

「……ッ!!」

 

互いに一旦剣を引き、距離を取った。

すかさず士はライドブッカーを銃モードへ変形し、キリヒコを狙って引き金を引く。

 

「フッ……」

 

不敵に笑うキリヒコ。

次の瞬間、銃口から放たれたエネルギー弾を全て交わしたキリヒコが士の目の前に現れた。

 

「なっ!?」

「はあっ!!」

 

一閃。

キリヒコの剣が、士の体を切り裂いた。

まるで噴き出した血のように火花が周囲へ飛び散る。

 

「うああああああ!!」

「これで終わりではありませんよ!」

 

と、キリヒコは間髪いれずに士を追撃し、次々と剣を振るった。

僅か数秒、その間に士はどれだけの斬撃を受けたのだろうか。

思わず地面を転がる。

 

「くっ……」

「フフフ、これがナスカの能力の一つ、超加速です」

「……そういうのなら、こっちにもあるぜ!」

 

士は起き上がりざまにカードを一枚取り出した。

それは、少し前にウェザードーパントと化したチンピラを倒したファイズアクセルフォームのカードであった。

バックルへ投げ入れ、素早く閉じる。

 

 

『FORM RIDE』

 

『FAIZ ACCEL』

 

 

一瞬でその姿を変えると、士はすぐに左腕のファイズアクセルを押した。

 

『START UP』

 

しかし、キリヒコは動じる素振りさえ見せない。

 

「フフフ、試してみますか?私とあなた、どちらが速いのかを」

「言ってろ!!」

 

二人は再び同時に動いた。

もしも、この戦いを見ている者が他にいたならば、きっと二人の姿がその場から消えたように見えたであろう。

高速同士の二人は、共に同じ時間の中にいた。

いや、僅かにキリヒコの方が遅い。

 

「遅いんだよ!!」

「ほう……?」

 

士はキリヒコの攻撃を全て交わし、代わりにキリヒコへと斬撃を与える。

状況は士に有利かと思われた。

だが、彼が高速で動けるのは僅か十秒の間でしかない。

その制限は、高速同士の戦いではとても短い。

すぐに士は通常の速度へと戻ってしまう。

 

「チッ、こんな時に……」

「フッ、持久力が無い者は勝てませんよ。ビジネスでも戦いでも、ね!」

 

依然、衰えぬキリヒコのスピード。

翻弄され、士は思わずその場に膝をついてしまう。

その隙をキリヒコが見逃す筈が無い。

 

「これで終わりです!『世界の破壊者』!!」

 

勝利を確信し、手にした剣を振り上げるキリヒコ。

その時であった。

 

「!?」

 

キリヒコの目の前に突然、強い光が放たれた。

突然の眩しさに、思わず彼の動きが止まる。

 

「くっ……!?一体、何なのですか!?」

 

光の正体を探して、キリヒコは周囲を見回した。

すると、彼の視界に空中に浮かぶ蝙蝠のような物体が入って来る。

中央に確認出来るレンズから察するに、それはカメラの様であった。

 

「何だこれは……?」

 

士もキリヒコと同様にそう呟いていた。

突如この場に闖入した謎の存在。

果たして、敵か味方か。

と、蝙蝠型のカメラはバサバサとその場から飛び去って行った。

その方角へ目を向けると、そこには一人の男が立っている。

 

「あんたは……」

 

士はその男に見覚えがあった。

露西亜寿司の中で、士と視線を交わした壮年の男。

白いスーツに白い帽子、全身を白で統一したその姿はとても印象的であった。

壮年の男は徐に被っていた帽子を取ると、ニヒルな表情を士へ向ける。

 

「……勇猛果敢という言葉ある。積極的なのは悪いことじゃない。だが、時に慎重さは身を救う。覚えておくといい、坊主」

「誰が坊主だ!」

 

壮年の男から子ども扱いされ、士は思わずそう言い返した。

だが、不思議とそこまで不快ではない。

現在の士にとって面識は無いのだが、彼には何処か畏まってしまう何かがある。

 

「……あんたは一体?」

「俺か?俺は……」

 

壮年の男はそう言って、懐からメモリを一本取り出すと、ボタンを押した。

 

『スカル!』

 

「鳴海ソウキチ。またの名を仮面ライダースカル」

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