機動戦士ガンダム Silent Trigger   作:ウルトラゼロNEO

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ガンダムブレイカー2が好きで思わず小説まで書き始めました!少しでも皆様を楽しませることが出来るよう頑張ります!


プロローグ─ガンプラワールドフェスタ2024─

 ───この世界には戦いが満ちている。

 

 

 

 

 ───積み上がる瓦礫の山

 

 

 

 

 ───繰り返す争いの歴史

 

 

 

 

 ───でも…それでもわたしは信じてる

 

 

 

 

 ───人はいつか 戦いの無い世界を作り上げると

 

 

 ・・・

 

 

「…」

 

 時は2024年。日本にある住宅地の一角にある一軒家の窓から朝日が注ぎ、目を覚ます一人の青年がいた。

 彼の名は如月 翔(きさらぎ しょう)……柔らかな顔立ちでどことなく中性的な印象を受ける彼は眩しそうに窓から見える朝日を塞ぐように手を翳していた。

 

「また……あの夢……」

 

 掌を額に置いて静かに呟く。

 夢を見ていた。とても奇妙な夢だ。

 

 彼はTVアニメ機動戦士ガンダム、そしてそれ以降のガンダムシリーズを愛好する青年だ。そんな彼が見たのはモビルスーツ。所謂、ロボット達が戦闘を行っている夢だった。

 

 ・・・

 

「ジム……。ザク……。ギラドーガ……。ジェスタ……。ムサイもいたな」

 

 あれから食事を済ませた翔は出かける用事でもあるのか、身支度を整えていた。

 そんな中でふと手を止める翔。思い出すのは先ほどの夢だ。

 

 ガンダムが好きな彼だが、その夢はやけにリアルな夢だった。

 三次元で存在すればこのような物だろうというほど、まるで実物のような外観。

 それらが戦い、撃って撃たれて悲鳴を上げて死んでいく。中にはそんな悲鳴さえも出せず……。まさに【戦争】と言っても差し支えないだろう。

 

「……っ……。もう時間かっ!」

 

 ここ最近、何故、あのような夢を見るようになったのかと考えていたが、来客を知らせるインターフォンが鳴り、慌ててハンガーにかけてあるジャケットを羽織って外へと飛び出す。

 

「──よぉっ」

「いつにも増して元気だな、ナオキ」

 

 玄関から出た翔は門扉の前で挨拶をしながら軽くこちらに手を挙げる自分を迎えに来た短髪の青年……ナオキの朝に似合う爽やかで溌剌とした挨拶についていけずに苦笑する。

 

「おいおい、今日はガンプラワールドフェスタ2024の最終日だぜ!? 気合だって入るだろ!」

 

 ガンプラワールドフェスタ2024……史上最大のガンダムイベントと言われるそのイベントはその名に恥じず、凡ゆるガンダムグッズやアトラクション、展示物を取り扱ったイベントだ。ガンダム好きは勿論の事、ガンダムを知らない人達でさえ注目するイベントである。

 

 ナオキもまたガンダムを、そしてガンプラを愛する一人なのだろう。

 翔の発言に対して、なにを言ってるんだとばかりに高揚感が籠った様子で翔の隣に立つとその肩を掴んでグングンと揺らす。

 

「お客さんの期待だって俺達に集まってるわけだしさ! 俺なんてガンプラの手入ればっかしてたよ!」

「……そうだな、今日はガンプラバトルが出来る最後の日だものな」

 

 ガンプラバトル……これはこのイベントの目玉である【ガンプラバトルシミュレーター2.0】で行われるゲームのようなモノだ。

 ガンダムのプラモデル…通称ガンプラ、その自分が作ったオリジナルのガンプラを使用してのバトルはまさに夢のようなゲームだ。

 

 ナオキに力一杯に揺さぶられた翔は鬱陶しそうに眉を顰めながらもナオキの言葉にどこか寂し気に呟く。

 

「お台場で最初はジムだったけど操縦した時の感動は忘れないぜぇ……」

「確かにな。それにお前と知り合ったのも前のイベントだった」

 

 感慨深そうに目を細めるナオキに翔は微笑する。

 彼らは以前、東京台場で行われたガンダムワールドがいま“現実”となるをテーマにした【ガンダムグレートフロント】で行われたガンプラバトルシミュレーターを使ったイベントで知り合った仲だった。

 

「まさかまたガンプラを動かせるなんてなぁ、開発スタッフのデータ取りに協力した甲斐あったぜ」

「ああ……。そのお陰でゲストとして呼ばれたわけだ。フフッ……待ちきれないな、早く行こう!」

 

 彼らはイベント後もその戦闘の様子を見て彼等に目をつけた開発スタッフからの更なる発展の為の要請で技術協力をしていた。

 その縁で今回もまたガンプラバトルのゲストとして呼ばれたのだ。そんな中、ナオキは更に懐かしんでいると、翔はナオキの背中をポンと叩き駅へ目指して歩き始める。

 

「今日の最後の相手はエクシア、ダブルオーライザー、セブンソード、クアンタだっけか」

「俺達のようなオリジナルの改造をしてはいないようだが異常なまでの作り込みだそうだ。簡単には勝てそうにない」

 

 駅へ向かう最中にナオキがゲストとして今日のエキシビションマッチの相手のしようガンプラを思い出していると、その隣を歩く翔は携帯端末でその映像を見る。

 

「そっか……けどお前、本当にそのガンプラで良いのか? 今日はチーム戦だけど今まで俺達シングルで戦ってたじゃん、どんな性能か知らないんだけど…。お前がシンプルな機体が好きだって言うのは知ってるけどさぁ、前のイベントのガンプラは使わないのか?」

 

 ナオキはチラリと翔が持つバックの中にあるであろうケースを見る。

 その中には翔が今回のイベントの為に作ったガンプラが大切に保管されていた。

 

「あれは部屋に飾ってるんだ。色んな思い出が詰まってるしな……。これは今回のイベントの為だけに作り上げたガンプラだ。なにも問題はないし俺のビルダーとしての全てを注ぎ込んだんだそう安々と負けるものか」

「へぇ……まぁお前のビルダー能力は凄まじいし、ファイターとしても優秀なのは俺も知ってるから。で、名前は?」

 

 翔はバックの中からケースを取り出して見つめる。

 その瞳には静かながらも炎のような情熱と自信が宿っていた。

 

 透明なケース内にあるガンプラの見た目は一見すると【RX-78-2 ガンダム】を彷彿とさせる見た目だが、細部は微妙に異なっていた。

 

「ガンダム……。ガンダムブレイカーだ」

 

 如月 翔と彼のガンプラ…ガンダムブレイカーはこの後、この世界から消滅する。

 そして彼は果てしない戦いに身を投じていくのだった……。

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