ヴィヴィオ一途なのに……   作:碧河 蒼空

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 加筆しました。


10話 レイジングハートとバルディッシュが壊れた後です

 Episode フェイト

 

 母さんに成果を報告の為、時の庭園に来た私は、バインドで両手を拘束され、Yの字で吊されている。両足は地に着いているものの、私の自由が奪われていることには変わりが無かった。

 正面から一本の線がうねりを上げ、こちらに迫り来る。

「あぁぁっ……!!」

 それを魔法で防ぐこともせず、一撃を甘んじて受けた私は悲鳴を漏らした。

 目の前では母さんが尚も手にする鞭を振るう。その度に乾いた音と苦悶の声が部屋に響いた。

 何回、鞭で打たれたか、もう分からない。

「ロストロギアは母さんの夢を叶える為にどうしても必要なの。特にあれは、ジュエルシードの純度は他の物より遥かに優れている。……行って来てくれるわね?私の娘、可愛いフェイト」

 母さんは冷たい声で私に言葉を掛けた。

「母さん……」

 そんな母さんに私は言葉を返す。

「母さんはジュエルシードを集めて、どうしようとしているのですか?」

 私の問いに、母さんが足を止めることは無かった。話を聞いているかすら分からないが、尚も私は言葉を続けた。

「何の事情も知らずに、争う必要が無いかもしれない相手と戦うのはもう嫌です」

「何を言っているの?」

 母さんがようやく私の問いに答えたが、それは私の望む物ではない。再度、私は数発、鞭で打たれた。

「あなたは大魔導士である私の子。誰の助けも必要ない。無駄口を叩いている隙があるなら、早く行きなさい」

 母さんが話し終えると、扉が閉まる音が響き、この部屋に残るのは私一人になった。

 

 

 

 

 Episode 稔

 

「稔くん、わたしに杖を教えて欲しいの」

 始まりは、なのはのこの一言だった。俺は彼女に杖を教える事になったのだ。

 現在はユーノの張った結界の中。なのははバリアジャケットを身に纏い、既に準備を完了していた。

「分かっているとは思うけど、なのはは運動神経が壊滅的だ。なのはが杖を短期間で修得できるとは思わないし、増してや杖でフェイトと渡り合おうなんて論外だ」

 俺が最初にそう言うと、なのはに影が下りたような気がするが、そんな事は気にしない。

「だから、俺は杖の基本の一つだけを教えるよ。なのははそれをひたすら繰り返し練習すること。フェイトと戦う時も基本は射撃で戦って、ここぞという時に杖を使うんだ。多分、通用するのは一回だけ。それでもやる?」

 俺の言葉を聞いても、なのはの意志は変わらなかった。

「さ、それじゃあ始めようか」

 




 これにて本作の引越し終了。
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