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美味しい物は、食べた人を幸せにします。
3話 親父登場
初っ端に暴発してしまったが、なのはとの仲は良好である。
まず、なのはの心を解すのに骨が折れた。最初の頃は、一緒に遊ぶ事すら儘ならなかったのだ。
それが今では両親がやってる蕎麦屋で一緒に食事をするまでになっている。
「どうだい?なのはちゃん」
親父がなのはに問う。なのははうちの両親とも随分、仲良くなった。今日もなのはは俺と一緒に親父の作った蕎麦を啜っている。
「はい、今日も凄く美味しいです」
身内の贔屓目(ひいきめ)を抜きにしても、親父の蕎麦はかなり美味しい。元気が無かったり、気落ちした時も、親父の蕎麦を食べれば、不思議と元気が湧いてくるのだ。それはなのはも例外ではない。実際、なのはの心が解れたのは、親父の力も大きいと、俺は思っている。
「がはははっ、そうかい。それはそうと、なのはちゃん。将来、こいつの嫁さんになるってのはどうかい?」
親父が俺の頭に手を乗せ、なのはに言う。
「はい、私も稔(みのる)君と結婚したいです」
親父の問いに、なのはははっきりと答えた。ちなみに、稔とは俺の名前である。
それにしても、幼い子供は仲良くなった異性の友達と直ぐに結婚したがるな。
「がははははっ。それはちょうど良い。よかったな」
まあ、俺の嫁はヴィヴィオだがな。
この時、俺はまだ知らなかった。なのはの結婚発言が子供発言で終わらない事に。
次回、一気に時が飛びます。