上賀 輝積は勇者でない 【完結】   作:風墳K

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はい、とうとう最終回です。

前置き無しにどうぞ…


勇者部最終合戦

天の神

 

地球を火で包み全ての生物を消し去り、更には神々の集合体である神樹を殺すためにバーデックスと呼ばれる怪物を送り込んだ張本人。

 

俺達はその大きな神に戦争を仕掛けようとしている。

 

日にちは2月28日

 

バレンタインデーに確かにチョコは貰ったが、東郷さんがあの話しをしたため急遽送別会みたいになった。

 

皆泣いてたけど、俺は、自分の選択に間違いは無いと思っている。

 

 

 

俺達勇者部一同と顧問は神樹の結界の外に出ていた。

 

「さて…最終決戦だな…」

 

皆黙っている。確かに、俺はこの戦いの後、この世界からいなくなく。いや、いなくなるだけだ。死ぬ訳では無い。だから、だからこそ辛いものがあるのだろう。

 

「はぁ…よし!なら、こうしよう。この戦いが終わったら、俺を探しにこい!」

 

勇者部の皆は呆気に取られたような顔をしていた。

 

「俺はこの世界に来れない。なら、皆が別の世界に行けばいい。簡単なことだろ」

「ちょ!そんな簡単に…」

「あー、その方法があったか…」

 

久尾は知っている。神樹が俺をこの世界に連れてきたこと。そして、その逆も出来ること。

 

「…そうだよね」

 

友奈が確信したように言う。友奈もその事を知ってるんだっけ。てか、勇者部全員知ってるよな。

 

「よし!なら、話しは決まり!別世界で会ったら死ぬほどうどんでも何でも奢ってやる!」

「…輝積君…」

「ほらほら、しんみりしてても、何にもならない。別に一生の別れじゃ無くなったんだ。元気よく行こう!!いつも通りに!」

「そうよね!良く言った!輝積!」

「きっきー…」

「皆、変身するよ!」

 

俺達は変身する。勇者部のアプリはこの時のためにアップデートされている。俺の力を媒体にすることにより、代償無しで満開を使うことが出来る。そう、今、勇者は、最高で最強だ。だが、俺はそれにプラスアルファする。

 

真っ暗な結界の外。そこに白い壁のようなものが表れる。そこから、数々のロボットらしきもの達が出てくる。そう、これが、俺が準備していた軍団だ。まあ、一部恐ろしく強い人達もいるけど。

 

もう、これで怖いもの無し!

 

勇者部の皆は満開を使う。

 

「さて、ここで円陣組むか」

 

前の俺なら拒んでいたことだ。だが、今は違う。皆のことを信頼してるし、友達だし、好きだから。

 

俺は友奈と夏凜の間に入る。

 

「さあ!部長!」

「全く、後輩の癖にデカイ顔しちゃって。まあいいわ!この戦いが終わったら絶対うどん奢らせるからね!」

「輝積さん…絶対に会いに行きますから!」

「そうね。この国に誓って会いに行くわ!」

「ま、まあ…絶対に行くから!」

「うどん、絶対に奢ってね!」

「きっきー、楽しみにしてるから~」

「逃げたら容赦しないからな~」

「途中からうどんの話しになるってるぞ!」

「ははは。よし!勇者部!ファイト!!」

 

「「「「「「「おー!!」」」」」」」

 

「蚊帳の外の俺はどうすればいい…」

 

離れたところで久尾がそう独り言を言っていたのに気付かないあたり勇者部ぽいな。

 

それぞれバーデックスや星屑を倒して行く。

 

俺の狙いは、本陣、大将首。そう、天の神を倒すこと。

 

翼を生やして空を…いや、もう宇宙か。宇宙を飛ぶ。

 

俺はあの時より強くなっている。その為に修行したんだ。

星屑が俺の羽に当たった瞬間に真っ二つになる。今や俺の羽は空を飛ぶだけのオプションでは無い。一つの強力な兵器だ。それこそ、触ればダイヤモンドだろうと真っ二つにする。柔らかい星屑はまるで切れ味のいい包丁で切ったトマトのように綺麗にスライスされていく。

 

だが、俺はまだ、ただ飛んでいるだけだ。

 

しばらく飛んでいるとバーデックスが大量に現れる。だが、全部小型や中型、12星座以外のバーデックスだ。

 

いや、一体を除く。

 

蛇のようなバーデックスを大量に連れているバーデックスがいる。そのバーデックスは12星座型とほぼ同等の大きさだ。あいつは…13番目黄道星座…蛇使い座。

 

「やっと強そうな奴を見つけた」

 

あのバーデックス…強いと俺の本能が言っている。いや…違うな。俺を楽しませてくれると何となくわかる。

強くなればなるほど、人とは強い者と戦いたいと欲求が生まれる。それは俺にも確りとある。半神だから、強くなった、だが、本質は人だ。願いや欲望、怒りがある人間だ。だから、俺は戦いに渇きが起きる。今がそれなのだ。

 

「お前は…俺を倒せるか?」

 

挑発をしてみる。まあ、バーデックスが人の言葉がわかる訳がない。

 

蛇使い座のバーデックスは次々と蛇座のバーデックスを飛ばしてくる。蛇座のバーデックスはまるでゲリラ豪雨の如く俺へ向かって来る。

 

一体のバーデックスが右の羽に当たる。その瞬間に爆発が起きる。俺は体を反らして避ける。だが、既に右の羽に当たっている。威力自体を弱めても意味が無い。

 

爆煙が止み、右の羽を見る。当たったところが黒く焦げていた。いや、それだけじゃ無い、所々紫色に変色している。これは…毒?

 

次々と迫る蛇座のバーデックス。

 

俺は右の羽を分離させる。右の羽は一瞬のうちに灰になる。

 

まあ、また生えて来るから問題は無い。

 

さて、蛇座のバーデックスをどうするか…

方法は…多すぎて困る。バリアを張ってもいいし、吹き飛ばしてもいい。どうしようか…

 

そうだ!

 

消し去ろう♪

 

やはり、ここはお決まりのビーム系だろう。だが、そうなるとレパートリーが多い。男の夢である〇〇〇〇波とかもいい。でもそれは、ある意味アウトだ。だから、違う技にしよう。

 

蛇座のバーデックスに右手の掌を向ける。

 

さて、ショウタイムだ♪

 

「マ〇〇ース〇ーク!!」

 

俺の掌から巨大なビームが放たれる。それに次々と蛇座のバーデックスが飲み込まれて行く。え?この技アウトだって?気にしてはいけない。ほら、どこかの誰かは常識にとらわれてはいけないって言ってたじゃん。

 

蛇座のバーデックスを一掃した後に蛇使い座のバーデックスを見る。

 

蛇使い座の下には蛇座のバーデックスがうじゃうじゃと作られていた。なるほど、本体を倒さないと終わらないということか。

 

なら、終わらせてやろう。

 

正直なところ、飽きた。こいつの戦い方に。いや~、最初は楽しめると思ったんだけどな~

 

 

残念だよ

 

 

俺は一瞬のうちに蛇使い座のバーデックスのもとに行く。そして、翼で蛇使い座を二つに分ける。そう、蛇使い座のバーデックスを右の羽で二つに切ったのだ。切られたバーデックスの中を見るとミタマが真っ二つになっていた。はい、御愁傷様。

 

砂になる蛇使い座のバーデックス。それと同時に主を失った蛇座のバーデックス達。蛇座のバーデックス達は共食いを始める。なるほど、蛇使い座は蛇座のバーデックスが共食いをして合体した姿なのか。

 

まあ、共食いしてるところ悪いけどまた蛇使い座のバーデックスを相手にするのは時間の無駄だから、ここで全滅してもらうか。

 

俺は共食いの所に突っ込む。そして、次々と蛇座のバーデックスを羽で切り裂いて行く。

 

数分後には、蛇座のバーデックス達はざく切りにされた後に砂へなっていった。

 

さて、本陣に突っ込むか。

 

 

 

 

 

太陽と化した地球。そのある場所。

 

その昔岩戸と呼ばれた場所。炎の海となったこの地球のその場所にはこの炎を造り出した神がいた。天の神。いや、別名天照。その名の通り、天…いや、太陽を司る神だ。

 

その神のいる場所は四国と以外に近かった。驚くべき真実だが、本当に近くにいたのだ。

 

俺は今、天の神の目の前にいる。天の神の見た目は女性というのはわかった。だが、それは人の姿として…だ。全身炎の体。そして、約500㍍はあると思われる巨体。

炎が着物に見えるが、顔も炎。表情は此方をずっと見ている。これが…俺達が倒すべき魔王。いや、ラスボス!!

 

グッと拳を構える。ここまでの巨体、一撃でも喰らえば最低潰されて圧死、火傷でショック死は確定だろう。しかも下は炎の海。常に宙に浮いている状態。下に落とされれば溶岩浴が可愛く見える程の放射能浴が待っている。

てか、よく放射能が此方に来ないよな。まあ、この太陽が原始分解で発光しているのかは知らないけど。

 

『貴様…神樹の使いか?』

 

声が低いけど、女性に良く似た声がした。天の神の顔を見ると口が少し動いていたので、話しかけてきたのは天の神で間違い無いだろう。

 

「いいや。お前にいちゃもんつけに来た別世界の半神だ!」

 

俺は拳を天の神に向ける。

 

『別世界の半神か…そして、我にいちゃもんとは…面白いな。人間』

 

少し嬉しそうに言っている天の神。何?この神様戦闘狂?やだ怖い。

 

「取り合えず、この炎とバーデックスを何とかして貰おうか!!」

 

声を大きくして言う。戦闘体制を取り天の神が一言言った瞬間に突撃、いや、先制攻撃をかける。

どうせ答えはわかっている。

 

『いいだろう』

「そんな事だろうと思った!行くぜ!!」

 

 

「あれ?」

 

俺は飛び出そうとした瞬間にフリーズする。あれ?可笑しくね?

 

天の神、今何て言った?

 

『何を固まっている』

 

いやいや、あれ?

 

「今何て言った?」

『同じ事を何度も言わせるな。この炎とバーデックスは何とかして消してやろう』

 

あれーーー?俺の想像では…

 

想像…

 

『ふははは!やれるものならやってみろ!だが、それには私を倒さなければいけないぞ!』

「そんな事だろうと思ったぜ!行くぜ!!」

 

 

てきな感じで俺と天の神か戦うんだけど…

 

予想外でした。

 

「戦わないのか?」

 

率直な疑問。ここまで人間を…神樹と対立していた天の神が予想以上に素直…てか、すんなりというか…

 

『何故戦う?我も神なのだぞ。人の信仰無くして生きていけぬ。残り少ない力を何故貴様と戦い消費しなければならぬ』

「いや…だって…神樹と対立してたし…」

『あれは、バーデックスが勝手にやっているものだ。バーデックスは、我の白血球のようなもの…その役目は異物と判断したものの排除。我の意識関係無しに行動しておる』

 

ん?

 

「バーデックスが白血球?ちょ…それじゃあ、まるでここがお前の体内みたいじゃないか!」

『今はそれに近い状態だ』

「!!」

『我が何故燃えているのか…そして、何故人間を我が絶滅に追い込んでしまったのか…それを話してやろう』

 

天の神は俺を見つめて言った。

 

『人間は…あるものを作り上げてしまった。それは、不死身に近いウイルスだ。こいつは、人間だけではなく、生物、果てには水や土などにも移り…全てを殺し始めた。これを殺せるのは、精々神の力を持つ我々のみ。その中でも、力が強い我がそのウイルスを殺すために、この炎を造り出した』

『だが、不運はだけでは終わらなかった。そう、太陽が死んだのだ。太陽が死んだ後、太陽の力を持つ我が太陽の変わりとなることで人間を救おうとした。だが、ウイルスの死滅も行わなければならない。そして、最終手段として、地球を火の海とした。それは、この地球自体を我と化すことと同位だ。そうなれば、守らなければならない人間も殺す必要があった。他の神々は勿論反対した。だが、手段を選んでいる状態では無かった。我以外の神々は一つに集まり、一つの樹へとなり、人々を守る結界を作り出し、そして、人々を守った。そう、我の炎とウイルスから。これが、真実だ』

 

 

俺は恨んでいいのか?この神を…

 

この神は誰よりも人間を心配していたのでは無いだろうか?

 

神の力は信仰と比例することが多い。これだけの力を持つ天の神は、昔、信仰が多くあったのだろう。だからこそ、人間を救いたいと思ったはずだ。なのに、選択肢が、人々を全滅に追い込むことしか無かったなんて…

 

更には同じ神々から反対されて…もしかして、天の神は今もなお、一人なのか?

 

「お前の話しはわかった。因みに、聞くが、お前は…一人なのか?」

『何故そんなことを聞く?』

「いや…何となくだ」

『そうか。我はこの地球を火の海にしてからずっと一人だ』

「…」

 

俺は、この神を…天の神を憎しみの対象として見れなくなっていた。この神は…ずっと一人で戦っていたのかもしれない。人々から崇められる神から、人々に恨まれる神になり、更には同じ神々からも反対された。もし、俺が天の神と同じ立場なら、同じことをした。そして、その事を後悔したはずだ。

 

『ウイルスは死滅した。長くかかったが、完全に死滅したことを確認した。さて、我は、最後の力を使い、もう一度太陽を造り出そう』

「最後の力…って、お前!!」

『我の今の力を使い、太陽のあった場所で我自身が爆発すれば、新たな太陽が生まれる。そうなれば、この炎とバーデックスは消え去る。我は人々の太陽となり、貴様らは生き延びる。お互いにメリットもある』

 

メリット…それじゃ…

 

「お前は、死ぬ気何だな」

『神は死なぬ。信仰さえあれば、甦る』

 

嘘なのはわかっている。天の神を信仰する人は四国にはいない。全員神樹を信仰している。それに、いくら太陽となっても、それはただの結果だ。天の神ではない。もし、新に生まれた太陽を信仰しても、それ自身は天の神では無くなる。

 

この神は…それを知っている。

 

そう、この神は、消えるのだ。

 

一人の孤独を味わいながら、この神は…

 

「させないよ」

 

させない。そんな悲しいことさせてたまるか!

 

『お前は何を言って…』

「天の神、お前が消える理由なんて無い!誰よりも人間を思ってたんだろ!だから、人間を助けようとして、余計な人まで殺して!矛盾していることをして!そして、自分自身を太陽にしようとしている!そんなの、俺が許せない!!」

『我は…人間により産み出された偶像に過ぎぬ。神とは大抵そんなものだ。偶像が消えようが、人間はまた神を造り出せる』

 

人間のみが神を持つ…誰かの言葉ではある。それは正しいとは思う。俺が半神なのもそれが原因だ。だが…

 

「知らねえよ!天の神はお前だけだろ!変わりなんていねーよ!」

 

人間的考えの方が今の俺の考え方だ。人はその人しかいない。神だって同じだ。

 

『ならば、我にどうしろというのだ?』

「太陽は俺が何とかしてみせる。だから、この火の海とバーデックスを何とかしてくれ。俺の望みはそれだけだ」

『…よかろう。だが、貴様がそれを出来なかった時は…』

「いや、成功させてみせる!」

 

俺は宇宙に向かって飛ぶ。

俺の右目の能力それを使う。空気の流れ…宇宙空間は真空である。だが、物質の移動などの痕跡などなら、俺の右目が見える。

その元の配置に太陽を戻せばいい。

まさか、天の神の討伐から太陽の工作になるなんて誰が思うか?

 

どうやら、地球の位置や他の惑星の位置は基本的に他の世界と代わっていないようだ。俺はこの世界が太陽の公転している時に来た訳では無いので、別世界を基本とするしか無い。

 

一度、他の仲間がいるところに戻る。別の世界から連れてきた俺の友達達…、俺は天の神のこと、この世界のこと。関節に話して太陽を造り出す話しをする。

 

神でもそんなこと無理だと言うだろう。だが、天の神は長年信仰が無かったため力が弱まっている。だから、自分が消える程の力を使わなければならない。神樹は守ることに精一杯で太陽なんて作っていられない。半神の俺なら作れる。いや、普通に作れるよ。けど、危ないからしないだけで…。まあ、前にここにいた時よりも強くなって帰ってきたから、出来るようになったんだけどね。

 

それから、関節に言えば、太陽を作ることには成功した。そして、俺達は余りにもこの世界で力を使い過ぎた。

 

太陽を作り、元の位置に戻した後…強制的にこの世界から追い出された。

 

そう。勇者部の皆に別れを言えぬまま。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二年後

 

私立讃州高等学校

 

元は大赦の役人などが通う名門校だったが、今は普通の生徒も受け入れるようになった学校だ。

 

友奈、東郷、園子、銀、夏凜は、先に進学した風先輩の後を追うようにこの学校に入学した。樹ちゃんも来年入学予定だ。

 

讃州高校勇者部

風先輩が作った部活。讃州中学勇者部の高校生バージョンだ。やはり風先輩が部長を勤めている。

 

中学の時と変わったことは特に何も無い。いや、勇者部によくラブレターが来るようになった。まあ、皆、読まずに捨てるけどな。

 

今日も勇者部に集まっている風先輩、夏凜、友奈、東郷さん、銀、園子、そして、何故かいる樹ちゃん(讃州中学と合同が多いため良く高校に話し合いに来る)それと久尾。皆それぞれに世間話しに花を咲かせている。

 

そんな中、廊下からバタバタと走ってくる音が聞こえてくる。

 

勇者部の新メンバー…

 

「遅くなった」

 

走って部室に入ってくる女の子。赤髪の短髪、顔は少しボーイッシュな感じの女の子、名前を天乃 照(あまの てる)と言う。そう、あの天の神である。天の神は、あの戦いの後、バーデックスを全て消し去り、火の海を無くしそして、無条件降伏したのだ。その後、無くした力を取り戻す多くの手段の中から、人間に興味を持ったと言うことで、人化して、人との生活を知ると共に力を回復させる方法を選んだ。力が回復し次第あることをしなければならない。

 

神樹…神々の集合体。いや、集合体だったもの。今や神樹はただの脱け殻だ。だが、この四国ではまだ神樹を信仰している。その内だが、新たな神として、神々の集合体としてでは無く、一つの神として神樹が現れるだろう。

 

神々は炎の収まった四国以外の場所に行き元の地球に戻す努力をしている。大赦はそれのサポートだ。

 

関係無いがまだ、四国の外は壁で覆われている。これは、神樹の名残である。ただ…外の光景は本物になった。

 

さて、話しを戻す。

 

照は急いで勇者部に来た。

 

「あまちゃん、そんなに急いでどうしたの?」

 

相変わらずの園子。二年前よりも顔立ち、スタイルが大人になっている。だが、相変わらずおっとりした性格は変わっていない。因みにだが、小説を書いていて、後少しで最優秀賞を取る寸説まで行った。照のことはあまちゃんと呼んでいる。一応照の監視役である。

 

「園子…今日はあの日でしょ?だから、勇者部全員揃ったんでしょ」

「うん。わかってるよ~」

 

風先輩…二年の時を得てモテまくりの先輩。勇者部部長である。スタイルは断然良くなっており女子力高め。この高校の彼女にしたい女子生徒ランキングでも堂々の二位だ。

 

「とうとうこの日か~」

 

赤髪のポニーテール、本来の主人公、結城友奈。二年前よりもスタイルも良くはなったが、本人曰く少し胸がキツいらしい。活発プラス体育会系の女の子である友奈にとっては胸の成長はマイナスだったらしい。

 

「そうね。長かった気がするわ」

 

そう答えたのは、黒髪で長い髪をした東郷さん。鷲尾須美の頃からスタイルは凄かったのに、今やそれは驚くレベル。勇者部の中でも一番胸が大きい。讃州高校の彼女にしたい女子生徒ランキングの一位でもある。

 

「とうとう、この日が来たのね。あの馬鹿、何も言わずに居なくなっちゃうんだから…友奈!あいつに一発咬ましてやるわよ!」

 

そう宣言したのは、夏凜。スタイル的には成長したが、そこまで…。ツインテールが二年前より伸びている。少し前の高校の剣道の四国大会で優勝したばかりである。

 

「私もそれに参加するよ」

 

夏凜の一言に参加したのは銀。髪は二年前よりも少し長めである。弟を可愛がり過ぎてこの頃ブラコン疑惑が流れたばかりである。スタイルはそれなりに良くなっている。

 

「輝積先輩…どうか死なないでください…あ、駄目だ」

 

タロットで占いをしている樹ちゃん。どうやら死神のカードのようだ。

勇者部の中でも一番変わったのは樹ちゃんなのかもしれない。歌い手として活躍をしながらも今や讃州中学勇者部の部長。スタイルは中学時代の東郷に近くなっている。

 

「あ~あ、輝積、死刑確定だな」

 

タロットの占いの結果を見る久尾。二年前とは何も変わっていない。いや、変わったとしたら、中学教師から高校の教師になったことくらいか。

 

「そんな馬鹿なことを言ってないで、さっさと準備する!我は以外にせっかちなんだ」

「全く、わかったわよ。さて、皆いるわね?」

 

風先輩が皆を確認する。一人…そう、上賀輝積以外の勇者部全員がここにいるのだ。

 

「さあ、別の世界へ行くぞ」

 

神樹が無くなり、別世界への行き方を一度は失った勇者部。だが、奇跡的にも照と出会い、別の世界に行ける手段を手に入れた。

そう、照は輝積という半人に興味を持った。だから、もう一度会いたい。

 

全員の目的は一致している。

 

照が空間に穴を開けているのがわかる。空間がねじ曲げられ、そこに黒い穴が空いている。

 

「ここを通るのは少し危険だぞ。まあ、貴様らなら出来ると思うが…一応変身はしておけ」

 

勇者部の久尾以外の全員がスマホを取り出しアプリを起動させる。普通なら変身などは出来ない。だが、あの大決戦の時、輝積にやってもらったアップデートにより、神樹の加護が無くても変身出来るようになった。

 

それぞれに変身する。

 

「なんか、変身するの久しぶりだね」

「そうね。でも、少し胸が…」

「東郷はいいわよね…胸が大くなって…」

「え?夏凜だって大きくなったじゃん?」

「銀も、前よりは大きくなってるよね…」

「でも、わっしーが一番だね」

「まあ、私の次に女子力高いから」

「お姉ちゃん…お姉ちゃんと東郷先輩の女子力は次元が違うよ。東郷さんの方が上だから」

「樹…あんた、毒舌になって来てるわね」

「さて、顧問として、異世界旅行をサポートするか」

「皆、準備出来たな。ならば行くぞ!!」

「「「「「「「「おーー!」」」」」」」」

 

その日、この世界から勇者部の姿が無くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある世界

 

友奈はある男の顔面を思いっきり殴った。

 

「勇者パーンチ!!」

「ヒデブシ!?」

「友奈ちゃん!その人違う!!」

「え?」

 

男は変な声を出しながら地面に倒れる。

東郷さんの言葉でその男を見る友奈。

上賀輝積…自分達全員をフッて、友情を選んだ勇者部唯一の男子部員。それに良く似た男を殴ってしまった友奈。だが、それは別のお話。

 

 

 

 

上賀輝積は勇者でない

 

これにて完結




はい、上賀輝積は勇者でない はこれで完結です。

勇者部の皆は輝積を探しに異世界を旅するendという中途半端な感じなのですが、これで完結です。
しかも、輝積は全員フるという、男としてあるまじき行為をするという酷さ…

最初は夏凜がヒロインだったのですが、書いていくうちに、「全員ヒロインでいくね?」と思ってしまったのでこんな結末になりました。
というか、最初から上賀輝積は別世界に戻る予定でしたが…

最後に誰か友奈に殴られていますが、本当に別の話しです。てか、そっちの方にその内ですが上賀輝積を出そうと思って(企んで)います。まあ、その内ですが…

3月の後半から投稿を初めて何とか完結まで持ってこれた…途中で失踪しようか悩んだけど、何とかなりました。ここまで読んでくれた人達に感謝の言葉しかありません。本当にここまで読んで下さりありがとうございます。

それでは、別の作品で会いましょう!

では!
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