記憶には大まかに2つの種類がある。1つは【思い出の記憶】 私が引き出せない記憶で、家族や親しい人との関係などの記憶である。
【知識の記憶】これは、文字通り知識としての記憶で、物や生物の名前などを記憶したものだ。
ここは、県内の病院の個室で、今は雄二しかいない。
「……今はこんな状況かな。」
「ええ、ありがとう雄二、大体は分かったわ。」
雄二に簡単な家族の状況を聞いた。父・
母・
飽きれたのは両親とも私を収入源に生活をしていたことだ。私が事実上いなくなって生活は成り立つのだろうか……
「前の私はどんな私だったのかしら?」
これは、私が質問するか
「んーいい姉ちゃんだよ!俺、姉ちゃんより良くないからって比べられていたけど、姉ちゃんはそんなことなかった。いつも俺の事を考えてくれて、優しくて、賢くて、いい姉ちゃんだよ」
「いいお姉ちゃんだったのね……」
ああ……聞かなければよかったかもしれない。きっと私のせいで雄二は、多くの苦悩があったのだろう……そんな私が生きていてはいずれ雄二にまた……
「今だって姉ちゃんは姉ちゃんだよ。」
「ええ……そうね、ありがとう雄二」
記憶を失って、雄二を一人にした私に守ってもらう権利なんてあるのだろうか?でも今は雄二の一言一言が私の罪悪感を払拭してくれているような気がした。
「姉ちゃんはいつ退院できるの?」
「そうね、来週には退院できるって先生が言っていたわ。」
退院して自宅療養することになった。まだ動き回れるほど回復していないが日常生活は送れるとのことだ。
「これは私が書いた絵なのかしら?」
「そうだよ、姉ちゃんが最後に書いた絵だね。買い手はもう見つかったみたいだよ。」
「そう……」
この絵には感情が籠っていないのがすぐにわかった、形だけの芸術で機械でも描けるのではないかと思ってしまった。これを書いた私は、どんな気持ちだったのだろうか。
「ここが姉ちゃんと俺の部屋。こっちが姉ちゃんの机ね。ベットは下の段だよ。」
「わかったわ」
自宅に帰ることで少しでも思い出す切っ掛けになるのではないかと思っていたが、何も思い出すことは出来なかった……
次の日、桐原という男が家に訪れた。彼は私の絵の買い手を探す仲買人のようだ。
「これはこれは桐原先生どうですか?一姫の絵は高く売れそうですか?」
「ええ、それなりの額は付きましたよ。」
「おお、それはよかった。さあ、一姫こっちにきて挨拶しなさい。」
「こんにちは、桐原さん」
「やあ一姫、記憶を失ったと聞いたけど絵はまだ描けるのかい?君の絵には多くの人が期待している。私には分からないねえ、こんな絵に金を積む者の考えが」
「…………」
この人は見抜いている。何か近いものがあるのだろうか……
「おや?気分を悪くしてしまったかな。そういえば雄二はいるのかい?」
「ええ、雄二来なさい。」
「…………」
「相変わらず無口だね、だけど僕は君のことを気に入っているんだ。そうだお菓子を持ってきたんだ後でお姉ちゃんと食べてくれ。」
「ありがとう」
「それでは、次の仕事もあるのでね。また絵を描いたら連絡してくれるかな?」
「はい桐原先生、またお願いします。」
彼が帰ると、雄二がホッとしていたようにも思えた。不気味な男だけれども本質を見抜くことができ、雄二の才能を知っており、賞賛しているように感じられた。
しかし、その考えが間違っていると気付かされるのは後の事だった。
く~疲れましたあ、どうもRoteroseです。本当はもっと早めに投稿しようと思っていたんですけど、なかなかまとまらずにgdgdになってしまいました(´・ω・`)記憶を失った一姫お姉ちゃん、なんだか守ってあげたくなりますね(*´Д`)それでは第二話でお会いしましょう~追記:ヒース・オスロ→桐原にしましたwひどいミスですねw