1話
パキンと何かが砕ける音が響いた。
それは俺が通う学校の有名人の手元から発せられていた。
その有名人の名はリーティ・ブレイズミーティア。
我が校の所謂保健室の先生だ。
彼女が有名人なのは勿論理由がいくつもある。
先ず始めに彼女の容姿だ。
中性的な顔立ちながら切れ長の瞳、高い鼻にぷっくりと膨らむ唇。輪郭は理想的な卵形で肌は透き通る様に白い。そんな肌の白さとは違いグレーに近い白い髪はショートで癖毛なのかパーマでもかけたのかは分からないが上手く纏められている。
そして何よりも彼女の代名詞と言えるのがそのスタイルだ。
校内1のスタイル。
それが彼女、リーティ先生に対する評価だ。
身長190㎝。体重…………は不明。スリーサイズ上から100オーバー60位90らしい。(悪友いわく測定出来なかったらしい)
あのスリーサイズスカウターの異名を持つ悪友が細かな測定が出来なかった事に戦慄を覚えるが、その正確ではない数値ですら驚愕の値であるのは間違いない。
そこらのアイドルでは太刀打不可能な美貌を持つ、それが彼女、リーティ先生なのである。
さて、では何故先生が俺の″目の前で″俺の″彼女″から何故か″放たれた光の矢″を″握りつぶした″のだろうか?
よくわからん。
なので俺は今日の事を振り返ろうと思う。
俺の名は兵藤一誠。駒王学園、高等部2年の男子高校生だ。
基本俺と親しい人間は俺をイッセーと呼ぶ。それ以外に俺を示す言葉はエロである。
俺こと兵藤一誠は何よりもエロを尊ぶ。女体を愛する。人間三大欲求の中で迷わず性を選ぶ位には大好きだ。おっぱいがが弾めば心も弾む。引き締まった腰に己も引き締まる。均整の取れた臀部に己を正したくなる。
それほど迄に俺はエロである!!
ん?何がエロかって?そんなの男なら当然だって?
………………そうだ!当然、のはずだ!俺はそのつもりだ!
しかしどうだ!?世間では俺はエロ。野獣、変態の名を欲しいままににしている!親でさえ俺を恥ずかしい者ととして扱う!(………俺が親なら恥ずかしいけどね!てへっ☆)
当然俺はもてなかった。大人なら多少なり寛容だろうが、俺らの年代ではイケメンでない限りこんなエロ男がモテるはずもない。
しかしそんな俺にも春がきた!
俺に彼女が出来たのだ!
彼女は他校に通う天野夕真ちゃん。かなりの美少女だ。
黒髪ロングの巨乳で痩せてて美少女と言えば諸君なら分かってくれよう。
『あなたの事が好きです!付き合って下さい!』
そんなこと下校途中に、そんな美少女から言われたらOKだすたろ?寧ろださないリア充爆発しろ!!
と、まぁそんな訳で付き合う事になり、本日夕真ちゃんとデートとなったのだが………
『ねぇ、死んでくれない?』
デートの最後に寄った公園で夕真ちゃんより言葉を頂き、彼女の背中から黒い羽が現れ、そして冒頭のパキンと言った音に繋がったのである。
何これ?びっくり?
◇◆◇◆◇◆
なんか面倒な事になったなー。
そもそもどうしてこうなったと今日1日を思い返す。
朝普通に起き、今日は休日ではあるが私が担当する部活の活動の為に我が勤務地駒王学園へ。それから活動終了後スーパーで買い物を済ませ家に帰ると家の真ん前にある公園から力の高まりを感じたので玄関から出ると我が校の有名人が堕天使に襲われている。反射的に彼等の間に入り堕天使の少女が放った光の槍を握り潰した。
あれ?私自分から面倒に首つっこんだ!?
いやいや、でも見捨てられないっしょ!うちの生徒だよ?未来ある子供だよ?私には無理無理!
まぁつまり自業自得だ。
でもどうしようか?
表の住人である我が校の有名人、兵藤一誠は何が何やら分からない様でポカーンと擬音がつきそうな表情をうかべ立ち尽くし、堕天使の少女は己の槍が握り潰されたことが信じられないのか驚愕している模様。
まぁ魔力や武器を用いず、殴って逸らさず、蹴りで叩き落とさずに掴んで潰したのだから多少驚かれても無理はないが驚きすぎではないか?
「あー、驚いている所悪いけど家の目の前で殺人事件とか勘弁してくれない?あとうちの生徒なんだよね、彼。貴女のボスからどんな命令があったのか、それとも痴情の縺れかは知らないけど私の仕事増やさないでよ」
心底面倒そうに言った。実際面倒だし、今の状況で取り繕うのはダルい。
「なっ!?あなた何者よ!まさか人間だなんて言うつもりじゃないでしょうね!」
「ただの保健の先生でーす。あー、兵藤君?駄目だよー、こんな腹黒そうな女にほいほい着いていったら。色々吸い付くされて死んじゃうよ?」
「エッチな事なら吸い付くされたいです!」
「質問に答えなさいよ!?」
グダグダである。
テキトーな私に、欲望全開の兵藤君。そして苛ついている堕天使少女。
あー面倒くせぇーーー。
面倒なんで
「今は邪魔だから帰りな?ね?」
単刀直入にお願いしてみた。え?お願いになってない?こまけぇー事は気にしなーーい!
「ふざけないで!!」
どうやらお気に召さなかったらしい堕天使少女は声を張り上げ、新たな光の槍を投げつけてきた。
「あーもうわかんないかなー!?」
その槍を今度は壊さない様に優しく掴み、投げつけられた勢いを逃がさない様に体を一回転させて投げ返した。
「ひっ!?」
まぁ彼女の足下にだけど。
堕天使少女は咄嗟に目を閉じて手を前に出した状態で痛みが来るのを待っていた様だが、一向に来ない痛みに訝しげな表情を受けべ目を開く。
「………貴女、何をしたの?」
「それが分からないなら帰りな?死にたくないでしょ?」
「いいから答えっ!?」
いい加減鬱陶しくなり苛ついたので少女との距離を詰め腕を掴む。
その動きも見えなかったのか少女は息を飲み私から目が離せないのか凝視している。
「見逃してやるって言ってんの。帰れよ。な?」
「いぎっ!?わ、わかったわよ!帰ればいいんでしょ?帰れば!!」
掴まれた手が痛かったのか軽く悲鳴を上げた後、堕天使特有の黒い翼を広げ飛び立ったのを確認した。
となれば残りは私の後ろで未だに茫然とする兵藤君だ。彼にこの件の説明をしようと振り返った直後、私の後ろから何かが壊れる様な破裂音と共に大量の水が降り注いだ。
「………………えーとぉ」
「……………………はは、先生、これって」
「……………………………」
「……………………………」
「………………………………………………やり過ぎちゃった♪」
「……………………………」
どうやら投げ返した光の槍が水道管を貫き破裂したらしい。いやーそんな強く投げたつもり無いんだけどなぁ。だから兵藤君、そんな目で私を見ないで!?そうだこんなときは!
懐から携帯電話をとりだし、目的の人物にかける。相手が出た瞬間
「リアスちゃーーーーーーーん!助けてぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーー!?」
全力で助けを呼ぶのであった。
改めて投稿しました。
鬼娘D×D改め鬼女D×Dです。
以前は過去から初めていましたが今作は原作に沿って展開する方式に変更しました。
また、前作の過去で原作との齟齬の修正の為に設定の変更も多々存在しますので改めての評価をお願いします。
さらにさらに、前作の平均文字数は1万文字でしたが、今作では区切って文字数を作るなら話の流れで投稿しようと思ったので極端な文章の長短があると思われますがご了承下さい。