深雪「私と睦月は、確か一緒の時期に着任したんだよな~」
睦月「そうだったね…あの頃から提督は、電ちゃんに頼りっきりだったね」
私と睦月は昔の事を思い出しつつ話を続ける。
電がつきっきりで司令官について仕事していたのも、今では良い思い出だ。
睦月「提督、私達の昔の隊とか気にせず適当に艦隊組んでたしねぇ~」
深雪「私に、睦月に、文月に、若葉だったよな。
司令官、電に聞いてた第六駆逐隊以外なーんにも知らなかったからな。
けど、あの部隊で遠征に行ってたのも、もうだいぶ前だよな~」
睦月「今は、もう深雪ちゃんも主力の一員だよね」
深雪「まあな♪
これでも、頑張ってるし
けど、睦月だって頑張ってるじゃん」
睦月「にゃしぃ♪次は主力でも頑張るよッ!」
たわいもない雑談、けど、それは私達が歩んできた道だ。絶対に忘れちゃいけない―――思い出。
そんな雑談が数十分続いた頃だろうか。
睦月「……ねえ、深雪ちゃん。
深雪ちゃんがもし、もし提督さんと付き合ったらだけど…」
深雪「睦月~…その話は…」
睦月「提督の事、ちゃんと見守ってあげてね…」
深雪「………」
何気ない一言、ただそれだけで私は動きを止め、聞き入ってしまう。
睦月「急にだけど…心配になるんだよ…
…提督だけじゃない。電ちゃんも…もちろん深雪ちゃんも…」
深雪「睦月、それじゃ以前のお願いと変わってないぜ」
睦月「え?……あ、ほんとだね…」
どこか不安な様子の睦月…昔の話をしたからだろうか?
睦月だけじゃない、あの日から、あの事を知っている皆が、たまに襲われる恐怖感。
私は胸の中で何か胸騒ぎがするのを感じる…けど、それを押さえつけて話す。
深雪「……大丈夫…だと思う…うん。
大丈夫さぁ!」
睦月「………深雪ちゃん…」
深雪「司令官も、電も、あの時は誰も周り見れてなかったけど……
けど、今は違うでしょ?それとも、この深雪様が急に消えるとでも思ってるのか?」
睦月「そ、そんなこと思ってない!」
ムカっとした言い返す睦月をみて、私は笑いながら返事を返す。
深雪「だろ?ほら、そろそろ晩飯の時間だぜ?早く……(バタンッ!)「深雪ちゃんッ!睦月ちゃんッ!」ひ、飛龍先輩!?」
睦月「ど、どうしたにゃ!?」
突如、部屋にノックもなく入ってきた飛龍先輩に私達は驚きの声を上げる。
ただ、飛龍先輩は何かを探してるのか周りを見渡すと、再度こちらに向き直り
飛龍「二人共、提督見なかった!?」
深雪「い、いや、今日は来てないけど…
って、何で提督室の前にこっちに来てるんだ?」
睦月「提督室にいなかったんですか?」
飛龍「いや、通り道だったしもしかしたらな~って思って」
何でそう思ったのかは聞かないでおこう…
深雪「…あ、それじゃあ私が提督室に行きます!
飛龍先輩、用事は?」
飛龍「この資料みて!大淀さんが焦ってたし、おそらく緊急の通達だと思うわ!
私はまた情報入ってないか大淀さんのところ確認しに行くし!」
深雪「了解ッ!
睦月は他の場所探してくれ!」
睦月「は、はい!」
睦月の返事もちゃんと聞かないまま私は部屋を飛び出ると、書類を流し読みしつつ明かりが付き始めた建物内を走る。
―――――私達の夜は、まだ終わらない―――――
初期の頃、若葉と深雪には本当に悪いことしてしまいました…
初春型も吹雪型も彼女らが初期に来たあと、別の姉妹艦が着任するまでかなりあとになりましたから(・・;)
補足ですが、初期から主力の駆逐はうちでは特三型の四人だけです。ほかは改二とか、主力で使いたいとか、そういう気持ちでどんどん増えていった感じです