―――――sideみすちー
涼風「…以上が、あたいからの報告だ。
もし、あの艦隊がそのまま進んでいるとしたら――」
みすちー「…サブ島沖に入ったところかしらね…
うん、わかったわ。さっそくこちらから追撃の艦隊を編成する」
私と涼風はテーブルに広げた海図を確認しつつ一つの海域を指差す。サーモン諸島沖に隣接し、それ相応の敵艦隊がいる地点だ。
涼風「良いのか?
あの補給艦が怪しいってのはあくまであたいの考えだし…あそこは――」
みすちー「いいのよ、私も怪しいって思ったし。
それに、知り合いの仲間がやられてただ見てるなんて嫌だからね♪(なでなで」
涼風「…うん、サンキュー…♪」
みすちー「よし、それじゃあ深雪」
深雪「ん?」
みすちー「涼風を休憩室に連れてってあげて。
その後、全員に第一艦隊を臨時出撃って報告。出撃時刻は7時になるから、呼ばれた子は6時半に来るようにって放送してもらえる?」
深雪「了解ッ!」
深雪は敬礼をすると、涼風を連れ提督室から出て行った。
さて、ここからは私の仕事だ…
時刻、天気、敵編成、敵が海域を脱出する予測時間、すでにサブ島沖に出撃している他艦隊の編成、こちらの出せる最高の戦力…それらを全て考え艦隊を編成しなければならない。
正直頭が痛くなる作業だが、ここで一つでもおろそかにすれば、最悪の結果が待っている。
だから、私は時間いっぱいまで頭を悩ませる――――――そして。
―――――時刻一八:三〇―――――
金剛「失礼するのデース!」
私が提督室で待っていると、連絡を受けた6人が艤装を付け入ってきた。
金剛・電・深雪・比叡・最上・利根。夜戦を想定した高火力高速艦隊であり、全員すでに高練度に達した優秀な子達だ。
みすちー「ありがとう、来てくれて。
もう何人かは知ってると思うけど…改めて、今回の任務に就いて伝えるわ。
目標は、南方棲戦姫を含む艦隊の追撃、そしてその艦隊が護衛している補給艦ワ級の撃墜!
今から出撃となれば、敵艦隊を補足するのは明日になる…だから、皆には夜戦編成で攻略に挑んでもらう」
最上「それって、目標艦隊と遭遇するときは…」
みすちー「ええ、おそらくは夜があけて朝になってる。ただ、相手の編成に空母はいない…だから、純粋な殴り合いになるわ。幸いなことに、涼風達が南方棲戦姫のカタパルトは破壊してくれてるからね」
金剛「Oh!それは朗報デース!」
そう。涼風達の活躍で、私と敵艦隊の状況はイーブンになったといえる。
電「あの…私達が艦隊に加わったのは?」
深雪「そうだよー
夜戦なら、川内先輩や古鷹先輩もいるのに」
次に、深雪と電が艦隊に入った理由が分からず手を挙げ質問する。
その質問は最もだが、それには当然理由がある。
みすちー「これから向かう海域…サブ島沖は、駆逐艦が二隻以上いないと、羅針盤がだだこねるらしいのよ。
だから、2人を選んだの」
利根「それなら納得じゃ!2人はうちの主力じゃからの!(がしぃ」
深雪「へへっ!そういうことなら、頑張るぞ!」
電「なのですっ!」
私の発言に納得してくれたのか、それとも二人と一緒に出撃するのがうれしいのか、その肩を掴み声を上げる。
比叡「それじゃあ私とお姉様は、対タ級と対南方棲戦姫って事ですね!まっかせてーッ!
…お姉さま?」
金剛「…Hye!?そ、そーですね!がんばりましょーう!」
……金剛?
最上「よーし、それじゃあ僕も頑張るぞ!」
金剛「提督!指揮はお願いするネー!
それじゃあ、いざ出げk―――」
みすちー「あ、待って。金剛だけすこし残って。旗艦として話しておきたいことあるの」
金剛「Why?」
私は金剛だけを呼び止める。他の子達も少し気になったのがこちらを見るが、任務内容が任務だけに旗艦に話しておく事もあるのだろうとすぐに皆出て行ってくれた。
金剛「どーしたのですか?提督ぅ?
あ、比叡の事ですねー?
比叡なら大丈夫デース!」
みすちー「あ、それもあるんだけど…金剛、あなた大丈夫…?」
金剛「……どーしてそんな事聞くのですか?」
みすちー「え、いや……」
こちらを見つめてくる金剛に、私は思わず何も言えず俯いてしまう。
どうしてと言われても、何となく気になっただけなのだが……
金剛「……大丈夫ネー。提督が心配するような事は何にもないネー」
みすちー「そう…あ、ちょっと待って…これ。
…今まで使用したことないから、ちょっと眉唾物だけど」
金剛「Oh!提督からのプレゼントねぇ!」
みすちー「プレゼントって…
それじゃあ、お願いね!」
私は金剛にそう伝えると、彼女を見送り、自分も通信室に向かうため席をたった。
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