ケッコンカッコカリ   作:割烹着みすちー

28 / 63
26話

―――――side深雪

 

深雪「…司令官、どうしたんだよこんなところで…?」

 

みすちー「え?い、いや…ちょっとね…深雪はどうしてここに?」

 

深雪「私は…ちょっと、1人でのんびりしたかったからさ…

それより、司令官は良いのか?電まだ入渠中でしょ?見に行かなくて」

 

みすちー「さっきまで行ってたわよ。今は疲れて寝ちゃってる…」

 

司令官はそう言うと、私が座ってるソファと背中合わせに置いてあるソファに座った。

お互いに姿は見えないけど、すぐ近くにいる事はわかる…

 

深雪「……」

 

みすちー「……」

 

お互いに話だせず、また無言の時間が始まる…

…先に切り出したのは、さっきと同じで司令官だった

 

みすちー「…今日はありがとうね…」

 

深雪「…え?」

 

みすちー「…深雪の指示がなかったら、あのまま電は連れて行かれた…金剛だって助けられなかった…

だから、本当に感謝してる」

 

深雪「何言ってるんだよ、私はちょっと落ち着かせようとしただけだぜ。

あとの支持は全部司令官がしてくれたことじゃないか…」

 

みすちー「けど、その指示が出せるように落ち着かせてくれたのは深雪でしょ…」

 

深雪「いや、司令官が―――」

 

みすちー「だから深雪が―――」

 

…………

 

2人「「…ふふっ…

あははははッ!」」

 

いつまで続くかなと思ったお互いの譲り合いだけど、同時に私と司令官が吹き出し、思わず笑い出してしまう。

後ろからは司令官の楽しそうな笑い声も聞こえてくる。

そうやって、どれぐらいお互いに笑い合っていただろうか…

 

みすちー「あははっ……もう、かたくなね深雪ったら

貴女のおかげで皆無事に帰ってきたんだから…誇っていいのに」

 

深雪「かたくななのは司令官もだろ。

…‥でも、本当によかった。皆無事で」

 

みすちー「……うん…

あのね、前にあなたが……」

 

深雪「ん?」

 

みすちー「……あなたが、告白してくれた事…覚えてる…」

 

深雪「……覚えて…るよ」

 

体が震える……抑えろ…ここで、司令官に心配かけたら…

 

みすちー「…さっきね、比叡とあって…電とあって…改めて自分の思いを伝えた…

だから、深雪にも伝えるね…」

 

深雪「……うん…」

 

…体だけじゃない…声も…震える…涙が…

だめ…耐えないと…っ

 

 

 

 

みすちー「……深雪、あなたが『好き』です…

良ければ、この思いを受け取ってください…」

 

 

 

 

深雪「……え?…ええ!?///」

 

みすちー「ひゃ!?」

 

私は思わず立ち上がり、後ろに座っている司令官に視線を向ける。

突然私が立ち上がって驚いたのか、司令官も目を見開いてこちらを見ている。

 

深雪「な、なんで私…電じゃないのかよっ!?///」

 

みすちー「ええっ!?なんでそこで電が…いや、電も当事者だけどさ…」

 

深雪「で、でもさ…」

 

予想外すぎる返答に私の頭の中が混乱し出す。どうして…なんで…

 

みすちー「……さっきの戦闘中、あんな殺し文句言っておいて…なんでそんなに驚くかな…

もうっ…(ぎゅう)」

 

深雪「ふぇ!?///」

 

突然司令官は立ち上がると、混乱する私を正面から抱きしめる。

服越しに体温すら感じるように思いっきり抱きしめられ、私は嬉し恥ずかしくて何も言えず固まってましまう。

 

みすちー「……あなたと、あなたと一緒にこれからを歩みたいの…

だから…受け取ってくれますか…?」

 

私の耳元で司令官はそう言うと、私に見えるようにその右手に握っていたものを見せる。

輪っかの形をした、綺麗な銀色の……

 

深雪「……本当に、私なんかで良いのか…?」

 

みすちー「あなた以外考えられないから、言ってるのよ…だから…お願い…」

 

…その言葉に…私の瞳がまたうるみ出す…さっきの悲しい涙じゃなくて、温かい涙が…

 

深雪「……うん。…司令官の事、好きだぜ。私も…

…って、何だよ!そんな顔で見んなって!!ほら、涙流しすぎだぜ…」

 

みすちー「ぐずっ…深雪だって…泣いてるじゃない…」

 

お互いに涙で顔を汚した顔を向ける私達。

司令官はその手で私の涙を拭うと、流れるように私の左手を持ち、その薬指に指輪を近づけ――――

 

 

 

 

 

みすちー「…これからも、よろしくね!」

 

深雪「……うん、よろしくな…司令官…っ!」

 

 

 

 

 

――――私のくすり指にはめた。

 

 

 

 

―――――side後日談、みすちー視点

 

その日の夜、疲れていた私と深雪はそのまま談話室で一夜を過ごした。

次に起きた時だが、目の前にはなぜか比叡と電が待ち構えており、こう言い放った。

 

「「2つ目は私がもらいます!(もらうのです!)」」

 

深雪は目をぱちくりさせて驚いていたけど、私はすぐにその意味がわかり、深雪を連れて急いで提督室に戻る。

本来そこにあるはずの資料はそこにはなく、変わりにあったのは『青葉新聞』と『文々。新聞』と書かれた2枚の見覚えのある新聞と、そこに書かれた私と深雪がケッコンしたことに関する記事だった。

その記事には、この泊地では私しか知らない事実、ケッコンカッコカリのときに使う指輪が、提督の意思で複数用意する事ができることもきっちり書かれていたのだ。

 

私はすぐさま新聞の流出の元凶であろう3人を縛り上げようと考えたが、時すでにおそく首謀者の三人は雲隠れしており、見つけることは叶わなかった。

さらに大変なことに、いつの間に新聞を印刷したのだろうか、さっきの新聞は全てセットであたりの鎮守府と知り合いにばら撒かれていたのだ。

こうなってはあの三人を縛り上げて弾幕の餌食にしても遅い。

その日のうちに知り合いからの連絡などでてんてこ舞いの状態におちいった。

 

新さん達の涼風達はちょうどその日の夕方にこの鎮守府を後にした。

当然、皆もあの新聞を読んでいたのか、こちらを2828しながら見ていた。

涼風は、私に『深雪を泣かせるなよ!』と私の背中を叩くと、皆を連れて岩川に向けて帰還した。

 

その後だが…何個か鎮守府内で変わったことがある。

一つ目は、深雪が専属の秘書艦になり、電と比叡がその補佐に回るようになったこと。

二つ目は、普段寝るときは深雪と一緒になることになったこと。

三つ目は、何かが吹っ切れたのか電と比叡が積極的にアタックをしてきて、深雪がそれにヤキモチをやくこと多くなったこと。

ほかにもいろいろあるのだが…まあ、それはまた別の時に語るとしよう。

今は……

 

深雪「…司令官?」

 

みすちー「…ううん、なんでもないよ♪」

 

この子と、これから進む未来を楽しみたいと思う。




これにて、いったんこの話は終わりです。
続きを書くかは自分のやる気次第です。

さて、ここで一度読者の皆様に話のネタを募集したいと思います。
息抜きもかねてなので、いつ書けるかはわかりませんが、もし書いて欲しい話があるならツイッターのDMか感想で教えてください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。