まず言いますが、この話の主役はみすちーと初期艦である電が主体になります
もちろん中の人が大好きな深雪や比叡も出しますけど、出番は相対的に低くなります
そして、艦これで一番嫌なことも描写されます
それが嫌な方は、見ないことをおすすめします
なお、最後はハッピーエンドにするつもりなので、そこはご安心ください
それでも言い方は、どうぞ!
―――――siedみすちー
みすちー「………」
南国の海…今まで見たことも聞いたこともない海の音…
私は、その波打ち際に座り込み青色に輝く空と海を眺め、波の音に耳を傾ける
ただ、今はその音すら私の不快な気持ちを刺激する原因でしかない
みすちー「……あの、クソスキマ妖怪がああぁぁ!!!」
自分でも驚く程の大声を出し立ち上がる私。
なぜこうなったのか…話は、数時間前に戻る。
――――――――――
みすちー「…それで、異変自体は解決したの?」
紫「一応ね…主謀者は未だに幻想郷に内を逃走中…見つかってはいないけど」
幻想郷にある妖怪の山の麓。私はそこで自前の移動式屋台で一人の妖怪にお酒をついで雑談に耳を傾けていた。
なんでも、物が勝手に動き出す異変があったとかなんとか…まあ、私はそこまで気にしなかったのだが、先日その異変がついに収束したようだ。
その異変で愚痴を言いに来ているのは、妖怪の賢者と呼ばれる八雲紫。
強い妖怪ってのはわかるけど、まあ私からしたら金払いのいい小難しい先輩妖怪といったところだ。
実力だって決して負けてはないはず…たぶん。
みすちー「大変ね…でも、紅白巫女や白黒の魔法使いがきっちり締めたんでしょ?」
紫「…一応ね…ただ、問題はほかにもあるのよ」
みすちー「他にも?」
紫「…ええっ…外の世界にまで、影響が起きてるのよ…」
みすちー「外…ねぇ…あ、はいこれ
難しいことよくわかんないけどさ、まあ美味しいもの食べて元気出したら?」
紫「…ありがとね、素敵な夜雀さん♪」
私は紫の目の前に八目鰻を置くと、彼女はそれを美味しそうに口に運ぶ。
そんな時間がどれぐらい過ぎてからだろう…私が洗い物を終えてあまりもので何か作ろうかと考えていると、雀酒でを飲んで頬を染めた顔で話しかけてきた。
紫「ねぇ…夜雀さん、あなた海の幸に興味ってある?」
みすちー「海の幸?…そうね
前にさんまとか食べてみたけど、確かに興味はあるわね…」
私は以前に食べた事ある脂ののったさんまという魚を思い出し、少し舌なめずりする。
もしあれが店で出せるなら、さらに焼き鳥撲滅にも近づけるかも知れない。
紫「そう、興味あるのね?」
みすちー「うん♪うちで出せるなら出したいし…もしかして、紫さんが配達してくれるんですか?」
紫「そうね…いいわよ♪」
みすちー「本当にですか!?」
私はカウンターから身を乗り出すと、目をキラキラと輝かせながら紫さんを見つめる。
今まで海産物なんてまともに出すことができなかっただけに、その提案は私にとってとても嬉しいものだった。
…本当なら、ここで気づくべきだった。この妖怪がそんな優しくないことに…
紫「いいわよ〜
ただし――――――
『あなたには、一つお仕事をしてもらうわ』」
―――――――――
その直後、私はスキマに屋台ごと落とされこの砂浜に着地していた。
外の世界の影響か、まともに弾幕も使えそうになく、どこか体が重い。
私がそんな状況にむかっ腹を立てているとき…そう、彼女と出会った
???「あの…少しいいですか?」
みすちー「なにっ!?」
???「はにゃ!?」
オレンジの髪の毛に、気弱そうで涙目になった人間の少女…出会いは決して良いものじゃなかった。
???「え、えっと…あなたが…スキマ妖怪さんが言っていた、司令官さんなのです…?」
みすちー「……司令官…?」
――――――――――
みすちー「…はっ…?」
私は夕焼けが差し込む提督室で目元をこすると、ゆっくりと顔を上げる。
どうやら、また仕事中に寝てしまったようだ…
しかし…懐かしい夢だった…
みすちー「…もう、2年になるのかな…」
電「寝ぼけて何の夢を見てたのですか?」
みすちー「うわっ!?」
後ろからかけられた声に私が驚くと、元秘書艦である電が呆れた様子で書類の束を机のそばにおく。
電「まったく、大本営からの追加の書類なのです。これが終わるまで今日は司令官は寝かせませんよ?」
みすちー「うげぇ…多すぎるでしょ、これ(汗」
あまりの多さに唖然とする私…ただ、電がそう言う以上、終わらなければ本当に寝れないだろう。
私は仕方なくペンを執ると、一枚一枚書類に目を通し始めた。
その様子を少し見ると、電もすぐ隣に座り書類の整理を始めてくれた。さすが元秘書艦…頼りになる。
電「…もう、2年になるのですね…」
みすちー「そうね…思えば、あの時の電はまだ怖がりでこんな子じゃなかったわね」
電「それ、今は違うって意味なのですか?」
みすちー「…そうだね、あの時以来…電は強くなった…」
電「………」
みすちー「…ごめん、無遠慮すぎちゃった…」
電「…約束、信じてますから…」
みすちー「…もちろん」
【同時刻、サブ島諸島沖海域】
南方棲戦姫「…………」
【ある戦闘で大打撃を受け大破した南方棲戦姫
だが、彼女は基地に帰還するわけでもなく一緒に生き残った潜水艦からの報告をその場で待っていた】
南方棲戦姫「…………」
【目標は、先の戦闘で沈んだ輸送ワ級…その内部で生まれるはずだった『悪魔』】
南方棲戦姫「……っ!」
ドゴォォォンン!!
【突如、彼女の目の前に巨大な水柱が発生し、一緒に調査で潜っていた潜水艦が吹き飛ばされる。
それは、『悪魔』がワ級と共に沈まず生きていた証】
南方棲戦姫「…………」
【南方棲戦姫は水柱が生まれた場所を見つめる…徐々に姿を現したそれは、姿こそ人型だが体格も小さく、艦娘の駆逐艦サイズしかなかった。だが、尻尾のように付けられた巨大な龍のような艤装が、彼女がそんな甘いものではないことを物語る。
その悪魔は、目から蒼きオーラを出しつつ南方棲戦姫を一瞥すると、ただニヤリと笑った】