―――――sied青葉
どうも!深夜の鎮守府に今帰投した青葉です!
すでに夜に開いている司令官の屋台も閉まっていますね!
何でこんな時間に?って声が聞こえてそうですけど…それにはちゃんとした理由があってですね――――
最上「青葉、ちゃんと反省したかい?」
青葉「は、はい…しっかり肝に刻みました…」
ついさっきまで最上さんの特訓に付き合わされていたからです!
ただの重巡と航巡じゃ制空権の差で圧倒的に不利だというのにひどすぎます!
最上「さぁ、ご飯食べたら今日は寝ようか。もう三隈達も寝ちゃってるだろうし」
青葉「そ、その前に明日の作戦に出撃があるかどうかだけ確認しませんか…司令官ならもう連絡版に貼ってくれているでしょうし…」
最上「そうだねぇ…主力ではないはずだけど、支援に組み込まれてるかもだしそうしよっか」
青葉の提案に乗って最上さんと一緒に確認しに行くと、案の定私達二人は支援艦隊に組み込まれていました。
主力ではないだけ気は楽ですけど、これは早めに休んで体力を戻さないとですね。
そんな事を考えつつ私達二人は残っていた炒飯を食堂で温め遅めの晩御飯を終えると、軽くシャワーだけ浴びて重巡寮に向けて歩んでました…その時です。
……ガチャ……
最上「ッ…青葉、聞こえた?」
青葉「…えぇ…こんな時間にいったい誰でしょうかね?」
狂気!深夜に現れる深海の霊…これは…
青葉「いや、提督が人外のこの泊地では全く怖くありませんね」
最上「何言ってるの…それよりどうする、もし侵入者とかなら…」
青葉「そうですね…作戦開始前に不安要素はちゃんと確認したほうが良いですか…」
十中八九ギンバイ目的の駆逐艦とは思いますけど…万が一もありますからね、確認しますか
最上「僕が先行するし、青葉は後ろから来てね…(チャキ」
最上さんはそう言うと、腰からベレッタを取り出しゆっくりと物音が聞こえてきた方向に歩み始めた。
他の泊地ではわかりませんが、ここでは艦娘自身も自衛のために重火器の持ち運びが義務付けられています。
正直使いづらい上に、深海凄艦にも効果が無いですからあまり人気はないんですけどね…
青葉も渋々ベレッタを構えると、ゆっくりと青葉さんの後をついていきます。
最上「…足音…お客様用の部屋がある方向…1人かな」
青葉「今あそこには新司令官と五月雨さんが泊まっているはず…
…なんでしょう、すっごく行く必要がない気がしてきたんですけど」
最上「何言ってるの…!
万が一があったらどうするの…?」
いやだって、おそらく犯人ろーちゃんですよ。青葉のジャーナリストとしての勘がビシビシ言ってます。
修羅場的な意味では万が一あるかもですけど…
最上「…もう少し…(ぎぃ…)っ…!?」
青葉「…新さん達の部屋に入って行きましたね…」
やっぱりろーちゃんじゃ…ん?けどろーちゃんにしては・・
最上「…小さな足音じゃないね。僕たちと同じぐらい…?」
青葉「少なくとも駆逐艦や潜水艦達ではありませんね…」
これは…もしかするともしかします…!?
最上「…開けるよ」
青葉「はいっ…」
青葉と最上さんは新さん達が寝ている部屋の前に立つと、最上さんが音を立てないように扉を開ける…
そこで青葉達が見たのは…
新「…すぅ…」
五月雨「……すやぁ…」
寝息を立ててベッドで寝ている新司令官と五月雨ちゃん…そして。
羽黒「……新…///」
そのすぐ横でどこか熱っぽい声をだす羽黒さん…羽黒さん!?
青葉「こ、これは…スクープの予感が…!」
最上「なにカメラ出そうとしてるの…!?」
最上さんが必死にカメラを取り上げようとしますが、青葉は取材の自由のもとこれを拒否し無言の争いを繰り広げます。
そんな中、羽黒さんは何も言うわけもなくそっと新さんの顔に近づけると…
羽黒「……んっ…///(ちゅ)」
新「っ……すぅ…」
最上「――っ!?///」
青葉「おぉ…!///」
さっと頬にキスしていきましたよ!!!
これは確定今度根掘り葉掘りお話を―――って!?
最上「まずい出てくるよ…!」
青葉「ここで見つかるとまずいですよ…!」
慌てつつも私達は近くの物置部屋に入り込むと、羽黒さんが重巡寮に戻っていくのを後ろから見えなくなるまで眺めました。
最上「……はぁ…危なかった…///」
青葉「危うく見つかるところだったです…これは、時間差を置いて戻ったほうが良さそうですね…」
最上「だねぇ…明日から作戦なのに…はぁ」
いやはや…流石に予想外でした(汗
しかしまぁ…新司令官も罪作りなお人ですね…青葉としては美味しいのですけど
最上「…青葉、変な事考えてたらまた『演習』だからね?」
青葉「嫌だな~そんな事考えていませんってば~(汗」
どうにかして最上さんの監視外から動かなければ…また紫さんにお手伝い願いま「お二人とも何しているのですか?」おや?
電「もう2時なのですよ?
まさかギンバイなのです…?」
青葉「いやいや違いますよ!?
ついさっきまで最上さんと自主訓練をしてただけですから…」
最上「ちゃんと書類は出してるから!」
何時の間にか後ろから接近していた電さんに、青葉達は焦って弁明をする。
幸いにもそこは真面目な最上さんが書類を提出してますし問題ないはず…
電「そうなのですか…?それなら良いのですけど」
青葉「もちろんですよ!
…そういう電さんはどうしてこんな夜更けに?」
電「ッ…ちょっと寝付けなくて、お散歩なのです…」
おや…電さんにしては珍しい言い訳。しかし、真面目な電さんがギンバイとは思えないですし…
青葉「…そうですか、それじゃあ青葉達はもう寝ますから、電さんもおやすみなさいです」
最上「う、うんっ。また明日ね、電」
電「は、はい。おやすみなさいなのです」
青葉はさっと手を振ると、それ以上は追求せずその場を後にする。
少し歩くと、後ろからついてきていた最上さんが小声で話しかけてきた。
最上「…電、どうしたんだろ?
何か普段と違うような気がしたけど…」
青葉「最上さんも気づいてましたか?
うーん、何か心配事でもあるのでしょうか…ただ、ここ最近電さんには色々な事がありましたからね…」
最上「サブ島沖での戦いに、鹵獲寸前までなって…それに提督がね…」
青葉「色々思う所があるんでしょう…ここは様子をみて待ちましょう」
青葉はそう言うと、既に羽黒さんが戻っているであろう重巡寮に向けて歩みを進めました。
―――――sied電
…気づかれなかっただろうか…
電はお二人が見えなくなってもその場に立ち尽くし…数分して、大きく息を吐いた…
我慢していたのが途切れたように汗が噴き出す…
なぜかわからない、ただ気分がすぐれないのです…
少しすれば収まると思ってたのですけど…一向に収まる気配がない…それどころが、時間が経つにつれて苦しくなってくる…
…まるで、すぐそばにまで「ナニカが」近づいてきているように―――