ケッコンカッコカリ   作:割烹着みすちー

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20話

――――sideろーちゃん

 

 

 

 

ろーちゃん「魚雷…ってーー!!」」

 

ろーちゃんの放った魚雷はまっすぐに敵に向かってすすんでくですっ!

これなら―――

 

???「……―—―っ!」

 

ドンッッ――ドドドドンッ!!!

 

ろーちゃん「え…きゃっ!?」

 

しょ、衝撃ですって!?

当たる前に魚雷が全部爆発した…これってっ…!?

目に見えるのは、新型艦の尻尾についた巨大な砲門から煙が出る姿…

 

 

ろーちゃん「魚雷が全部うち抜かれたですって!?」

 

泡がほとんど出ない酸素魚雷を戦艦の砲撃で…近くにあてれば何個かは衝撃で反応するかもですけど…

 

ろーちゃん「…(もう魚雷はないですって。まだ気づかれてないならここは早く逃げて―――え?」

 

…海の中にいるろーちゃんを…見て(ドドドンッ)―――っ!?

 

ろーちゃん「ひゃぁ!?な、何で…ひっ…」

 

???「―――ミツケタ」

 

こっちを見てる…見つかってる…何あの目…!?

 

???「―――シズメッ」

 

普通ならありえない角度で尻尾の砲門が海の中にいるろーちゃんを狙う…やだっ…お父さん…お母さん…!

 

ろーちゃん「――助けっ…「ろーちゃん!!」っ!?」

 

五月雨「てやぁぁぁ!!」

 

???「――っ!?」

 

 

 

――――side五月雨

 

 

 

 

敵の新型艦が見えたとき、初めは何をしてるのかわからなかった。

けど、途切れ途切れの通信からかすかに聞こえた声…気が付いたら体が動いてた。

 

五月雨「てやぁぁぁ!!」

 

???「――っ!?」

 

新型艦の尻尾に最大速度で突進しその射線を変えると、私はその勢いのまま新型艦から離れろーちゃんに通信をかける。

 

五月雨「――逃げてっ!!はやくっ!」

 

ろーちゃん「っ…は、はいですって!」

 

南方棲戦姫「ッ…(ドンッ)クッ!?」

 

羽黒「やらせませんよっ!」

 

こちらに気づいた南方棲戦姫が私に標準を合わせようとするが、その間に羽黒さんが入って妨害する。

数は互角…でも、敵は戦艦クラスが2人にこっちは駆逐と重巡…

 

ビスマルク『くっ…五月雨!羽黒!もう少しだけ耐えて!』

 

北上『一瞬だけでも隙ができれば突撃…!…出来るんだけどねぇ』

 

伊勢『まずいわね…敵さん2人を孤立させるつもりみたいだよっ!』

 

日向『…2人は突破の機会をうかがってくれ。私達が何とか…!』

 

通信機から聞こえてくる声を聴いても、後は少しは援軍は来そうにない…

 

新『五月雨っ!羽黒っ!』

 

五月雨「新!大丈夫、ちゃんと聞こえてますよ」

 

みすちー『五月雨ちゃんも無茶するわね…大丈夫そうなの?』

 

五月雨「大丈夫ですって!

…ただ、倒すのは無理ですから早く援軍が来てくれると助かります…」

 

あの後動きを止めた新型艦の回りをゆっくり回りつつ私は通信を続ける。

他の敵とは違う動きに少しの不安が私をよぎるが…相手をせずに背を向けるのは危険すぎる。

どっちにしても、戦うしかない…

 

みすちー『衣笠達の第3艦隊があと数分でつくわ。

第1艦隊はもう少しかかりそうだけど…』

 

新『…大丈夫なのか、五月雨?』

 

通信機から聞こえてくる好きな人の声も、いつもとは違ってどこか心配げだ。

不安がないっていえばないわけじゃない…けど…

 

五月雨「…大丈夫です!お任せください!

だから、新も、しっかり指示お願いします!」

 

新『っ…まかせろっ!』

 

味方が来るまで耐えれれば私達の勝ち…いきますよっ!

 

 

 

 

 

 

 

南方棲戦姫「逸材ダ。アイツヲ……捕マエロ」

 

???「―――……(ニヤリ」

 

直後、新型艦と南方棲戦姫がこちらを向いた瞬間…私とあの人をつなぐ『線』が途切れた。

 

 

 

 

 

 

――――sideみすちー

 

 

 

 

 

みすちー「っ…あれ?

ちょ、衣笠…暁…!響!?」

 

新さんと五月雨ちゃんの会話の直後、ヘッドフォンから雑音が流れ出す。

 

新「…五月雨?」

 

みすちー「どういうことよ…他は…他は…!?」

 

私は使い慣れない機器を動かし、チャンネルを変えて何とか通信をつなげようとする。

すると――――

 

深雪『――…司令官!?どうしたんだ急に!?』

 

電『暁お姉ちゃん達に何かあったのですか!?』

 

みすちー「第2、3、4艦隊との通信が急に途切れて…那珂ちゃん!通信機器壊れてないでしょうね!?」

 

那珂「ちゃんと動いてますよっ!」

 

みすちー「じゃあなんで!?」

 

飛龍『…まさか、妨害電波?』

 

深雪『何だよそれ!?今まで深海棲艦がそんな事してきたかよ!?』

 

みすちー「そんなの初めてよっ!」

 

…けど、今起きてるのはまさにそれ…

どうするの、まともに通信が取れない状況で…

 

みすちー「…今から第1艦隊に第2~4艦隊への指示を伝えるわ!

このまま進めば第1艦隊も通信がつながらなくなると思う。だからしっかり覚えて!」

 

深雪『りょ、了解!!』

 

こうなったら深雪達に残りの指示を負かるしかない…!

 

新「…………っ……」

 

みすちー「最優先は全艦隊の合流よ!短距離での通信ならまだできるかもしれないから、それを使って24人全員の確認を急いで!

次に妨害電波を出してるやつがいるなら、そいつを何としても叩くっ!新型艦がそれの可能性も高いけど、その場合は全員で無理せず帰還して!

いつ通信が回復するかもわからないから、常に通信機には耳を傾けてる事!」

 

深雪『了解っ!』

 

よしっ…後は――――

 

みすちー「新さん!!第2艦隊の皆に何か指示は―――…え?」

 

八雲紫「……………」

 

私がすぐ隣を見た直後…そこにいたのは、扇子で口元を隠したスキマ妖怪と、その妖怪が開けたであろう1つのスキマだけだった…

 

 

 

 

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