ケッコンカッコカリ   作:割烹着みすちー

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22話

――――side隼鷹

 

 

 

 

提督…!あいつどんなマジックでこんな場所に…!?

しかもボロボロになって、五月雨も羽黒も気絶してて…けど…けどっ!!

 

隼鷹「流石提督だよっ…!

あとは、あたし達に任せな!!!」

 

ビスマルク「私が羽黒と五月雨を助ける!

北上は提督を!」

 

北上「まっかせなさい!…ギッタギッタにしてあげましょうかね!

魚雷たち、いってこーい!!」

 

先行した北上から無数の魚雷が発射され南方棲戦姫と敵に向けて突き進む。

周りには提督に五月雨ちゃん達もいるけど…まぁ北上なら間違って当てるなんてポカはしないか!

 

隼鷹「ほらほら~逃げないと魚雷の餌食だよっ!!」

 

あたしは先行する2人を援護するために、飛行甲板を広げると虎の子を一気に発艦させる。

 

隼鷹「…まぁ、逃げても沈めるけどね…!」

 

 

 

 

 

――――side南方棲戦姫

 

 

 

 

 

敵ノ部隊ガ突破シ始メタ…?

チッ…時間ヲカケスギタカ…

 

南方棲戦姫「コチラノ残リハ私達ト辛ウジテ生キ延ビテル奴ダケ…潮時ダナ…

撤退スルゾ」

 

???「っ…ケド…!」

 

南方棲戦姫「オ前ノ仲間ナラマタ捕マエルチャンスハアル」

 

???「ッ…っ!!(ぶんっ」

 

南方棲戦姫「………」

 

奴ハ怒リノママニ人間ヲ投ゲ捨テルト、不満気ダガ大人シク撤退行動ニ移リ始メル

…ヤハリ、マダ兵器トシテハ未熟カ…

 

北上「逃がすと思ってるのかな~?」

 

ビスマルク「大人しく沈みなさいっ!」

 

っ!展開ガ早イ…!

抜ケタ艦隊二空母モイルナ…

 

南方棲戦姫「急ゲ!」

 

私ハ両腕ノ艤装ヲ雷巡ト戦艦二向ケルト、後退シツツ砲撃ヲ開始スル。

 

北上「っ…早いなぁ…」

 

ビスマルク「艤装の調子が…くっ!」

 

先ノ戦闘デ敵ハ艤装ノ調子ガ悪イノカ私タチ二人ニハ追イツケズニイル。

コノママ逃ゲキレバ…「避けロ!」ッ!?

 

???「雷巡の雷撃ダ!

ワタしか迎撃スル!」

 

南方棲戦姫「…スマナイ、助カル」

 

 

 

 

――――side隼鷹

 

 

 

 

くっ…一時は接近できたけど逃げ出されたら徐々に距離が…!

ここで逃げられてたまるか…っ!

 

ビスマルク「…潮時ね。隼鷹!北上!これ以上は追撃は無駄よっ!交代するわ!」

 

隼鷹「あいつらを逃すのかっ!?」

 

北上「…私も賛成かな~

追いつけないと意味ないし…」

 

隼鷹「けどさっ!」

 

ビスマルク「まだ増援がないとは限らないのよっ!

提督達をさらに危険な状況にする気!」

 

隼鷹「っ!?……わかったよ…」

 

ビスマルクの叱責に頭に上った血が引いていくのがわかる。

五月雨と羽黒は艤装の効力で浮かんでいるし、提督はよくわからないもの(スキマ)に体が引っかかってて海に沈んではいないけど…これ以上無駄な時間を使うぐらいなら3人を連れて帰る方が得策だ。

 

 

 

そう、得策だ……けどさぁ…!

 

 

 

隼鷹「……あたいはやられっぱなしで済むほど大人じゃないんだよっ!!」

 

私はそう叫ぶと、発汗させた虎の子に勅命を出す。

腹に魚雷を持った雷撃隊は水面ギリギリまで降下すると、敵2隻に向けて突き進む。

 

???「しつコイ…!」

 

南方棲戦姫「落チロッ!」

 

敵新艦と南方棲戦姫の弾幕を受けて虎の子ーー流星改二は次々に撃墜されていく。だが、何機かは魚雷を投下しそれが2隻に向けて突き進む。

 

???「コレぐらいで…!!」

 

隼鷹「…遅いッ!」

 

???「っ!?」

 

回避行動をかすかな雷足から進路を予測した敵新艦…その動きにはびっくりだ。

けど、その魚雷はそう避けちゃダメなんだよ…っ!!

 

南方棲戦姫「魚雷ガ曲ガル…!?」

 

ろーちゃんのFat魚雷を艦載機用に使用した新型魚雷。

あらかじめどのタイミングで投下して、どう曲がるかを把握し予測しないと使い切れない代物だけど…

 

隼鷹「自分でもほれぼれするタイミングだよ…沈みなっ!!」

 

南方棲戦姫は辛うじて反応して魚雷を回避しているが、敵新艦はその動きに対応しきれてない。

提督達の痛み…少しは味わいな!!

 

 

 

ドドドドドドドンッ!!

 

 

 

隼鷹「………」

 

何本物水しぶきがあがり敵新艦の姿が見えなくなる。

…っ…あれは…!?

 

南方棲戦姫「……ッ…」

 

???「っ!?…守ってくれたノ…?」

 

南方棲戦姫「…撤退スルゾ…」

 

???「…わかっタわ…」

 

隼鷹「……」

 

すでに攻撃機を全機出し切ったあたしには、2隻が離れていく姿をただ見る事しかできなかった。

…まさか、南方棲戦姫が敵新艦の壁になって守るなんて…

あの雷撃の直撃を何発を受けても沈まない南方棲戦姫の耐久力も恐ろしいが…何より…

 

隼鷹「…敵側が味方かばうの…初めて見たなぁ…」

 

ビスマルク「隼鷹!」

 

隼鷹「っ…ビスマルクか!

提督は…!?」

 

ビスマルク「…正直…わからない…

こんな大怪我…同じ艦娘でも見た事…」

 

ビスマルクと北上がそれぞれ3人を連れてきてくれたが、その姿にあたしは血の気が引いてくる。

五月雨と羽黒はいい…艤装が少し壊れてるだけで外傷はほとんどないか…けど…

 

ビスマルク「まだ通信は治らないの…!

はやくミスティア司令に伝えないとなのに…!」

 

北上「とにかく急いで戻るよ…これで助からなかったじゃ…」

 

その時だ

 

みすちー『―――…ガー…っ…き…きこえる…きこえる!?』

 

隼鷹「っ!みすちー司令かい!?」

 

みすちー『隼鷹さんね!良かった…状況を教えて…!』

 

隼鷹「…敵…南方棲戦姫と新型艦は撤退。

他は撃滅。中破艦多数…それと、新提督が…」

 

みすちー『っ!?…亡霊姫のとこに行く前に何としても連れて帰って…!

何とかできるかわからないけど…でも、何とかするから…!』

 

隼鷹「…信じさせてもらうよ…皆、急いで帰還するよっ!」

 

あたしの声に反応するように24隻の艦隊が徐々に集まりつつ泊地へ向けて帰路につき始めた。

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