ケッコンカッコカリ   作:割烹着みすちー

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23話

――――sideみすちー

 

 

 

 

結果から言えば、作戦は半分成功半分失敗だ。

敵新艦の情報をゲット、その特異性と恐ろしさを知れた点では成功。

けど、敵新艦…命名された名前はレ級と、同海域に出現した南方棲戦姫の轟沈に失敗。

半数近くの艦娘が小破から中破の被害をうけ、今艤装の修理と傷を癒している。

……そして……

 

みすちー「……………」

 

五月雨「……それで…新は……」

 

泊地に備え付けられた集中医療室。

艦娘用ではなく、人間用のもののベッドの中で新さんは無言のまま横たわっていた。

一通り怪我の治療などは終わっているが、それは専門の人がしたため私達にはそれでどうなるのかはわからない。

だから、私達はその専門の人に話を聞きに治療室に集まっていた。

その場にいるのは、比較的艤装も体も傷が無かった、私、深雪、電、青葉、五月雨ちゃん、羽黒さん、ろーちゃん(泣き疲れて新さんのベッドに体を半分預け寝ている)、そしてその専門の人にこの現況を作った…

 

紫「あらあら…私まがりも何も人助けしたのよ?

それでこの仕打ちは…(汗」

 

みすちー「五月蠅い黙りなさいすぐその口閉じないと顔面に弾幕叩き込むわよ?」

 

紫「み、みすちーがぐれた…!?あぁ、私が助けなかったら五月雨ちゃんがどうなっていたのか…」

 

みすちー「それで、どうなの…新さんは…?」

 

紫「無視はやめて〜…」

 

私は床に崩れ落ちて泣いているふりをしている紫。

はっきり言って紫と遊んでる暇はない。

……もちろん、紫がいたから全員で帰れたのは憎たらしいけど認める。でなきゃすでに弾幕を叩き込んでいるところだ。

私達は1人紫が崩れ落ちるのを無視しながら、目の前にいる紫を蹴り飛ばして呼んだ竹林の医者…八意永琳質問に問いかけた。

 

永淋「………そうね、まず怪我の具合から言うけど。

…控えめに言って、死ぬ一歩手前ね」

 

五月雨「っ…それって、新は…!」

 

永琳「はいはい、質問あとで受け付けるからまずは全部話させて」

 

詰め寄ろうとする五月雨ちゃんに対して永琳は軽い口調で言うと、五月雨ちゃんは涙を堪えつつもなんとかいう事を聞き一歩後ろに下がった。

深雪達も何か言いたそうにしているが、五月雨ちゃんが我慢しているのを見てかろうじて踏みとどまっていた。

 

永琳「怪我の具合だけど、まず両手両足複雑骨折、特に振り回される時に掴まれた右腕は特にひどいわね…

骨も神経も筋肉もズタボロ…一応繋がってるけど、あくまで繋がってるだけ。もう2度と動かないし、いずれ腐って落ちるでしょ」

 

五月雨「っ…ぅ…」

 

永琳「…聞きたくないなら部屋を出ていいのよ?」

 

五月雨「…いえ、聞きます…!」

 

永琳「…そう、なら続けるけど…次に内臓や肋骨もかなり損傷してるわね。海面に叩きつけられたって話だけど、その時に肋骨はほとんど骨折してるわ。

最悪なのは、その骨折した骨が内臓に突き刺さってる点ね。

肝臓、腎臓、胃、これらがダメになってる。

唯一幸いなのは、心臓と脳が無事だった点かしら?」

 

ただ淡々と事実を述べていく永琳。

この医者は良くも悪くも治療に関して嘘は言わない…彼女の言う通り、新さんの体はそれだけボロボロなんだろう…

 

五月雨「っ……っ……!」

 

深雪「さ、五月雨…もうっ」

 

五月雨「大丈夫…大丈夫だから…!

……それで、新は….治るんですか…!」

 

もう涙を堪えきれなくなってる五月雨ちゃんに、深雪が外に出るように促すが、五月雨ちゃんは気丈にもそれを拒否して、一番重要なところを聞きに行った。

誰もが最悪の答えを想像するなか…医者は答えた。

 

永琳「んっ?治るわよ~」

 

…………………………?

 

みすちー&深雪『はぁ!?』

 

五月雨&羽黒『…………ふぇ?』

 

永琳「何よその反応?治ってほしくなかったの?」

 

みすちー「いやいや!?治っては欲しいけどそんなあっさり…えぇ!?」

 

だって!あんな言い方されたら誰だって!

 

永琳「はぁ…私を誰と思ってるのよ…?」

 

みすちー「えっと…竹林のお姫様のお母さん?」

 

永琳「あなたに聞いた私が馬鹿だったわ」

 

みすちー「何よそれー!!」

 

五月雨「あ、あの!

まだお話が…」

 

永琳「んっ…あぁ、そうね。

馬鹿の相手より話の続きしないと」

 

みすちー「後で弾幕勝負挑んでやる…」

 

永琳「1秒で返り討ちにしてやるわ」

 

永琳は軽く私の怒りの声を受け流すと、続けて説明を始めた。

永琳曰く、すでに新さんには体と治癒力を通常の何倍にもあげる薬と、それに耐えれるだけの栄養が詰まった薬の二種類を飲ませているらしい。普通なら治らない傷もこれなら時間さえ経てば完全に治るようだ。

あとは、これを朝昼晩の3回、毎日飲ませれば傷もすっかりなおり助かるそうだ。

 

永琳「注意しないといけないのは、傷が治るまでの間は絶対安静ってこと。

今この子の体の中は通常よりも速いスピードで臓器や骨を自己治癒してる。そんな中で動かしたら、骨が曲がって再生したりするわよ。ま、起きてしゃべるくらいなら良いけど」

 

五月雨「わ、わかりました。

えっと、これはどうやって飲ませれば?」

 

五月雨ちゃんは手に持った錠剤を見て首をかしげて質問する。てっきり点滴みたいなものだと思ってたけ「あーなかなか起きないなら口移しで飲ませれば良いわよ?」ど……?

 

みすちー「な、何言ってるのよあんたわ…///」

 

永琳「あら?私は薬の飲ませ方を言っただけよ?

ちゃんと飲ませないとダメだし。なーに赤くなって想てるのよウブな小鳥さん?」

 

みすちー「うるさいわね!!///」

 

この医者はあー言えばこーいって!!

 

五月雨「く、口移し…わ、わかりましたっ!五月雨におまかせください!///」

 

もう良いわっ!とにかく新さんが治るなら問題ないし……ん、そういえば?

 

みすちー「ねぇ永琳さん。もうさっきの分の薬は飲ませたって言ってたけど…」

 

五月雨「……っ」

 

永琳「あぁ、それならさっき優曇華に頼んで飲ませてあげ「(ガチャ)お師匠様〜頼まれてたもの持って……あれ?皆さんどうしたんです」…たわよ」

 

……なんだろ?すっごくやな予感が…?(汗

 

みすちー「さ、五月雨ちゃん…?」

 

五月雨「…どうしましたみすちーさん?

それより、優曇華さんですか?少しお話し良いですか?」

 

優曇華「えっ?あ、はい良いですけど。

患者さんのことならお師匠様のほうが…」

 

五月雨「いえいえ、優曇華さんに用があるんですよ」

 

優曇華「はぁ…」

 

深雪「し、司令官!?あたしなんかすっごく嫌な予感がするんだけど!?」

 

みすちー「な、何で私にそれ言うのよ!?

いやよ!?指摘するのも止めに入るのも!!」

 

だって見えるもん!色々混ざった五月雨ちゃんの感情がじかに!!

 

 

 

紫「…さっきの嘘よね?」

 

永琳「もちろん。最初の薬だけは血管注射で優曇華が投与しただけ。ちょっと面白そうなものが見えるかな〜っと思って」

 

紫「優曇華ちゃんかわいそう〜」

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