――――sideみすちー
結局場が収まったのはそれから十数分後だった。
看病をするとその場に残った羽黒さんと永琳に新さん、そしてまだ寝ているろーちゃんにその場は任せ、私、深雪、電、青葉、五月雨ちゃんは部屋の外でこれからの行動について話し合いをしていた。
深雪「…とりあえずだけどさ、新さんが治るってわかってよかったな〜
さすがスキマさんが呼んだ人だぜ」
五月雨「は、はい…本当に…」
電「五月雨ちゃん…これ…」
五月雨「あ、ありがと電ちゃん…っ…」
少し涙を浮かべる五月雨ちゃんに、電は自分のハンカチを差し出す。
深雪「…けどさ、五月雨よかったのか?
新さんの看病してなくて?」
五月雨「っ…だ、大丈夫です。
新がこんな時だからこそ、秘書艦がしっかりしないと…電ちゃんもありがとね…♪(ぎゅぅぅ」
電「はにゃっ…い、いえいえなのです///」
みすちー「…ありがとね五月雨ちゃん。
…さぁ、じゃあ話しましょうか…このあとどうするか?」
私は五月雨ちゃんにお礼を言うと、本題を切り出し。
その言葉に皆も目が引きしまる。ただ、私の中ではほとんど答えは決まっている。
みすちー「…艦隊の半数はダメージを受けて、敵の主力は健在。
おそらく、数日以内にまた奴らは現れるわ…もしかしたら、まだ潰しきれてないここに来るかもしれない」
深雪「ここにっ!?」
みすちー「可能性の話よ。
…けど、以前戦った南方棲戦姫の出現に、敵の似た行動のこと」
電「似た行動…あっ…」
五月雨「…私も、電ちゃんも一度敵に鹵獲させられかけた事ですか?」
青葉「なぜあんな行動をするかは不明ですけど、深海側からして何かほしいものを2人が持ってたからでしょうか?」
みすちー「駆逐艦だから、秘書艦だから、高練度の艦だから、理由はいくらでも考えられるけど、今はそれを言っても仕方ないわよ。わかるわけないし。
ただ、敵が狙ってくる2人がここにる以上、敵が攻めてくると考えて準備するわ!
私は、すぐに迎撃用の艦隊の準備を始める事と、大本営に現状を報告して応援部隊を呼ぶ事を提案するわ。
異論はある?」
私はゆっくりと4人に視線を向けるが、何も言わずただうなずきかえしてくれた。それなら、あとは行動するだけだ。
みすちー「よしっ!それなら早く行動する!
深雪と電は皆の怪我の具合と修復状況の確認!青葉は大本営に連絡して支援艦隊組むように言ってきて!多少嘘が混ざっててもいいから!」
深雪「了解っ!早速行くぜ電!」
電「は、はいなのですっ!」
青葉「ありのまま報告するだけでも支援を送ってくれそうですけどね〜
ま、青葉におまかせください〜」
みすちー「頼むわね。それで、五月雨ちゃんは新さんの看病をお願い。これは今ここの最高指揮官の命令ね?」
五月雨「えっ、で、でも…」
申し訳なさそうにする五月雨ちゃんに対して、私はその肩を掴むと新さんが寝ている部屋を開けてーーー
みすちー「良いから良いから、その代わりここから動いちゃダメよ?新さんの艦隊の子たちにお願いする時あるかもしれないからっ」
そういうと、さっと背中を押して部屋に押し入れた。
五月雨「あっ…はいっ!おまかせください!」
みすちー「っ♪」
私は敬礼をする五月雨ちゃんに笑顔を向けると、そっと病室の部屋を閉めて小さく息を吐き、青葉が向かった通信室に向けて歩み始めた。
みすちー「……ふぅ…
よし、私も青葉のところに言って向こうから引き出すいいわけでも考えるか〜」
――――side五月雨
みすちーさんに気を使わさせちゃったかな…
いやっ、今はしっかり新の看病しないと!
羽黒「お話大丈夫だった?」
五月雨「はいっ。当面の行動は決まりましたし、あとはみすちーさん達が動いてくれてるので」
羽黒「ほっ…それならよかったです」
五月雨「はい…あれ?」
ろー「っ……?」
五月雨「あ、ろーちゃん起きた?」
ろー「…お父さん…うごいた…?」
2人『えっ?』
私と羽黒さんが一緒に新に視線を向けると、うっすらと目を開け始めた新と目があった。
新「……さ…みだれ…?」
五月雨「…し、新…起きた…?」
私は今すぐにでも抱きつきたい気持ちをなんとか押されえると、ベッドのすぐ近くで膝をつき話し始めた。
五月雨「動いちゃダメだよ…今スキマさんが呼んでくれたお医者さんのお薬で治してるところだから。
数日したら治るって言ってたよ」
新「…そっか…っ!?
ろーは!?…っ!?……くっ……!」
五月雨「み、皆大丈夫だから無理しないで!」
私は起き上がろうとする新を優しくベッドに戻すと、落ち着かせるようにその顔をじっと見て話しかけた。
五月雨「大丈夫、ほら、ろーちゃんもここにいるから…」
ろー「…大丈夫ですって…?」
新「…あぁ、なんとかなぁ…」
ろー「…っ…うわぁぁぁん!!!」
五月雨「っ!?だ、だめろーちゃん!今新に抱きついたら痛みでショック死しちゃう!!!」
私は泣きながら新に抱きつこうとしたろーちゃんをなんとか抱きとめて抑えつける。
私だって必死に我慢してるんだから…
ろー「うぅ…わかったですって…」
五月雨「…ほっ…」
ろーちゃんが落ち着いたことに私は一息安堵すると、新の方に顔を向けた。
五月雨「とにかく、新は治るまで絶対安静!
看病は私達でするから!」
新「すまん…頼むな五月雨。
……敵は、敵はどうなったんだ…?」
五月雨「えっ?
……敵の新型艦と南方棲戦姫には逃げられちゃった…
け、けどみすちーさん達の艦隊ももう準備に入ってるし、大本営への報告と救援も頼んでくれてるから。
私だって何度も捕まったりしな「まずいな…!」…え?」
まずい…?何のこと?
新「今から言うこと…みすちーさんの艦隊の誰でもいい、伝えてきてくれ…」