ケッコンカッコカリ   作:割烹着みすちー

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35話

―――――sideみすちー視点

 

 

 

 

深雪「………」

 

みすちー「………」

 

先に歩く深雪に袖を引かれながら、私達は泊地の建物の中を歩いて行く。

そして、一目が無い場所につくと…

 

深雪「…司令官?工廠に来るのちょっと早すぎるんじゃないか?」

 

少し怒った様子でこちらに視界を話しかけてきた。

 

みすちー「…早いって…?」

 

深雪「…言い方変えるぜ。電達とはもう話したのか?」

 

やっぱり…その事よね…

 

みすちー「…一度、電の部屋には向かったは。

けど…」

 

 

 

 

 

響『…電なら部屋の中だけど、今は会わせれないよ…?』

 

暁『あ、後で話は聞くから、もうちょっと私達で整理させてくれない…って、響は何でそんな突っかかった言い方するのよ!!』

 

響『…(ぷいっ』

 

みすちー『…わ、わかったわ…』

 

暁『ほ、本当にごめんね司令官!』

 

 

 

 

 

みすちー「…そんな感じで、取りつく島もなかったわ…」

 

深雪「…はぁ…」

 

みすちー「な、何よそのため息!?」

 

私がありのまま起こったことを告げると、深雪はあきれた様子でため息をついた…

わ、私間違った?

 

深雪「さっきは、責任は全部私にあるとか言っといてさ…」

 

みすちー「う、うんっ…(汗」

 

深雪「…だったら!それぐらいで足踏みしないで、先に電達との話終わらせて来いよっ!!」

 

みすちー「っ――!?」

 

深雪「あたし、そういう司令官のところ…嫌いだぜ。」

 

みすちー「き、きらっ…!?」

 

深雪「ぐじぐじ悩んで後回しするなら、ちゃんと一番に―――あ、あれ?」

 

みすちー「…そっか…嫌い、嫌いなのね…」

 

そ、そうだよね…私なんて魅力もないし…頭悪いし…弱いし…

 

深雪「だからそうやっていじけるなって!!あぁ、もう!電達のところ行くぞ!!(ずるずる!」

 

みすちー「……うん……(ずるずる…」

 

深雪「しゃきっとするっ!」

 

 

 

 

 

―――――電の部屋の前―――――

 

 

 

 

 

少し達、深雪に引きずられたまま私は電達の部屋の前につくと、その様子を響と暁が訝しがった目で見てきた。

 

響「…楽しそうだね」

 

暁「さっき分かれてる間に何があったのよ…」

 

深雪「どっか臆病な司令官の尻蹴とばしただけだって」

 

みすちー「軽く精神攻撃受けただけよ…そ、それで何だけど…」

 

響「その事なんだけど、こっちからも話すことがあるから」

 

2人「「……」」

 

深雪に引きずられたままでは示しがつかないと私が起き上がると、響はせもたれていた壁から離れて、暁と並んでこちらを向いてきた。

私と深雪も、その姿に自然と姿勢が正された。

 

響「…作戦だけど、私と暁は当然参加するつもりだよ。

けど、電は…」

 

暁「…今の電に行かせても、いつも通りに動けるとは思えないのよ…だから、司令官から…」

 

みすちー「…私から、電に出撃を禁止してほしいってこと?」

 

私の言葉に、2人は無言で頷き返す。

その様子からは、電を心から心配してる気持ちがひしひしと感じる。

私も深雪も、その気持ちはわかる…けど、私の答えはすでに決まっていた。

 

みすちー「…ごめんだけど、私から電だけを出撃禁止にはできないわ」

 

暁「な、何でよっ!!司令官からなら――っ…?」

 

響「……まずは、理由を聞いて良いかな?」

 

暁が怒りをあらわにして詰め寄ってきそうになるが、それを響が腕で静止すると、続きを促してくれた。

私はそれに感謝すると、一息ついて話を続ける。

 

みすちー「…理由は一つだけ、まず、私はこの作戦で1人1人の意思を尊重したい…

敵かもしれない存在を助けるかもしれいない作戦…口にしてもこんな不確定な作戦に、無理やり参加何てことはさせたくない…その逆も…

だから、電が行きたくないなら、ここで待っててもらう。

…もし助けに行きたいなら、私はその意思を尊重する」

 

暁「けど!今の電がまともに戦えると思ってるの!?

あなた…雷みたいにまた―――」

 

深雪「暁!!」

 

暁「っ…あ、ご、ごめんなさ…」

 

思わず出そうになった言葉。深雪の一喝でそれはぎりぎりで止まるけど、叫ぼうとしたことを理解して暁が潤んだ目で誤ってしまう…謝るべきなのは、私なのに…

 

みすちー「…良いのよ。二人が心配する気持ちはわかる…けど、もし電を出さないっていうなら、私は2人の出撃だって認めないつもりよ」

 

2人「「っ!?」」

 

私の言葉に2人は驚いた様子で体を震わせる。

だが、2人が何かを言い出す前に私は畳みかけた。

 

みすちー「電だけが大丈夫じゃないって!?

そんなわけないじゃない!あなた達2人とも、いつも通りに戦えるって自信あるの?!

もし、敵になった雷を前にして、かりにレ級が雷じゃなかったとしても、雷を沈めたかもしれない敵を前にして!!」

 

暁「そ、それは…」

 

響「……っ…」

 

みすちー「…電が行くというなら私には止めれない、けど、死なせるつもりはないわ…

貴女達がどうしても電を止めたいなら、私は3人とも出撃を禁止するわ。

文句があるならいくらでも言ってもいいわ…けど、これを変えるつもりはないわ」

 

暁「うぅ……」

 

響「…暁、司令官の方が1枚上手だよ…認めよう」

 

暁「そ、そんな!?」

 

響「…私だって、いつも通り戦えるなんて自信はない。

暁だってそうでしょ?」

 

暁「うぅ…」

 

泣きそうな顔を浮かべる暁を、響が諭す様に話しかけると、暁も小さくだが頷き納得してくれた。

 

みすちー「…ありがとね…二人とも…」

 

響「…お礼はいらないよ、それより…作戦は決まってるの?」

 

暁「っ…!」

 

響が普段と同じ鋭い視線を向けると、暁も涙をぬぐってこちらに視線を向ける。

 

みすちー「それは、明日ちゃんと話すわ。

まだ修理状況だって把握したところだ…」

 

深雪「っ…電…」

 

2人「「っ!」」

 

4人の会話の中、暁達の後ろの扉がゆっくりと開く。

そこから出て来た子は泣いていたのか、目元がとても潤んでいた。

ただ、その足はしっかりと床を踏みしめていて、さっきの動揺した姿はどこにも見れない…

彼女は、ゆっくりと私達一人一人に視線を向けると、ただ無言で頷き、自分の意思を告げた。

 

電「…お待たせしたのです。

特三型駆逐艦電…行けるのです…出撃させて欲しいのです」

 

みすちー「…無理だけはしないでよ?」

 

電「…はいなのです…けど、それは司令官さんもなのですよ?」

 

みすちー「っ…わかってるわよ…」

 

電「それならいいのです♪

…絶対に、雷お姉ちゃんを…救うのです…!」

 

響「もちろんだよ」

 

暁「当然よっ!」

 

深雪「今度こそ、全員で帰ろうぜ!」

 

みすちー「…ええっ!皆で、今度こそ!」

 

心配な気持ちはまだある。けど、皆が行くなら、私は、皆が助かる道を探すだけだ。

それが、司令官だから…!

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