Road to ポケモンマスター ~カントー地方編~ 作:鍋奉行Lv5
遂に、決勝戦が始まる
選手入場のアナウンスを待つレッド
そこへ大慌てで駆けつける大会専属女医さん
レッド
「…間に合いましたか?」
女医
「それが、思った以上に損傷が大きくて、まともに戦えないかと…。」
レッド
「そうですか。」
実は、準決勝での対マルマイン戦での"誘爆する地雷"によって被爆したサンダースの傷が癒えておらず、ずっと回復してもらっていたのだ
レッド
「お世話になりました!後はこっちで何とかするんで!
(…とは言うものの、決勝は6対6。
サンダースが欠けるとなると、心配だがアイツを投入するしかないな。)」
キッと前を向き、決意を固める
レッド
「(グリーン、博士、ワタルさん、パープル、歌美…そして俺を信じてついてきてくれた仲間達!
1人じゃ何もできない俺をいつも支えてくれた皆に感謝してる…。
この大会で、俺は頂点に立ってみせるっ!!)」
そして、その刻は訪れた
実況
「今年のセキエイ大会も残すは1試合のみとなりました!
だが、その1試合は今までのどの試合よりも重みが違う!!
今年最っ高の闘いを私達に見せてくれっ!!
決勝戦…レッド選手、イエロー選手、入場!」
観客が一斉に沸く
イエロー
「レッドさん…、僕の念願の戦いだ。あなたとポケモンを通じて交わることで、自分の中の何かが変われそうな気がするんです!
だから、情けなしでお願いします!!
僕は全力のあなたを超えなければ意味がないっ!!」
レッド
「昔のお前と比べると、本当見違えるくらい逞しくなったよ。
後は、お前が抱える問題を解決できりゃあ言うことなし…だな!?」
イエロー
「…はいっ!!」
レッド
「俺も背負うもん背負ってるんだ。相手が可愛い後輩だからってみすみす勝ちを譲る程優しくないぜ、俺は?
だから…、言われなくても情けはかけねぇっ!!いくぞ、イエロー!!」
イエロー
「(緊張は…してない!)
トップバッターはフシギバナ、君に決めた!」
レッド
「俺はピジョットだ!!」
イエロー
「(レッドさんは初手で接近戦を仕掛けてくる確率が高いっ!)」
レッド
「【電光石火】で先手を打つんだ!」
イエロー
「やっぱり!!フシギバナ、【突進】で迎え撃て!」
レッド
「(俺の攻撃パターンを読んでの【突進】か!?)
だったら…、ピジョット、回避しながらフシギバナの後ろをとれ!」
突っ込むかの様に見せたピジョットはスーっとフシギバナの横を通りすぎる
イエロー
「何っ!?」
レッド
「ここで"砂塵の暴風嵐"だ!!」
砂の嵐に巻き込まれてしまうフシギバナ
グリーン
「これで、フシギバナお得意の粉技…つまりは"永久侵犯・毒裁の法"を封じたっ!!」
オーキド
「うむ…、じゃが…」
ピジョット
「!?」
何やら手応えが無いかの様な表情を浮かべるピジョット
その時、地面下から巨大な花が現れた
イエロー
「もらいましたよ…、"偽りの陽射"!!」
レッド
「(この段階で発動するのか!?
くそっ、【身代わり】は体力を大幅に削って使う技。試合の序盤でまさか使ってくるなんてな…。)
避けろ、ピジョットっ!!」
必死に回避しようとするピジョットだったが、既に射程距離内に入っていた為、喰らってしまう
吹き飛ばされるピジョット
実況
「イエロー選手の大胆な作戦にはまってしまったレッド選手!
ピジョットは果たして立ち上がることができるのかぁーっ!?」
レッド
「まだだ…、ピジョット、信じてるぜ?これまで幾度となく俺のピンチを助けてくれたお前がこれくらいじゃ倒れないってことを!!」
ピジョット
「…!」
ピジョットはレッドの目を見て、合図をする
レッド
「お前、あの技を使うのか!?
だが、あれは…」
ピジョット
「!!」
甲高い【鳴き声】で闘魂注入するピジョット
レッド
「分かったよ。無茶はしないでくれよな。じゃあ、やるぜっ!?
【高速移動】と【翼で打つ】から織り成す飛行タイプ最速のEB!!
"瞬目の嵌入"《アッティモ・プテリュクス》マッハ1!!」
イエロー
「ピジョットが…消えた!?」
レッド
「消えたんじゃない、超高速で移動してるんだ。
そして…」
フシギバナ
「…っ!」
何か痛みを感じたフシギバナ
そしてそれはあらゆる方向から襲いかかった
実況
「ピジョットの素早い連続攻撃がフシギバナを苦しめている!?」
イエロー
「くっ…、【蔓のムチ】で捕まえるんだ!」
しかし、マッハ1で移動するピジョットを捕らえる事などできるはずもなかった
イエロー
「ここは、【我慢】で凌ぐしかないっ!!
とにかく耐えてくれ、フシギバナ!!」
レッド
「(今ここで倒さなければ、【我慢】のツケが回ってきちまう…!!)」
その意図を悟ったかのように、ピジョットはさらに速さを上げる
それは同時に技自体の威力を上昇させた
レッド
「(ピジョット…、お前自分で、マッハ2に!?だが、これ以上は体に負担がかかりすぎる!
頼むからこれで仕留めてくれっ!!)」
イエロー
「後少し…、後少しでピジョットも疲れ果てるでしょう。
フシギバナ、ここは我慢比べだ!
君の防御力を魅せつけるんだ!!」
実況
「ここまで受けて、尚倒れない!!
ピジョットも限界かっ!?」
レッド
「(限界…。)」
ピジョット
「!!!」
息も絶え絶えのピジョットがありったけの雄叫びをあげ、レッドに喝をいれる
それはピジョット最後の覚悟でもあった
レッド
「(マッハ3!?修行でもやったことないのに…!!)」
だが、ピジョットはやるつもりだ
決勝はそれくらいの覚悟をしなければ勝ち残れないということを伝えたかったのだ
レッド
「本当、助けられてばっかりだな俺は!!
やれるかどうかじゃねぇ…やってやれ、マッハ3!!」
イエロー
「さらにスピードが!?
もうフシギバナも…。」
レッド
「渾身の一撃を喰らわせてやれぇーっ!!」
イエロー
「解放するんだ…【ソーラービーム】!!」
最速の軌道に乗ったピジョットが放つ"瞬目の嵌入"がフシギバナの急所を突き、エネルギーの溜まった【ソーラービーム】がピジョットを飲み込んだ
実況
「彼等は魅せてくれます…。
これが決勝、これが頂点を狙うトレーナー同士の合いだっ!!
両者、戦闘不能ぉぉっ!!」
レッド
「よく頑張ってくれたな。
後は俺の勝利を待っててくれ。
やっぱりお前のフシギバナは強いぜ!
だけど、これで早々に相棒を失ったな、イエロー!…イエロー?」
イエロー
「これだよ、俺が待ち望んでいた戦いはっ!!
やるか、やられるか瀬戸際の…今の俺と張り合えるのは、やはりレッドさん、あなただけだっ!!」
レッド
「お出ましになったか…。」
イエロー
「さぁ、もっと楽しんでいきましょうよっ!?」
い、嫌な予感…!?