東方裁縫録   作:甘夏缶詰

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第十一話:睡魔と夢魔

「どうしたら起きると思う?」

 

 

「ん・・寿命や病気じゃ無さそうだし・・・・何か眠る前に何か変な事とか無かった?」

 

 

動揺を少し引きずりながらも幻月に問いかける。

 

 

「うーん・・・・あ、なんか最近悪夢を見るって言ってたかも。能力で楽にしてあげたんだったよね?」

 

 

「うん。多分そうだったと思う。幻月姉さん。」

 

 

寿命や病気で無いのなら、妖怪や怨霊などの可能性が高い。

 

二人の今の言葉から察するに・・・・

 

「力を持ってしまった睡魔・・・かな?」

 

「睡魔?あの?」

 

私が呟くと、幻月は意外そうに聞き返してきた。

 

「うん。大方の睡魔は弱いうちに消えてしまうから力を持たないし、長く力も使えない。でも運良く消えなかった睡魔は眠気の概念を殆ど自分の力に変えられるせいで大妖怪並の力を持つことがあるんだよ。しかもそこまで成長したところでこの子みたいな力のある子に取り憑いたなら・・・・・私じゃとても完全には消せない。」

 

「じゃあどうするの?」

 

心配そうに言う夢月。

 

「簡単。この子に睡魔の力を移しちゃえばいいのさ。睡魔の人格だけ消すなら簡単なことでしょ?」

 

 

 

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「・・・・あれ?私・・・・・・・」

 

 

「幽香ちゃん!!起きたんだ!!!」

 

 

「え?幻月様?夢月様も。どうしたんですか?」

 

目を覚ました幽香は、起き際にいきなり抱きついてきた二人に驚いたように目を丸くする。

 

「心配したんだよ!死んだようにずーっと眠りっぱはしだったし!!」

 

「え?え?」

 

その言葉に益々混乱する幽香。その様子を眺めていると、幽香とふと目が合った。

 

「あなたは?」

 

「私は時雨。幽香・・・・・でいいのかな?」

 

「あ、ええ。」

 

名をなのって名前を確認すると、肯定の意を示してこくこくと頷く幽香。

 

・・・・・・・・・あざとい。

 

幽香は名前しか分からない私を見て、更に混乱を深めたようであったが、あたふたしてる様子が可愛らしかったので私としては至福の一時でした。まる。

 

 

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「でね、幽香ちゃん、時雨が幽香ちゃんを助けてくれたんだよ!」

 

「ありがとう。時雨さん。」

 

事情を幻月が幽香に一通り話すと、幽香は私に可愛らしく、そして優雅にお礼を述べてくれた。

 

「どういたしまして。呼び捨てでいいよ、ゆうかりん。」

 

「ゆうか・・・!?」

 

「あはははっ!!面白いあだ名ー!!」

 

「笑ったら・・可哀想ですよ・・・・・くくっ」

 

私が親しみを込めて愛称で呼ぶと、幽香は顔を真っ赤ににして口をパクパクさせた。

その横では幻月が大爆笑し、夢月が必死に笑いを堪えている。

 

「ちょ、流石にそのあだ名は」

 

「さて、ゆうかりんに睡魔の能力について説明しなくちゃね。」

 

「だってー。聞こっ、幽香ちゃん!!」

 

「能力を暴走させたら大変だものね。」

 

「え、ちょ。」

 

「えーっと、睡魔は元々・・・・・」

 

「お願いだから私の話も聞いてええええ!!!」

 

涙目になりながら、幽香は自らの言葉が聞き入れられない理不尽さに悲痛な叫びを漏らした。

 

 

 

 

 

 

 

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睡魔の説明

 

睡魔(sui-ma)

 

能力:眠りに誘う程度の能力

危険度:低

人間友好度:不明

主な活動場所:人間のいる場所

 

人の眠りたくない、寝てはいけない時はど眠くなる、などの現象への恐れ(?)から生まれた妖怪。しかし、自我が持てるほど妖怪としての内容が確定していない為、生まれてすぐに消えてしまう。(*1)

しかし、稀に消えない場合もあり、その場合は人間の眠気を糧として大きな力を持つ。能力も強制的に眠らせ、眠りから覚めなくできるほどに大きくなるという。

 

 

 

 




何か短いかな?

なにげにゆうかりんが苦労人。流石にここでシリアスを入れるのは自重した結果です。

シリアスは怪奇談後にとっておかないといけないからね・・・・

あと、ノートが行方不明なので更新遅れる可能性大です。無くなってたらもう記憶で書くけど。

あと睡魔の説明を補足しました。
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